四半期報告書-第106期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
(1)財政状態及び経営成績の状況
2022年4月より、従来のエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野を、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(以下「ET&S」)分野に名称変更しました。なお、この変更にともなうセグメント間の事業組替えはありません。
全ての財務情報はIFRSに則って算出されています。各分野の売上高及び金融ビジネス収入(以下「売上高」)はセグメント間取引消去前のものであり、また各分野の営業損益はセグメント間取引消去前のもので配賦不能費用は含まれていません。各分野に含まれる製品カテゴリーに関する詳細については、「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『4 セグメント情報』をご参照ください。
連結業績概況
2022年度第1四半期連結累計期間(以下「当四半期」)の売上高は、2021年度第1四半期連結累計期間(以下「前年同期」)に比べ547億円増加し、2兆3,115億円となりました。この増収は、金融分野の大幅な減収があったものの、主に映画分野及び音楽分野の大幅な増収によるものです。
当四半期の営業利益は、前年同期比269億円増加し、3,070億円となりました。この増益は、ゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野及びET&S分野の大幅な減益があったものの、主に金融分野及び映画分野の大幅な増益によるものです。なお、前年同期の営業利益には、以下の要因が含まれています。
前年同期の営業利益に含まれている要因:
・ソニー生命保険㈱(以下「ソニー生命」)の子会社における不正送金による損失168億円(金融分野)
・一部の米国子会社における確定給付型年金制度終了にともなう清算益55億円(主に全社(共通)及びセグメント間取引消去)
営業利益に含まれる持分法による投資利益(損失)は、前年同期比10億円増加し、53億円の利益となりました。この増加は、エムスリー㈱の持分法による投資利益の減少があったものの、主に音楽分野における持分法投資損益の改善によるものです。
金融収益(費用)(純額)は、前年同期の31億円の収益に対し、156億円の費用を計上しました。これは主に、前年同期はSpotify Technology S.A.株式などの評価益を計上したのに対し、当四半期は当該株式などの評価損を計上したことによるものです。詳細については、「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『5 金融商品』をご参照ください。
税引前利益は、前年同期比82億円増加し、2,914億円となりました。
法人所得税は、当四半期において731億円を計上し、実効税率は前年同期の24.8%と同水準の25.1%となりました。
当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比64億円増加し、2,182億円となりました。
分野別の当四半期の業績は以下のとおりです。
ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野
売上高は前年同期比117億円減少し、6,041億円となりました。この減収は、為替の影響があったものの、主にアドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売の減少及び自社制作ゲームソフトウェアの販売減少によるものです。営業利益は、前年同期比305億円減少し、528億円となりました。この大幅な減益は、前述のゲームソフトウェア販売減少の影響及び既存スタジオのゲームソフトウェア開発費を中心としたコスト増などによるものです。
音楽分野
音楽分野の業績には、日本の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントの円ベースでの業績、ならびにその他全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結している、Sony Music Entertainment(以下「SME」)及びSony Music Publishing LLC(以下「SMP」)の円換算後の業績が含まれています。
売上高は、前年同期比532億円増加し、3,081億円となりました。この大幅な増収は、アニメ事業の収入減少による映像メディア・プラットフォームの減収があったものの、主に為替の影響ならびに音楽制作及び音楽出版の増収によるものです。音楽制作及び音楽出版の増収は、主に音楽制作における新作リリースのヒットもあり有料会員制ストリーミングサービスからの収入が増加したことによるものです。音楽制作は、ライブ興行や物販からの収入増加の影響もありました。営業利益は、前年同期比56億円増加し、610億円となりました。この増益は、主に為替の好影響によるものです。
映画分野
映画分野の業績は、全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結しているSony Pictures Entertainment Inc. (以下「SPE」)の円換算後の業績です。ソニーはSPEの業績を米ドルで分析しているため、一部の記述については「米ドルベース」と特記してあります。
売上高は、前年同期比1,366億円(67%)増加し、3,414億円となりました(米ドルベースでは、41%の増収)。この米ドルベースでの大幅な増収は、主にテレビ番組制作における作品の納入数の増加、映画製作における前年度公開作品からのテレビ向けライセンス収入及びホームエンタテインメント売上の増加に加え、Crunchyrollの買収の影響を含む、アニメ専門DTCサービスにおける増収及びIndustrial Media買収の影響によるものです。この増収は、映画製作における新規リリース作品数の減少の影響により、一部相殺されています。営業利益は、前年同期比253億円(100%)増加し、507億円となりました(米ドルベースでは、70%の増益)。この米ドルベースでの大幅な増益は、主に前述の映画製作及びテレビ番組制作における増収の影響によるものです。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)分野
売上高は、前年同期比240億円減少し、5,523億円となりました。この減収は、為替の影響があったものの、販売台数が減少したテレビの減収によるものです。営業利益は、前年同期比182億円減少し、536億円となりました。この大幅な減益は、主に販売台数の減少によるテレビの損益悪化によるものです。
イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野
売上高は、前年同期比198億円増加し、2,378億円となりました。この増収は、主に為替の影響によるものです。営業利益は、前年同期比88億円減少し、217億円となりました。この減益は、為替の好影響があったものの、主に研究開発費及び減価償却費の増加や製造経費の増加によるものです。
金融分野
金融分野には、ソニーフィナンシャルグループ㈱(以下「SFGI」)及びSFGIの連結子会社であるソニー生命、ソニー損害保険㈱、ソニー銀行㈱等の業績が含まれています。金融分野に記載されているソニー生命の業績は、SFGI及びソニー生命が日本の会計基準に則って個別に開示している業績とは異なります。
金融ビジネス収入は、主にソニー生命の大幅減収により、前年同期比1,166億円減少し2,978億円となりました。ソニー生命の収入は、特別勘定における運用益が減少したことにより、前年同期比1,235億円減少し、2,479億円となりました。営業利益は、前年同期比573億円増加し、813億円となりました。この大幅な増益は、ソニー生命における大幅増益や、同社の子会社における前年同期の不正送金による168億円の損失計上の反動によるものです。ソニー生命の営業利益は、不動産売却益の計上や、市況の変動にともなう損益の改善により、前年同期比401億円増加し、752億円となりました。
所在地別の業績
所在地別の業績は、顧客の所在国又は地域別に分類した売上高を「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『4 セグメント情報』に記載しています。
為替変動とリスクヘッジ
下記の記載以外に、2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。為替相場は変動していますが、リスクヘッジの方針についても前述の報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
当四半期の米ドル、ユーロに対する平均円レートはそれぞれ129.4円、138.0円となり、前年同期の平均レートに比べ、米ドルに対して19.9円の円安、ユーロに対して6.2円の円安となりました。
当四半期の連結売上高は、前年同期に比べ2%増加し、2兆3,115億円となりました。前年同期の為替レートを適用した場合は、連結売上高は約7%の減収となります。為替変動による売上高及び営業損益への影響については後述の『注記』をご参照ください。
G&NS分野、ET&S分野及びイメージング&センシング・ソリューション(以下「I&SS」)分野の売上高及び営業損益への為替変動による影響については、以下の表をご参照ください。あわせて、「財政状態及び経営成績の状況」の分野別営業概況における各分野の分析をご参照ください。為替の影響が大きかった分野やカテゴリーについて、その影響に言及しています。
なお、音楽分野の売上高は前年同期比21%増加の3,081億円となりましたが、前年同期の為替レートを適用した場合、約7%の増収でした。映画分野の売上高は前年同期比67%増加の3,414億円となりました。米ドルベースでは、約41%の増収でした。ソニーの金融分野は、その事業のほとんどが日本で行われていることから、ソニーは金融分野の業績の分析を円ベースでのみ行っています。
『注記』
前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況、及び為替変動による影響額について
前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況は、当四半期の現地通貨建て月別売上高に対し、前年同期の月次平均レートを適用して算出しています。ただし、音楽分野のSME及びSMP、ならびに映画分野については、米ドルベースで集計した上で、前年同期の月次平均米ドル円レートを適用した金額を算出しています。
映画分野の業績の状況は、米国を拠点とするSPEが、全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結していることから、米ドルベースで記載しています。
為替変動による影響額は、売上高については前年同期及び当四半期における平均為替レートの変動を主要な取引通貨建て売上高に適用して算出し、営業損益についてはこの売上高への為替変動による影響額から、同様の方法で算出した売上原価ならびに販売費及び一般管理費への為替変動による影響額を差し引いて算出しています。I&SS分野では独自に為替ヘッジ取引を実施しており、売上高及び営業損益への為替変動による影響額に同取引の影響が含まれています。
これらの情報はIFRSに則って開示されるソニーの連結財務諸表を代替するものではありません。しかしながら、これらの開示は、投資家の皆様にソニーの営業概況をご理解頂くための有益な分析情報と考えています。
キャッシュ・フローの状況*
営業活動によるキャッシュ・フロー:営業活動による現金及び現金同等物(純額)は、前年同期の1,987億円の受取超過に対し、当四半期は4,300億円の支払超過となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、前年同期の262億円の受取超過に対し、当四半期は1,674億円の支払超過となりました。これは、非資金調整項目(減価償却費及び償却費(契約コストの償却を含む)、その他の営業損(益)(純額)ならびに有価証券に関する損益(純額))を加味した後の税引前利益が前年同期に比べて増加した一方で、棚卸資産の増加額が拡大したこと、営業債務の増加額が縮小したこと、加えて、その他に含まれる為替変動による営業活動によるキャッシュ・フローへのマイナスの影響が大きかったことなどによるものです。
金融分野では、前年同期の2,119億円の受取超過に対し、当四半期は2,212億円の支払超過となりました。これは、生命保険ビジネス及び銀行ビジネスにおける借入債務が減少したことや、金融分野における投資及び貸付の増加額が前年同期に比べて拡大したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー:当四半期において投資活動に使用した現金及び現金同等物(純額)は、前年同期比1,238億円増加し、3,151億円となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、3,080億円の支払超過となり、前年同期比1,224億円の支払の増加となりました。この増加は、固定資産の購入による支払が前年同期に比べ増加したこと、Epic Games, Inc.への追加の戦略的出資があったこと、Industrial Mediaの買収に関連する支払があったことなどによるものです。なお、前年同期においては主にインディーズアーティストを対象とした音楽配給事業であるAWALを含むKobalt Music Group Limitedの一部の子会社の株式及び関連資産の取得に係る支払などがありました。
金融分野ではほぼ前年同期並みの71億円の支払超過となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー:当四半期において財務活動に使用した現金及び現金同等物(純額)は、前年同期比375億円減少し、300億円となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、272億円の支払超過となり、前年同期比376億円の支払の減少となりました。この減少は、主にコマーシャルペーパーを発行したことなどによるものです。
金融分野では441億円の支払超過となり、前年同期比22億円の支払の増加となりました。この増加は、配当金の支払が増加したことなどによるものです。
現金及び現金同等物:以上の結果、為替変動の影響を加味した2022年6月末の現金及び現金同等物残高は1兆3,719億円となりました。金融分野を除いたソニー連結の2022年6月末における現金及び現金同等物残高は、2022年3月末に比べ4,054億円減少し、7,551億円となりました。これは、2021年6月末比では3,085億円の減少となります。金融分野の2022年6月末における現金及び現金同等物残高は、2022年3月末に比べ2,724億円減少し、6,168億円となりました。これは、2021年6月末比では448億円の減少となります。
*ソニーは、「金融分野を除いたソニー連結のキャッシュ・フローについての情報」を開示情報に含めています。この情報は以下の要約キャッシュ・フロー計算書をもとに作成しています。これらのキャッシュ・フローの情報を含む、要約キャッシュ・フロー計算書はソニーの要約四半期連結財務諸表の作成に用いられたIFRSには準拠していませんが、金融分野はソニーのその他の分野とは性質が異なるため、ソニーはこのような比較表示が要約四半期連結財務諸表の理解と分析に役立つものと考えています。なお、以下の金融分野と金融分野を除くソニー連結の金額には両者間の取引(非支配持分を含む)を含んでおり、これらの相殺消去を反映した後のものがソニー連結の金額です。
要約キャッシュ・フロー計算書
(2)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した内容から重要な変更はありません。なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において判断したものです。
(3)研究開発活動
2022年度第1四半期連結累計期間の連結研究開発費は、1,571億円でした。
なお、2022年度第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
下記の金融機関とのコミットメントラインに係る記載等以外に、2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載した内容から重要な変更はありません。変更点は下線部で示してあります。なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において判断したものです。
流動性マネジメントと資金の調達
ソニーは、事業活動に必要な流動性を保ちながら健全な財政状態を維持することを財務の重要な目標と考えています。ソニーは、現金及び現金同等物(以下「現預金等」。ただし、国の規制等で資金の移動に制約があるものを除く)及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。
流動性の保持に必要な資金は、営業活動及び投資活動(資産売却を含む)によるキャッシュ・フロー及び現預金等でまかないますが、ソニーは必要に応じて社債、コマーシャルペーパー(以下「CP」)、銀行借入などの手段を通じて、金融・資本市場からの資金調達を行っています。
当社、英国の子会社Sony Global Treasury Services Plc(以下「SGTS」)及び米国の子会社Sony Capital Corporation(以下「SCC」)は日本・米国・欧州の各市場へアクセス可能なCPプログラム枠を有しています。2021年度末時点で当社、SGTS及びSCCは、円換算で合計1兆1,116億円分のCPプログラム枠を保有しています。2021年度末における発行残高はありません。
金融・資本市場が不安定な混乱状況に陥り、前述の手段により十分な資金調達ができなくなった場合に備え、ソニーは、多様な金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しています。2022年6月末の未使用のコミットメントラインの総額は円換算で6,506億円です。未使用のコミットメントラインの内訳は、日本の銀行団と結んでいる2,750億円の円貨コミットメントライン、日本の銀行団と結んでいる1,700百万米ドルの複数通貨建てコミットメントライン、外国の銀行団と結んでいる1,050百万米ドルの複数通貨建てコミットメントラインです。金融・資本市場の流動性がなくなった場合でも、ソニーは現預金等及びこれらのコミットメントラインを使用することによって十分な流動性を維持することができると現時点では考えています。
ソニーは、流動性及び資本政策に対する財務の柔軟性を確保し、金融・資本市場を通じた十分な資金リソースへのアクセスを保持するため、安定した一定水準の信用格付けの維持を重要な経営目標の一つと位置づけています。ただし、グループ全体の主要な資金調達に関する金融機関との契約において、ソニーの信用格付けが低下した場合に、強制的に早期弁済を求められるものはありません。また、これら契約のうち一部のコミットメントライン契約については、ソニーの信用格付けにより借入コストが変動する条件が含まれているものがありますが、未使用のコミットメントラインからの借入を禁ずる条項を含んでいるものはありません。
2022年4月より、従来のエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野を、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(以下「ET&S」)分野に名称変更しました。なお、この変更にともなうセグメント間の事業組替えはありません。
全ての財務情報はIFRSに則って算出されています。各分野の売上高及び金融ビジネス収入(以下「売上高」)はセグメント間取引消去前のものであり、また各分野の営業損益はセグメント間取引消去前のもので配賦不能費用は含まれていません。各分野に含まれる製品カテゴリーに関する詳細については、「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『4 セグメント情報』をご参照ください。
連結業績概況
| 2021年度 | 2022年度 | ||
| 第1四半期連結累計期間 | 第1四半期連結累計期間 | ||
| 億円 | 億円 | ||
| 売上高 | 22,568 | 23,115 | |
| 営業利益 | 2,801 | 3,070 | |
| 税引前利益 | 2,832 | 2,914 | |
| 当社株主に帰属する四半期純利益 | 2,118 | 2,182 |
2022年度第1四半期連結累計期間(以下「当四半期」)の売上高は、2021年度第1四半期連結累計期間(以下「前年同期」)に比べ547億円増加し、2兆3,115億円となりました。この増収は、金融分野の大幅な減収があったものの、主に映画分野及び音楽分野の大幅な増収によるものです。
当四半期の営業利益は、前年同期比269億円増加し、3,070億円となりました。この増益は、ゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野及びET&S分野の大幅な減益があったものの、主に金融分野及び映画分野の大幅な増益によるものです。なお、前年同期の営業利益には、以下の要因が含まれています。
前年同期の営業利益に含まれている要因:
・ソニー生命保険㈱(以下「ソニー生命」)の子会社における不正送金による損失168億円(金融分野)
・一部の米国子会社における確定給付型年金制度終了にともなう清算益55億円(主に全社(共通)及びセグメント間取引消去)
営業利益に含まれる持分法による投資利益(損失)は、前年同期比10億円増加し、53億円の利益となりました。この増加は、エムスリー㈱の持分法による投資利益の減少があったものの、主に音楽分野における持分法投資損益の改善によるものです。
金融収益(費用)(純額)は、前年同期の31億円の収益に対し、156億円の費用を計上しました。これは主に、前年同期はSpotify Technology S.A.株式などの評価益を計上したのに対し、当四半期は当該株式などの評価損を計上したことによるものです。詳細については、「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『5 金融商品』をご参照ください。
税引前利益は、前年同期比82億円増加し、2,914億円となりました。
法人所得税は、当四半期において731億円を計上し、実効税率は前年同期の24.8%と同水準の25.1%となりました。
当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比64億円増加し、2,182億円となりました。
分野別の当四半期の業績は以下のとおりです。
ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野
売上高は前年同期比117億円減少し、6,041億円となりました。この減収は、為替の影響があったものの、主にアドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売の減少及び自社制作ゲームソフトウェアの販売減少によるものです。営業利益は、前年同期比305億円減少し、528億円となりました。この大幅な減益は、前述のゲームソフトウェア販売減少の影響及び既存スタジオのゲームソフトウェア開発費を中心としたコスト増などによるものです。
音楽分野
音楽分野の業績には、日本の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントの円ベースでの業績、ならびにその他全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結している、Sony Music Entertainment(以下「SME」)及びSony Music Publishing LLC(以下「SMP」)の円換算後の業績が含まれています。
売上高は、前年同期比532億円増加し、3,081億円となりました。この大幅な増収は、アニメ事業の収入減少による映像メディア・プラットフォームの減収があったものの、主に為替の影響ならびに音楽制作及び音楽出版の増収によるものです。音楽制作及び音楽出版の増収は、主に音楽制作における新作リリースのヒットもあり有料会員制ストリーミングサービスからの収入が増加したことによるものです。音楽制作は、ライブ興行や物販からの収入増加の影響もありました。営業利益は、前年同期比56億円増加し、610億円となりました。この増益は、主に為替の好影響によるものです。
映画分野
映画分野の業績は、全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結しているSony Pictures Entertainment Inc. (以下「SPE」)の円換算後の業績です。ソニーはSPEの業績を米ドルで分析しているため、一部の記述については「米ドルベース」と特記してあります。
売上高は、前年同期比1,366億円(67%)増加し、3,414億円となりました(米ドルベースでは、41%の増収)。この米ドルベースでの大幅な増収は、主にテレビ番組制作における作品の納入数の増加、映画製作における前年度公開作品からのテレビ向けライセンス収入及びホームエンタテインメント売上の増加に加え、Crunchyrollの買収の影響を含む、アニメ専門DTCサービスにおける増収及びIndustrial Media買収の影響によるものです。この増収は、映画製作における新規リリース作品数の減少の影響により、一部相殺されています。営業利益は、前年同期比253億円(100%)増加し、507億円となりました(米ドルベースでは、70%の増益)。この米ドルベースでの大幅な増益は、主に前述の映画製作及びテレビ番組制作における増収の影響によるものです。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)分野
売上高は、前年同期比240億円減少し、5,523億円となりました。この減収は、為替の影響があったものの、販売台数が減少したテレビの減収によるものです。営業利益は、前年同期比182億円減少し、536億円となりました。この大幅な減益は、主に販売台数の減少によるテレビの損益悪化によるものです。
イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野
売上高は、前年同期比198億円増加し、2,378億円となりました。この増収は、主に為替の影響によるものです。営業利益は、前年同期比88億円減少し、217億円となりました。この減益は、為替の好影響があったものの、主に研究開発費及び減価償却費の増加や製造経費の増加によるものです。
金融分野
金融分野には、ソニーフィナンシャルグループ㈱(以下「SFGI」)及びSFGIの連結子会社であるソニー生命、ソニー損害保険㈱、ソニー銀行㈱等の業績が含まれています。金融分野に記載されているソニー生命の業績は、SFGI及びソニー生命が日本の会計基準に則って個別に開示している業績とは異なります。
金融ビジネス収入は、主にソニー生命の大幅減収により、前年同期比1,166億円減少し2,978億円となりました。ソニー生命の収入は、特別勘定における運用益が減少したことにより、前年同期比1,235億円減少し、2,479億円となりました。営業利益は、前年同期比573億円増加し、813億円となりました。この大幅な増益は、ソニー生命における大幅増益や、同社の子会社における前年同期の不正送金による168億円の損失計上の反動によるものです。ソニー生命の営業利益は、不動産売却益の計上や、市況の変動にともなう損益の改善により、前年同期比401億円増加し、752億円となりました。
所在地別の業績
所在地別の業績は、顧客の所在国又は地域別に分類した売上高を「第4 経理の状況」 要約四半期連結財務諸表注記『4 セグメント情報』に記載しています。
為替変動とリスクヘッジ
下記の記載以外に、2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。為替相場は変動していますが、リスクヘッジの方針についても前述の報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
当四半期の米ドル、ユーロに対する平均円レートはそれぞれ129.4円、138.0円となり、前年同期の平均レートに比べ、米ドルに対して19.9円の円安、ユーロに対して6.2円の円安となりました。
当四半期の連結売上高は、前年同期に比べ2%増加し、2兆3,115億円となりました。前年同期の為替レートを適用した場合は、連結売上高は約7%の減収となります。為替変動による売上高及び営業損益への影響については後述の『注記』をご参照ください。
G&NS分野、ET&S分野及びイメージング&センシング・ソリューション(以下「I&SS」)分野の売上高及び営業損益への為替変動による影響については、以下の表をご参照ください。あわせて、「財政状態及び経営成績の状況」の分野別営業概況における各分野の分析をご参照ください。為替の影響が大きかった分野やカテゴリーについて、その影響に言及しています。
| 2021年度 第1四半期 連結累計期間 | 2022年度 第1四半期 連結累計期間 | 為替変動に よる影響額 | ||
| 億円 | 億円 | 億円 | ||
| G&NS分野 | 売上高 | 6,158 | 6,041 | +579 |
| 営業利益 | 833 | 528 | △48 | |
| ET&S分野 | 売上高 | 5,763 | 5,523 | +481 |
| 営業利益 | 718 | 536 | +62 | |
| I&SS分野 | 売上高 | 2,181 | 2,378 | +261 |
| 営業利益 | 305 | 217 | +110 |
なお、音楽分野の売上高は前年同期比21%増加の3,081億円となりましたが、前年同期の為替レートを適用した場合、約7%の増収でした。映画分野の売上高は前年同期比67%増加の3,414億円となりました。米ドルベースでは、約41%の増収でした。ソニーの金融分野は、その事業のほとんどが日本で行われていることから、ソニーは金融分野の業績の分析を円ベースでのみ行っています。
『注記』
前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況、及び為替変動による影響額について
前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況は、当四半期の現地通貨建て月別売上高に対し、前年同期の月次平均レートを適用して算出しています。ただし、音楽分野のSME及びSMP、ならびに映画分野については、米ドルベースで集計した上で、前年同期の月次平均米ドル円レートを適用した金額を算出しています。
映画分野の業績の状況は、米国を拠点とするSPEが、全世界にある子会社の業績を米ドルベースで連結していることから、米ドルベースで記載しています。
為替変動による影響額は、売上高については前年同期及び当四半期における平均為替レートの変動を主要な取引通貨建て売上高に適用して算出し、営業損益についてはこの売上高への為替変動による影響額から、同様の方法で算出した売上原価ならびに販売費及び一般管理費への為替変動による影響額を差し引いて算出しています。I&SS分野では独自に為替ヘッジ取引を実施しており、売上高及び営業損益への為替変動による影響額に同取引の影響が含まれています。
これらの情報はIFRSに則って開示されるソニーの連結財務諸表を代替するものではありません。しかしながら、これらの開示は、投資家の皆様にソニーの営業概況をご理解頂くための有益な分析情報と考えています。
キャッシュ・フローの状況*
営業活動によるキャッシュ・フロー:営業活動による現金及び現金同等物(純額)は、前年同期の1,987億円の受取超過に対し、当四半期は4,300億円の支払超過となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、前年同期の262億円の受取超過に対し、当四半期は1,674億円の支払超過となりました。これは、非資金調整項目(減価償却費及び償却費(契約コストの償却を含む)、その他の営業損(益)(純額)ならびに有価証券に関する損益(純額))を加味した後の税引前利益が前年同期に比べて増加した一方で、棚卸資産の増加額が拡大したこと、営業債務の増加額が縮小したこと、加えて、その他に含まれる為替変動による営業活動によるキャッシュ・フローへのマイナスの影響が大きかったことなどによるものです。
金融分野では、前年同期の2,119億円の受取超過に対し、当四半期は2,212億円の支払超過となりました。これは、生命保険ビジネス及び銀行ビジネスにおける借入債務が減少したことや、金融分野における投資及び貸付の増加額が前年同期に比べて拡大したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー:当四半期において投資活動に使用した現金及び現金同等物(純額)は、前年同期比1,238億円増加し、3,151億円となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、3,080億円の支払超過となり、前年同期比1,224億円の支払の増加となりました。この増加は、固定資産の購入による支払が前年同期に比べ増加したこと、Epic Games, Inc.への追加の戦略的出資があったこと、Industrial Mediaの買収に関連する支払があったことなどによるものです。なお、前年同期においては主にインディーズアーティストを対象とした音楽配給事業であるAWALを含むKobalt Music Group Limitedの一部の子会社の株式及び関連資産の取得に係る支払などがありました。
金融分野ではほぼ前年同期並みの71億円の支払超過となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー:当四半期において財務活動に使用した現金及び現金同等物(純額)は、前年同期比375億円減少し、300億円となりました。
金融分野を除いたソニー連結では、272億円の支払超過となり、前年同期比376億円の支払の減少となりました。この減少は、主にコマーシャルペーパーを発行したことなどによるものです。
金融分野では441億円の支払超過となり、前年同期比22億円の支払の増加となりました。この増加は、配当金の支払が増加したことなどによるものです。
現金及び現金同等物:以上の結果、為替変動の影響を加味した2022年6月末の現金及び現金同等物残高は1兆3,719億円となりました。金融分野を除いたソニー連結の2022年6月末における現金及び現金同等物残高は、2022年3月末に比べ4,054億円減少し、7,551億円となりました。これは、2021年6月末比では3,085億円の減少となります。金融分野の2022年6月末における現金及び現金同等物残高は、2022年3月末に比べ2,724億円減少し、6,168億円となりました。これは、2021年6月末比では448億円の減少となります。
*ソニーは、「金融分野を除いたソニー連結のキャッシュ・フローについての情報」を開示情報に含めています。この情報は以下の要約キャッシュ・フロー計算書をもとに作成しています。これらのキャッシュ・フローの情報を含む、要約キャッシュ・フロー計算書はソニーの要約四半期連結財務諸表の作成に用いられたIFRSには準拠していませんが、金融分野はソニーのその他の分野とは性質が異なるため、ソニーはこのような比較表示が要約四半期連結財務諸表の理解と分析に役立つものと考えています。なお、以下の金融分野と金融分野を除くソニー連結の金額には両者間の取引(非支配持分を含む)を含んでおり、これらの相殺消去を反映した後のものがソニー連結の金額です。
要約キャッシュ・フロー計算書
| (単位:百万円) | ||||||
| 項 目 | 金融分野 | 金融分野を除くソニー連結 | ソニー連結 | |||
| 2021年度 第1四半期 連結累計期間 | 2022年度 第1四半期 連結累計期間 | 2021年度 第1四半期 連結累計期間 | 2022年度 第1四半期 連結累計期間 | 2021年度 第1四半期 連結累計期間 | 2022年度 第1四半期 連結累計期間 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| 税引前利益(損失) | 24,013 | 81,306 | 298,355 | 251,408 | 283,210 | 291,376 |
| 営業活動から得た又は使用した(△)現金及び現金同等物(純額)への税引前利益(損失)の調整 | ||||||
| 減価償却費及び償却費(契約コストの償却を含む) | 6,243 | 6,377 | 171,679 | 239,094 | 177,922 | 245,471 |
| 繰延保険契約費の償却費 | 15,042 | 26,826 | - | - | 15,042 | 26,826 |
| その他の営業損(益)(純額) | 48 | 51 | △1,149 | △2,776 | △1,101 | △2,725 |
| 有価証券に関する損(益)(純額)(金融分野以外) | - | - | △742 | 21,197 | △742 | 21,197 |
| 保険契約債務その他の増加・減少(△) | 95,162 | 167,968 | - | - | 95,162 | 167,968 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定の非資金取引の増加・減少(△) | 104,840 | △63,509 | - | - | 104,840 | △63,509 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定の収入・支払(△) | 35,427 | 71,406 | - | - | 35,427 | 71,406 |
| 資産及び負債の増減 | ||||||
| 営業債権及び契約資産の増加(△)・減少 | △11,256 | △7,183 | △60,778 | △33,625 | △74,204 | △37,200 |
| 棚卸資産の増加(△)・減少 | - | - | △120,542 | △176,257 | △120,542 | △176,257 |
| 金融分野における投資及び貸付の増加(△)・減少 | △317,798 | △439,608 | - | - | △317,798 | △439,608 |
| コンテンツ資産の増加(△)・減少 | - | - | △132,147 | △110,459 | △132,147 | △110,459 |
| 繰延保険契約費の増加(△)・減少 | △26,203 | △36,652 | - | - | △26,203 | △36,652 |
| 営業債務の増加・減少(△) | △27,252 | △16,047 | 80,632 | 22,993 | 55,195 | 3,467 |
| 銀行ビジネスにおける顧客預金の増加・減少(△) | 38,039 | 83,965 | - | - | 38,039 | 83,965 |
| 生命保険ビジネス及び銀行ビジネスにおける借入債務の増加・減少(△) | 241,847 | △102,932 | - | - | 241,847 | △102,932 |
| その他 | 33,734 | 6,873 | △209,134 | △379,017 | △175,213 | △372,352 |
| 営業活動から得た又は使用した(△)現金及び現金同等物(純額) | 211,886 | △221,159 | 26,174 | △167,442 | 198,734 | △430,018 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| 有形固定資産及びその他の無形資産の購入 | △5,580 | △7,121 | △87,941 | △99,929 | △93,521 | △106,968 |
| 投資及び貸付(金融分野以外) | - | - | △32,045 | △146,838 | △32,045 | △146,838 |
| 投資の売却又は償還及び貸付の回収(金融分野以外) | - | - | 9,328 | 3,645 | 9,328 | 3,645 |
| その他 | - | - | △74,999 | △64,896 | △74,999 | △64,896 |
| 投資活動から得た又は使用した(△)現金及び現金同等物(純額) | △5,580 | △7,121 | △185,657 | △308,018 | △191,237 | △315,057 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| 借入債務の増加・減少(△) | △2,605 | △2,757 | △19,412 | 31,343 | △22,016 | 28,586 |
| 配当金の支払 | △39,159 | △41,335 | △36,849 | △42,932 | △36,849 | △42,932 |
| その他 | △170 | △1 | △8,573 | △15,630 | △8,577 | △15,631 |
| 財務活動から得た又は使用した(△)現金及び現金同等物(純額) | △41,934 | △44,093 | △64,834 | △27,219 | △67,442 | △29,977 |
| 現金及び現金同等物に対する為替相場変動の影響額 | - | - | △1,819 | 97,283 | △1,819 | 97,283 |
| 現金及び現金同等物の純増加・減少(△)額 | 164,372 | △272,373 | △226,136 | △405,396 | △61,764 | △677,769 |
| 現金及び現金同等物期首残高 | 497,218 | 889,140 | 1,289,764 | 1,160,496 | 1,786,982 | 2,049,636 |
| 現金及び現金同等物四半期末残高 | 661,590 | 616,767 | 1,063,628 | 755,100 | 1,725,218 | 1,371,867 |
(2)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した内容から重要な変更はありません。なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において判断したものです。
(3)研究開発活動
2022年度第1四半期連結累計期間の連結研究開発費は、1,571億円でした。
なお、2022年度第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
下記の金融機関とのコミットメントラインに係る記載等以外に、2022年6月28日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載した内容から重要な変更はありません。変更点は下線部で示してあります。なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において判断したものです。
流動性マネジメントと資金の調達
ソニーは、事業活動に必要な流動性を保ちながら健全な財政状態を維持することを財務の重要な目標と考えています。ソニーは、現金及び現金同等物(以下「現預金等」。ただし、国の規制等で資金の移動に制約があるものを除く)及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。
流動性の保持に必要な資金は、営業活動及び投資活動(資産売却を含む)によるキャッシュ・フロー及び現預金等でまかないますが、ソニーは必要に応じて社債、コマーシャルペーパー(以下「CP」)、銀行借入などの手段を通じて、金融・資本市場からの資金調達を行っています。
当社、英国の子会社Sony Global Treasury Services Plc(以下「SGTS」)及び米国の子会社Sony Capital Corporation(以下「SCC」)は日本・米国・欧州の各市場へアクセス可能なCPプログラム枠を有しています。2021年度末時点で当社、SGTS及びSCCは、円換算で合計1兆1,116億円分のCPプログラム枠を保有しています。2021年度末における発行残高はありません。
金融・資本市場が不安定な混乱状況に陥り、前述の手段により十分な資金調達ができなくなった場合に備え、ソニーは、多様な金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しています。2022年6月末の未使用のコミットメントラインの総額は円換算で6,506億円です。未使用のコミットメントラインの内訳は、日本の銀行団と結んでいる2,750億円の円貨コミットメントライン、日本の銀行団と結んでいる1,700百万米ドルの複数通貨建てコミットメントライン、外国の銀行団と結んでいる1,050百万米ドルの複数通貨建てコミットメントラインです。金融・資本市場の流動性がなくなった場合でも、ソニーは現預金等及びこれらのコミットメントラインを使用することによって十分な流動性を維持することができると現時点では考えています。
ソニーは、流動性及び資本政策に対する財務の柔軟性を確保し、金融・資本市場を通じた十分な資金リソースへのアクセスを保持するため、安定した一定水準の信用格付けの維持を重要な経営目標の一つと位置づけています。ただし、グループ全体の主要な資金調達に関する金融機関との契約において、ソニーの信用格付けが低下した場合に、強制的に早期弁済を求められるものはありません。また、これら契約のうち一部のコミットメントライン契約については、ソニーの信用格付けにより借入コストが変動する条件が含まれているものがありますが、未使用のコミットメントラインからの借入を禁ずる条項を含んでいるものはありません。