有価証券報告書-第124期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用情勢が改善し、個人消費や輸出は持ち直すなど、緩やかに回復しました。また海外の景気は、米国で着実な回復が継続し、ユーロ圏でも次第に改善する一方、中国でも持ち直しの動きが続くなど、総じて緩やかに上昇しました。
こうした中、当社グループでは、「8KとAIoTで世界を変える」という事業ビジョンを掲げ、2017年5月26日に発表した「2017~2019年度 中期経営計画」の達成に向け、「人に寄り添うIoT」「8Kエコシステム」をキーワードに事業拡大に取り組みました。
世界初の8K対応液晶テレビ・8K映像モニターとなる「AQUOS 8K※1」、高精細・高画質な70型8K映像モニター※2、業務用8Kカムコーダー※3、HEMS機能を搭載した「クラウド連携エネルギーコントローラ※4」を発売し、スマートフォン向け有機ELディスプレイのサンプル出荷を開始するなど、独自商品・特長デバイスの創出に努めました。また、フラグシップスマートフォンの統一モデルとなる「AQUOS R※5」を発売するなど、ブランド力の強化を図りました。
当連結会計年度の業績は、アドバンスディスプレイシステムなど全セグメントの売上が増加し、売上高が2,427,271百万円(前年度比18.4%増)となりました。営業利益は、アドバンスディスプレイシステムが大幅に改善し、90,125百万円(前年度比44.3%増)となりました。経常利益は89,320百万円(前年度比256.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70,225百万円(前年度は24,877百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社は2017年6月30日に㈱東京証券取引所に対し、当社普通株式の市場第一部銘柄への指定申請を行っていましたが、2017年12月7日をもって市場第一部銘柄に再指定されています。
※1 究極のリアリズムを追求した、世界初の「8K対応液晶テレビ」「8K映像モニター」。詳細につきましては、2017年8月31日公表の「『AQUOS 8K』を日本・中国・台湾・欧州4地域で発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170831-b.html
※2 8K(スーパーハイビジョン)規格に準拠し、業界で初めて8K解像度でのHDR規格(HLG・PQ方式)にも対応した高精細・高画質な70型8K映像モニター。詳細につきましては、2017年4月12日公表の「70型8K映像モニターを発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170412-a.html
※3 世界で初めて8K(60p)映像の「撮影」「収録」「再生」「ライン出力」が可能なカメラ/記録部一体型の業務用8Kカムコーダー。詳細につきましては、2017年11月7日公表の「業務用8Kカムコーダー<8C-B60A>を発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/171107-b.html
※4 太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー関連機器の制御や家電の電力使用状況の“見える化”ができるエネルギーコントローラ。詳細につきましては、2017年4月6日公表の「「クラウド連携エネルギーコントローラ」を発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170406-b.html
※5 徹底したリアリティ(臨場感のある映像美)の追求など、「4つのR」で表す新たな価値をユーザーに提供する、スマートフォン フラグシップモデルのシリーズ名称。詳細につきましては、2017年4月18日公表の「フラグシップスマートフォンのシリーズ名を「AQUOS R」に統一」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170418-a.html
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に詳細を記載しております。
スマートホーム
携帯電話や掃除機が大きく伸長したほか、洗濯機やプラズマクラスターイオン関連商品などの販売も増加し、売上高は607,990百万円(前年度比 110.4%)となりました。利益面では、前年度に発生した原材料購入契約の変更などの特殊要因がなかったため、前年を下回りましたが、売上の増加に加え、コストダウンなどもあり、セグメント利益は43,723百万円(前年度比 90.3%)となりました。
スマートビジネスソリューション
海外で複合機の売上が増加したほか、サイネージの販売も伸長したことから、売上高は331,125百万円(前年度比 104.2%)となりました。利益面では、経費削減に取り組んだものの、価格下落の影響があり、セグメント利益は20,142百万円(前年度比 89.4%)となりました。
IoTエレクトロデバイス
スマートフォン向けカメラモジュールが増加したほか、センサモジュールや半導体などの独自デバイスの販売も増加し、売上高は491,525百万円(前年度比 118.8%)となりました。利益面では、需要変動の影響を受けましたが、コストダウンの成果もあり、セグメント利益は5,160百万円(前年度比 64.1%)となりました。
アドバンスディスプレイシステム
液晶テレビや、スマートフォン向け小型液晶パネル、タブレット向けの中型液晶パネル、車載向けの液晶パネルなどの販売が増加しました。利益面では、売上が増加したほか、カテゴリーシフトやコストダウンに取り組んだこともあり収益性が大きく改善しました。この結果、売上高は1,086,570百万円(前年度比 129.0%)、セグメント利益は37,041百万円(前年度比 10.4倍)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ49,475百万円(10.9%)減少し、当連結会計年度末には404,001百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の収入は、105,270百万円であり、前連結会計年度に比べ21,960百万円(17.3%)減少しました。これは、前連結会計年度に比べて、税金等調整前当期純損失が税金等調整前当期純利益に転じたものの、未収入金の増減額が減少から増加に転じたことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、126,006百万円であり、前連結会計年度に比べ35,329百万円(39.0%)増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、有形固定資産の取得による支出が24,665百万円増加したほか、投資有価証券の取得による支出が11,813百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の支出は、29,133百万円であり、前連結会計年度に比べ301,332百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、自己株式の取得による支出が29,946百万円減少したものの、前連結会計年度において、普通株式の発行による収入が287,495百万円あったほか、種類株式の発行による収入が99,624百万円あったことなどによるものであります。
(注) 消費税等の会計処理は税抜方式によっております。以下「第2 事業の状況」及び「第3 設備の状況」に記載されている金額も同様であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。
3 2017年6月1日付の組織変更に伴い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
b. 受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 2017年6月1日付の組織変更に伴い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
イ.経営成績等の状況
当社は、鴻海精密工業股份有限公司及びそのグループ企業との戦略的提携の下、構造改革を断行しております。当社グループは、「8KとAIoTで世界を変える」という事業ビジョンを掲げ、2017年5月26日に発表した「2017~2019年度 中期経営計画」の達成に向け、「人に寄り添うIoT」「8Kエコシステム」をキーワードに事業拡大に取り組んでおります。その結果、当連結会計年度の連結業績は、全セグメントの売上が増加し、売上高が2兆4,272億円(前年度比18.4%増)と大幅拡大、営業利益は、アドバンスディスプレイシステムセグメントが大幅に改善し、901億円(前年度比44.3%増)となりました。経常利益は893億円(前年度比3.6倍)、親会社株主に帰属する当期純利益は702億円(前年度は248億円の親会社株主に帰属する当期純損失)と黒字転換し、当社グループの事業は成長軌道への転換を果たしました。なお、当社は2017年6月30日に㈱東京証券取引所に対し、当社普通株式の市場第一部銘柄への指定申請を行っていましたが、2017年12月7日をもって市場第一部銘柄に再指定されています。
また、当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が、前連結会計年度末に比べ1,349億円増の1兆9,086億円となりました。これは、受取手形及び売掛金、有形固定資産や投資有価証券が増加したことなどによるものです。負債合計は、借入金が減少する一方、支払手形及び買掛金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ410億円増の1兆5,069億円となりました。また、純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ939億円増加し、4,017億円となりました。その結果、当連結会計年度末時点の自己資本比率は19.8%と、前連結会計年度末の16.6%から改善しました。
なお、セグメントごとの経営成績の状況およびキャッシュ・フローに関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
今後も、これまでの流れを止めることなく事業拡大に取り組み、着実に中期経営計画を達成するとともに、収益力の強化と財務体質の改善を図ってまいります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金は自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達につきましては長期借入及び社債発行で賄うことを基本原則としております。
連結会計年度においては、利益計上を主な要因として、営業活動による資金の増加が1,052億円となりました。一方、持続的成長を具現化するため、1,020億円の有形固定資産取得や、新規事業領域への足がかりや既存事業の競争力強化を目的とした投資有価証券の取得などの投資支出を行いました。
その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,040億円となっております。また、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ196億円減少し、6,377億円となっております。
なお、当社は、2012年3月期の期末配当を最後として、その後無配を続けておりましたが、上記の経営成績等を踏まえ、業績や財務の状況、今後の事業展開などを総合的に勘案し、2018年3月31日を基準日として、6年ぶりに配当を実施いたしました。
また、2015年6月30日に発行したA種種類株式については、当社グループの現在の財務状況等に照らすと高水準の配当年率となっている優先配当権や、普通株式や金銭を対価とする取得請求権が付与されています。構造改革から成長軌道への転換を果たす中、今後「8KとAIoTで世界を変える」という当社事業ビジョンの実現に向けて機動的な成長投資が必要となることや、普通株式への配当の継続といった観点から、当社の企図せぬ希薄化や多額の金銭の支出可能性を排除し、「資本の質的向上」を図ることを課題として認識しており、普通株式の発行を実施し、その発行手取金を原資に早期にA種種類株式を取得することが、当社の企業価値・株主価値向上の観点から望ましく、合理性があるものと判断いたしました。そのため、当社は、2018年6月5日開催の取締役会において、当社普通株式の発行及び当社のA種種類株式の取得による財務基盤のより一層の強化を軸とした「資本財務再構築プラン」について決議するとともに、A種種類株式の取得に係る事項を決議し、A種種類株式を保有する㈱みずほ銀行及び㈱三菱UFJ銀行と、同日付にて「自己株式取得に関する契約書」を締結いたしました。また、当社は、同日付で、本プランの一環として予定される新株式の発行に係る発行登録書を提出いたしました。(詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。)
ハ.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用情勢が改善し、個人消費や輸出は持ち直すなど、緩やかに回復しました。また海外の景気は、米国で着実な回復が継続し、ユーロ圏でも次第に改善する一方、中国でも持ち直しの動きが続くなど、総じて緩やかに上昇しました。
こうした中、当社グループでは、「8KとAIoTで世界を変える」という事業ビジョンを掲げ、2017年5月26日に発表した「2017~2019年度 中期経営計画」の達成に向け、「人に寄り添うIoT」「8Kエコシステム」をキーワードに事業拡大に取り組みました。
世界初の8K対応液晶テレビ・8K映像モニターとなる「AQUOS 8K※1」、高精細・高画質な70型8K映像モニター※2、業務用8Kカムコーダー※3、HEMS機能を搭載した「クラウド連携エネルギーコントローラ※4」を発売し、スマートフォン向け有機ELディスプレイのサンプル出荷を開始するなど、独自商品・特長デバイスの創出に努めました。また、フラグシップスマートフォンの統一モデルとなる「AQUOS R※5」を発売するなど、ブランド力の強化を図りました。
当連結会計年度の業績は、アドバンスディスプレイシステムなど全セグメントの売上が増加し、売上高が2,427,271百万円(前年度比18.4%増)となりました。営業利益は、アドバンスディスプレイシステムが大幅に改善し、90,125百万円(前年度比44.3%増)となりました。経常利益は89,320百万円(前年度比256.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70,225百万円(前年度は24,877百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社は2017年6月30日に㈱東京証券取引所に対し、当社普通株式の市場第一部銘柄への指定申請を行っていましたが、2017年12月7日をもって市場第一部銘柄に再指定されています。
※1 究極のリアリズムを追求した、世界初の「8K対応液晶テレビ」「8K映像モニター」。詳細につきましては、2017年8月31日公表の「『AQUOS 8K』を日本・中国・台湾・欧州4地域で発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170831-b.html
※2 8K(スーパーハイビジョン)規格に準拠し、業界で初めて8K解像度でのHDR規格(HLG・PQ方式)にも対応した高精細・高画質な70型8K映像モニター。詳細につきましては、2017年4月12日公表の「70型8K映像モニター
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170412-a.html
※3 世界で初めて8K(60p)映像の「撮影」「収録」「再生」「ライン出力」が可能なカメラ/記録部一体型の業務用8Kカムコーダー。詳細につきましては、2017年11月7日公表の「業務用8Kカムコーダー<8C-B60A>を発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/171107-b.html
※4 太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー関連機器の制御や家電の電力使用状況の“見える化”ができるエネルギーコントローラ。詳細につきましては、2017年4月6日公表の「「クラウド連携エネルギーコントローラ」を発売」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170406-b.html
※5 徹底したリアリティ(臨場感のある映像美)の追求など、「4つのR」で表す新たな価値をユーザーに提供する、スマートフォン フラグシップモデルのシリーズ名称。詳細につきましては、2017年4月18日公表の「フラグシップスマートフォンのシリーズ名を「AQUOS R」に統一」をご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170418-a.html
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に詳細を記載しております。
スマートホーム
携帯電話や掃除機が大きく伸長したほか、洗濯機やプラズマクラスターイオン関連商品などの販売も増加し、売上高は607,990百万円(前年度比 110.4%)となりました。利益面では、前年度に発生した原材料購入契約の変更などの特殊要因がなかったため、前年を下回りましたが、売上の増加に加え、コストダウンなどもあり、セグメント利益は43,723百万円(前年度比 90.3%)となりました。
スマートビジネスソリューション
海外で複合機の売上が増加したほか、サイネージの販売も伸長したことから、売上高は331,125百万円(前年度比 104.2%)となりました。利益面では、経費削減に取り組んだものの、価格下落の影響があり、セグメント利益は20,142百万円(前年度比 89.4%)となりました。
IoTエレクトロデバイス
スマートフォン向けカメラモジュールが増加したほか、センサモジュールや半導体などの独自デバイスの販売も増加し、売上高は491,525百万円(前年度比 118.8%)となりました。利益面では、需要変動の影響を受けましたが、コストダウンの成果もあり、セグメント利益は5,160百万円(前年度比 64.1%)となりました。
アドバンスディスプレイシステム
液晶テレビや、スマートフォン向け小型液晶パネル、タブレット向けの中型液晶パネル、車載向けの液晶パネルなどの販売が増加しました。利益面では、売上が増加したほか、カテゴリーシフトやコストダウンに取り組んだこともあり収益性が大きく改善しました。この結果、売上高は1,086,570百万円(前年度比 129.0%)、セグメント利益は37,041百万円(前年度比 10.4倍)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ49,475百万円(10.9%)減少し、当連結会計年度末には404,001百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の収入は、105,270百万円であり、前連結会計年度に比べ21,960百万円(17.3%)減少しました。これは、前連結会計年度に比べて、税金等調整前当期純損失が税金等調整前当期純利益に転じたものの、未収入金の増減額が減少から増加に転じたことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、126,006百万円であり、前連結会計年度に比べ35,329百万円(39.0%)増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、有形固定資産の取得による支出が24,665百万円増加したほか、投資有価証券の取得による支出が11,813百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の支出は、29,133百万円であり、前連結会計年度に比べ301,332百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、自己株式の取得による支出が29,946百万円減少したものの、前連結会計年度において、普通株式の発行による収入が287,495百万円あったほか、種類株式の発行による収入が99,624百万円あったことなどによるものであります。
(注) 消費税等の会計処理は税抜方式によっております。以下「第2 事業の状況」及び「第3 設備の状況」に記載されている金額も同様であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| スマートホーム | 593,287 | +8.7 |
| スマートビジネスソリューション | 325,581 | +8.6 |
| IoTエレクトロデバイス | 463,993 | +16.1 |
| アドバンスディスプレイシステム | 1,043,082 | +27.5 |
| 合計 | 2,425,945 | +17.6 |
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。
3 2017年6月1日付の組織変更に伴い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
b. 受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| スマートホーム | 595,132 | +8.6 |
| スマートビジネスソリューション | 322,591 | +4.0 |
| IoTエレクトロデバイス | 457,779 | +18.0 |
| アドバンスディスプレイシステム | 1,051,767 | +30.7 |
| 合計 | 2,427,271 | +18.4 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 2017年6月1日付の組織変更に伴い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| APPLE INC. | 542,068 | 26.4 | 575,836 | 23.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
イ.経営成績等の状況
当社は、鴻海精密工業股份有限公司及びそのグループ企業との戦略的提携の下、構造改革を断行しております。当社グループは、「8KとAIoTで世界を変える」という事業ビジョンを掲げ、2017年5月26日に発表した「2017~2019年度 中期経営計画」の達成に向け、「人に寄り添うIoT」「8Kエコシステム」をキーワードに事業拡大に取り組んでおります。その結果、当連結会計年度の連結業績は、全セグメントの売上が増加し、売上高が2兆4,272億円(前年度比18.4%増)と大幅拡大、営業利益は、アドバンスディスプレイシステムセグメントが大幅に改善し、901億円(前年度比44.3%増)となりました。経常利益は893億円(前年度比3.6倍)、親会社株主に帰属する当期純利益は702億円(前年度は248億円の親会社株主に帰属する当期純損失)と黒字転換し、当社グループの事業は成長軌道への転換を果たしました。なお、当社は2017年6月30日に㈱東京証券取引所に対し、当社普通株式の市場第一部銘柄への指定申請を行っていましたが、2017年12月7日をもって市場第一部銘柄に再指定されています。
また、当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が、前連結会計年度末に比べ1,349億円増の1兆9,086億円となりました。これは、受取手形及び売掛金、有形固定資産や投資有価証券が増加したことなどによるものです。負債合計は、借入金が減少する一方、支払手形及び買掛金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ410億円増の1兆5,069億円となりました。また、純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ939億円増加し、4,017億円となりました。その結果、当連結会計年度末時点の自己資本比率は19.8%と、前連結会計年度末の16.6%から改善しました。
なお、セグメントごとの経営成績の状況およびキャッシュ・フローに関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
今後も、これまでの流れを止めることなく事業拡大に取り組み、着実に中期経営計画を達成するとともに、収益力の強化と財務体質の改善を図ってまいります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金は自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達につきましては長期借入及び社債発行で賄うことを基本原則としております。
連結会計年度においては、利益計上を主な要因として、営業活動による資金の増加が1,052億円となりました。一方、持続的成長を具現化するため、1,020億円の有形固定資産取得や、新規事業領域への足がかりや既存事業の競争力強化を目的とした投資有価証券の取得などの投資支出を行いました。
その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,040億円となっております。また、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ196億円減少し、6,377億円となっております。
なお、当社は、2012年3月期の期末配当を最後として、その後無配を続けておりましたが、上記の経営成績等を踏まえ、業績や財務の状況、今後の事業展開などを総合的に勘案し、2018年3月31日を基準日として、6年ぶりに配当を実施いたしました。
また、2015年6月30日に発行したA種種類株式については、当社グループの現在の財務状況等に照らすと高水準の配当年率となっている優先配当権や、普通株式や金銭を対価とする取得請求権が付与されています。構造改革から成長軌道への転換を果たす中、今後「8KとAIoTで世界を変える」という当社事業ビジョンの実現に向けて機動的な成長投資が必要となることや、普通株式への配当の継続といった観点から、当社の企図せぬ希薄化や多額の金銭の支出可能性を排除し、「資本の質的向上」を図ることを課題として認識しており、普通株式の発行を実施し、その発行手取金を原資に早期にA種種類株式を取得することが、当社の企業価値・株主価値向上の観点から望ましく、合理性があるものと判断いたしました。そのため、当社は、2018年6月5日開催の取締役会において、当社普通株式の発行及び当社のA種種類株式の取得による財務基盤のより一層の強化を軸とした「資本財務再構築プラン」について決議するとともに、A種種類株式の取得に係る事項を決議し、A種種類株式を保有する㈱みずほ銀行及び㈱三菱UFJ銀行と、同日付にて「自己株式取得に関する契約書」を締結いたしました。また、当社は、同日付で、本プランの一環として予定される新株式の発行に係る発行登録書を提出いたしました。(詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。)
ハ.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。