有価証券報告書-第127期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、第1四半期に急速に悪化しました。しかしながら第2四半期以降、各国で経済活動が再開するなど、感染状況により地域毎の強弱はあるものの、総じて持ち直しの動きが続きました。
当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応した適切な対策を講じ、従業員の安全と業績の確保に努めるとともに、財務体質の改善や株主価値の向上を図りました。
当連結会計年度の業績は、スマートライフ、8Kエコシステム、ICTの3セグメントともに売上が増加し、売上高が2,425,910百万円(前年度比 107.2%)となりました。営業利益は、ICTが減少したものの、スマートライフと8Kエコシステムが増加し、83,112百万円(前年度比 161.5%)となりました。経常利益は63,175百万円(前年度比 125.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は53,263百万円(前年度比 388.0%)となりました。新型コロナウイルスが収束せず、規制が実施されるなか、年度末にかけては半導体が隘路となった影響などがあったものの、業績は順調に回復し、大幅な増益となりました。

前年度からの営業利益の増減を要因別にまとめております。
2020年度は、「売価ダウン」による約457億円の収益の減少、「コストダウン・モデルミックス」による約401億円の収益の改善、「販売増減」による約185億円の利益の増加、「経費」の削減による約145億円の利益の増加などがありました。なお、新型コロナウイルスの影響額につきましては、売上高では、2019年度の約1,780億円に対して、2020年度は約1,078億円、営業利益では、2019年度の約360億円に対して、2020年度は約320億円となりました。これは販売影響となりますので、増減分析では差額の40億円を「販売増減」に含めています。

(セグメント業績)
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
なお、第3四半期連結会計期間より、組織変更に伴い、従来「スマートライフ」セグメントに含めておりましたCOCOROサービス事業を「8Kエコシステム」セグメントに含めて表示しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
スマートライフ
国内のプラズマクラスター機器が大幅に伸長するとともに、洗濯機や調理家電などの販売も増加しました。さらに、デバイス事業なども増収となり、売上高は879,910百万円(前年度比 103.4%)となりました。利益面では、売上が増加したことに加え、コストダウンや、白物家電の高付加価値化が進んだことなどにより、セグメント利益は71,559百万円(前年度比 179.7%)となりました。
8Kエコシステム
車載向けパネルや複合機は、新型コロナウイルスの影響があり販売が減少したものの、PC・タブレット向けパネルや大型パネルの販売が増加し、完成品のテレビの販売も増加したことから、売上高は1,282,938百万円(前年度比 111.2%)となりました。利益面では、車載向けパネルや複合機の販売が減少した影響があったものの、売上が増加し、コストダウンも進んだことなどから、セグメント利益は17,387百万円(前年度比 131.5%)となりました。
ICT
通信事業やパソコン事業が増収となったことなどから、売上高は358,923百万円(前年度比 100.4%)となりました。利益面では、通信事業でミドルレンジモデルの比率が増加した影響などがあり、セグメント利益は15,421百万円(前年度比 75.0%)となりました。

生産、受注及び販売の実績は以下のとおりです。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。
3 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(財政状態)
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が、前連結会計年度末に比べ115,319百万円増の1,927,226百万円となりました。これには、現金及び預金の増加のほか、シャープNECディスプレイソリューションズ㈱などの新規連結、白山工場取得による資産の増加などが含まれています。負債合計は、支払手形及び買掛金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ22,138百万円増の1,563,087百万円となりました。また、純資産合計は、配当金の支払いを行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ93,180百万円増加し、364,139百万円となりました。
(たな卸資産)
当連結会計年度末のたな卸資産残高は263,066百万円、月商比で1.30ヶ月分の水準となりました。新型コロナウイルス感染症や半導体の需給環境、米中貿易摩擦の動向、これらに伴うデバイス顧客の需要動向など、事業環境の変化を更に注視し、適正な在庫水準の維持に努めてまいります。

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ122,469百万円増加し、当連結会計年度末には292,792百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、204,642百万円であり、前連結会計年度に比べ136,189百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、売上債権の増減額で110,547百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益が34,110百万円増加したほか、未収入金、たな卸資産、仕入債務の増減により資金がそれぞれ35,414百万円、109,777百万円、62,835百万円増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、14,114百万円であり、前連結会計年度に比べ114,135百万円減少しました。これは、前連結会計年度に比べて、有形固定資産の取得による支出が37,787百万円、投資有価証券の取得による支出が27,838百万円、定期預金の預入による支出が11,497百万円それぞれ減少したことに加え、有形固定資産の売却による収入が4,716百万円、定期預金の払戻による収入が12,826百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の支出は、76,724百万円であり、前連結会計年度に比べ81,285百万円増加しました。これは主に、前連結会計年度では社債の償還30,000百万円、自己株式の取得97,078百万円、短期借入金の純増157,355百万円、長期借入れの増加1,790百万円等がありましたが、当連結会計年度では短期借入金の純減89,398百万円、長期借入れの増加40,251百万円等があったことによるものです。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、より強固な財務基盤を構築することが不可欠であり、現在、「“量から質へ”の徹底」、「運転資金の圧縮」により営業キャッシュ・フローの最大化を図るとともに、安定した収益が見込める「ブランド事業への投資拡大」、「デバイス事業における外部資金の獲得」など、投資効率の向上に向けた取り組みを加速しています。
このような取り組みを通じて、毎期、安定的にフリー・キャッシュ・フローを創出し、適切な株主還元を行うとともに、有利子負債の削減など、財務体質の改善を進めていきます。また、将来の社債市場への復帰に道筋をつけるなど、安定的な資金調達に向けた取り組みを進めてまいります。
(資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況)
2020年度においては、53,263百万円の最終利益を計上するなど、業績が着実に改善したことに加え、財務面を意識した経営が浸透し、在庫削減などによる運転資金の圧縮や、投資の効率化が進んだ結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は190,528百万円となりました。手元流動性を確保しつつ、有利子負債の削減等財務体質の改善を図っております。
当面の目標としては、NET DER(純有利子負債/自己資本)は「1倍未満」を、自己資本比率は「25%以上」を、目指してまいります。(当連結会計年度末における純有利子負債は398,901百万円、自己資本は350,348百万円、NET DERは1.1倍、自己資本比率は18.2%)
(資金調達)
当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金を自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達については長期借入で賄うことを基本原則としております。総資産に対する借入金の割合は当連結会計年度末現在37.6%となっており、このうち当該借入金に対する短期借入金の占める割合は22.5%となりました。
主要な取引先金融機関とは良好な関係を維持しており、流動性確保のため、200,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
安定的な外部資金の調達は、重要な経営課題と認識しており、社債市場早期復帰を目指し、財務内容の改善、投資適格への格付向上を図ってまいります。
格付の状況
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りについては、過去の実績や第三者による評価等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性のため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた特に重要な会計上の見積り及び仮定については、下記のとおりであります。
① たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産について正味売却価額が簿価を下回った場合に簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上滞留が認められるたな卸資産については、販売の実現可能性が低下しつつあると仮定し、期間の経過に応じ規則的に簿価を切下げる方法で早期に償却を行っております。さらに、販売が困難と認められる場合などには、個別に簿価の切下げも実施しております。
しかしながら、将来の予測不能な環境変化等により、価格下落など当社グループに不利な状況が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において簿価の切下げが追加的に必要となる可能性があります。
② 固定資産の減損
当社は、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスとなるなど減損の兆候が見られる場合に資産又は資産グループについて減損の判定を行い、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方が帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その差額を減損損失として認識します。使用価値算定の基礎となる将来の事業計画は、外部情報調査会社による市場価格、需要の見通しなど決算時点で入手可能な情報も考慮して作成しております。また、正味売却価額は、第三者による資産評価など合理的な方法をもって決定しております。
しかしながら、将来、事業計画の前提となった市場環境などに変化があった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失を追加的に計上する可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、第1四半期に急速に悪化しました。しかしながら第2四半期以降、各国で経済活動が再開するなど、感染状況により地域毎の強弱はあるものの、総じて持ち直しの動きが続きました。
当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応した適切な対策を講じ、従業員の安全と業績の確保に努めるとともに、財務体質の改善や株主価値の向上を図りました。
当連結会計年度の業績は、スマートライフ、8Kエコシステム、ICTの3セグメントともに売上が増加し、売上高が2,425,910百万円(前年度比 107.2%)となりました。営業利益は、ICTが減少したものの、スマートライフと8Kエコシステムが増加し、83,112百万円(前年度比 161.5%)となりました。経常利益は63,175百万円(前年度比 125.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は53,263百万円(前年度比 388.0%)となりました。新型コロナウイルスが収束せず、規制が実施されるなか、年度末にかけては半導体が隘路となった影響などがあったものの、業績は順調に回復し、大幅な増益となりました。

前年度からの営業利益の増減を要因別にまとめております。2020年度は、「売価ダウン」による約457億円の収益の減少、「コストダウン・モデルミックス」による約401億円の収益の改善、「販売増減」による約185億円の利益の増加、「経費」の削減による約145億円の利益の増加などがありました。なお、新型コロナウイルスの影響額につきましては、売上高では、2019年度の約1,780億円に対して、2020年度は約1,078億円、営業利益では、2019年度の約360億円に対して、2020年度は約320億円となりました。これは販売影響となりますので、増減分析では差額の40億円を「販売増減」に含めています。

(セグメント業績)
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
なお、第3四半期連結会計期間より、組織変更に伴い、従来「スマートライフ」セグメントに含めておりましたCOCOROサービス事業を「8Kエコシステム」セグメントに含めて表示しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
スマートライフ
国内のプラズマクラスター機器が大幅に伸長するとともに、洗濯機や調理家電などの販売も増加しました。さらに、デバイス事業なども増収となり、売上高は879,910百万円(前年度比 103.4%)となりました。利益面では、売上が増加したことに加え、コストダウンや、白物家電の高付加価値化が進んだことなどにより、セグメント利益は71,559百万円(前年度比 179.7%)となりました。
8Kエコシステム
車載向けパネルや複合機は、新型コロナウイルスの影響があり販売が減少したものの、PC・タブレット向けパネルや大型パネルの販売が増加し、完成品のテレビの販売も増加したことから、売上高は1,282,938百万円(前年度比 111.2%)となりました。利益面では、車載向けパネルや複合機の販売が減少した影響があったものの、売上が増加し、コストダウンも進んだことなどから、セグメント利益は17,387百万円(前年度比 131.5%)となりました。
ICT
通信事業やパソコン事業が増収となったことなどから、売上高は358,923百万円(前年度比 100.4%)となりました。利益面では、通信事業でミドルレンジモデルの比率が増加した影響などがあり、セグメント利益は15,421百万円(前年度比 75.0%)となりました。

生産、受注及び販売の実績は以下のとおりです。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| スマートライフ | 826,262 | +4.4 |
| 8Kエコシステム | 1,194,393 | +5.8 |
| ICT | 343,616 | +2.4 |
| 合計 | 2,364,272 | +4.8 |
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。
3 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| スマートライフ | 833,044 | +4.7 |
| 8Kエコシステム | 1,251,089 | +10.9 |
| ICT | 341,776 | +0.9 |
| 合計 | 2,425,910 | +7.2 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| APPLE INC. | 522,254 | 23.1 | 534,508 | 22.0 |
| General Interface Solution Limited | 192,674 | 8.5 | 264,807 | 10.9 |
(財政状態)
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が、前連結会計年度末に比べ115,319百万円増の1,927,226百万円となりました。これには、現金及び預金の増加のほか、シャープNECディスプレイソリューションズ㈱などの新規連結、白山工場取得による資産の増加などが含まれています。負債合計は、支払手形及び買掛金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ22,138百万円増の1,563,087百万円となりました。また、純資産合計は、配当金の支払いを行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ93,180百万円増加し、364,139百万円となりました。
(たな卸資産)
当連結会計年度末のたな卸資産残高は263,066百万円、月商比で1.30ヶ月分の水準となりました。新型コロナウイルス感染症や半導体の需給環境、米中貿易摩擦の動向、これらに伴うデバイス顧客の需要動向など、事業環境の変化を更に注視し、適正な在庫水準の維持に努めてまいります。

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 68,453 | 204,642 | 136,189 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △128,249 | △14,114 | 114,135 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 4,560 | △76,724 | △81,285 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 170,323 | 292,792 | 122,469 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ122,469百万円増加し、当連結会計年度末には292,792百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、204,642百万円であり、前連結会計年度に比べ136,189百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、売上債権の増減額で110,547百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益が34,110百万円増加したほか、未収入金、たな卸資産、仕入債務の増減により資金がそれぞれ35,414百万円、109,777百万円、62,835百万円増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、14,114百万円であり、前連結会計年度に比べ114,135百万円減少しました。これは、前連結会計年度に比べて、有形固定資産の取得による支出が37,787百万円、投資有価証券の取得による支出が27,838百万円、定期預金の預入による支出が11,497百万円それぞれ減少したことに加え、有形固定資産の売却による収入が4,716百万円、定期預金の払戻による収入が12,826百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の支出は、76,724百万円であり、前連結会計年度に比べ81,285百万円増加しました。これは主に、前連結会計年度では社債の償還30,000百万円、自己株式の取得97,078百万円、短期借入金の純増157,355百万円、長期借入れの増加1,790百万円等がありましたが、当連結会計年度では短期借入金の純減89,398百万円、長期借入れの増加40,251百万円等があったことによるものです。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、より強固な財務基盤を構築することが不可欠であり、現在、「“量から質へ”の徹底」、「運転資金の圧縮」により営業キャッシュ・フローの最大化を図るとともに、安定した収益が見込める「ブランド事業への投資拡大」、「デバイス事業における外部資金の獲得」など、投資効率の向上に向けた取り組みを加速しています。
このような取り組みを通じて、毎期、安定的にフリー・キャッシュ・フローを創出し、適切な株主還元を行うとともに、有利子負債の削減など、財務体質の改善を進めていきます。また、将来の社債市場への復帰に道筋をつけるなど、安定的な資金調達に向けた取り組みを進めてまいります。
(資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況)
2020年度においては、53,263百万円の最終利益を計上するなど、業績が着実に改善したことに加え、財務面を意識した経営が浸透し、在庫削減などによる運転資金の圧縮や、投資の効率化が進んだ結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は190,528百万円となりました。手元流動性を確保しつつ、有利子負債の削減等財務体質の改善を図っております。
当面の目標としては、NET DER(純有利子負債/自己資本)は「1倍未満」を、自己資本比率は「25%以上」を、目指してまいります。(当連結会計年度末における純有利子負債は398,901百万円、自己資本は350,348百万円、NET DERは1.1倍、自己資本比率は18.2%)
(資金調達)当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金を自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達については長期借入で賄うことを基本原則としております。総資産に対する借入金の割合は当連結会計年度末現在37.6%となっており、このうち当該借入金に対する短期借入金の占める割合は22.5%となりました。
主要な取引先金融機関とは良好な関係を維持しており、流動性確保のため、200,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
安定的な外部資金の調達は、重要な経営課題と認識しており、社債市場早期復帰を目指し、財務内容の改善、投資適格への格付向上を図ってまいります。
格付の状況
| (2021年3月31日現在) | ||
| 格付機関 | 長期格付 | 短期格付 |
| S&P Global | BB- | B |
| 格付投資情報センター | BB+ | a-3 |
| 日本格付研究所 | BB+ | - |
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りについては、過去の実績や第三者による評価等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性のため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた特に重要な会計上の見積り及び仮定については、下記のとおりであります。
① たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産について正味売却価額が簿価を下回った場合に簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上滞留が認められるたな卸資産については、販売の実現可能性が低下しつつあると仮定し、期間の経過に応じ規則的に簿価を切下げる方法で早期に償却を行っております。さらに、販売が困難と認められる場合などには、個別に簿価の切下げも実施しております。
しかしながら、将来の予測不能な環境変化等により、価格下落など当社グループに不利な状況が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において簿価の切下げが追加的に必要となる可能性があります。
② 固定資産の減損
当社は、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスとなるなど減損の兆候が見られる場合に資産又は資産グループについて減損の判定を行い、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方が帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その差額を減損損失として認識します。使用価値算定の基礎となる将来の事業計画は、外部情報調査会社による市場価格、需要の見通しなど決算時点で入手可能な情報も考慮して作成しております。また、正味売却価額は、第三者による資産評価など合理的な方法をもって決定しております。
しかしながら、将来、事業計画の前提となった市場環境などに変化があった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失を追加的に計上する可能性があります。