有価証券報告書-第96期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 13:37
【資料】
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【項目】
145項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが入手し得る情報に基づいて判断したものであります。
(1) 経営成績
① 事業全体の状況
当連結会計年度の世界経済は、一部に持ち直しの動きは見られたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により総じて景気は低迷し、厳しい状況が続きました。
このような状況下で、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための様々な対策を講じつつ、徹底した固定費削減や構造改革等に取り組み、「店舗・オフィスを起点に顧客現場の課題を解決するソリューションパートナー」を目指して、「ソリューション事業拡大」、「コアビジネス業容拡大」及び「原価低減加速、生産性向上による安定収益体制の構築」に鋭意努めてまいりました。
売上高については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、国内及び海外市場において主力商品であるPOSシステム及び複合機の需要が落ち込むとともに、営業活動も制限されたことなどから、4,056億94百万円(前連結会計年度比16%減)となりました。また、損益については、売上高の減少による影響を徹底した固定費削減等でカバーしたことから、営業利益は82億63百万円(前連結会計年度比41%減)、経常利益は71億93百万円(前連結会計年度比38%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、構造改革に伴う特別損失を計上したものの、リテールソリューション事業傘下の海外子会社における繰延税金資産について評価性引当額の一部を取り崩したことなどから、71億26百万円(前連結会計年度比91%増)となりました。
② 各報告セグメントの状況
(リテールソリューション事業)
国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向け複合機、国内市場向けオートIDシステム、並びにそれらの関連商品等を取り扱っているリテールソリューション事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、競合他社との競争激化が続く厳しい事業環境の中で、マーケットニーズにマッチした新商品の開発、主力・注力商品の拡販、エリア・マーケティングの推進、コスト競争力強化による収益体質向上等に鋭意注力いたしました。
国内市場向けPOSシステムは、量販店向け販売は堅調に推移したものの、飲食業等の業績悪化に伴う投資意欲の低下や、新規出店計画の見直し等により、POSシステム全体では販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
海外市場向けPOSシステムは、北米及びアジア等で販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
国内市場向け複合機は、販売台数が減少したことから、売上は減少いたしました。
国内市場向けオートIDシステムは、製造業の設備投資抑制の影響により中高級機種を中心にバーコードプリンタの販売が伸び悩んだことから、売上は減少いたしました。
この結果、リテールソリューション事業の売上高は、2,672億94百万円(前連結会計年度比14%減)となりました。また、同事業の営業利益は、売上高の減少の影響等はあったものの、海外市場向けPOSシステムの損益が大幅に改善したことから、133億25百万円(前連結会計年度比7%減)となりました。
(プリンティングソリューション事業)
海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内及び海外市場向けインクジェットヘッド、並びにそれらの関連商品等を取り扱っているプリンティングソリューション事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、競合他社との価格競争激化が続く厳しい事業環境の中で、構造改革を中心とした固定費削減を推進するとともに、コスト競争力の強化、生産性向上、LMR領域(物流・製造・店舗)を含むバーティカルソリューションの強化、DMS(Document Management Solution)及びMIS(Managed IT Service)といったオフィス向け統合管理ソリューションの推進等に鋭意注力いたしました。
海外市場向け複合機は、中国で販売が堅調に推移したものの、その他の主要地域で販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
海外市場向けオートIDシステムは、中国等の一部地域で販売が堅調に推移したものの、その他の主要地域で販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
インクジェットヘッドは、国内及び海外顧客向けの販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
この結果、プリンティングソリューション事業の売上高は、1,451億91百万円(前連結会計年度比19%減)となりました。また、同事業の損益は、売上高が大幅に減少した影響等により、50億61百万円の営業損失(前連結会計年度は3億66百万円の営業損失)となりました。
(注)オートIDシステムとは、ハード・ソフトを含む機器により、自動的にバーコード、ICタグ等のデータを取り込み、内容を識別・管理するシステムをいいます。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
リテールソリューション59,970△31.1
プリンティングソリューション85,313△14.7
合計145,284△22.3

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格をもって表示し、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度におけるリテールソリューション事業の国内ストア・オートメーション向け「個別ユーザー対応物件」分野の受注状況は、次のとおりであります。
なお、他の分野においては、当社と販売会社との間で行う需給予測を考慮した見込生産を主体としているため、記載を省略しております。
区分受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
(リテールソリューション)
個別ユーザー対応物件
67,482△20.78,37310.4

(注)金額は、販売価格をもって表示し、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
リテールソリューション267,219△14.2
プリンティングソリューション138,474△19.7
合計405,694△16.1

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態
当連結会計期間における資産は、前連結会計年度に比べ8億40百万円増加し、2,893億13百万円となりました。これは、流動資産の「現金及び預金」が27億28百万円、「その他」が63億20百万円減少しましたが、「受取手形及び売掛金」が42億27百万円、投資その他の資産の繰延税金資産が54億98百万円増加したことなどによります。
負債は、前連結会計年度に比べ126億38百万円減少し、1,794億50百万円となりました。これは、流動負債の「前受収益」が28億57百万円増加しましたが、「支払手形及び買掛金」が62億66百万円、固定負債の「退職給付に係る負債」が92億37百万円減少したことなどによります。
純資産は、前連結会計年度に比べ134億78百万円増加し、1,098億62百万円となりました。これは主に、「利益剰余金」が親会社株主に帰属する当期純利益により71億26百万円増加し、配当金の支払いにより5億49百万円減少したこと、「退職給付に係る調整累計額」が54億90百万円増加したことなどによります。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比べ15億49百万円減少の517億53百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは3億33百万円の支出となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動については、税金等調整前純損失が1億76百万円であり、減価償却費が158億84百万円、たな卸資産の減少額が49億89百万円となりましたが、仕入債務の減少額が87億88百万円、退職給付に係る負債の減少額が41億6百万円となったことなどから、92億40百万円の収入(前連結会計年度は207億51百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動については、有形固定資産並びに無形固定資産の取得による支出などにより、95億73百万円の支出(前連結会計年度は138億44百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動については、ファイナンス・リース債務の返済や配当金の支払いなどにより、43億9百万円の支出(前連結会計年度は70億51百万円の支出)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金は、主に製品製造に係る原材料や部材の調達のほか、製造費、販売費及び一般管理費等に計上される財・サービスに費消しております。設備投資資金は、有形固定資産や無形固定資産の取得、投資等に費消しております。
これらの必要資金は、当社グループ内の内部留保による確保、及び資産の圧縮や資産効率の向上により創出される自己資金を基本として流動性を確保しつつ、必要に応じて金融機関等からの資金調達を実施してまいります。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因や当該事項への対応並びに新型コロナウイルス感染拡大の影響については、上記「(1) 経営成績」から「(4) キャッシュ・フロー」まで、並びに「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しているとおりであります。
当社グループは、2021年5月28日に策定した「中期経営計画(2021~2023年度)」において、最終年度である2023年度に、売上高は4,400億円、営業利益は290億円、営業利益率(ROS)は6.6%、親会社株主に帰属する当期純利益は170億円、営業活動によるキャッシュ・フローはプラス330億円、投下資本利益率(ROIC)は13%以上を達成することを目標として定めております。
当連結会計年度においては、売上高は4,056億94百万円、営業利益は82億63百万円、営業利益率(ROS)は2.0%、親会社株主に帰属する当期純利益は71億26百万円、営業活動によるキャッシュ・フローはプラス92億40百万円、投下資本利益率(ROIC)は4.4%となりました。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりであります。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、より重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
① 債権の回収可能性
当社グループは、売掛金、販売金融債権及び貸付金その他これらに準ずる債権の貸倒に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、債権の相手先の財務状況がさらに悪化して支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② たな卸資産の評価減
当社グループは、商品、製品及び半製品は先入先出法による原価法(連結貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)、仕掛品及び原材料は移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)、貯蔵品は最終仕入原価法を採用しております。回収可能価額の評価を行うに当たっては、商品、製品及び半製品について正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。将来における実際の需要または市況が見積りより悪化した場合には、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 固定資産の減損判定
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候があるかどうかの判定を実施し、減損の兆候があった場合、資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定に用いられる割引前将来キャッシュ・フローでの見積り及び仮定について将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
④ 投資有価証券の減損判定
当社グループは、販売又は仕入に係る取引先や金融機関等の株式を保有しています。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と時価を把握することが困難である非上場会社の株式が含まれます。当社グループは、時価のある株式の減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式の減損処理にあたっては、財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、回復可能性を考慮して減損処理を行っております。なお、将来の市況悪化又は投資先の業績不振など、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収が不能となる状況が発生した場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。
⑤ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
⑥ 退職給付債務の算定
当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、長期期待運用収益率、昇給率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)(8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。

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