四半期報告書-第183期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
以下に記載する事項は、当四半期報告書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 業績等の概要
(注)1.単位:億円、( )内 前年同期比較
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
第2四半期連結累計期間(2021年9月に終了した6か月間。以下「当期」という。)の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、一部では依然として厳しい状況にありますが、持ち直しています。米国では、景気が着実に持ち直しており、持ち直しが続いていくことが期待されています。欧州、英国、インドでは、依然として厳しい状況にあるものの、持ち直しており、持ち直しが続くことが期待されています。中国では、景気の回復テンポが鈍化しており、回復の鈍さが残ることが見込まれます。国内経済は、依然として厳しい状況にあるものの、個人消費、輸出は持ち直しております。
こうした状況下、当社グループの売上高は、エネルギーシステムソリューションが火力の建設案件の規模差、送変電・配電システムの増収による影響で増収、インフラシステムソリューションは、公共インフラは増収になったものの、鉄道・産業システムが産業システム事業を中心とした規模減の影響で減収、ビルソリューションは昇降機の海外市場及び空調が増収となった結果増収、リテール&プリンティングソリューションもリテール事業、プリンティング事業ともに増収、デバイス&ストレージソリューションも半導体、HDD他ともに増収、デジタルソリューションも官公庁向けシステム案件増の影響など増収となり、全体としては前年同期比1,750億円増加し15,464億円になりました。営業損益は、インフラシステムソリューション、その他が減益・悪化となり、ビルソリューションは横ばいだったものの、エネルギーシステムソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューション、デジタルソリューションは増益となり、前年同期比419億円増加し450億円になりました。税引前損益は、営業損益の増加や、キオクシアホールディングスの持分法損益の増益等により改善となり、前年同期比620億円改善し821億円になりました。当期純損益は、前年同期比563億円改善し598億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①エネルギーシステムソリューション
発電システムは、原子力が安全対策工事関連の工程進捗差等の影響による増収と、火力・水力では海外建設案件の規模差等による影響で増収になった結果増収、送変電・配電等は再生可能エネルギー(太陽光関連)案件の規模差による影響で減収となったものの、送変電・配電システムが増収になった結果増収になり、部門全体として増収になりました。
損益面では、発電システム、送変電・配電等ともに増収による影響でそれぞれ改善し、部門全体として改善しました。
②インフラシステムソリューション
公共インフラは社会システム事業の規模増等の影響で増収になったものの、鉄道・産業システムが産業システム事業を中心とした規模減の影響で減収になった結果、部門全体として減収になりました。
損益面では、公共インフラは社会システム事業の規模増による影響で増益になりましたが、鉄道・産業システムは産業システム事業の減収による悪化及び構造改革費用、鉄道事業の海外案件コスト増等により、部門全体として減益になりました。
③ビルソリューション
照明は減収となりましたが、昇降機の海外市場及び空調が増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、空調が増益になったものの、昇降機及び照明が減益となった結果、部門全体として前年同期とほぼ横ばいになりました。
④リテール&プリンティングソリューション
リテール事業、プリンティング事業ともに増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、リテール事業で増益、プリンティング事業で改善した結果、部門全体として改善しました。
⑤デバイス&ストレージソリューション
半導体は、車載を中心に市況が回復し増収、HDD他は工場の稼働回復や大容量データセンター向けの販売が増加し増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、半導体における構造改革効果に加え、半導体、HDD他ともに増収により増益となり、部門全体として増益になりました。
⑥デジタルソリューション
官公庁向けシステム案件増の影響などにより、部門全体として増収になりました。
損益面では、増収の影響などにより、部門全体として増益になりました。
⑦その他
スタフ部門傘下の子会社の株式を譲渡し、連結除外した影響などで減収になり、部門全体として減収になりました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の555億円の収入から1,290億円増加し、1,845億円の収入になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の484億円の支出から47億円増加し、531億円の支出になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の71億円の収入から1,243億円増加し、1,314億円の収入になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の1,436億円の収入から3,330億円減少し、1,894億円の支出になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの減少が18億円あり、2021年9月末の現金及び現金同等物の残高は、2021年3月末の5,255億円から598億円減少し、4,657億円になりました。
②資本の財源及び資金の流動性
資金調達
当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。当期末の直接調達枠は、コマーシャル・ペーパーの発行枠を国内6,000億円、国内普通社債の発行枠を3,000億円保有しています。
流動性管理
2021年9月末においては、現金及び現金同等物として4,657億円、コミットメントライン未使用枠の2,580億円を合わせ、7,237億円の手許流動性を確保しました。
格付け
当社は、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)、㈱日本格付研究所(以下「JCR」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、S&P: BB+(見通しは安定的)/B、R&I: BBB(格付けの方向性はポジティブ)/a-2、JCR: BBB+(見通しは安定的)/J-2です。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、2021年3月末に比べ772億円減少し、3兆4,234億円になりました。
株主資本は、2021年3月末に比べ1,193億円減少し、1兆452億円になりました。
借入金及びリース債務残高は、2021年3月末に比べ45億円減少し、5,132億円になりました。
この結果、2021年9月末の株主資本比率は2021年3月末に比べ2.8ポイント減少し、30.5%になりました。
(注)・四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。但し、当社グループの営業損益は、売上高
から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の
検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。訴訟和解費用等は、当社グループの営業損
益には含まれていません。
・なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、次のとおり変更しています。変更点は下線で示しています。なお、変更点の前後について一部省略しています。また、以下の見出しに付された項目は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の項目に対応したものです。
◎株主価値の向上に関して
当社は、東京証券取引所第一部、名古屋証券取引所第一部に上場していることが、長期的な価値創造に適した安定的な資本構成を提供しており、上場会社としてのメリットを生かすことが企業価値の向上に繋がると現時点では確信していますが、非上場化を含め様々な企業価値向上のための提案を選択肢として排除するものではもとよりありません。他方、非上場化には様々な課題も存在するものと認識しています。客観的に見て具体的かつ実現可能性のある真摯な買収提案がなされた場合には、当社取締役会としてこれを真摯に評価・検討していきますが、その場合のプロセス及び内容は、株主をはじめとする当社ステークホルダーの多くが納得するものでなければならないものと考えています。
当社及び当社株主の最善の利益のために行動することが当社取締役会の責任であり、最も重要であると認識しております。
当社は、取締役会による意思決定の支援を行う戦略委員会を設置し、社外取締役のみで構成される独立した立場から当社の将来について検討を行います。当委員会は、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のため、企業価値向上に向け、当社の将来について入念かつ客観的な検討を行い、取締役会による意思決定の支援を行うことをミッションとします。
当社は、2021年6月に戦略委員会(以下、「SRC」という)を設置し、株主価値の最大化に向けた事業計画の策定を進めてきましたが、5か月近くにわたり、SRCによる検証や提言も受けてあらゆる戦略的選択肢の評価・検討を行った結果、当社グループから2つの中核事業であるエネルギー・インフラ事業及びデバイス・ストレージ事業を新規上場会社としてスピンオフし、それぞれを独立した上場会社(以下、それぞれ「インフラサービスCo.」及び「デバイスCo.」という。正式名称は後日決定します。)とすることが最適であると判断しました。
なお、当社グループの株主還元の考え方は、平均連結配当性向30%(注*)以上の実現を基本とし、適正資本水準を超える部分については、自己株式取得を含む株主還元の対象とします。なお、適正資本水準は定期的に取締役会の検証を受けるものとし、2022年度、2023年度においても、適正資本水準を超える部分については、スピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、自己株式取得を含む株主還元を実施します。
キオクシアホールディングス㈱株式については、株主価値の最大化を図りつつ、実務上可能な限り速やかに現金化し、手取金純額についてはスピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、全額株主還元に充当します。
今後、一層の株主還元の促進と当社の長期的な企業価値の向上を目的として、継続的な資本配分の改善のため、適切なレバレッジの活用を図ると共に、事業売却を含むポートフォリオの更なる見直しを継続していく方針です。
(注*)当面の間、キオクシアホールディングス㈱に係る持分法投資損益は、当該還元方針の対象外としています。
◎健全で安定的な経営を確保できる体制の再構築
当社では、2021年3月18日開催の臨時株主総会において選任された調査者による2020年7月31日開催の第181期定時株主総会が公正に運営されたか否か(決議が適正・公正に行われたか否かを含む)についての調査が行われ、2021年6月、当該調査の結果を記載した調査報告書を公表致しました。当該調査報告書において、コーポレートガバナンス・コードの規定に照らして2020年7月31日開催の第181期定時株主総会が公正に運営されたものとは言えないという指摘を調査者から受けました。当社としては、かかる指摘を真摯に受け止め、外部の第三者の参画も得て、いわゆる「圧力問題」について、客観的、透明性のある徹底した真因、真相の究明を行い責任の所在の明確化、再発防止策等をとりまとめることとし、ガバナンス強化委員会を設置して、同委員会に対し真因の究明、責任の所在の明確化、再発防止策の策定に向けた提言を委嘱しておりました。同委員会から、2021年11月12日、調査報告書を受領しました。
なお、2021年4月及び6月に退任した執行役の2020年度に係る業績連動報酬について、第182期有価証券報告書では真因の究明が完了するまで支給を留保することとしておりましたが、関連規程の定め及びこれに基づいて生じた契約上の義務に従って、一旦規程上許容される執行役の個人評価に基づく最大限の減額幅に相当する金額を留保した上で残額を支給することとしました。最終的な減額金額については、ガバナンス強化委員会における責任の所在の明確化についての検討結果を踏まえ、あらためて報酬委員会で議論の上決定を行う予定です。
(後略)
◎「東芝Nextプラン」
(削除)
◎中期経営計画
スピンオフによる組織再編により当社グループの事業は次のように再編されます。
1.インフラサービスCo
インフラサービスCo.はエネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、ビルソリューション、デジタルソリューション、電池事業から構成されます。発電システム、電力流通、再生可能エネルギー、エネルギーマネジメント、公共インフラ・鉄道・産業向けシステムソリューション、ビルの省エネソリューション、官公庁・民間企業向けITソリューションなどの製品・サービスを提供します。同社は革新的な技術と共に専門分野に特化したソリューションを提供することで、再生可能エネルギーへの転換において主導的な役割を果たし、地球規模で掲げる野心的なカーボン・ニュートラルの目標の達成およびインフラレジリエンスの向上に貢献します。
2.デバイスCo
デバイスCo.は、デバイス&ストレージソリューション事業から構成されます。同社の製品は、パワー半導体(シリコン、化合物)・光半導体・アナログ集積回路・データセンター向けの高容量ハードディスクドライブ(ニアラインHDD) 、半導体製造装置などがあります。同社は社会・ITインフラの進化を支えるリーダーを目指します。
3.当社
当社は、キオクシアホールディングス㈱と東芝テック㈱の株式を保有します。今般のスピンオフに伴い、キオクシアホールディングス㈱株式については、株主価値の最大化を図りつつ、実務上可能な限り速やかに現金化し、手取金純額についてはスピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、全額株主還元に充当します。
<株式会社の支配に関する基本方針>1)基本方針の内容
当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、2015年6月以降、当該対応策を更新しておりません。
なお、当社は、東京証券取引所、名古屋証券取引所市場第一部に上場していることが、長期的な価値創造に適した安定的な資本構成を提供しており、上場会社としてのメリットを生かすことが企業価値の向上につながると現時点では確信しておりますが、非上場化を含め様々な企業価値向上のためのご提案を選択肢として排除するものではもとよりありません。他方、非上場化には様々な課題も存在するものと認識しております。客観的に見て具体的かつ実現可能性のある真摯な買収提案がなされた場合には、当社取締役会としてこれを真摯に評価・検討してまいりますが、その場合のプロセス及び内容は、株主をはじめとする当社ステークホルダーの多くが納得するものでなければならないと考えております。
2)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社及び当社株主の最善の利益のために行動することが当社取締役会の責任であり、もっとも重要であると認識しております。当社は、2021年4月に新たな代表執行役社長 CEOが選定されたことから、資本配分のあり方も含め企業価値向上のための施策の新たな見直しにただちに着手しているとともに、取締役会としても意思決定の透明性を高めるために独自の財務アドバイザー、法務アドバイザーを選任し、独立した立場で当社の企業価値の向上について戦略的に検討して参ります。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は736億円でした。
なお、当期において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数
当社及び当社グループの従業員数は前連結会計年度末に比べて著しい変更はありません。
なお、従業員数は、正規従業員及び期間の定めのある雇用契約に基づく労働者のうち1年以上働いている又は働くことが見込まれる従業員の合計数で、2021年9月30日付退職者が含まれています。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの受注残高について著しい変化はありません。なお、未充足の履行義務に配分した取引価格の総額については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 四半期連結財務諸表に対する注記8.」をご参照ください。
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、事業の種類別セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。販売規模については、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 業績等の概要」の売上高をご参照ください。
(7) 主要な設備等
当期において、主要な設備に重要な異動はありません。
前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設・改修等に係る設備投資計画について、以下のとおり変更しました。変更点は下線で示しています。設備投資の資金は、自己資金等をもって充当する予定です。なお、2021年度の設備の新設・改修等の計画のうち、主なものの変更はありません。
(2021年9月30日現在)
(注)1.無形資産を含む、発注ベース。
2.金額には消費税等を含めておりません。
(1) 業績等の概要
| 売上高 | 15,464(+1,750) |
| 営業損益 | 450( +419) |
| 税引前損益 | 821( +620) |
| 四半期純損益 | 598( +563) |
(注)1.単位:億円、( )内 前年同期比較
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
第2四半期連結累計期間(2021年9月に終了した6か月間。以下「当期」という。)の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、一部では依然として厳しい状況にありますが、持ち直しています。米国では、景気が着実に持ち直しており、持ち直しが続いていくことが期待されています。欧州、英国、インドでは、依然として厳しい状況にあるものの、持ち直しており、持ち直しが続くことが期待されています。中国では、景気の回復テンポが鈍化しており、回復の鈍さが残ることが見込まれます。国内経済は、依然として厳しい状況にあるものの、個人消費、輸出は持ち直しております。
こうした状況下、当社グループの売上高は、エネルギーシステムソリューションが火力の建設案件の規模差、送変電・配電システムの増収による影響で増収、インフラシステムソリューションは、公共インフラは増収になったものの、鉄道・産業システムが産業システム事業を中心とした規模減の影響で減収、ビルソリューションは昇降機の海外市場及び空調が増収となった結果増収、リテール&プリンティングソリューションもリテール事業、プリンティング事業ともに増収、デバイス&ストレージソリューションも半導体、HDD他ともに増収、デジタルソリューションも官公庁向けシステム案件増の影響など増収となり、全体としては前年同期比1,750億円増加し15,464億円になりました。営業損益は、インフラシステムソリューション、その他が減益・悪化となり、ビルソリューションは横ばいだったものの、エネルギーシステムソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューション、デジタルソリューションは増益となり、前年同期比419億円増加し450億円になりました。税引前損益は、営業損益の増加や、キオクシアホールディングスの持分法損益の増益等により改善となり、前年同期比620億円改善し821億円になりました。当期純損益は、前年同期比563億円改善し598億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
| セグメント | 売上高 | 営業損益 |
| エネルギーシステムソリューション | 2,360( +459: 124%) | 45(+120) |
| インフラシステムソリューション | 2,721( △99: 96%) | 3( △62) |
| ビルソリューション | 2,858( +265: 110%) | 102( △1) |
| リテール&プリンティングソリューション | 2,217( +276: 114%) | 43(+111) |
| デバイス&ストレージソリューション | 4,329(+1,089: 134%) | 347(+301) |
| デジタルソリューション | 1,035( +36: 104%) | 85( +39) |
| その他 | 1,075( △294: 79%) | △197( △73) |
| 消去 | △1,131( +18: - ) | 22( △16) |
| 合 計 | 15,464(+1,750: 113%) | 450(+419) |
(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①エネルギーシステムソリューション
発電システムは、原子力が安全対策工事関連の工程進捗差等の影響による増収と、火力・水力では海外建設案件の規模差等による影響で増収になった結果増収、送変電・配電等は再生可能エネルギー(太陽光関連)案件の規模差による影響で減収となったものの、送変電・配電システムが増収になった結果増収になり、部門全体として増収になりました。
損益面では、発電システム、送変電・配電等ともに増収による影響でそれぞれ改善し、部門全体として改善しました。
②インフラシステムソリューション
公共インフラは社会システム事業の規模増等の影響で増収になったものの、鉄道・産業システムが産業システム事業を中心とした規模減の影響で減収になった結果、部門全体として減収になりました。
損益面では、公共インフラは社会システム事業の規模増による影響で増益になりましたが、鉄道・産業システムは産業システム事業の減収による悪化及び構造改革費用、鉄道事業の海外案件コスト増等により、部門全体として減益になりました。
③ビルソリューション
照明は減収となりましたが、昇降機の海外市場及び空調が増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、空調が増益になったものの、昇降機及び照明が減益となった結果、部門全体として前年同期とほぼ横ばいになりました。
④リテール&プリンティングソリューション
リテール事業、プリンティング事業ともに増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、リテール事業で増益、プリンティング事業で改善した結果、部門全体として改善しました。
⑤デバイス&ストレージソリューション
半導体は、車載を中心に市況が回復し増収、HDD他は工場の稼働回復や大容量データセンター向けの販売が増加し増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、半導体における構造改革効果に加え、半導体、HDD他ともに増収により増益となり、部門全体として増益になりました。
⑥デジタルソリューション
官公庁向けシステム案件増の影響などにより、部門全体として増収になりました。
損益面では、増収の影響などにより、部門全体として増益になりました。
⑦その他
スタフ部門傘下の子会社の株式を譲渡し、連結除外した影響などで減収になり、部門全体として減収になりました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の555億円の収入から1,290億円増加し、1,845億円の収入になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の484億円の支出から47億円増加し、531億円の支出になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の71億円の収入から1,243億円増加し、1,314億円の収入になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の1,436億円の収入から3,330億円減少し、1,894億円の支出になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの減少が18億円あり、2021年9月末の現金及び現金同等物の残高は、2021年3月末の5,255億円から598億円減少し、4,657億円になりました。
②資本の財源及び資金の流動性
資金調達
当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。当期末の直接調達枠は、コマーシャル・ペーパーの発行枠を国内6,000億円、国内普通社債の発行枠を3,000億円保有しています。
流動性管理
2021年9月末においては、現金及び現金同等物として4,657億円、コミットメントライン未使用枠の2,580億円を合わせ、7,237億円の手許流動性を確保しました。
格付け
当社は、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)、㈱日本格付研究所(以下「JCR」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、S&P: BB+(見通しは安定的)/B、R&I: BBB(格付けの方向性はポジティブ)/a-2、JCR: BBB+(見通しは安定的)/J-2です。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、2021年3月末に比べ772億円減少し、3兆4,234億円になりました。
株主資本は、2021年3月末に比べ1,193億円減少し、1兆452億円になりました。
借入金及びリース債務残高は、2021年3月末に比べ45億円減少し、5,132億円になりました。
この結果、2021年9月末の株主資本比率は2021年3月末に比べ2.8ポイント減少し、30.5%になりました。
(注)・四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。但し、当社グループの営業損益は、売上高
から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の
検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。訴訟和解費用等は、当社グループの営業損
益には含まれていません。
・なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、次のとおり変更しています。変更点は下線で示しています。なお、変更点の前後について一部省略しています。また、以下の見出しに付された項目は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の項目に対応したものです。
◎株主価値の向上に関して
当社は、東京証券取引所第一部、名古屋証券取引所第一部に上場していることが、長期的な価値創造に適した安定的な資本構成を提供しており、上場会社としてのメリットを生かすことが企業価値の向上に繋がると現時点では確信していますが、非上場化を含め様々な企業価値向上のための提案を選択肢として排除するものではもとよりありません。他方、非上場化には様々な課題も存在するものと認識しています。客観的に見て具体的かつ実現可能性のある真摯な買収提案がなされた場合には、当社取締役会としてこれを真摯に評価・検討していきますが、その場合のプロセス及び内容は、株主をはじめとする当社ステークホルダーの多くが納得するものでなければならないものと考えています。
当社及び当社株主の最善の利益のために行動することが当社取締役会の責任であり、最も重要であると認識しております。
当社は、取締役会による意思決定の支援を行う戦略委員会を設置し、社外取締役のみで構成される独立した立場から当社の将来について検討を行います。当委員会は、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のため、企業価値向上に向け、当社の将来について入念かつ客観的な検討を行い、取締役会による意思決定の支援を行うことをミッションとします。
当社は、2021年6月に戦略委員会(以下、「SRC」という)を設置し、株主価値の最大化に向けた事業計画の策定を進めてきましたが、5か月近くにわたり、SRCによる検証や提言も受けてあらゆる戦略的選択肢の評価・検討を行った結果、当社グループから2つの中核事業であるエネルギー・インフラ事業及びデバイス・ストレージ事業を新規上場会社としてスピンオフし、それぞれを独立した上場会社(以下、それぞれ「インフラサービスCo.」及び「デバイスCo.」という。正式名称は後日決定します。)とすることが最適であると判断しました。
なお、当社グループの株主還元の考え方は、平均連結配当性向30%(注*)以上の実現を基本とし、適正資本水準を超える部分については、自己株式取得を含む株主還元の対象とします。なお、適正資本水準は定期的に取締役会の検証を受けるものとし、2022年度、2023年度においても、適正資本水準を超える部分については、スピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、自己株式取得を含む株主還元を実施します。
キオクシアホールディングス㈱株式については、株主価値の最大化を図りつつ、実務上可能な限り速やかに現金化し、手取金純額についてはスピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、全額株主還元に充当します。
今後、一層の株主還元の促進と当社の長期的な企業価値の向上を目的として、継続的な資本配分の改善のため、適切なレバレッジの活用を図ると共に、事業売却を含むポートフォリオの更なる見直しを継続していく方針です。
(注*)当面の間、キオクシアホールディングス㈱に係る持分法投資損益は、当該還元方針の対象外としています。
◎健全で安定的な経営を確保できる体制の再構築
当社では、2021年3月18日開催の臨時株主総会において選任された調査者による2020年7月31日開催の第181期定時株主総会が公正に運営されたか否か(決議が適正・公正に行われたか否かを含む)についての調査が行われ、2021年6月、当該調査の結果を記載した調査報告書を公表致しました。当該調査報告書において、コーポレートガバナンス・コードの規定に照らして2020年7月31日開催の第181期定時株主総会が公正に運営されたものとは言えないという指摘を調査者から受けました。当社としては、かかる指摘を真摯に受け止め、外部の第三者の参画も得て、いわゆる「圧力問題」について、客観的、透明性のある徹底した真因、真相の究明を行い責任の所在の明確化、再発防止策等をとりまとめることとし、ガバナンス強化委員会を設置して、同委員会に対し真因の究明、責任の所在の明確化、再発防止策の策定に向けた提言を委嘱しておりました。同委員会から、2021年11月12日、調査報告書を受領しました。
なお、2021年4月及び6月に退任した執行役の2020年度に係る業績連動報酬について、第182期有価証券報告書では真因の究明が完了するまで支給を留保することとしておりましたが、関連規程の定め及びこれに基づいて生じた契約上の義務に従って、一旦規程上許容される執行役の個人評価に基づく最大限の減額幅に相当する金額を留保した上で残額を支給することとしました。最終的な減額金額については、ガバナンス強化委員会における責任の所在の明確化についての検討結果を踏まえ、あらためて報酬委員会で議論の上決定を行う予定です。
(後略)
◎「東芝Nextプラン」
(削除)
◎中期経営計画
スピンオフによる組織再編により当社グループの事業は次のように再編されます。
1.インフラサービスCo
インフラサービスCo.はエネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、ビルソリューション、デジタルソリューション、電池事業から構成されます。発電システム、電力流通、再生可能エネルギー、エネルギーマネジメント、公共インフラ・鉄道・産業向けシステムソリューション、ビルの省エネソリューション、官公庁・民間企業向けITソリューションなどの製品・サービスを提供します。同社は革新的な技術と共に専門分野に特化したソリューションを提供することで、再生可能エネルギーへの転換において主導的な役割を果たし、地球規模で掲げる野心的なカーボン・ニュートラルの目標の達成およびインフラレジリエンスの向上に貢献します。
2.デバイスCo
デバイスCo.は、デバイス&ストレージソリューション事業から構成されます。同社の製品は、パワー半導体(シリコン、化合物)・光半導体・アナログ集積回路・データセンター向けの高容量ハードディスクドライブ(ニアラインHDD) 、半導体製造装置などがあります。同社は社会・ITインフラの進化を支えるリーダーを目指します。
3.当社
当社は、キオクシアホールディングス㈱と東芝テック㈱の株式を保有します。今般のスピンオフに伴い、キオクシアホールディングス㈱株式については、株主価値の最大化を図りつつ、実務上可能な限り速やかに現金化し、手取金純額についてはスピンオフの円滑な遂行を妨げない範囲で、全額株主還元に充当します。
<株式会社の支配に関する基本方針>1)基本方針の内容
当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、2015年6月以降、当該対応策を更新しておりません。
なお、当社は、東京証券取引所、名古屋証券取引所市場第一部に上場していることが、長期的な価値創造に適した安定的な資本構成を提供しており、上場会社としてのメリットを生かすことが企業価値の向上につながると現時点では確信しておりますが、非上場化を含め様々な企業価値向上のためのご提案を選択肢として排除するものではもとよりありません。他方、非上場化には様々な課題も存在するものと認識しております。客観的に見て具体的かつ実現可能性のある真摯な買収提案がなされた場合には、当社取締役会としてこれを真摯に評価・検討してまいりますが、その場合のプロセス及び内容は、株主をはじめとする当社ステークホルダーの多くが納得するものでなければならないと考えております。
2)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社及び当社株主の最善の利益のために行動することが当社取締役会の責任であり、もっとも重要であると認識しております。当社は、2021年4月に新たな代表執行役社長 CEOが選定されたことから、資本配分のあり方も含め企業価値向上のための施策の新たな見直しにただちに着手しているとともに、取締役会としても意思決定の透明性を高めるために独自の財務アドバイザー、法務アドバイザーを選任し、独立した立場で当社の企業価値の向上について戦略的に検討して参ります。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は736億円でした。
なお、当期において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数
当社及び当社グループの従業員数は前連結会計年度末に比べて著しい変更はありません。
なお、従業員数は、正規従業員及び期間の定めのある雇用契約に基づく労働者のうち1年以上働いている又は働くことが見込まれる従業員の合計数で、2021年9月30日付退職者が含まれています。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの受注残高について著しい変化はありません。なお、未充足の履行義務に配分した取引価格の総額については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 四半期連結財務諸表に対する注記8.」をご参照ください。
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、事業の種類別セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。販売規模については、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 業績等の概要」の売上高をご参照ください。
(7) 主要な設備等
当期において、主要な設備に重要な異動はありません。
前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設・改修等に係る設備投資計画について、以下のとおり変更しました。変更点は下線で示しています。設備投資の資金は、自己資金等をもって充当する予定です。なお、2021年度の設備の新設・改修等の計画のうち、主なものの変更はありません。
(2021年9月30日現在)
| セグメントの名称 | 設備投資 計画額 (変更前) | 設備投資 計画額 (変更後) | 主な内容・目的 (変更前) | 主な内容・目的 (変更後) |
| エネルギーシステムソリューション | 230億円 | 140億円 | 再生可能エネルギー関連設備 | エネルギー関連設備 |
| インフラシステムソリューション | 240億円 | 190億円 | 車載部品関連製造設備 | 鉄道・産業関連システム |
| ビルソリューション | 190億円 | 190億円 | ― | ― |
| リテール&プリンティングソリューション | 90億円 | 90億円 | ― | ― |
| デバイス&ストレージソリューション | 640億円 | 690億円 | パワー半導体製造設備、ニアラインHDD製造設備 | パワー半導体製造設備、ニアラインHDD製造設備 |
| デジタルソリューション | 40億円 | 40億円 | ― | ― |
| その他(全社共通) | 370億円 | 460億円 | IT刷新/次世代基幹システム | IT刷新/次世代基幹システム |
| 合計 | 1,800億円 | 1,800億円 | ― | ― |
(注)1.無形資産を含む、発注ベース。
2.金額には消費税等を含めておりません。