有価証券報告書-第96期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
2025年度の世界経済は、米国の通商政策の不確実性や中国経済の低迷、またロシア・ウクライナ戦争の長期化に加え中東情勢の一層の緊迫化とホルムズ海峡をめぐる争いなど地政学リスクは日増しに高まっており、景気の先行きの不透明感がこれまで以上に大きくなっています。日本経済は雇用や所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が続いたものの、継続的な物価上昇や幅広い業界での人手不足問題などに加え、原油及びその由来製品の価格高騰と安定調達への懸念が広がっており景気の先行きに影響する可能性があります。
このような事業環境の中で、当社及び連結子会社(以下「当社グループ」という。)は、2024年度より『第16次中期経営計画(NSG26)』(最終年度2027年3月期)をスタートし、①サステナビリティ成長分野に向けた高機能・独自製品の開発深化 ②生産基盤強化と生産性向上 ③水素回収技術の深化 ④ESG経営(資本コストや株価を意識した経営)を基本方針として企業価値向上に努めてまいりました。
結果として通期の売上高は、466億1百万円(前期比0.3%減)となりました。損益については、金属繊維部門は堅調に推移しましたが、太陽光発電パネルの製造プロセスで使用されるステンレス極細線の需要が引き続き低迷したことから減益となりました。この結果、営業利益30億77百万円(同32.8%減)、経常利益32億41百万円(同29.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、中国の連結子会社解散に伴う特別損失を計上したことなどにより21億47百万円(同33.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高の相殺消去前の金額を記載しています。
[日本]
金属繊維部門は超精密ガスフィルター及びナスロン®フィルターが堅調に推移しましたが、主力のステンレス鋼線部門は販売数量が微増に留まったことに加え、極細線の販売が好調であった前期と比べ大きく減少し、売上高は415億36百万円(前期比0.2%減)、セグメント利益は27億99百万円(同33.4%減)となりました。
[タイ]
ステンレス鋼線の販売数量が減少し、現地通貨ベースでは減収減益となりましたが、前期比で円安・現地通貨高が進んだことから、売上高は56億99百万円(前期比1.8%増)、セグメント利益は1億25百万円(前期比17.1%減)となりました。
[中国・韓国]
ナスロン®フィルターの需要が低調に推移し、売上高は16億57百万円(前期比3.5%減)、セグメント利益は2億4百万円(同29.8%減)となりました。なお、中国の大同不銹鋼(大連)有限公司は2025年11月19日付をもって解散いたしております。
当連結会計年度末における総資産は567億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億62百万円増加しました。流動資産は現金及び預金や棚卸資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ7億76百万円減少しました。固定資産は建設仮勘定の増加などにより、16億39百万円増加しました。
負債は132億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億12百万円減少しました。流動負債は未払法人税等の減少などにより、前連結会計年度末に比べ5億27百万円減少しました。固定負債は1億85百万円減少しました。
純資産は434億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億75百万円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は159億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億70百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは36億17百万円の収入となり、前期に比べ11億1百万円減少しました。これは税金等調整前当期純利益及び仕入債務の減少などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは34億円の支出となり、前期に比べ20億59百万円支出が増加しました。これは有形固定資産の取得及び投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは10億45百万円の支出となり、前期に比べ6億60百万円支出が減少しました。これは長期借入れによる収入が増加したことなどによるものです。
(キャッシュ・フロー指標)
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
※ 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ8億62百万円増加し567億47百万円となりました。負債については、前連結会計年度末に比べ7億12百万円減少し132億67百万円となりました。
当連結会計年度の売上高が減収(前連結会計年度比1億47百万円減)となり、売上債権(同比39百万円増)や買入債務(同比14百万円減)の増減はあったものの、棚卸資産(同比4億2百万円減)の減少により、運転資金は3億48百万円減少しました。また、減価償却費を上回る設備投資を実施したこともあり固定資産は16億39百万円増加しました。純資産は、主に利益剰余金が前連結会計年度末に比べ7億86百万円増加し434億80百万円となりました。結果として、運転資金の減少による資金増加要因はあったものの、設備投資資金の増加により、現金及び預金の残高は前連結会計年度末に比べ2億97百万円減少しました。
利益の積み上がりによって自己資本比率は75.4%(前期比1.6ポイント増)に高まり、経常利益が減益(前連結会計年度比13億43百万円減)となったためROA(経常利益/総資産)は5.8%(前期比2.6ポイント減)となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は466億1百万円(前期比0.3%減)となり、前連結会計年度に比べ1億47百万円減少しました。
高機能・独自製品が売上高全体に占めるシェアは66.1%(前期比0.3ポイント減)となりました。金属繊維部門は好調に推移しましたが、ステンレス極細線の販売が大きく減少したことが主な要因です。

事業部門別の売上状況は、次のとおりとなります。
[ステンレス鋼線]
ステンレス鋼線においては、国内の住宅着工件数が低調に推移したことなどにより建築・土木関連向け鋲螺用材が前期比減少となりましたが、高機能・独自製品のうち日用品や電子部品向けが堅調に推移し、2025年度通期の販売数量は月当たり2,914トン(前期比2.5%増)となりました。米国関税影響については、一部アイテムにて数量の増減があったものの影響は限定的となりました。また、太陽光発電パネルの製造プロセスで使用されるスクリーン印刷向け極細線は、中国での太陽光パネルの在庫調整の影響が継続したことに加え、スクリーン印刷用メッシュの素材がステンレス以外の金属に置き換わる動きが見られたことなどにより大幅な販売減となりました。
LMEニッケル価格については、今年度に入り緩やかな下落基調が継続しましたが2025年末に急騰し一時8ドル台半ばまで値を上げました。2025年4~6月平均価格はポンドあたり6.88ドル、7~9月は同6.81ドル、10~12月は同6.75ドル、2026年1~3月は同7.87ドルとなりました。
結果として、通期でのステンレス鋼線部門全体の売上高は377億19百万円(同3.0%減)となりました。
また、海外現地法人であるTHAI SEISEN CO., LTD.は増収となりました。
なお、大同不銹鋼(大連)有限公司につきましては、中国経済が低迷する中、同社が製造・販売する自動車関連向けステンレス鋼線の需要が減少するとともに、為替環境の悪化や日系企業の中国からの撤退増加など同社を取り巻く経営環境の変化を踏まえ、同社を解散しステンレス鋼線事業を再編することが、当社グループの企業価値向上につながるものと判断し、2025年11月19日付にて同社を解散いたしております。解散に伴い、従業員への経済補償金支払など特別損失2億75百万円を計上いたしております。
[金属繊維(ナスロン®)]
金属繊維においては、半導体関連業界向け超精密ガスフィルター(NASclean®)について、AIやデータセンター向け半導体需要の高まりを背景に、半導体製造装置メーカー向けを中心に堅調に推移し、通期での売上高は50億12百万円(前期比22.3%増)となりました。
ナスロン®フィルターについては、ポリエステル繊維やレーヨン繊維向けの中国での販売が減少したものの、ポリエステルフィルム用途で販売が低迷した前期に比べ増加となり、また炭素繊維関連が海外向け大型案件を中心に増加したことなどにより、通期における売上高は38億69百万円(同2.8%増)となりました。
結果として、通期での金属繊維部門全体の売上高は88億81百万円(同13.0%増)となりました。
なお、海外現地法人の耐素龍精密濾機(常熟)有限公司は減収となりました。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における経常利益は32億41百万円(前期比29.3%減)となりました。ROSは7.0%となり前期比2.8ポイント減少しました。中国の連結子会社である大同不銹鋼(大連)有限公司の解散に伴い、従業員への経済補償金支払など特別損失2億75百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は21億47百万円(同33.9%減)となり、ROEは5.1%(同3.0ポイント減)となりました。
経常利益が前期比減益となった主な要因は、太陽光発電パネルなどの製造プロセスで使用される極細線の販売が、好調だった前期に比べ大きく減少したことなどです。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
成長投資への支出については、「サステナビリティ成長分野への高機能・独自製品の開発・拡販による持続的成長」を実現するために、主力の製造拠点である国内工場及びタイ、中国の在外子会社における生産効率向上や増産を目的とした設備投資を図ってまいります。また、お客様のニーズに対応した新製品開発と新市場創出に向け研究開発にも注力してまいります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性の維持と資本コストを意識しつつ、積極的に対応していくことを方針としています。
運転資金としては、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用や営業費用が必要となります。事業運営上の必要資金に加え、大地震等の自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧に備えるために、後述の退職給付債務の支払い原資の控除後、月商3ヵ月分の現金及び現金同等物の流動性確保を目途としています。
株主還元への支出については、連結業績や財政状態などを総合的に勘案し、連結配当性向50%程度を目途に配当を行うことを基本としています。
なお、当社グループでは退職一時金制度のみを採用しており、退職給付債務39億76百万円(2026年3月末現在)の支払い原資を、現金及び現金同等物にて実質的に保全しています。
c.資金調達
当社グループの運転資金及び投資資金は、原則として営業活動により獲得したキャッシュ・フローにより充当することを基本方針としています。ただし、有事の場合など、必要に応じ銀行借入による資金調達ができるように、取引金融機関との取引関係の維持強化に配慮した財務政策に努めています。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
2025年度の世界経済は、米国の通商政策の不確実性や中国経済の低迷、またロシア・ウクライナ戦争の長期化に加え中東情勢の一層の緊迫化とホルムズ海峡をめぐる争いなど地政学リスクは日増しに高まっており、景気の先行きの不透明感がこれまで以上に大きくなっています。日本経済は雇用や所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が続いたものの、継続的な物価上昇や幅広い業界での人手不足問題などに加え、原油及びその由来製品の価格高騰と安定調達への懸念が広がっており景気の先行きに影響する可能性があります。
このような事業環境の中で、当社及び連結子会社(以下「当社グループ」という。)は、2024年度より『第16次中期経営計画(NSG26)』(最終年度2027年3月期)をスタートし、①サステナビリティ成長分野に向けた高機能・独自製品の開発深化 ②生産基盤強化と生産性向上 ③水素回収技術の深化 ④ESG経営(資本コストや株価を意識した経営)を基本方針として企業価値向上に努めてまいりました。
結果として通期の売上高は、466億1百万円(前期比0.3%減)となりました。損益については、金属繊維部門は堅調に推移しましたが、太陽光発電パネルの製造プロセスで使用されるステンレス極細線の需要が引き続き低迷したことから減益となりました。この結果、営業利益30億77百万円(同32.8%減)、経常利益32億41百万円(同29.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、中国の連結子会社解散に伴う特別損失を計上したことなどにより21億47百万円(同33.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高の相殺消去前の金額を記載しています。
[日本]
金属繊維部門は超精密ガスフィルター及びナスロン®フィルターが堅調に推移しましたが、主力のステンレス鋼線部門は販売数量が微増に留まったことに加え、極細線の販売が好調であった前期と比べ大きく減少し、売上高は415億36百万円(前期比0.2%減)、セグメント利益は27億99百万円(同33.4%減)となりました。
[タイ]
ステンレス鋼線の販売数量が減少し、現地通貨ベースでは減収減益となりましたが、前期比で円安・現地通貨高が進んだことから、売上高は56億99百万円(前期比1.8%増)、セグメント利益は1億25百万円(前期比17.1%減)となりました。
[中国・韓国]
ナスロン®フィルターの需要が低調に推移し、売上高は16億57百万円(前期比3.5%減)、セグメント利益は2億4百万円(同29.8%減)となりました。なお、中国の大同不銹鋼(大連)有限公司は2025年11月19日付をもって解散いたしております。
当連結会計年度末における総資産は567億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億62百万円増加しました。流動資産は現金及び預金や棚卸資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ7億76百万円減少しました。固定資産は建設仮勘定の増加などにより、16億39百万円増加しました。
負債は132億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億12百万円減少しました。流動負債は未払法人税等の減少などにより、前連結会計年度末に比べ5億27百万円減少しました。固定負債は1億85百万円減少しました。
純資産は434億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億75百万円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は159億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億70百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは36億17百万円の収入となり、前期に比べ11億1百万円減少しました。これは税金等調整前当期純利益及び仕入債務の減少などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは34億円の支出となり、前期に比べ20億59百万円支出が増加しました。これは有形固定資産の取得及び投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは10億45百万円の支出となり、前期に比べ6億60百万円支出が減少しました。これは長期借入れによる収入が増加したことなどによるものです。
(キャッシュ・フロー指標)
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率 (%) | 68.5 | 72.8 | 73.7 | 75.4 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 52.0 | 81.1 | 70.0 | 68.0 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 0.4 | 0.1 | 0.1 | 0.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 534.6 | 1,099.5 | 1,133.6 | 1,015.4 |
※ 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日 本(百万円) | 38,211 | △4.1 |
| タ イ(百万円) | 5,592 | 1.1 |
| 中国・韓国(百万円) | 1,590 | △2.0 |
| 合計(百万円) | 45,394 | △3.4 |
(注)金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||
| 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 日 本 | 41,994 | 0.2 | 6,155 | 12.2 |
| タ イ | 4,000 | 5.6 | 719 | 10.2 |
| 中国・韓国 | 1,226 | △6.5 | 163 | △41.2 |
| 合計 | 47,222 | 0.5 | 7,039 | 9.7 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日 本(百万円) | 41,536 | △0.2 |
| タ イ(百万円) | 5,699 | 1.8 |
| 中国・韓国(百万円) | 1,657 | △3.5 |
| 消 去(百万円) | △2,292 | 4.2 |
| 合計(百万円) | 46,601 | △0.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 大同興業株式会社 | 10,926 | 23.4 | 10,904 | 23.4 |
| 株式会社メタルワン | 5,731 | 12.3 | 3,710 | 8.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ8億62百万円増加し567億47百万円となりました。負債については、前連結会計年度末に比べ7億12百万円減少し132億67百万円となりました。
当連結会計年度の売上高が減収(前連結会計年度比1億47百万円減)となり、売上債権(同比39百万円増)や買入債務(同比14百万円減)の増減はあったものの、棚卸資産(同比4億2百万円減)の減少により、運転資金は3億48百万円減少しました。また、減価償却費を上回る設備投資を実施したこともあり固定資産は16億39百万円増加しました。純資産は、主に利益剰余金が前連結会計年度末に比べ7億86百万円増加し434億80百万円となりました。結果として、運転資金の減少による資金増加要因はあったものの、設備投資資金の増加により、現金及び預金の残高は前連結会計年度末に比べ2億97百万円減少しました。
利益の積み上がりによって自己資本比率は75.4%(前期比1.6ポイント増)に高まり、経常利益が減益(前連結会計年度比13億43百万円減)となったためROA(経常利益/総資産)は5.8%(前期比2.6ポイント減)となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は466億1百万円(前期比0.3%減)となり、前連結会計年度に比べ1億47百万円減少しました。
高機能・独自製品が売上高全体に占めるシェアは66.1%(前期比0.3ポイント減)となりました。金属繊維部門は好調に推移しましたが、ステンレス極細線の販売が大きく減少したことが主な要因です。

事業部門別の売上状況は、次のとおりとなります。
[ステンレス鋼線]
ステンレス鋼線においては、国内の住宅着工件数が低調に推移したことなどにより建築・土木関連向け鋲螺用材が前期比減少となりましたが、高機能・独自製品のうち日用品や電子部品向けが堅調に推移し、2025年度通期の販売数量は月当たり2,914トン(前期比2.5%増)となりました。米国関税影響については、一部アイテムにて数量の増減があったものの影響は限定的となりました。また、太陽光発電パネルの製造プロセスで使用されるスクリーン印刷向け極細線は、中国での太陽光パネルの在庫調整の影響が継続したことに加え、スクリーン印刷用メッシュの素材がステンレス以外の金属に置き換わる動きが見られたことなどにより大幅な販売減となりました。
LMEニッケル価格については、今年度に入り緩やかな下落基調が継続しましたが2025年末に急騰し一時8ドル台半ばまで値を上げました。2025年4~6月平均価格はポンドあたり6.88ドル、7~9月は同6.81ドル、10~12月は同6.75ドル、2026年1~3月は同7.87ドルとなりました。
結果として、通期でのステンレス鋼線部門全体の売上高は377億19百万円(同3.0%減)となりました。
また、海外現地法人であるTHAI SEISEN CO., LTD.は増収となりました。
なお、大同不銹鋼(大連)有限公司につきましては、中国経済が低迷する中、同社が製造・販売する自動車関連向けステンレス鋼線の需要が減少するとともに、為替環境の悪化や日系企業の中国からの撤退増加など同社を取り巻く経営環境の変化を踏まえ、同社を解散しステンレス鋼線事業を再編することが、当社グループの企業価値向上につながるものと判断し、2025年11月19日付にて同社を解散いたしております。解散に伴い、従業員への経済補償金支払など特別損失2億75百万円を計上いたしております。
[金属繊維(ナスロン®)]
金属繊維においては、半導体関連業界向け超精密ガスフィルター(NASclean®)について、AIやデータセンター向け半導体需要の高まりを背景に、半導体製造装置メーカー向けを中心に堅調に推移し、通期での売上高は50億12百万円(前期比22.3%増)となりました。
ナスロン®フィルターについては、ポリエステル繊維やレーヨン繊維向けの中国での販売が減少したものの、ポリエステルフィルム用途で販売が低迷した前期に比べ増加となり、また炭素繊維関連が海外向け大型案件を中心に増加したことなどにより、通期における売上高は38億69百万円(同2.8%増)となりました。
結果として、通期での金属繊維部門全体の売上高は88億81百万円(同13.0%増)となりました。
なお、海外現地法人の耐素龍精密濾機(常熟)有限公司は減収となりました。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における経常利益は32億41百万円(前期比29.3%減)となりました。ROSは7.0%となり前期比2.8ポイント減少しました。中国の連結子会社である大同不銹鋼(大連)有限公司の解散に伴い、従業員への経済補償金支払など特別損失2億75百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は21億47百万円(同33.9%減)となり、ROEは5.1%(同3.0ポイント減)となりました。
経常利益が前期比減益となった主な要因は、太陽光発電パネルなどの製造プロセスで使用される極細線の販売が、好調だった前期に比べ大きく減少したことなどです。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
成長投資への支出については、「サステナビリティ成長分野への高機能・独自製品の開発・拡販による持続的成長」を実現するために、主力の製造拠点である国内工場及びタイ、中国の在外子会社における生産効率向上や増産を目的とした設備投資を図ってまいります。また、お客様のニーズに対応した新製品開発と新市場創出に向け研究開発にも注力してまいります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性の維持と資本コストを意識しつつ、積極的に対応していくことを方針としています。
運転資金としては、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用や営業費用が必要となります。事業運営上の必要資金に加え、大地震等の自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧に備えるために、後述の退職給付債務の支払い原資の控除後、月商3ヵ月分の現金及び現金同等物の流動性確保を目途としています。
株主還元への支出については、連結業績や財政状態などを総合的に勘案し、連結配当性向50%程度を目途に配当を行うことを基本としています。
なお、当社グループでは退職一時金制度のみを採用しており、退職給付債務39億76百万円(2026年3月末現在)の支払い原資を、現金及び現金同等物にて実質的に保全しています。
c.資金調達
当社グループの運転資金及び投資資金は、原則として営業活動により獲得したキャッシュ・フローにより充当することを基本方針としています。ただし、有事の場合など、必要に応じ銀行借入による資金調達ができるように、取引金融機関との取引関係の維持強化に配慮した財務政策に努めています。