四半期報告書-第169期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により依然として先行き不透明な状況にありますが、設備投資の回復など、持ち直しの動きが続いております。海外経済では、米国・中国を中心に回復基調が鮮明になっております。一方で、鉄鋼事業においては、中国における高水準の鉄鋼生産を背景に、鉄鉱石・石炭等の主原料価格の高騰が続くなど、依然として厳しい事業環境にあります。
このような中、当社は引き続きコスト削減をはじめとする収益改善や、安定生産体制の構築に向けたものづくり力の強化に取り組むとともに、販売価格の改善に努めてまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期に比べ890億円増収の4,632億円となり、営業損益は前年同期比447億円改善の248億円の利益、経常損益は前年同期比470億円改善の239億円の利益、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同期比320億円改善の189億円の利益となりました。
当第1四半期連結累計期間のセグメント毎の状況は次のとおりであります。
[鉄鋼アルミ]
(鉄鋼)
鋼材の販売数量は、自動車向けを中心とした需要の回復により、前年同期を上回りました。販売価格は、鋼材市況の上昇や原料価格上昇分の販売価格への転嫁などにより、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比42.5%増の1,675億円となりました。経常損益は、原料価格上昇分の販売価格への転嫁時期のずれによる減益要因がある一方、販売数量の増加や在庫評価影響の好転などにより、前年同期比350億円改善の98億円の利益となりました。
(アルミ板)
アルミ板の販売数量は、IT・半導体向けや飲料用缶材向けが堅調に推移したことに加え、自動車向け需要が回復したことなどから、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比21.6%増の388億円となりました。経常損益は、販売数量の増加に加え、在庫評価影響の好転などもあり、前年同期比28億円改善の22億円の利益となりました。
鉄鋼アルミ全体では、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比38.0%増の2,064億円となり、経常損益は、前年同期比379億円改善の120億円の利益となりました。
[素形材]
素形材では、航空機向けや一般産業向けのチタンの販売数量が減少したものの、自動車向け需要の回復に伴い、サスペンション、アルミ押出、銅板、鉄粉などの販売数量は増加しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比31.8%増の748億円となりました。経常損益は、販売数量の増加に加え、在庫評価影響の好転などもあり、前年同期比92億円改善の35億円の利益となりました。
[溶接]
溶接材料の販売数量は、国内では主に自動車向け需要が増加したため、前年同期を上回りました。海外では東南アジア、中国における自動車及び建設機械向け需要が増加したことなどにより、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比6.0%増の191億円となり、経常利益は、前年同期比5億円増益の8億円となりました。
[機械]
当第1四半期連結累計期間の受注高は、設備投資の回復などにより、前年同期比109.6%増の384億円となり、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は1,257億円となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い前年度の受注が低調であったため、前年同期比14.1%減の350億円となり、経常利益は、前年同期比7億円減益の14億円となりました。
[エンジニアリング]
当第1四半期連結累計期間の受注高は、還元鉄関連事業での海外案件や、廃棄物処理関連事業で複数案件の受注などがあったことから前年同期比57.6%増の533億円となり、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は3,025億円となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の売上高は、既受注案件の進捗差などにより、前年同期比5.4%減の246億円となり、経常利益は、前年同期比8億円増益の18億円となりました。
[建設機械]
油圧ショベルの販売台数は、中国、東南アジアを中心にインフラ投資の拡大を受けて需要が回復したことから、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期を上回りました。一方、クローラクレーンの販売台数は、エンジン認証問題の影響を受けた北米を中心に前年同期を下回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比25.3%増の935億円となり、経常利益は、前年同期比28億円増益の37億円となりました。
[電力]
販売電力量は、真岡発電所における法定点検の実施に伴う稼働日数差などにより、前年同期を下回りました。電力単価は発電用石炭価格の上昇の影響を受け、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期並の158億円となり、経常利益は前年同期比21億円減益の10億円となりました。
[その他]
当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比3.5%減の47億円となり、経常利益は、前年同期比0億円減益の2億円となりました。
②資本の財源及び資金の流動性に関する情報
有利子負債の内訳は、当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることなどから、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要があり、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債の構成は、返済期限が1年以内のものが1,742億円、返済期限が1年を超えるものが5,877億円となっております。
当第1四半期連結会計期間末現在の実績
(単位:億円)
※1 当第1四半期連結会計期間末現在の有利子負債の内訳
(単位:億円)
※2 当第1四半期連結会計期間末現在の有利子負債の内訳(プロジェクトファイナンスを含む)
(単位:億円)
(2)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、鉄鋼アルミにおける販売実績が著しく増加しております。詳細については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発費は、74億円であります。
また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
本社部門では、2021年4月1日付で、全社横断で新製品・新事業の企画を担当する「事業開発部」を新設しました。事業開発部ではグループ内の多様な知的資産を掛け合せ、新規事業化を推進していきます。特に、水素社会への移行については、これを成長機会と捉え、当社グループの機械系・エンジニアリング系の技術を組み合わせた新規事業化に取り組んでいきます。
技術開発本部では、2021年4月1日付で、「デジタルイノベーション技術センター」を新設しました。KOBELCOグループが推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略において、ICT・AI分野の先端技術の開発と事業適用を強化・加速する目的で、デジタル分野の人材・技術・情報を集約しました。お客様との共創やサプライチェーン連携、開発及び設計業務の革新、生産現場の自動化や多品種変量生産の高度化など、グループのバリューチェーンをデータでつなぎ、お客様起点で新たな価値創出を推進します。また、活動を通してDXを推進できる人材を育成します。
[鉄鋼アルミ]
鉄鋼では、厚板分野において2023年度下期に加古川製鉄所厚板工場の仕上圧延機のリフレッシュ工事を実施することを決定しました。仕上圧延機は、加熱炉で加熱したスラブを粗圧延機で幅出し圧延後、製品の板厚まで圧延する設備です。リフレッシュ工事では、圧延機の高剛性化により、圧延成形する際の変形を低減し寸法ばらつきが少ない厚鋼板の製造が可能となります。今後、圧延機の高剛性化を活かした更なる高機能厚鋼板、製造技術の開発を進めていきます。
[溶接]
溶接システムでは、制御時間、フィードバック周期に優れたハイエンドアーク溶接電源「SENSARC™ RA500」を開発し、販売開始しました。本電源では、新たなパルス制御法を採用し、小電流から500A程度の大電流まで安定したアークを提供することにより、溶接の「高品質化」・「高能率化」・「環境負荷低減」に貢献します。また、今後、当社の高能率溶接法である「大電流MAGプロセス」や「タンデムアークプロセス」なども順次搭載してまいります。インターフェイス機能も充実させ、当社多関節型ロボットARCMAN™(CBコントローラ)との接続だけでなく、可搬型溶接ロボット「石松」や各種自動溶接装置との接続が可能です。これからも「世界で最も信頼される溶接ソリューション企業」として課題解決につながる製品及びサービスを創出し、提供してまいります。
[建設機械]
ショベルでは、コベルコ建機(株)(以下、コベルコ建機)が目指す“K-DIVE CONCEPT”「働く人を中心とした建設現場のテレワークシステム」(以下、K-DIVE)を推進するため(株)センシンロボティクス(以下、センシンロボティクス)と遠隔操作における現場見える化の開発に向けて協業することにしました。
コベルコ建機は「誰でも働ける現場へKOBELCO IoT」をテーマにICTロードマップを策定、その実現に向けて中長期的な研究・開発を進めています。現在開発を進めている遠隔操作システム、K-DIVEはそのひとつの柱であり、クラウドマッチングシステムと建設機械の遠隔操作を融合させることで特定の人・場所・時間などの制約を受けずに建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指しています。この実現により深刻化する建設技能者の不足に対する多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保等が可能になると考えています。
今回の協業ではセンシンロボティクスの得意とするドローンやLiDAR※を活用した各種データの収集、3D点群マップを基にした測量結果や水流シミュレーションの3D図面への反映による情報可視化、それらのコックピットへのリアルタイム伝送等のシステム構築と実装に向けた開発を共同で進めます。これらがK-DIVEに実装されることで稼働現場の様々な情報、例えば機械周辺の状況や埋設物の有無、土の形状や体積等を可視化し、オペレータが効率的かつ安全・安心して働ける遠隔施工現場が実現するとともに現場状況の確認や作業指示等に利用することで現場関係者のコミュニケーションが飛躍的に高まるものと考えています。
※LiDARとは「Light Detection and Ranging」の略称でレーザ光により対象物までの距離や性質を計測・特定などを行う光センサー技術です。
(4)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第1四半期連結累計期間において、重要な変更があったものはありません。
また、当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。
加えて、経常的な設備更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により依然として先行き不透明な状況にありますが、設備投資の回復など、持ち直しの動きが続いております。海外経済では、米国・中国を中心に回復基調が鮮明になっております。一方で、鉄鋼事業においては、中国における高水準の鉄鋼生産を背景に、鉄鉱石・石炭等の主原料価格の高騰が続くなど、依然として厳しい事業環境にあります。
このような中、当社は引き続きコスト削減をはじめとする収益改善や、安定生産体制の構築に向けたものづくり力の強化に取り組むとともに、販売価格の改善に努めてまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期に比べ890億円増収の4,632億円となり、営業損益は前年同期比447億円改善の248億円の利益、経常損益は前年同期比470億円改善の239億円の利益、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同期比320億円改善の189億円の利益となりました。
当第1四半期連結累計期間のセグメント毎の状況は次のとおりであります。
[鉄鋼アルミ]
(鉄鋼)
鋼材の販売数量は、自動車向けを中心とした需要の回復により、前年同期を上回りました。販売価格は、鋼材市況の上昇や原料価格上昇分の販売価格への転嫁などにより、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比42.5%増の1,675億円となりました。経常損益は、原料価格上昇分の販売価格への転嫁時期のずれによる減益要因がある一方、販売数量の増加や在庫評価影響の好転などにより、前年同期比350億円改善の98億円の利益となりました。
(アルミ板)
アルミ板の販売数量は、IT・半導体向けや飲料用缶材向けが堅調に推移したことに加え、自動車向け需要が回復したことなどから、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比21.6%増の388億円となりました。経常損益は、販売数量の増加に加え、在庫評価影響の好転などもあり、前年同期比28億円改善の22億円の利益となりました。
鉄鋼アルミ全体では、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比38.0%増の2,064億円となり、経常損益は、前年同期比379億円改善の120億円の利益となりました。
[素形材]
素形材では、航空機向けや一般産業向けのチタンの販売数量が減少したものの、自動車向け需要の回復に伴い、サスペンション、アルミ押出、銅板、鉄粉などの販売数量は増加しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比31.8%増の748億円となりました。経常損益は、販売数量の増加に加え、在庫評価影響の好転などもあり、前年同期比92億円改善の35億円の利益となりました。
[溶接]
溶接材料の販売数量は、国内では主に自動車向け需要が増加したため、前年同期を上回りました。海外では東南アジア、中国における自動車及び建設機械向け需要が増加したことなどにより、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比6.0%増の191億円となり、経常利益は、前年同期比5億円増益の8億円となりました。
[機械]
当第1四半期連結累計期間の受注高は、設備投資の回復などにより、前年同期比109.6%増の384億円となり、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は1,257億円となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い前年度の受注が低調であったため、前年同期比14.1%減の350億円となり、経常利益は、前年同期比7億円減益の14億円となりました。
[エンジニアリング]
当第1四半期連結累計期間の受注高は、還元鉄関連事業での海外案件や、廃棄物処理関連事業で複数案件の受注などがあったことから前年同期比57.6%増の533億円となり、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は3,025億円となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の売上高は、既受注案件の進捗差などにより、前年同期比5.4%減の246億円となり、経常利益は、前年同期比8億円増益の18億円となりました。
[建設機械]
油圧ショベルの販売台数は、中国、東南アジアを中心にインフラ投資の拡大を受けて需要が回復したことから、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期を上回りました。一方、クローラクレーンの販売台数は、エンジン認証問題の影響を受けた北米を中心に前年同期を下回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比25.3%増の935億円となり、経常利益は、前年同期比28億円増益の37億円となりました。
[電力]
販売電力量は、真岡発電所における法定点検の実施に伴う稼働日数差などにより、前年同期を下回りました。電力単価は発電用石炭価格の上昇の影響を受け、前年同期を上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期並の158億円となり、経常利益は前年同期比21億円減益の10億円となりました。
[その他]
当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比3.5%減の47億円となり、経常利益は、前年同期比0億円減益の2億円となりました。
②資本の財源及び資金の流動性に関する情報
有利子負債の内訳は、当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることなどから、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要があり、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債の構成は、返済期限が1年以内のものが1,742億円、返済期限が1年を超えるものが5,877億円となっております。
当第1四半期連結会計期間末現在の実績
(単位:億円)
| 前連結会計年度末 | 当四半期連結会計期間末 | |
| 有利子負債 ※1 | 7,857 | 7,619 |
| 有利子負債 ※2 (プロジェクトファイナンスを含む) | 9,878 | 9,811 |
| 株主資本 | 7,197 | 7,314 |
※1 当第1四半期連結会計期間末現在の有利子負債の内訳
(単位:億円)
| 合計 | 1年内 | 1年超 | |
| 短期借入金 | 521 | 521 | - |
| 長期借入金 | 6,182 | 764 | 5,417 |
| 社債 | 915 | 455 | 459 |
| 合計 | 7,619 | 1,742 | 5,877 |
※2 当第1四半期連結会計期間末現在の有利子負債の内訳(プロジェクトファイナンスを含む)
(単位:億円)
| 合計 | 1年内 | 1年超 | |
| 短期借入金 | 521 | 521 | - |
| 長期借入金 | 8,374 | 828 | 7,546 |
| 社債 | 915 | 455 | 459 |
| 合計 | 9,811 | 1,805 | 8,005 |
(2)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、鉄鋼アルミにおける販売実績が著しく増加しております。詳細については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発費は、74億円であります。
また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
本社部門では、2021年4月1日付で、全社横断で新製品・新事業の企画を担当する「事業開発部」を新設しました。事業開発部ではグループ内の多様な知的資産を掛け合せ、新規事業化を推進していきます。特に、水素社会への移行については、これを成長機会と捉え、当社グループの機械系・エンジニアリング系の技術を組み合わせた新規事業化に取り組んでいきます。
技術開発本部では、2021年4月1日付で、「デジタルイノベーション技術センター」を新設しました。KOBELCOグループが推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略において、ICT・AI分野の先端技術の開発と事業適用を強化・加速する目的で、デジタル分野の人材・技術・情報を集約しました。お客様との共創やサプライチェーン連携、開発及び設計業務の革新、生産現場の自動化や多品種変量生産の高度化など、グループのバリューチェーンをデータでつなぎ、お客様起点で新たな価値創出を推進します。また、活動を通してDXを推進できる人材を育成します。
[鉄鋼アルミ]
鉄鋼では、厚板分野において2023年度下期に加古川製鉄所厚板工場の仕上圧延機のリフレッシュ工事を実施することを決定しました。仕上圧延機は、加熱炉で加熱したスラブを粗圧延機で幅出し圧延後、製品の板厚まで圧延する設備です。リフレッシュ工事では、圧延機の高剛性化により、圧延成形する際の変形を低減し寸法ばらつきが少ない厚鋼板の製造が可能となります。今後、圧延機の高剛性化を活かした更なる高機能厚鋼板、製造技術の開発を進めていきます。
[溶接]
溶接システムでは、制御時間、フィードバック周期に優れたハイエンドアーク溶接電源「SENSARC™ RA500」を開発し、販売開始しました。本電源では、新たなパルス制御法を採用し、小電流から500A程度の大電流まで安定したアークを提供することにより、溶接の「高品質化」・「高能率化」・「環境負荷低減」に貢献します。また、今後、当社の高能率溶接法である「大電流MAGプロセス」や「タンデムアークプロセス」なども順次搭載してまいります。インターフェイス機能も充実させ、当社多関節型ロボットARCMAN™(CBコントローラ)との接続だけでなく、可搬型溶接ロボット「石松」や各種自動溶接装置との接続が可能です。これからも「世界で最も信頼される溶接ソリューション企業」として課題解決につながる製品及びサービスを創出し、提供してまいります。
[建設機械]
ショベルでは、コベルコ建機(株)(以下、コベルコ建機)が目指す“K-DIVE CONCEPT”「働く人を中心とした建設現場のテレワークシステム」(以下、K-DIVE)を推進するため(株)センシンロボティクス(以下、センシンロボティクス)と遠隔操作における現場見える化の開発に向けて協業することにしました。
コベルコ建機は「誰でも働ける現場へKOBELCO IoT」をテーマにICTロードマップを策定、その実現に向けて中長期的な研究・開発を進めています。現在開発を進めている遠隔操作システム、K-DIVEはそのひとつの柱であり、クラウドマッチングシステムと建設機械の遠隔操作を融合させることで特定の人・場所・時間などの制約を受けずに建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指しています。この実現により深刻化する建設技能者の不足に対する多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保等が可能になると考えています。
今回の協業ではセンシンロボティクスの得意とするドローンやLiDAR※を活用した各種データの収集、3D点群マップを基にした測量結果や水流シミュレーションの3D図面への反映による情報可視化、それらのコックピットへのリアルタイム伝送等のシステム構築と実装に向けた開発を共同で進めます。これらがK-DIVEに実装されることで稼働現場の様々な情報、例えば機械周辺の状況や埋設物の有無、土の形状や体積等を可視化し、オペレータが効率的かつ安全・安心して働ける遠隔施工現場が実現するとともに現場状況の確認や作業指示等に利用することで現場関係者のコミュニケーションが飛躍的に高まるものと考えています。
※LiDARとは「Light Detection and Ranging」の略称でレーザ光により対象物までの距離や性質を計測・特定などを行う光センサー技術です。
(4)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第1四半期連結累計期間において、重要な変更があったものはありません。
また、当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。
加えて、経常的な設備更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。