有価証券報告書-第158期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/27 15:53
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162項目
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日まで)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」をいう。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりで
なお、当連結会計年度において、Tokai Carbon Korea Co., Ltd.及びTOKAI CARBON CB Ltd.との企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の深刻化、英国のEU離脱問題、欧州経済の減速等から、全体として成長が鈍化いたしました。わが国の経済は、外需での弱さが見られるものの、総じて堅調な推移となりました。
このような情勢下、当社グループは2019年から2021年の3年間を対象とした中期経営計画を策定し、「収益基盤の強化」「成長機会の拡大」「連結ガバナンス体制構築」の3つの基本方針をもとに、2021年の定量目標として設定した売上高3,800億円、営業利益1,130億円、ROS30%の達成を目指してまいりました。M&Aを活用した成長機会の追求等、T-2021施策の実現にも努めたものの、世界経済の減速を背景とした黒鉛電極市況の変化を主因に、特に、第2四半期以降、厳しい経営を余儀なくされました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前期比13.3%増の2,620億2千8百万円となりました。営業利益は前期比25.6%減の543億4千4百万円となりました。経常利益は前期比27.4%減の529億8千6百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比56.4%減の319億9千4百万円となりました。
セグメント別の経営成績は下記のとおりです。
[黒鉛電極事業]
主要原材料の世界的なひっ迫等により販売価格は前期比で上昇いたしました。一方で、黒鉛電極のひっ迫を背景に前年に積み増しされた顧客の黒鉛電極在庫や米中貿易摩擦の影響等により黒鉛電極の引き取り量は前期比で低下いたしました。
この結果、当事業の売上高は前期比10.5%減の913億1千7百万円となり、営業利益は前期比29.7%減の393億8千8百万円となりました。
[カーボンブラック事業]
当社対面業界であるタイヤメーカー向けの販売において、アジア地域では米中貿易摩擦の影響を受け販売数量が前期比で減少いたしました。一方、米国の新拠点Tokai Carbon CB Ltd.が2018年9月より連結寄与したため、前期比で販売数量が上昇いたしました。
この結果、当事業の売上高は前期比32.3%増の1,017億5千1百万円となり、営業利益は前期比18.4%減の85億1千2百万円となりました。
[ファインカーボン事業]
半導体、太陽光発電、一般産業用向けはいずれも堅調に推移いたしました。また、韓国のTokai Carbon Korea Co., Ltd.が2018年6月より連結子会社となり、売上高、営業利益の増加に寄与いたしました。
この結果、当事業の売上高は前期比19.5%増の303億6千9百万円となり、営業利益は前期比64.4%増の61億7百万円となりました。
[精錬ライニング事業]
当社は2019年7月26日にドイツの炭素黒鉛製品メーカーTokai COBEX HoldCo GmbH(旧商号COBEX HoldCo GmbH)及びそのグループ会社を連結子会社化したことから、報告セグメントを追加いたしております。主な事業は、アルミ精錬用カソード、高炉用ブロック、炭素電極等の研究開発、製造、販売となります。
当連結会計年度においては、当事業の8月から12月までの5か月間の経営成績と企業結合に係る一過性の費用等約36億円が含まれております。
この結果、当事業の売上高は146億6千2百万円となり、営業損益は16億円の損失となりました。Tokai COBEX HoldCo GmbHの当該5か月の営業利益は56億2千3百万円となっておりますが、セグメント会計において、取得原価の配分に伴う評価差額に係る償却費42億円、のれん償却費16億円、取得関連費用14億円を費用計上しております。なお、このうち評価差額に含まれます棚卸資産の評価替えに伴う償却費の増加分22億円及び取得関連費用の14億円につきましては、当期一過性費用であり、来期以降発生の見込みはありません。
[工業炉及び関連製品事業]
工業炉の売上高は、主要需要先である情報技術関連業界向け及びエネルギー関連業界の設備投資が引き続き進んだことから、前期比増となりました。発熱体その他製品の売上高は、米中貿易摩擦の影響等により電子部品業界及び中国向けの需要が減少し前期比減となりました。
この結果、当事業の売上高は前期比11.2%増の126億4千1百万円となり、営業利益は前期比6.1%増の32億2千7百万円となりました。
[その他事業]
摩擦材
事業再構築の一環として実施している四輪市販向け市場撤退を主要因として、売上高が減少いたしました。その他市場では、産業用ロボット向け、鉱山機械を中心とした建機向けの需要が減少いたしました。
この結果、摩擦材の売上高は前期比21.1%減の74億8千万円となりました。
負極材
リチウムイオン二次電池用負極材の市場は、CO2排出規制の強化、米国でのZero-Emission-Vehicle規制の対象メーカー拡大、中国でのNew-Energy-Vehicle施策の導入等により拡大しておりますが、前期比で数量が伸びずに売上高は減少いたしました。
この結果、負極材の売上高は前期比37.9%減の36億6千1百万円となりました。
その他
不動産賃貸等その他の売上高は、前期比3.8%減の1億4千4百万円となりました。
以上により、当事業の売上高は前期比27.3%減の112億8千6百万円となり、営業損益は2千1百万円の損失(前期は10億6千8百万円の営業利益)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産については、のれん、棚卸資産の増加等により、前期比1,330億3百万円増の4,628億7千2百万円となりました。負債は、長期借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの増加等により、前期比1,078億6千万円増の2,298億9千6百万円となりました。また、純資産は、利益剰余金の増加等により、前期比251億4千2百万円増の2,329億7千5百万円となりました。
この結果、自己資本比率は45.8%で、前連結会計年度末に比べ10.9ポイント低下いたしました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比53億1千8百万円増の464億4千3百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、売上債権の減少などにより収入が増加したものの、税金等調整前当期純利益の減少などにより収入が減少し、前連結会計年度比24億4千5百万円収入減の、416億6千4百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などにより、前連結会計年度比453億1千万円支出増の、991億5千9百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行による収入などにより、前連結会計年度比348億9千万円収入増の、645億6千8百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
Ⅰ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
黒鉛電極事業99,34597.4
カーボンブラック事業100,241132.4
ファインカーボン事業32,086123.5
精錬ライニング事業13,380-
工業炉及び関連製品事業13,498112.9
報告セグメント計258,552119.9
その他事業11,19573.3
合計269,748116.8

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
Ⅱ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、工業炉及び関連製品については、受注生産を行っております。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
工業炉及び関連製品事業17,07489.817,401131.9
17,07489.817,401131.9

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
Ⅲ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
黒鉛電極事業91,31789.5
カーボンブラック事業101,751132.3
ファインカーボン事業30,369119.5
精錬ライニング事業14,662-
工業炉及び関連製品事業12,641111.2
報告セグメント計250,741116.2
その他事業11,28672.7
合計262,028113.3

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況による分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、主に昨年から今年にかけての3件のM&Aによる業績寄与等により、前期比13.3%増の2,620億2千8百万円となりました。売上原価率は、黒鉛電極事業、カーボンブラック事業において販売数量が減少したことなどにより、前期比7.5ポイントアップの64.6%となりました。
これにより、売上総利益は前期比6.6%減の928億4千万円となりました。
販売費及び一般管理費は減価償却費、のれんの償却費及び労務費等の固定費が増加したこと等から前期比46.3%増の384億9千5百万円となりました。これにより、営業利益は前期比25.6%減の543億4千4百万円となりました。
営業外収益については、主にTokai Carbon Korea Co., Ltd.の子会社化により、持分法による投資利益が減少し、その結果、前期比21.2%減の17億4千1百万円となりました。営業外費用については、社債発行費用の発生、為替差損や借入手数料の増加等により、前期比35.8%増の30億9千9百万円となりました。
特別利益については、固定資産売却益5千6百万円、海外子会社での退職給付制度終了益5千3百万円を計上しております。特別損失については、減損損失13億1千4百万円、固定資産除却損を5億7千6百万円計上しております。この結果、税金等調整前当期純利益は前期比46.5%減の512億2千6百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前期比20.3%減の171億7千5百万円となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比56.4%減の319億9千4百万円となりました。
また、当連結会計年度末の総資産については、のれん、棚卸資産の増加等により、前期末比1,330億3百万円増の4,628億7千2百万円となりました。棚卸資産は前期比275億9千1百万円増の863億8千万円となり、固定資産は子会社取得によるのれんの増加などにより、前期比1,007億7千7百万円増の2,664億2千5百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度のROA(総資産経常利益率)は13.4ポイントで、前連結会計年度末に比べ15.0ポイント低下いたしました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
Ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況については、 (1) ③ キャッシュ・フローに記載のとおりであります。
Ⅱ 財務政策
当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金について内部資金又は借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末の借入金残高は830億3千万円となっております。
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引金融機関と総額400億円のコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しております。これらの契約に基づく当連結会計年度末における借入実行残高は160億円であります。
従来、コミットメントライン契約のみを記載しておりましたが、将来の借入余力の実態をより適切に表すために、当連結会計年度より当座貸越契約も記載しております。前連結会計年度におけるコミットメントライン契約及び当座貸越契約の総額は280億円であります。なお、これらの契約に基づく前連結会計年度末における借入実行残高はありません。
当社グループは、その健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。

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