有価証券報告書-第58期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、中国の景気低迷や資源価格の変動、地政学リスクの高まりなどの要因により不透明な状況下で推移いたしました。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車向けの需要はⅹEV化と電装化の進行により堅調に推移しましたが、スマートフォンやウェアラブル端末などを含む民生用機器向けや産業用機器向けでは在庫調整が継続し、市場の本格的な回復は2025年3月期の後半以降と予測されております。
このような状況下、当社グループは世界的な需要拡大局面にあるパワー半導体用リードフレーム及び高度な金属と樹脂の複合加工技術を必要とするマイクロコネクタ用部品の生産技術力と、メッキ工程における技術力や生産能力の強化に特に注力し収益力の向上に努めて参りましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整は想定以上に長期化し、業績面において非常に強い影響を受けました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億6千7百万円減少し、323億7千1百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ20億5千万円減少し、113億9千3百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億8千2百万円増加し、209億7千7百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は252億4千4百万円(前年同期比13.7%減)、営業利益は1億6千万円(同89.7%減)、経常利益は2億9千1百万円(同83.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千1百万円(同90.4%減)となりました。
製品群別の経営成績は次のとおりであります。
パワー半導体用リードフレーム
当製品群は自動車向けや民生用機器向け及び産業用機器向けが主なものとなります。自動車向けではxEV化の進行やADAS技術の発展と普及により堅調に推移しましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響は強く、需要の回復は遅れております。その結果、当製品群の売上高は111億1千2百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
オプト用リードフレーム
当製品群は、LED用リードフレームが主なものであります。海外の交通インフラ向けや大型ディスプレイ向けなどが在庫調整局面に入ったことにより減少しました。その結果、当製品群の売上高は26億4千7百万円(同28.8%減)となりました。
コネクタ用部品
当製品群は、自動車向け、モバイル端末向けが主なものであります。スマートフォン向け及びウェアラブル端末向けの在庫調整が継続したことに加え、北米メーカー製端末の中国市場を中心とした需要の減少の影響を強く受けました。その結果、当製品群の売上高は109億8千9百万円(同14.8%減)となりました。
その他
その他の製品群としては、リレー用部品が主なものであります。当製品群の売上高は4億9千5百万円(同24.9%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億9千1百万円増加し、当連結会計年度末には50億3千2百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は30億9千6百万円(前年同期は18億1千万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の回収26億1千万円及び減価償却費18億8千5百万円による資金の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は17億5千7百万円(前年同期は29億9千8百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出19億5千5百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億1千1百万円(前年同期は5億3千5百万円の獲得)となりました。これは主に配当金の支払4億4千2百万円による資金の減少であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。
| 製品群別の名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| パワー半導体用リードフレーム(千円) | 10,808,803 | △10.8 |
| オプト用リードフレーム(千円) | 2,539,519 | △36.6 |
| コネクタ用部品(千円) | 10,835,618 | △19.1 |
| その他(千円) | 511,924 | △25.3 |
| 合計(千円) | 24,695,865 | △18.2 |
(注)金額は販売価格で表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。
| 製品群別の名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| パワー半導体用リードフレーム | 11,108,850 | △2.4 | 990,451 | △0.3 |
| オプト用リードフレーム | 2,770,848 | △25.3 | 413,414 | 42.6 |
| コネクタ用部品 | 11,059,171 | △9.5 | 663,712 | 11.7 |
| その他 | 526,381 | △17.5 | 50,764 | 159.9 |
| 合計 | 25,465,252 | △8.9 | 2,118,342 | 11.6 |
(注)金額は販売価格で表示しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。
| 製品群別の名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| パワー半導体用リードフレーム(千円) | 11,112,546 | △7.1 |
| オプト用リードフレーム(千円) | 2,647,249 | △28.8 |
| コネクタ用部品(千円) | 10,989,140 | △14.8 |
| その他(千円) | 495,143 | △24.9 |
| 合計(千円) | 25,244,080 | △13.7 |
(注)1.金額は販売価格で表示しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| DDK(THAILAND)Ltd. | 3,607,862 | 12.3 | 3,262,822 | 12.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は252億4千4百万円(前年同期比13.7%減)となりました。これは主に民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響によるものです。営業利益は1億6千万円(同89.7%減)となりました。これは、市場の急激な調整による生産量の減少による稼働率低下、設備及び人財の先行投資に係る減価償却費や労務費の増加によるものであります。また、経常利益は2億9千1百万円(同83.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千1百万円(同90.4%減)となりました。
製品群別ごとの認識及び分析
パワー半導体用リードフレームは自動車向けではxEV化の進行やADAS技術の発展と普及により堅調に推移しましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響を強く受けたことから減少しました。
オプト用リードフレームは海外の交通インフラ向けや大型ディスプレイ向けなどが在庫調整局面に入ったことにより減少しました。
コネクタ用部品はスマートフォン向け及びウェアラブル端末向けの在庫調整が継続したことに加え、北米メーカー製端末の中国市場を中心とした需要減少の影響を強く受けたことから減少しました。
利益は市場の急激な調整による生産量の減少による稼働率低下、設備及び人財の先行投資に係る減価償却費や労務費の増加などにより減少しました。
b.財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、総資産は前連結会計年度に比べ16億6千7百万円減少し、323億7千1百万円となりました。
流動資産は、売掛金及び棚卸資産の減少により、前連結会計年度に比べ19億1千7百万円減少の171億3千3百万円となりました。
固定資産は、プレス機械及び金型の増加に加え、退職給付に係る資産の増加により、前連結会計年度に比べ2億4千9百万円増加の152億3千7百万円となりました。
一方、負債合計は、前連結会計年度に比べ20億5千万円減少し、113億9千3百万円となりました。これは、主に仕入債務減少によるものです。
また、純資産は為替換算調整勘定の増加等により209億7千7百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは生産活動に必要な運転資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては生産性向上のための機械装置等固定資産購入によるものであります。
当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業に必要な運転資金及び設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接現地金融機関等より調達を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。