半期報告書-第55期(2024/03/21-2025/03/20)

【提出】
2024/10/31 14:24
【資料】
PDFをみる
【項目】
42項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、景気が回復基調を維持する一方で、物価高や自然災害の発生による消費マインドの停滞、中東情勢の緊迫化や為替相場の不安定な動きなどの影響によって、先行きは不透明で厳しい状況が続いています。
当社グループの主な関連業界である建設及び住宅関連業界においては、堅調な企業収益を背景とした設備投資や政府による国土強靭化の加速化対策などから建設投資は引き続き堅調に推移しています。一方で、人手不足や建設業における労働規制強化による工事遅延、資材価格の高騰などにより、仮設機材の購入を検討している顧客が機材の購入に代えてレンタルで対応する動きが継続しています。このような状況の中、当社グループではコア事業である仮設機材の販売とレンタルの連携を強化することにより、新型足場「アルバトロス」や付加価値の高い製品群の市場シェア拡大を進めるとともに、2024年4月3日に公表しました「中期経営計画2027」(2025年3月期(第55期)から2027年3月期(第57期)まで)の実行に取り組みました。
この結果、当中間連結会計期間の売上高は、前年同期比5.4%増の308億22百万円となりました。利益面においては、「中期経営計画2027」の策定を契機として、今後のレンタル資産の投入計画や稼働見通しを検討し、レンタル資産の減価償却の方法を変更したことから減価償却費が減少した一方で、円安の進行や原材料価格の高止まりなどからコスト上昇圧力が継続し、営業利益は前年同期比3.9%減の13億13百万円となりました。また経常利益は、金融・為替環境の影響を受けて為替差益が4億73百万円減少したことによって、前年同期比6億29百万円減(29.9%減)の14億74百万円となり、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比29.9%減の10億29百万円となりました。
各セグメントの状況は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。
当中間連結会計期間 セグメントごとの状況
セグメントの名称売上高セグメント利益又は損失(△)
金額(百万円)前年同期比
増減率(%)
金額(百万円)前年同期比
増減率(%)
建設機材関連事業12,49515.11,3280.4
レンタル関連事業9,0253.075968.8
住宅機器関連事業6,896△0.6△256-
電子機器関連事業2,404△10.0△325-
報告セグメント計30,8225.41,506△4.5
調整額--△31-
中間連結損益計算書計上額30,8225.41,474△29.9

(注)1.セグメント利益又は損失は、中間連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
2.セグメント利益又は損失の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない為替差損益や支払利息などの営業外収益及び営業外費用であります。
建設機材関連事業
当事業の売上高は、前年同期比15.1%増の124億95百万円となりました。仮設機材レンタル会社の投資動向に大きな変化はなく、主要な製品群においては引き続き購買からレンタルへの流れが継続しているものの、一部では機材の購入を前倒しする動きや、現場での作業負荷を軽減する機材の個別の需要などによって販売が増加しました。また、物流倉庫向けのラックは期初から受注が順調に積み上がる状況で売上高が前年同期比で増加しました。
損益面では、売上高が前年同期に比べて増加したことによってセグメント利益は前年同期比0.4%増の13億28百万円となりました。
レンタル関連事業
当事業の売上高は、前年同期比3.0%増の90億25百万円となりました。中高層用レンタルにおいて仮設機材の購入を検討している顧客層のレンタルニーズが、「アルバトロス」をはじめとした主要な製品群の稼働率を押し上げ売上高が好調に推移しました。また、低層用レンタルにおいても施工人員の安定と工事量の平準化が進んだ結果、売上高が堅調に推移しました。
損益面では、当中間連結会計期間よりレンタル資産の減価償却の方法を、従来の定率法(5年)から定額法(8年)へ変更したことによって、減価償却費が前年同期比で4億89百万円減少したこともあり、セグメント利益は前年同期比68.8%増の7億59百万円となりました。
住宅機器関連事業
当事業の売上高は、前年同期比0.6%減の68億96百万円となりました。建機レンタルなどの販路を中心にアルミ製昇降器具の販売が堅調に推移し、売上高増加に寄与しました。フィットネス関連製品は、高価格帯の家庭用フィットネス製品の販売が低迷したため売上高が減少しました。
損益面では、売上高が減少するなか円安の進行によって仕入コストが上昇し、セグメント利益は前年同期比60百万円減少し2億56百万円の損失となりました。
電子機器関連事業
当事業の売上高は、前年同期比10.0%減の24億4百万円となりました。特定小電力無線機や業務用無線機の販売は堅調に推移しましたが、プリント配線板製造の子会社、東電子工業㈱においてアミューズメント向けの受注がひと段落したため売上高が減少しました。東電子工業㈱においては設備増強投資が完了し、この設備を活用した営業強化によって試作受注が増加しており、今後の売上高増加に向けた取り組みが進んでおります。
損益面では、売上高の減少や東電子工業㈱の新工場への投資による減価償却費の増加によって、セグメント利益は前年同期比3億26百万円減少し3億25百万円の損失となりました。
(財政状態の分析)
(資産)
当中間連結会計期間末の総資産は712億59百万円となり、前期末に比べ29億44百万円増加しました。総資産の内訳は、流動資産が449億64百万円(前期末比10億69百万円増)、固定資産が262億95百万円(前期末比18億74百万円増)です。総資産の主な増減要因は、受取手形及び売掛金の増加(前期末比18億1百万円増)、レンタル資産の増加(前期末比14億56百万円増)、棚卸資産の減少(前期末比4億48百万円減)によるものです。
(負債)
負債は、397億69百万円となり、前期末に比べ19億97百万円増加しました。その内訳は、流動負債が221億48百万円(前期末比22億88百万円増)、固定負債が176億20百万円(前期末比2億90百万円減)です。負債の主な増加要因は、借入金の増加(前期末比8億64百万円増)、支払手形及び買掛金の増加(前期末比6億70百万円増)によるものです。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益が10億29百万円となったことや、剰余金の配当を4億18百万円実施したことなどにより、314億90百万円(前期末比9億46百万円増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前期末に比べ2億41百万円減少し63億81百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、建設機材関連事業の売上高が好調に推移したことなどによる計画的な出荷に伴う棚卸資産の減少などにより、22億45百万円の収入(前年同期比19億43百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、レンタル資産への積極的な投資などにより、32億20百万円の支出(前年同期比2億14百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、金融機関からの資金調達などにより、4億50百万円の収入(前年同期比14億55百万円の収入減)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費の総額は4億18百万円であります。
なお、当社グループは、研究開発活動の実態をより適切に中間連結財務諸表に反映すべく、当中間連結会計期間の期首から研究開発に要した費用を研究開発費として表示することとしております。