有価証券報告書-第124期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/25 14:04
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138項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績等の状況
① 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国及び欧州においては、年度前半では高インフレや金融引き締めが景気を下押ししたものの、年度後半ではインフレの緩和に加え、底堅い雇用・所得環境が個人消費の下支えとなり、景気は緩やかに持ち直しの動きを見せました。
中国においては、年度前半より個人消費の軟調、内外需要や不動産市場の低迷が継続したため、年度後半では政府による消費喚起策や金融緩和等の景気浮揚策が打ち出されましたが、景気は引き続き低迷しています。
わが国経済においては、年度前半より好調な企業収益を起点に、内需主導で持ち直しの動きを見せる一方、年度後半においては、一部自動車メーカーの出荷停止の影響等により、個人消費や輸出が弱含みを見せました。しかしながら、雇用・所得環境の改善や株高による資産効果等を背景に、引き続き内需主導で緩やかな回復を見せています。
当社グループの主要な事業基盤である自動車業界における新車生産は、コロナ禍からのリバウンド需要や半導体不足の解消等により、前年同期比で増加する結果となりました。中国においては、電気自動車の伸長による増加の一方で、政府補助金の打ち切りや価格競争力での課題を背景に、一部で内燃機関搭載車への回帰の動きも見られています。
半導体製造装置業界においては、半導体需要の軟化や米中対立を起点とする規制強化懸念の高まり等を背景とし、市況は一時的に低迷していたものの、生成AI関連の需要拡大や堅調な関連設備投資の継続等により、徐々に回復方向に向かっています。
その結果、当社グループの当連結会計年度における売上収益は6,144億86百万円(前連結会計年度比9.2%増)、営業利益は1,075億91百万円(前連結会計年度比20.6%増)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は826億46百万円(前連結会計年度比24.7%増)となりました。
売上収益営業利益率(営業利益/売上収益)は前連結会計年度15.9%に対して1.6ポイント上昇し17.5%となりました。親会社所有者帰属持分利益率(親会社の所有者に帰属する当期利益/親会社の所有者に帰属する持分)は前連結会計年度末の12.3%から13.8%と1.5ポイント上昇し、基本的1株当たり当期利益は、前連結会計年度の326円09銭から409円47銭と83円38銭増加しました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
売上収益営業利益又は
営業損失(△)
売上収益営業利益又は
営業損失(△)
自動車関連(百万円)443,98093,260505,355121,245
セラミック(百万円)110,75411,00596,548△591
新規事業(百万円)4,487△17,0925,143△13,247
その他(百万円)5,3032,0458,177184
調整額(百万円)△1,966-△738-

<自動車関連>当事業は、売上収益では、中国市場が弱含むも、コロナ禍の収束と半導体供給不足の緩和により、自動車生産が回復傾向にあることから、前期並みの販売数量となりました。加えて、インフレに伴う価格転嫁の実施が、売上収益を押し上げる結果となりました。
また、利益面では、価格転嫁の実施に加え、為替レートが円安に推移したことも当社利益を押し上げる要因となりました。
この結果、当事業の売上収益は5,053億55百万円(前連結会計年度比13.8%増)、営業利益は1,212億45百万円(前連結会計年度比30.0%増)となりました。
<セラミック>当事業は、売上収益では、半導体関連の事業については半導体の生産調整や半導体製造装置向けの投資抑制等の市況の低迷による影響を受けました。
また、利益面では、半導体関連の販売数量減少に加え、呼吸器事業において酸素濃縮器のコロナ特需の一巡や中国メーカーが米国市場に参入した影響を受け、セラミック事業全体では前年度と比べ落ち込む結果となりました。
この結果、当事業の売上収益は965億48百万円(前連結会計年度比12.8%減)、営業損失は5億91百万円(前連結会計年度は110億5百万円の営業利益)となりました。
<新規事業>新規事業については、売上収益は51億43百万円(前連結会計年度比14.6%増)、営業損失は132億47百万円(前連結会計年度は170億92百万円の営業損失)となりました。
<その他>その他の事業については、売上収益は81億77百万円(前連結会計年度比54.2%増)、営業利益は1億84百万円(前連結会計年度比91.0%減)となりました。
② 財政状態
資産合計は、9,757億19百万円であり、前連結会計年度末比726億17百万円(8.0%)増加しました。これは主に現金及び現金同等物並びに売却目的で保有する資産が減少した一方、投資有価証券並びに営業債権及びその他の債権、持分法で会計処理されている投資が増加したことによるものです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
現金及び現金同等物201,628180,684△20,943
営業債権及びその他の債権123,620141,40317,782
棚卸資産192,308189,627△2,680
有形固定資産223,028224,3361,308
のれん及び無形資産45,00650,3025,296
使用権資産10,44111,429988
その他107,068177,93470,865
資産合計903,102975,71972,617

負債合計は、3,374億19百万円であり、前連結会計年度末比19億43百万円(0.6%)減少しました。これは主に未払法人所得税が増加した一方、社債及び借入金が減少したことによるものです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
有利子負債198,222190,840△7,381
未払法人所得税15,13317,9722,839
繰延税金負債3,2084,118909
その他の負債122,798124,4881,689
負債合計339,363337,419△1,943

資本合計は、6,383億円であり、前連結会計年度末比745億61百万円(13.2%)増加しました。これは主に当期利益の計上による利益剰余金の増加及び為替換算調整の影響によりその他の資本の構成要素が増加したことによるものです。
これらにより1株当たり親会社の所有者に帰属する持分は、前連結会計年度末の2,772円61銭から3,181円33銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して為替相場の変動による換算差額80億42百万円を加算し、売却目的で保有する資産への振替に伴う現金及び現金同等物の増減額24億42百万円を加算した純額で209億43百万円減少し、1,806億84百万円となりました。
前連結会計年度当連結会計年度
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)69,305118,179
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△37,375△92,157
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△1,772△57,450
現金及び現金同等物の期末残高(百万円)201,628180,684

<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入は、前連結会計年度から488億73百万円増加の1,181億79百万円となりました。これは、主に営業債権及びその他の債権の増加により資金が減少した一方、税引前利益の増加並びに棚卸資産の減少により資金が増加したことによるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローにより支出した資金は、前連結会計年度から547億81百万円増加の921億57百万円となりました。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が減少した一方、投資有価証券の取得による支出並びに有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローにより支出した資金は、前連結会計年度から556億77百万円増加の574億50百万円となりました。これは、主に長期借入れによる収入が減少し、自己株式の取得による支出並びに社債の償還による支出が増加したことによるものです。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
④ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
自動車関連514,024+11.6
セラミック91,343△19.9
新規事業5,267+18.5
合計610,635+5.5

(注) 1 金額は売価換算により計算されています。
2 生産高には委託生産高を含んでいます。
⑤ 受注実績
自動車関連の製品のうち、新車組付用は自動車メーカーの生産計画を基準とし、また、補修用は自動車の稼動台数、その他市場の動向、過去の販売実績、代理店の意向等を勘案してそれぞれほぼ確実な見込み生産を行っています。セラミックの製品の大部分及び新規事業の製品は注文生産品であり、その受注状況は次のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
セラミック59,677△25.617,086△23.6
新規事業4,508+10.030△82.7
合計64,186△23.917,116△24.1

⑥ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称売上収益(百万円)前年同期比(%)
自動車関連505,355+13.8
セラミック95,810△11.9
新規事業5,143+14.6
その他8,177+54.2
合計614,486+9.2

(注) 金額は外部顧客への売上収益を示しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
この連結財務諸表の作成に当たり、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。当社グループが採用した重要な会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (7) 見積り及び判断の利用」に記載しています。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営成績等の状況に関する分析、検討内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況」に記載しています。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは円滑な事業運営を支えるための運転資金の確保、及び持続的な成長の実現を目的とした他社との連携やM&A、設備投資等、将来の機動的な投資活動を可能にするための中長期的資金への計画的準備を図ることにより、安定的経営と変化への対応に備えることを財務方針としています。そのため、資金計画に基づく当座資金の維持管理をはじめ、債権債務・棚卸資産の効率性を上げるための継続的取り組みを行うとともに、投資リスク軽減のための決裁規程等の整備、経営会議等の各種組織運営に注力しています。
資金調達の方法としては、内部留保資金の他、短期資金需要に対しては銀行借入、コマーシャルペーパー発行等による調達を行っています。また中長期的資金需要に対しては銀行借入やシンジケートローン等を通じた間接金融及び社債発行等の直接金融による調達に加え、必要に応じてエクイティファイナンスも検討します。

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