有価証券報告書-第126期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/16 16:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度において当社グループは、2期目となる中期経営計画“New Frontier 2026”(NF2026)で掲げた「ステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進する」という視点に立ち、不透明感が増す事業環境下において収益の獲得を図りつつ、半導体景況の回復と今後の市場成長に向けた生産拠点の整備・増強などの施策を推進しました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高が585億5千6百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益が71億円(同25.3%増)、経常利益が70億1千2百万円(同16.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が51億2千8百万円(同9.7%増)となりました。
当連結会計年度における受注高は603億3千4百万円、当期末の受注残高は128億1千万円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、シリコンウエハーリサイクル事業の事業会社売却に伴い、当連結会計年度から事業セグメントを変更しております。詳細につきましては、第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)をご参照ください。なお、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(シール製品事業)
シール製品事業は、先端産業市場向け高機能シール製品の販売が、特に下期において高水準に推移したことにより、売上高は438億5千8百万円(前年同期比7.1%増)、セグメント利益は66億5百万円(同35.2%増)となりました。
(機能樹脂製品事業)
機能樹脂製品事業は、上半期に先端産業市場向けのフッ素樹脂加工品・タンク、プラント市場向けのフッ素樹脂バルブ・タンクなどの需要が減少し、下半期にそれらが一定の回復をしたものの、売上高は146億9千7百万円(前年同期比10.0%減)にとどまりました。また、事業体制及び生産拠点の見直しに関連する費用の計上を反映し、セグメント利益は4億9千5百万円(前年同期比12.7%減)となりました。
②財政状態の状況
資産、負債および純資産の概況
当連結会計年度末の資産につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ55億8千2百万円増加し、834億5百万円となりました。
流動資産は479億7千万円となり、15億4千万円増加しました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品の増加11億7千1百万円、売掛金の増加10億1百万円、商品及び製品の増加3億6千7百万円、未収入金の減少11億3千9百万円、受取手形の減少6億5千8百万円、電子記録債権の減少3億4千9百万円等によるものであります。
有形固定資産は235億7千9百万円となり、9億5千5百万円増加しました。この主な要因は、建物及び構築物の増加29億4千5百万円、機械装置及び運搬具の増加14億2千6百万円、工具、器具及び備品の増加9千3百万円、建設仮勘定の減少34億3千4百万円等によるものであります。無形固定資産は38億7千2百万円となり、19億9千5百万円増加しました。この主な要因は、顧客関連資産の増加12億8千3百万円、のれんの増加7億8千3百万円等によるものであります。投資その他の資産は79億8千3百万円となり、10億9千1百万円増加しました。この主な要因は、退職給付に係る資産の増加7億9千8百万円、投資有価証券の増加2億4千万円等によるものであります。それらの結果、固定資産は354億3千5百万円となり、40億4千2百万円増加しました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ25億8千5百万円増加し、298億8千7百万円となりました。流動負債は158億2千4百万円となり、27億4千5百万円減少しました。この主な要因は、短期借入金の減少13億5百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少8億6千4百万円、支払手形及び買掛金の減少7億6千万円等によるものであります。
固定負債は140億6千3百万円となり、53億3千万円増加しました。この主な要因は、長期借入金の増加48億2千万円、繰延税金負債の増加7億2千1百万円等によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ29億9千7百万円増加し、535億1千8百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加24億8千6百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億7千5百万円、退職給付に係る調整累計額の増加1億6千9百万円等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5千3百万円減少し、当連結会計年度末には79億1千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、50億2千8百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益67億5千5百万円、減価償却費27億3千6百万円、法人税等の支払額21億6千7百万円、棚卸資産の増加15億2千万円、仕入債務の減少10億5千2百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、43億6千万円(前年同期比10.8%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出44億5千6百万円、連結の範囲の変更を伴う関係会社株式取得による支出17億3千5百万円、無形固定資産の取得による支出4億9千1百万円、補助金の受取額14億9千6百万円、連結の範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による収入4億9千4百万円、有形固定資産の売却による収入3億9千7百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9億2百万円(前年同期は15億7千3百万円の獲得)となりました。
これは主に、長期借入金の純収入33億5千2百万円、短期借入金の純支出14億1百万円、配当金の支払額26億3千6百万円、リース債務の返済による支出2億1千2百万円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
なお当連結会計年度よりセグメント区分を変更しているため、以下の合計額の前年同期比(%)は、前連結会計年度の合計金額から、前連結会計年度に売却したシリコンウエハーリサイクル事業の事業会社に係る数値を除外し、当連結会計年度の合計金額と比較しております。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
シール製品事業(百万円)16,907109.4
機能樹脂製品事業(百万円)6,050107.0
合計(百万円)22,957108.8

(注) 上記の金額は、販売価格によっております。
b. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
シール製品事業(百万円)12,806104.9
機能樹脂製品事業(百万円)6,15387.7
合計(百万円)18,95998.6

c. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
シール製品事業44,369105.87,363107.5
機能樹脂製品事業15,964100.55,446130.3
合 計60,334104.412,810116.1

d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
シール製品事業(百万円)43,858107.1
機能樹脂製品事業(百万円)14,69790.0
合計(百万円)58,556102.2

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.連結経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の売上高は586億円(前期比△2.6%)、営業利益71億円(前期比+25.3%)と減収・増益となりました。減収の要因としては、高機能シール製品の販売が海外を中心に堅調に推移したものの、機能樹脂事業全般の回復が遅延したこと及び国内及び中国子会社の連結除外の影響が挙げられ、これらの国内外子会社の再編成影響を除くと増収となっております。
営業利益については、国内新工場の固定費負担や生産移管コストなどの減益要因があったものの、高機能シール製品の増収に伴う増益に加え、人件費や外部委託費の削減等の固定費低減により前期比で増加いたしました。なおセグメント別売上高及び営業利益の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要②経営成績の状況」に記載しております。
経常利益は、為替差益や持分法投資利益の減少があったものの営業利益の増加により70億円(前期比+16.9%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、中国事業撤退に伴う事業構造改善費用(特別損失)の計上があった一方で、経常利益の増加により51億円(前期比+9.7%)となりました。
b.連結財政状態の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況」に記載しております。
これらの結果、当社グループの経営上の目標として重要な指標と位置付けている「総資産当期純利益率(ROA)」は6.4%(前年同期比0.2ポイント改善)、「自己資本利益率(ROE)」は9.9%(前年同期比0.4ポイント改善)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度はエラストマー製品等のシール製品事業、ふっ素樹脂製品等の機能樹脂製品事業にて設備投資を実施するなどの既存事業の成長に向けた投資を着実に推進しました。
このように、当社グループにおける主な資金需要は、健全で持続的な成長を実現するための成長投資と考えており、これらの投資資金は、内部留保金の配分とともに、金融機関からの借入金等により充当しております。なお、借入金のうち、短期借入金は、主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金は、主に設備投資に係る資金調達であります。
手許の運転資金につきましては、グループファイナンスを通じて、国内外の連結子会社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
また、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っております。
当社グループにおける当連結会計年度における流動比率は303.1%(前連結会計年度250.0%)となっており、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は3.2倍となりました。直近5ヵ年における以下の数表の通りであります。
第122期
2022年3月期
第123期
2023年3月期
第124期
2024年3月期
第125期
2025年3月期
第126期
2026年3月期
流動比率(%)261.9248.5264.5250.0303.1
自己資本比率(%)66.066.064.764.964.1
時価ベースの自己資本比率(%)78.188.3121.170.296.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)1.01.35.72.83.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)84.339.59.022.719.6

当社グループでは、業績の大幅な悪化による手許資金減少、或いは生産会社の稼働停止や主要顧客の稼働停止等不測の事態に備え、主要取引銀行との間で30億円のコミットメントラインの締結を行っております。このように、リスクに対応するとともに、今後の事業展開においても、相互関税をめぐる市場の変化等の芽を的確に捉え、スピーディーに対応してまいりたいと考えております。2027年3月期の新規の設備投資は、事業基盤の再構築を目指し、キャッシュ・フローを重視しながら、次なる飛躍に繋げてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。したがって、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。
当社は、特に以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。
a. 固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
b. のれん及び顧客関連資産の評価
企業結合取引により取得したのれんは、被取得企業の今後の事業展開により期待される将来の超過収益力であり、取得原価と被取得企業の識別可能な資産および負債の企業結合日時点の時価との差額で計上しております。また、企業結合により識別した顧客関連資産の時価については、外部の専門家を利用し、企業価値評価で用いられた事業計画を基礎に、顧客関連資産から生み出すことが期待される将来キャッシュ・フローを割り引くインカム・アプローチ(超過収益法)により算出しております。
のれん及び顧客関連資産は、将来の経営環境の変動等に伴う事業計画の進捗状況に影響を受ける可能性があり、主要な仮定である事業計画における予想売上高及び顧客関連資産の金額の算定の基礎となる既存顧客の予想売上高と既存顧客の継続率の見直しが必要となった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、のれん及び顧客関連資産等の金額に重要な影響を与える可能性があります。
c. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

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