四半期報告書-第40期第2四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により経済活動は大きく制限され、景気が急速に悪化し、極めて厳しい状況となりました。
当社グループでは、当期を最終年度とする中期経営計画に取り組んでおります。新たな成長ステージに向けた転換期として、「成長分野の拡大」、「サイン市場向けプリンターの下げ止め」、「収益性の改善」を重点課題に設定し、事業ポートフォリオの転換と事業運営力の強化に注力しております。また、インクジェットプリンターを軸にしたソリューション提案で多様な印刷分野のデジタル化を推進する「DP(デジタルプリンティング)事業」、事業の枠を超えてハードとソフトに加え、ユーザーの環境構築等を含めたソリューションを提供することにより、お客様が店頭で簡単にカスタマイゼーションサービスを運用することを可能にする「COTO(コト)事業」、3Dものづくりとヘルスケア分野でデジタルワークフローの提案によりものづくりの変革を目指す「DGSHAPE(ディージーシェイプ)事業」と3つの事業を定めております。市場の変化を的確に捉えた迅速な意思決定によりスピード感あふれる事業運営で、成長分野の拡大と新たな市場の創造に取り組んでおります。
当第2四半期は、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が制限されたことで顧客の設備投資需要が減退しました。また、各国の政府方針や要請に従い世界各地の販売拠点では従業員の在宅勤務が始まる等、当社においてもセールスプロモーション活動が大きく制限されましたが、SNSやウエブサイト、ウェビナーを通じた情報発信や、AR技術を用いたリモートによるサービスサポート等、オンラインを活用した顧客や販売代理店とのコミュニケーションに注力しました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、サイン市場向けプリンター及びサプライ品のインク、並びにデンタル加工機の販売が減少したことに加えて、為替の円高によるマイナス影響があったことで、売上高は前年同期比21.0%減の157億74百万円となりました。売上原価率は、売上高の減少と生産調整による影響で前年同期から11.3ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、経費抑制により人件費や広告宣伝費が減少し前年同期を下回りましたが、売上高に対する比率は前年同期から3.7ポイント上昇しました。これにより、営業損失は11億26百万円、経常損失は12億18百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は13億24百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間における主要通貨の為替レート(2020年1月~2020年6月の平均レート)は、108.30円/米ドル(前年同期110.06円)、119.35円/ユーロ(前年同期124.35円)でした。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。なお、品目別の売上高は、以下の通りであります。
品目別売上高
| 品目 | 前第2四半期連結累計期間 | 当第2四半期連結累計期間 | 増減額 (百万円) | 構成比増減 (%) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||||
| プリンター | 6,388 | 32.0 | 4,591 | 29.1 | △1,796 | △2.9 | 71.9 |
| プロッタ | 558 | 2.8 | 497 | 3.2 | △61 | 0.4 | 89.0 |
| 工作機器 | 2,645 | 13.3 | 1,976 | 12.5 | △669 | △0.7 | 74.7 |
| サプライ | 6,694 | 33.5 | 5,565 | 35.3 | △1,129 | 1.7 | 83.1 |
| その他 | 3,671 | 18.4 | 3,144 | 19.9 | △526 | 1.5 | 85.7 |
| 合計 | 19,958 | 100.0 | 15,774 | 100.0 | △4,183 | ― | 79.0 |
[プリンター]
サイン市場では、市場の成熟化に加えて大手メーカーとの競争が激化している状況に対応すべく、製品競争力を強化して同市場での顧客の維持に努める一方、地域パートナーとの協業(Co-Creation)により特定用途のニーズを満たす製品を開発し、新たなデジタルプリンティング市場の開拓に取り組んでおります。前期にラインナップを一新したサイン市場向けプリンターの主力製品群であるTrueVIS(トゥルービズ)シリーズは、広い色域による滑らかな階調表現や優れた色再現性が特長で、6月には、シリーズ初となるプリント専用モデル「VF2-640」とシリーズ専用インクの新色「グリーンインク」を発売しました。TrueVISシリーズの表現力とラインナップを強化したことで、より幅広い顧客層の獲得を目指します。リテイル市場では、3月に厚みのある材料を固定するための治具の自由度も広げ、さまざまな形状の材料への印刷を可能にした「LEF2-300D」を発表しました。ノベルティ等のオリジナルグッズ製作を行う小規模工場へ、多様な材料にオンデマンドで付加価値の高い特殊印刷を実現するプリンターとして提案してまいります。 当第2四半期では、コロナ禍において、当社のプリント&カット機能とオンデマンド印刷の強みが活きる用途として、新型コロナウイルスの感染対策ステッカーやソーシャルディスタンスを促すフロアサイン等の製作の需要が拡大しました。しかしながら、経済活動の制限に伴う需要減少により、主にサイン市場向けプリンターやリテイル市場向けUVプリンターの販売が減少したことで、プリンターの売上高は45億91百万円(前年同期比71.9%)となりました。
[プロッタ]
サイン市場向けの大型カッティングマシンの販売が減少し、プロッタの売上高は4億97百万円(前年同期比89.0%)となりました。
[工作機器]
3D事業を担うDGSHAPE株式会社は、製造業や彫刻業、教育機関等の3Dものづくり市場を基盤に、成長分野のデンタル市場ではグローバルNo.1メーカーを目指して販売地域展開とシェア拡大に取り組んでおります。第2四半期は、新型コロナウイルスの影響により対面による営業活動に制限が掛かったものの、オンラインを活用した販売代理店向けの新製品の勉強会やサービストレーニングの実施のほか、ユーザー向けの情報発信等、対面以外のコミュニケーションを継続して行うことで、顧客基盤の維持に努めました。しかしながら、顧客の設備投資需要が減退したこと及び、デンタル市場において歯科クリニックの営業が制限されたことから、工作機器の販売が減少しました。
これらの結果、工作機器の売上高は19億76百万円(前年同期比74.7%)となりました。
[サプライ]
新型コロナウイルスの影響によりイベントが中止または延期になる等、顧客の設備稼働が急速に減退したことで、サイン市場向けプリンターのインクを中心に販売が減少しました。
これらの結果、サプライの売上高は55億65百万円(前年同期比83.1%)となりました。
[その他]
リモートによるサービスサポート等、顧客サポートの充実により保守・メンテナンスの販売が増加しましたが、新型コロナウイルスの影響により製品の稼働率が低下したことから、サービスパーツの販売が減少し、その他の売上高は、31億44百万円(前年同期比85.7%)となりました。
地域別の売上高は、以下の通りであります。
地域別売上高
| 地域 | 前第2四半期連結累計期間 | 当第2四半期連結累計期間 | 増減額 (百万円) | 構成比増減 (%) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||||
| 日本 | 2,271 | 11.4 | 2,039 | 12.9 | △231 | 1.5 | 89.8 |
| 北米 | 5,487 | 27.5 | 5,053 | 32.0 | △433 | 4.5 | 92.1 |
| 欧州 | 7,701 | 38.6 | 5,551 | 35.2 | △2,149 | △3.4 | 72.1 |
| アジア | 1,628 | 8.1 | 1,073 | 6.8 | △554 | △1.3 | 65.9 |
| その他 | 2,870 | 14.4 | 2,056 | 13.1 | △813 | △1.3 | 71.6 |
| 合計 | 19,958 | 100.0 | 15,774 | 100.0 | △4,183 | ― | 79.0 |
[日 本]
プリンターでは、リテイル市場向けUVプリンターを中心に販売が低迷しました。加えて、新型コロナウイルスの影響により各種イベントが中止となり、サイン出力の需要が減退したことでインクを中心とするサプライの売上が減少しました。工作機器では、3Dものづくり市場とデンタル市場の販売が低調に推移し、前年同期に比べ減少しました。 これらの結果、日本の売上高は20億39百万円(前年同期比89.8%)となりました。
[北 米]
工作機器では、3Dものづくり市場において3次元切削加工機の販売が低迷しました。デンタル市場においては、新型コロナウイルスの感染拡大で歯科クリニックの営業が制限された第2四半期会計期間(4月~6月)の販売が前年同期から減少しましたが、第1四半期会計期間(1月~3月)にデンタル業界の展示会「LMT Chicago」への出展や買い替えキャンペーンをはじめとする積極的なセールスプロモーションにより販売を大きく伸ばしたことで、第2四半期累計期間では前年同期を上回る結果となりました。プリンターでは、サイン市場向けプリンターの主力機種であるTrueVISシリーズの販売が順調に推移しました。また、オンデマンドでオリジナルTシャツやユニフォーム製作、小ロットのステッカー製作が可能なプリント&カット機能を搭載した卓上型インクジェットプリンター「BN-20」が、コロナ禍の状況下でインハウスやスモールビジネスで需要が高まり、販売が大きく増加しました。しかしながら、サイン市場全体では顧客の出力需要が減退したため、インクの販売が減少しました。
これらの活動の結果、北米の売上高は50億53百万円(前年同期比92.1%)となりました。
[欧 州]
欧州では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が顕著で、売上構成比が大きいイタリアやスペインでの販売が低迷したことにより、前年同期と比べ大きく減少しました。プリンターでは、サイン市場向けプリンター及び低溶剤インクの販売が減少しました。工作機器では、デンタル市場において、新規販売網開拓の成果があったロシアを除いてデンタル加工機の販売が低迷しました。
これらの結果に加え、ユーロに対する円高の影響もあり、欧州の売上高は55億51百万円(前年同期比72.1%)となりました。
[アジア]
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった中国を中心に、韓国、ASEAN地域等の周辺地域において大きく売上が減少しました。中国では、サイン市場向けプリンターとサービスパーツの販売が減少しました。韓国では、サイン市場向けプリンターとデンタル加工機の販売が減少しました。ASEAN地域では、サービスパーツの販売が大きく減少しました。
これらの結果、アジアの売上高は10億73百万円(前年同期比65.9%)となりました。
[その他]
その他地域では、ブラジルを含む中南米及びオーストラリアにおいて、プリンターとサプライの販売が減少しました。アフリカ地域においては、主にサイン市場向けプリンターの販売が減少しました。
これらの結果、その他地域の売上高は20億56百万円(前年同期比71.6%)となりました。
②財政状態の分析
[資産の部]
当第2四半期末の総資産は、前連結会計年度末と比べ49億10百万円減少し、335億36百万円(前連結会計年度末比87.2%)となりました。流動資産では、現金及び預金が18億50百万円、受取手形及び売掛金が10億43百万円、棚卸資産が10億32百万円それぞれ減少いたしました。固定資産では、使用権資産が1億7百万円、償却等によりソフトウエアが1億17百万円それぞれ減少いたしました。
[負債の部]
当第2四半期末の負債は、29億21百万円減少し、104億76百万円(前連結会計年度末比78.2%)となりました。流動負債では、支払手形及び買掛金が11億33百万円、未払法人税等が2億51百万円、未払金等のその他が4億68百万円それぞれ減少いたしました。固定負債では、長期借入金が7億20百万円減少いたしました。
[純資産の部]
当第2四半期末の純資産は、19億88百万円減少し、230億59百万円(前連結会計年度末比92.1%)となりました。前連結会計年度末に対し、当期の業績等により利益剰余金が16億40百万円、円高の影響等により為替換算調整勘定が2億68百万円それぞれ減少いたしました。
③新型コロナウイルスの感染拡大に関する現況
当社グループでは、新型コロナウイルスの感染拡大による業績への影響を最小限に留めるべく、以下の対策を実施してまいります。
・販管費を中心とした経費削減
・役員賞与をカット
・事業環境の急変時の資金需要に備え、コミットメントラインを追加
・需要動向に合わせた生産調整を実施
また、事態が長期化又は深刻化した場合においても、取引先や従業員等のステークホルダーの安全を最優先としたうえで、事業活動を継続できるよう努めてまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
四半期連結キャッシュ・フロー計算書の要約
| 科目 | 前第2四半期連結累計期間 (百万円) | 当第2四半期連結累計期間 (百万円) | 増減 (百万円) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,843 | △317 | △2,160 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △518 | △329 | 189 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,264 | △1,306 | △42 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 67 | 103 | 35 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 128 | △1,849 | △1,978 |
| 現金及び現金同等物の四半期末残高 | 11,297 | 9,349 | △1,947 |
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、3億17百万円の支出となり、前年同期と比べ21億60百万円の減少となりました。主な増加要因としましては、たな卸資産や売上債権が減少したこと等によります。主な減少要因としましては、利益面で税金等調整前四半期純損失に転じたことが大きく、また、仕入債務が減少したこと等によります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期が5億18百万円の支出であったのに対し、当第2四半期連結累計期間は3億29百万円の支出となり、前年同期と比べ1億89百万円の支出額の減少となりました。有形固定資産の取得による支出が減少したことが主な要因となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期が12億64百万円の支出であったのに対し、当第2四半期連結累計期間は13億6百万円の支出となり、前年同期と比べ42百万円の支出額の増加となりました。配当金の支払額が前年に比べ減少したものの、長期借入金の返済額が前年同期より増加したことが主な要因となりました。
(3)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループにおける研究開発活動は当社及び連結子会社のDGSHAPE株式会社で行っており、当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,569百万円であります。
(5)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、連結会社及び当社の従業員数に著しい増減はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当社はセル生産方式によるフレキシブルな生産体制をとっており、生産状況は比較的変動いたします。当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で生産実績及び販売実績が足元で著しく減少しております。なお、当第2四半期連結累計期間における生産実績は以下の通りであります。
生産実績
| 品目 | 当第2四半期連結累計期間(千円) | 前年同期比(%) |
| プリンター | 3,299,984 | 73.9 |
| プロッタ | 316,374 | 74.2 |
| 工作機器 | 771,009 | 69.9 |
| サプライ | 2,139,178 | 81.0 |
| 合計 | 6,526,546 | 75.6 |
(注)生産金額は当社の標準販売価格によっております。
(7)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動はありません。