有価証券報告書-第162期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中の貿易摩擦による影響、英国のEU離脱などの地政学的リスク、更には新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による経済活動の停滞など、先行きの不透明感が更に高まり、厳しい状況が続きました。
北米・欧州・アジアの主要3極すべての地域において自動車関連を中心とした低迷などから、一層の冷え込みがみられ、我が国経済においても、先行きの不透明さから設備投資の先送りなど、低調な状態が続きました。
このような状況下、当社グループでは積極的な経営改革に取り組み、委任型執行役員制度により「取締役による意思決定及び監督機能」と「業務執行機能」を分離させ業務執行責任の明確化、意思決定の迅速化を図り、また、顧客サービス強化のために営業本部に属していたカスタマーサポート部を独立させ取締役直轄とする機構改革を行いました。2019年6月には海外での営業活動においてMethods Machine Tools社を北米販売店網の主力に据え、販売力の強化を図るなど様々な施策を講じました。
主力の工作機械部門において、2019年4月に東京で開催されたINTERMOLD 2019(第30回金型加工技術展)に、高精度・高品位な加工を実現する立形マシニングセンタVB53αを出展し、また2019年9月にはドイツのハノーバーで開催されたEMO Hannover 2019(国際金属加工見本市)に中大物部品の量産などに適した高速、高能率加工が可能な横形マシニングセンタHM6300、航空機部品加工などに適した5軸制御マシニングセンタVC-X500、金型、一般部品加工からチタンなどの難削材の加工まで対応する立形マシニングセンタVM53Rの3機種を出展するなど更なる拡販に努めました。
上記施策に全社を挙げ取組んだ効果により、営業利益については2019年11月13日に公表しました数値を上回る131百万円を見込んでおりました。
一方、当社は先般の工作機械業界における空前の好景気においてもその波に乗れず、地政学的リスクや経済活動の停滞による急激な在庫の増加など、市況の変化への対応が常に後手に回っており、会社の仕組みとしての構造的な問題を抱えている状況にあります。
そこで、①旧態依然とした縦割組織体制の弊害の撤廃、従業員個々のスキルアップを目指したチーム制の導入と、情報集約・チームコントロールを目的とした統轄本部の新設、②生産リードタイムの短縮を目指した生産方式の変更、③販売拠点の見直しとサービス体制(拠点)の更なる強化、④収益力改善と開発体制強化のための機種統廃合、を柱とした構造改革を2020年2月から検討開始し、その構造改革費用として売上原価等に420百万円を計上しため、営業損失は290百万円となりました。
加えて、昨今の経営環境の悪化に伴い、収益性の低下に鑑み固定資産の減損処理を行ったことで親会社株主に帰属する当期純損失が拡大することとなりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a) 財政状態
資産の部は35,217百万円となり、前連結会計年度末と比較して14,097百万円の減少となりました。減少の主なものは、有形固定資産9,809百万円、無形固定資産374百万円、投資有価証券649百万円、繰延税金資産54百万円、現金及び預金1,924百万円、受取手形及び売掛金1,075百万円、電子記録債権629百万円などであります。
負債の部は23,600百万円となり、前連結会計年度末と比較して4,193百万円の減少となりました。減少の主なものは、支払手形及び買掛金2,495百万円、再評価に係る繰延税金負債1,373百万円、増加の主なものは、借入金424百万円などであります。
純資産の部は11,616百万円となり、前連結会計年度末と比較して9,904百万円の減少となりました。減少の主なものは、利益剰余金の減少7,251百万円(親会社株主に帰属する当期純損失9,622百万円による減少、土地再評価差額金の取崩2,620百万円による増加など)、土地再評価差額金の取崩2,620百万円などであります。
(b) 経営成績
当連結会計年度の売上高は21,346百万円(前連結会計年度比19.3%減)となり、営業損失は290百万円(前連結会計年度は営業利益814百万円)、経常損失は430百万円(前連結会計年度は経常利益703百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は9,622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益577百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(工作機械事業)
国内は部品販売に注力しましたが、先行きの不透明さによる設備投資の先送りなどから売上高は11,698百万円(前連結会計年度比22.3%減)となりました。海外についても、自動車関連の低迷などから売上高は8,365百万円(前連結会計年度比17.4%減)となりました。この結果、工作機械全体の生産高は20,528百万円(前連結会計年度比22.3%減)、受注高は14,130百万円(前連結会計年度比43.5%減)、売上高は20,064百万円(前連結会計年度比20.4%減)となりました。
(その他)
売上高1,282百万円(前連結会計年度比1.0%増)、営業利益は71百万円(前連結会計年度比49.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,224百万円減少し、2,907百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,732百万円の支出超(前連結会計年度:2,021百万円の収入超)となりました。支出の主なものは、税金等調整前当期純損失10,609百万円、仕入債務の減少2,740百万円、たな卸資産の増加209百万円などであり、収入の主なものは、減損損失10,166百万円、売上債権の減少1,482百万円、減価償却費994百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、553百万円の支出超(前連結会計年度:451百万円の支出超)となりました。支出の主なものは、有形固定資産の取得による支出619百万円などであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、47百万円の収入超(前連結会計年度:1,593百万円の支出超)となりました。収入の主なものは、長期借入れによる収入2,516百万円などであり、支出の主なものは、長期借入金の返済による支出2,113百万円などであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年7月1日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成にあたっては、貸倒引当金、たな卸資産、退職給付に係る負債等に関して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、資産・負債及び収益・費用等の数値に影響を与える見積り及び判断を行っております。実績については、見積りの不確実性があるため、これら見積りと異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響については、受注不振が2020年度末まで続き、2021年度より徐々に受注が回復する前提で、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、当社グループは、当連結会計年度において10,166百万円の減損損失を計上しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係) ※6 減損損失」に記載のとおりであります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、過年度の業績及び納税状況に鑑み、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異についてのみ繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中の貿易摩擦による影響、英国のEU離脱などの地政学的リスク、更には新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による経済活動の停滞など、先行きの不透明感が更に高まり、厳しい状況が続きました。
このような状況の中で、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比19.3%減の21,346百万円となりました。一方、損益面においては、中長期経営計画の見直しにあたり、構造改革費用を420百万円計上したこともあり290百万円の営業損失(前連結会計年度は営業利益814百万円)及び430百万円の経常損失(前連結会計年度は経常利益703百万円)となりました。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延による未曽有の経済の停滞に伴い、当社グループが営む工作機械事業の経営環境が著しく悪化している状況に鑑み、同事業に係る固定資産について10,166百万円の減損処理を行いました。減損処理の際の固定資産の回収可能価額については、使用価値算定の過程において将来の不確実性が非常に高く、将来キャッシュ・フローを低く見積ることになるため、正味売却価額としております。また、税効果会計の適用にあたっては、安定的に課税所得を計上している北米の販売子会社(OKK USA CORPORATION)を除き、連結会社各社の繰延税金資産を全額取崩しいたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失が9,622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益577百万円)となり、多額の損失を計上することになりました。
なお、当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその進捗状況については、「1 経営方針、経営環境及び対処する課題等 (2)目標とする経営指標及び(3)会社の対処すべき課題と中長期的な経営戦略」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 財政状態、キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に詳細は記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローで1,732百万円の支出超、設備投資など投資活動によるキャッシュ・フローで553百万円の支出超となり、それらを借入金の増加など財務活動によるキャッシュ・フローの47百万円の収入超により幾分補うことになりましたが、現金及び現金同等物の期末残高が前期末比2,224百万円と大きく減少し、2,907百万円となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資、戦略投資などに対応するものであり、これらを自己資金、金融機関からの借入金や社債により調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約、コミットメントライン契約及びタームローン契約を締結しております。
なお、2021年3月期においても営業キャッシュ・フローが大きく支出超過になることを見込んでおりますが、「2 事業等のリスク(10)継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、新たな資金調達をすでに実行しており、また、取引金融機関とも緊密な関係を維持できていることから、必要な手許流動性資金の確保は十分できるものと考えております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中の貿易摩擦による影響、英国のEU離脱などの地政学的リスク、更には新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による経済活動の停滞など、先行きの不透明感が更に高まり、厳しい状況が続きました。
北米・欧州・アジアの主要3極すべての地域において自動車関連を中心とした低迷などから、一層の冷え込みがみられ、我が国経済においても、先行きの不透明さから設備投資の先送りなど、低調な状態が続きました。
このような状況下、当社グループでは積極的な経営改革に取り組み、委任型執行役員制度により「取締役による意思決定及び監督機能」と「業務執行機能」を分離させ業務執行責任の明確化、意思決定の迅速化を図り、また、顧客サービス強化のために営業本部に属していたカスタマーサポート部を独立させ取締役直轄とする機構改革を行いました。2019年6月には海外での営業活動においてMethods Machine Tools社を北米販売店網の主力に据え、販売力の強化を図るなど様々な施策を講じました。
主力の工作機械部門において、2019年4月に東京で開催されたINTERMOLD 2019(第30回金型加工技術展)に、高精度・高品位な加工を実現する立形マシニングセンタVB53αを出展し、また2019年9月にはドイツのハノーバーで開催されたEMO Hannover 2019(国際金属加工見本市)に中大物部品の量産などに適した高速、高能率加工が可能な横形マシニングセンタHM6300、航空機部品加工などに適した5軸制御マシニングセンタVC-X500、金型、一般部品加工からチタンなどの難削材の加工まで対応する立形マシニングセンタVM53Rの3機種を出展するなど更なる拡販に努めました。
上記施策に全社を挙げ取組んだ効果により、営業利益については2019年11月13日に公表しました数値を上回る131百万円を見込んでおりました。
一方、当社は先般の工作機械業界における空前の好景気においてもその波に乗れず、地政学的リスクや経済活動の停滞による急激な在庫の増加など、市況の変化への対応が常に後手に回っており、会社の仕組みとしての構造的な問題を抱えている状況にあります。
そこで、①旧態依然とした縦割組織体制の弊害の撤廃、従業員個々のスキルアップを目指したチーム制の導入と、情報集約・チームコントロールを目的とした統轄本部の新設、②生産リードタイムの短縮を目指した生産方式の変更、③販売拠点の見直しとサービス体制(拠点)の更なる強化、④収益力改善と開発体制強化のための機種統廃合、を柱とした構造改革を2020年2月から検討開始し、その構造改革費用として売上原価等に420百万円を計上しため、営業損失は290百万円となりました。
加えて、昨今の経営環境の悪化に伴い、収益性の低下に鑑み固定資産の減損処理を行ったことで親会社株主に帰属する当期純損失が拡大することとなりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a) 財政状態
資産の部は35,217百万円となり、前連結会計年度末と比較して14,097百万円の減少となりました。減少の主なものは、有形固定資産9,809百万円、無形固定資産374百万円、投資有価証券649百万円、繰延税金資産54百万円、現金及び預金1,924百万円、受取手形及び売掛金1,075百万円、電子記録債権629百万円などであります。
負債の部は23,600百万円となり、前連結会計年度末と比較して4,193百万円の減少となりました。減少の主なものは、支払手形及び買掛金2,495百万円、再評価に係る繰延税金負債1,373百万円、増加の主なものは、借入金424百万円などであります。
純資産の部は11,616百万円となり、前連結会計年度末と比較して9,904百万円の減少となりました。減少の主なものは、利益剰余金の減少7,251百万円(親会社株主に帰属する当期純損失9,622百万円による減少、土地再評価差額金の取崩2,620百万円による増加など)、土地再評価差額金の取崩2,620百万円などであります。
(b) 経営成績
当連結会計年度の売上高は21,346百万円(前連結会計年度比19.3%減)となり、営業損失は290百万円(前連結会計年度は営業利益814百万円)、経常損失は430百万円(前連結会計年度は経常利益703百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は9,622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益577百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(工作機械事業)
国内は部品販売に注力しましたが、先行きの不透明さによる設備投資の先送りなどから売上高は11,698百万円(前連結会計年度比22.3%減)となりました。海外についても、自動車関連の低迷などから売上高は8,365百万円(前連結会計年度比17.4%減)となりました。この結果、工作機械全体の生産高は20,528百万円(前連結会計年度比22.3%減)、受注高は14,130百万円(前連結会計年度比43.5%減)、売上高は20,064百万円(前連結会計年度比20.4%減)となりました。
(その他)
売上高1,282百万円(前連結会計年度比1.0%増)、営業利益は71百万円(前連結会計年度比49.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,224百万円減少し、2,907百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,732百万円の支出超(前連結会計年度:2,021百万円の収入超)となりました。支出の主なものは、税金等調整前当期純損失10,609百万円、仕入債務の減少2,740百万円、たな卸資産の増加209百万円などであり、収入の主なものは、減損損失10,166百万円、売上債権の減少1,482百万円、減価償却費994百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、553百万円の支出超(前連結会計年度:451百万円の支出超)となりました。支出の主なものは、有形固定資産の取得による支出619百万円などであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、47百万円の収入超(前連結会計年度:1,593百万円の支出超)となりました。収入の主なものは、長期借入れによる収入2,516百万円などであり、支出の主なものは、長期借入金の返済による支出2,113百万円などであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年7月1日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成にあたっては、貸倒引当金、たな卸資産、退職給付に係る負債等に関して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、資産・負債及び収益・費用等の数値に影響を与える見積り及び判断を行っております。実績については、見積りの不確実性があるため、これら見積りと異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響については、受注不振が2020年度末まで続き、2021年度より徐々に受注が回復する前提で、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、当社グループは、当連結会計年度において10,166百万円の減損損失を計上しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係) ※6 減損損失」に記載のとおりであります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、過年度の業績及び納税状況に鑑み、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異についてのみ繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中の貿易摩擦による影響、英国のEU離脱などの地政学的リスク、更には新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による経済活動の停滞など、先行きの不透明感が更に高まり、厳しい状況が続きました。
このような状況の中で、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比19.3%減の21,346百万円となりました。一方、損益面においては、中長期経営計画の見直しにあたり、構造改革費用を420百万円計上したこともあり290百万円の営業損失(前連結会計年度は営業利益814百万円)及び430百万円の経常損失(前連結会計年度は経常利益703百万円)となりました。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延による未曽有の経済の停滞に伴い、当社グループが営む工作機械事業の経営環境が著しく悪化している状況に鑑み、同事業に係る固定資産について10,166百万円の減損処理を行いました。減損処理の際の固定資産の回収可能価額については、使用価値算定の過程において将来の不確実性が非常に高く、将来キャッシュ・フローを低く見積ることになるため、正味売却価額としております。また、税効果会計の適用にあたっては、安定的に課税所得を計上している北米の販売子会社(OKK USA CORPORATION)を除き、連結会社各社の繰延税金資産を全額取崩しいたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失が9,622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益577百万円)となり、多額の損失を計上することになりました。
なお、当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその進捗状況については、「1 経営方針、経営環境及び対処する課題等 (2)目標とする経営指標及び(3)会社の対処すべき課題と中長期的な経営戦略」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 財政状態、キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に詳細は記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローで1,732百万円の支出超、設備投資など投資活動によるキャッシュ・フローで553百万円の支出超となり、それらを借入金の増加など財務活動によるキャッシュ・フローの47百万円の収入超により幾分補うことになりましたが、現金及び現金同等物の期末残高が前期末比2,224百万円と大きく減少し、2,907百万円となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資、戦略投資などに対応するものであり、これらを自己資金、金融機関からの借入金や社債により調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約、コミットメントライン契約及びタームローン契約を締結しております。
なお、2021年3月期においても営業キャッシュ・フローが大きく支出超過になることを見込んでおりますが、「2 事業等のリスク(10)継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、新たな資金調達をすでに実行しており、また、取引金融機関とも緊密な関係を維持できていることから、必要な手許流動性資金の確保は十分できるものと考えております。