有価証券報告書-第121期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、不動産市況低迷の長期化により中国の景気に弱さがみられるものの、インフレ圧力の鈍化等を背景に底堅く推移しました。一方で、金利や為替相場の変動、ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学リスクの継続、米国新政権の政策がもたらす影響等により、先行き不透明な状況が続いています。
このような状況下で、当社グループは、「環境貢献に軸を置いた成長戦略とサステナブル経営の両立」を基本テーマとして掲げる3ヶ年の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を開始し、脱炭素市場開拓への対応強化に加え、女性活躍推進やグローバル人財育成等、人的資本の強化に取り組んでまいりました。当社グループの主力となるポンプ事業を取り巻く環境は、主要顧客である化学業界において、中国では経済減速により大型プロジェクト減少等の動きが見られたものの、全体としてはアフターサービス需要や脱炭素化に向けた設備投資需要が堅調に推移しました。なお、電子部品事業は、近年収益性が低下しており、主力事業であるポンプ事業とのシナジー効果も少ないことから、2024年12月をもって事業を停止いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は31,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ344百万円増加いたしました。これは主に電子記録債権が563百万円、現金及び預金が419百万円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が891百万円、棚卸資産が821百万円増加したことによるものであります。固定資産は10,772百万円となり、前連結会計年度末に比べ11百万円増加いたしました。
この結果、総資産は、42,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ356百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は7,634百万円となり、前連結会計年度末に比べ28百万円減少いたしました。固定負債は1,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ653百万円減少いたしました。これは主にリース債務が403百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、8,891百万円となり、前連結会計年度末に比べ682百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は33,504百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,038百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が1,046百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は77.2%(前連結会計年度末は75.8%)となりました。
b.経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上高は、30,546百万円(前期比4.5%増)となりました。利益面につきましては、主に粗利率の改善等により、営業利益は6,055百万円(同24.0%増)、経常利益は6,296百万円(同15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社連結子会社である株式会社平福電機製作所の事業停止に伴う関係会社整理損の減少等により、3,811百万円(同22.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ポンプ事業
ポンプ事業の売上は、中国においてケミカル機器キャンドモータポンプの販売やアフターサービスが減少したものの、日本及び米国においてケミカル機器キャンドモータポンプの販売及びアフターサービスが堅調であったことや、米国やインドにおいて原子力向けの大型案件があったこと等から、全体として増加いたしました。
その結果、売上高は29,289百万円(前年同期比7.3%増)、連結売上高に占める割合は95.9%となりました。また、営業利益は、売上高の増加や粗利率の改善等により、6,103百万円(同24.4%増)となりました。
電子部品事業
電子部品事業は、2024年12月末をもって事業を停止したことにより、売上高は1,004百万円(前年同期比38.1%減)、連結売上高に占める割合は3.3%となりました。
また、営業利益は、売上高の減少等により77百万円の営業損失(前年同期は61百万円の営業損失)となりました。
その他
その他は、売上高は252百万円(前年同期比14.6%減)、連結売上高に占める割合は0.8%となりました。
また、営業利益は、売上高の減少等により29百万円(同18.0%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー3,944百万円及び投資活動によるキャッシュ・フロー1,470百万円の資金獲得があったものの、財務活動によるキャッシュ・フロー4,706百万円の資金支出により、前連結会計年度末に比べ1,164百万円増加し、11,998百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、3,944百万円(前連結会計年度は2,395百万円の獲得)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益5,918百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は、1,470百万円(前連結会計年度は2,973百万円の使用)となりました。これは、主として定期預金の払戻による収入3,877百万円の計上によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、4,706百万円(前連結会計年度は4,076百万円の使用)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出2,477百万円及び配当金の支払による支出1,531百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)主な販売先への販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は586百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,998百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、不動産市況低迷の長期化により中国の景気に弱さがみられるものの、インフレ圧力の鈍化等を背景に底堅く推移しました。一方で、金利や為替相場の変動、ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学リスクの継続、米国新政権の政策がもたらす影響等により、先行き不透明な状況が続いています。
このような状況下で、当社グループは、「環境貢献に軸を置いた成長戦略とサステナブル経営の両立」を基本テーマとして掲げる3ヶ年の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を開始し、脱炭素市場開拓への対応強化に加え、女性活躍推進やグローバル人財育成等、人的資本の強化に取り組んでまいりました。当社グループの主力となるポンプ事業を取り巻く環境は、主要顧客である化学業界において、中国では経済減速により大型プロジェクト減少等の動きが見られたものの、全体としてはアフターサービス需要や脱炭素化に向けた設備投資需要が堅調に推移しました。なお、電子部品事業は、近年収益性が低下しており、主力事業であるポンプ事業とのシナジー効果も少ないことから、2024年12月をもって事業を停止いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は31,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ344百万円増加いたしました。これは主に電子記録債権が563百万円、現金及び預金が419百万円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が891百万円、棚卸資産が821百万円増加したことによるものであります。固定資産は10,772百万円となり、前連結会計年度末に比べ11百万円増加いたしました。
この結果、総資産は、42,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ356百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は7,634百万円となり、前連結会計年度末に比べ28百万円減少いたしました。固定負債は1,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ653百万円減少いたしました。これは主にリース債務が403百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、8,891百万円となり、前連結会計年度末に比べ682百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は33,504百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,038百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が1,046百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は77.2%(前連結会計年度末は75.8%)となりました。
b.経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上高は、30,546百万円(前期比4.5%増)となりました。利益面につきましては、主に粗利率の改善等により、営業利益は6,055百万円(同24.0%増)、経常利益は6,296百万円(同15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社連結子会社である株式会社平福電機製作所の事業停止に伴う関係会社整理損の減少等により、3,811百万円(同22.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ポンプ事業
ポンプ事業の売上は、中国においてケミカル機器キャンドモータポンプの販売やアフターサービスが減少したものの、日本及び米国においてケミカル機器キャンドモータポンプの販売及びアフターサービスが堅調であったことや、米国やインドにおいて原子力向けの大型案件があったこと等から、全体として増加いたしました。
その結果、売上高は29,289百万円(前年同期比7.3%増)、連結売上高に占める割合は95.9%となりました。また、営業利益は、売上高の増加や粗利率の改善等により、6,103百万円(同24.4%増)となりました。
電子部品事業
電子部品事業は、2024年12月末をもって事業を停止したことにより、売上高は1,004百万円(前年同期比38.1%減)、連結売上高に占める割合は3.3%となりました。
また、営業利益は、売上高の減少等により77百万円の営業損失(前年同期は61百万円の営業損失)となりました。
その他
その他は、売上高は252百万円(前年同期比14.6%減)、連結売上高に占める割合は0.8%となりました。
また、営業利益は、売上高の減少等により29百万円(同18.0%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー3,944百万円及び投資活動によるキャッシュ・フロー1,470百万円の資金獲得があったものの、財務活動によるキャッシュ・フロー4,706百万円の資金支出により、前連結会計年度末に比べ1,164百万円増加し、11,998百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、3,944百万円(前連結会計年度は2,395百万円の獲得)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益5,918百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は、1,470百万円(前連結会計年度は2,973百万円の使用)となりました。これは、主として定期預金の払戻による収入3,877百万円の計上によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、4,706百万円(前連結会計年度は4,076百万円の使用)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出2,477百万円及び配当金の支払による支出1,531百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
ポンプ事業 | 30,688,279 | 10.4 |
電子部品事業 | 1,004,159 | △38.1 |
報告セグメント計 | 31,692,439 | 7.8 |
その他 | 161,687 | △18.4 |
合計 | 31,854,127 | 7.6 |
(注)金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
ポンプ事業 | 31,412,961 | 12.2 | 15,452,864 | 15.9 |
電子部品事業 | 853,033 | △47.6 | - | - |
報告セグメント計 | 32,265,995 | 8.9 | 15,452,864 | 14.6 |
その他 | 240,045 | △7.3 | 56,562 | △18.5 |
合計 | 32,506,041 | 8.7 | 15,509,426 | 14.5 |
(注)金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
ポンプ事業 | 29,289,194 | 7.3 |
電子部品事業 | 1,004,191 | △38.1 |
報告セグメント計 | 30,293,385 | 4.7 |
その他 | 252,901 | △14.6 |
合計 | 30,546,287 | 4.5 |
(注)主な販売先への販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
三菱電機株式会社 | 1,717,741 | 5.9 | 1,097,943 | 3.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は586百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,998百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。