有価証券報告書-第21期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 11:42
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142項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響を受け、経済活動が抑制され、景気の停滞感が鮮明となりました。感染拡大防止策を講じながら経済活動は緩やかな回復基調にありますが、再度の感染拡大が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主な事業領域である建設・建材業界では、工事の中断、新規着工の遅れにより需要は低調に推移いたしました。
工業製品・エンジニアリング事業領域では、船舶、鉄鋼、プラント関連において民間設備投資の減少、自動車関連は個人消費需要の低迷により国内外で市況の鈍化が続きました。
このような環境の下、当社グループは2020年度が最終年度となる「2020中期経営計画(2018年度~2020年度)」に基づき、労働生産性の向上、積極的な開発・投資、事業領域の拡大に取り組んでまいりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、積極的なテレワークやリモート会議の実施等による経費削減を図ると共に業務効率化を推進いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は完成工事高19,139百万円を含み37,204百万円(前期比13.0%減収)、営業利益1,470百万円(前期比53.8%減益)、経常利益1,578百万円(前期比49.9%減益)、親会社株主に帰属する当期純利益727百万円(前期比63.5%減益)となりました。「2020中期経営計画(2018年度~2020年度)」の最終年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、目標数値が未達となりましたが、前年度に「2020中期経営計画(2018年度~2020年度)」の最終年度の営業利益目標である3,000百万円については1年前倒しで達成しており、企業価値向上の諸施策は着実に成果を上げております。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
建設・建材事業
材料販売につきましては、主力商品である けい酸カルシウム板「ハイラック」及び曲面施工が可能なオリジナル商品「エフジーボード」は、民間設備投資の落ち込みを受け、国内外で出荷が減少いたしました。高付加価値商品である内装不燃化粧板は、施工現場での施工時間を短縮し、廃棄物の量の低減となる、テープのみで施工が可能な新たな工法「ステンドSpeed工法」が市場に普及し、出荷の減少を下支えいたしました。また、内壁だけでなく天井にも使用を可能とした「ステンドSpeedテープS」を上市し、更なる需要を見込んでおります。耐火二層管は、首都圏を中心とした宿泊施設や新築マンションの建設需要の縮小を受け、出荷が減少いたしました。
材料販売全体の売上高11,324百万円(前期比18.5%減収)となりました。
工事につきましては、首都圏の再開発事業における長期大型物件や物流施設向け耐火被覆工事の完工が寄与いたしましたが、工期の遅れ、作業休止となった工事現場が想定以上に多く発生したことや民間設備投資の低迷により新規着工物件が減少したため、完成工事高は5,063百万円(前期比18.7%減収)となりました。
以上の結果、材料販売及び工事を合わせた建設・建材事業全体の売上高は16,387百万円(前期比18.6%減収)となりました。
工業製品・エンジニアリング事業
材料販売につきましては、船舶、鉄鋼関連では世界的な市況の低迷により特殊船向け防熱材やステンレスメーカー向け炉内搬送ロール「ディスクロール」等の需要が縮小し、出荷が減少いたしました。自動車関連は、国内外で主要な取引先メーカーの稼働停止や生産調整の影響を受け、出荷が減少となりました。プラント関連では、火力発電所向けメンテナンス工事において工事範囲の縮小、工期の遅延、工事の中止等により出荷が減少いたしました。
材料販売全体の売上高は、6,695百万円(前期比21.0%減収)となりました。
工事につきましては、工期の延期等による影響を受け、プラント向けメンテナンス工事をはじめ工事受注が減少し、完成工事高は14,076百万円(前期比0.3%減収)となりました。
以上の結果、材料販売及び工事を合わせた工業製品・エンジニアリング事業全体の売上高は20,771百万円(前期比8.1%減収)となりました。
その他
不動産賃貸収入につきましては、売上高は45百万円(前期比2.2%増収)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
建設・建材事業5,657△12.6
工業製品・エンジニアリング事業3,018△22.9
合計8,676△16.5

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における工事部門の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、製品は主として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
建設・建材事業5,4147.13,18412.4
工業製品・エンジニアリング事業13,171△9.84,795△15.8
合計18,586△5.47,980△6.4

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
建設・建材事業16,387△18.6
工業製品・エンジニアリング事業20,771△8.1
その他452.2
合計37,204△13.0

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当社グループの当連結会計年度末の財政状態について分析しますと、総資産は前連結会計年度末に比べて、1,265百万円減少し、38,203百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,023百万円減少し19,539百万円となりました。この主な要因は受取手形及び売掛金、電子記録債権及び完成工事未収入金が減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ758百万円増加し18,663百万円となりました。この主な要因は建設仮勘定が増加したこと等によるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,669百万円減少し15,659百万円となりました。この主な要因は短期借入金が増加した一方で支払手形及び買掛金、未払法人税等が減少したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ452百万円減少し7,450百万円となりました。この主な要因は長期借入金が減少したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ856百万円増加し15,092百万円となりました。この主な要因は利益剰余金が増加したこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ542百万円増加し2,340百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、1,076百万円(前期は2,818百万円の増加)となりました。この主な要因は仕入債務の減少及び法人税等の支払により資金が減少した一方で税金等調整前当期純利益の増加、売上債権の減少により資金が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、1,215百万円(前期は663百万円の減少)となりました。この主な要因は有形固定資産の取得による支出により資金が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、418百万円(前期は3,753百万円の減少)となりました。この主な要因は長期借入金の返済による支出により資金が減少した一方で短期借入金の純増額により資金が増加したこと等によるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資本の財源
当社グループの主な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに生産設備の増強、改修等に係る投資によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。
②資金の流動性
手許の運転資金については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしています。また、当社及び国内子会社において当社のCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、資金効率の向上を図っております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
①固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候があると判定された資産について、経営者が承認した事業計画に基づき、将来キャッシュ・フローを見積りして減損損失の認識を判定し、その必要があると判定された場合は金額を測定して減損損失を計上しております。
翌連結会計年度の将来キャッシュ・フローについては、新型コロナウイルス感染症等の影響を考慮し、現時点において保守的に見積りしておりますが、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を与える要因が発生した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
②繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断にあたり、経営者が承認した事業計画に基づき、将来の課税所得を見積りしております。その結果、回収可能性が認められない金額については評価性引当額を計上しております。
翌連結会計年度の課税所得については、新型コロナウイルス感染症等の影響を考慮し、現時点において保守的に見積りしておりますが、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を与える要因が発生した場合には、繰延税金資産の計上に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③訴訟損失引当金
当社グループは、建設アスベスト訴訟に係る訴訟損失引当金について、高等裁判所の判決及び最高裁判所の判決等に基づき、金額を見積りしております。
翌連結会計年度において、新たな訴訟、新たな判決が確定した場合には、訴訟損失引当金の計上に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④退職給付債務及び退職給付費用
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、主として数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計上しております。割引率については、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定しており、長期期待運用収益率については、資産構成別に過去の利回りを基礎として決定しております。
割引率及び長期期待運用収益率の変動は、翌連結会計年度の退職給付債務及び退職給付費用に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤たな卸資産の評価
当社グループのたな卸資産の連結貸借対照表価額につきましては収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しております。評価額については過去の販売実績や足元の販売動向を基礎として算定しておりますが、製品の品質に重要な欠陥が生じた場合や、翌連結会計年度の市場環境に重要な影響を与える要因が発生した場合には、たな卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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