四半期報告書-第41期第1四半期(令和3年1月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第1四半期累計期間(2021年1月1日~2021年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により経済活動が制限される等、厳しい状況ではあるものの、持ち直しの動きが見られました。
このような状況の中、当社グループは2021年度を初年度とする3ヶ年(2021年~2023年)の中期経営計画を策定し、「真に“創造・BEST・共感”のRDGに生まれ変わる」のもと、「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略に定めました。「筋肉質な企業体質への変革」では、競争力の強化と事業環境の変化に柔軟に対応するべく、構造改革を推進いたします。「事業ポートフォリオの転換」では、当社の強みを活かしながら、「既存事業」は効率化により収益性を維持するとともに、「新興国」「新領域」に注力していくことで、サイン(屋外看板)市場に依存した売上構造からの脱却を図ってまいります。また、財務戦略としては、在庫削減等によりキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を改善し、資産効率を向上することでキャッシュ創出力を高め、成長投資へ活用いたします。本中期経営計画では、収益性の確保及び資本効率向上の両側面から企業価値向上を目指してまいります。
当第1四半期は、新型コロナウイルスの感染再拡大により経済活動が制限された地域では、引き続き設備投資需要や製品稼働率が停滞していますが、北米や欧州の一部地域ではコロナ前の水準並みに需要が回復しております。セールス・マーケティングやユーザー向けの情報発信等、コロナ禍においてオンラインを活用したコミュニケーションに注力することで販売拡大と顧客基盤の維持に努めました。また、2月には本中期経営計画における構造改革の一環として、人員の適正化と固定費削減を目的とした早期希望退職者の募集を実施いたしました。
これらの結果、当第1四半期の経営成績は、主にサイン市場向けプリンターとデンタル加工機の販売が増加したことで、売上高は前年同期比13.9%増の102億98百万円となりました。売上原価率は前年同期に比べて0.3ポイント改善しました。販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルスの影響で一部の事業活動が制限されていることから、広告宣伝費や旅費交通費が減少したことで前年同期を下回りました。売上高が増加した一方で販売費及び一般管理費が減少したため、売上に対する比率は前年同期から6.1ポイント低下しました。これにより、営業利益は前年同期比218.0%増の10億31百万円、経常利益は前年同期比710.6%増の11億8百万円となりました。また、当第1四半期に早期希望退職者の募集に伴う費用を特別損失として計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は2億15百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益92百万円)となりました。
なお、当第1四半期連結会計年度における主要通貨の為替レート(2021年1月~2021年3月の平均レート)は、105.91円/米ドル(前年同期108.97円)、127.72円/ユーロ(前年同期120.19円)でした。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。なお、品目別の売上高は、以下の通りであります。
品目別売上高
| 品目 | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減額 (百万円) | 構成比増減 (%) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||||
| プリンター | 2,498 | 27.6 | 3,232 | 31.4 | 733 | 3.8 | 129.3 |
| プロッタ | 281 | 3.1 | 336 | 3.3 | 54 | 0.2 | 119.3 |
| 工作機器 | 1,334 | 14.8 | 1,494 | 14.5 | 160 | △0.3 | 112.1 |
| サプライ | 3,079 | 34.1 | 3,247 | 31.5 | 168 | △2.6 | 105.5 |
| その他 | 1,844 | 20.4 | 1,987 | 19.3 | 143 | △1.1 | 107.8 |
| 合計 | 9,038 | 100.0 | 10,298 | 100.0 | 1,259 | - | 113.9 |
[プリンター]
サイン市場では、市場の成熟化と大手企業の参入により価格競争が激化しております。本中期経営計画においては、技術転換による付加価値提供の強化を図ることで、既存の顧客基盤を一層強固なものにしてまいります。同時に、新興国、新領域ともに外部パートナーとの協業(Co-Creation)により本格的な参入を目指します。新興国につきましては、顧客ニーズを捉えた価格競争力のある専用モデルを投入してまいります。新領域につきましては、これまで欧州を中心に進めてきた特定用途向け製品の開発をグローバルに展開することで、ニッチ市場を機動的に開拓してまいります。3月には、UVプリンターVersaUV(バーサユーブイ)LEC2シリーズのラインナップ強化として「LEC2-640/330」を発売しました。64インチモデルを新たに追加したことで、大型広告看板やインテリアデコレーションから、食品、飲料などパッケージ製作業務におけるデザイン校正まで、用途の幅を広げました。このように市場のトレンドやニーズに素早く応えていくことで、プリントビジネスの発展に貢献してまいります。
前年同期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により販売が落ち込みましたが、当第1四半期は、経済活動の再開によりサイン市場を中心に設備投資需要がコロナ前の水準まで回復したことから、プリンターの売上高は32億32百万円(前年同期比129.3%)となりました。
[プロッタ]
サイン市場向けの大型カッティングマシン及び卓上型で導入しやすい価格の「GS-24」の販売が増加し、プロッタの売上高は3億36百万円(前年同期比119.3%)となりました。
[工作機器]
当社子会社のDGSHAPE株式会社では、3次元デジタルデータの活用によりさまざまな分野のものづくりの効率化促進を目指し、製造業や彫刻業、教育機関等の3Dものづくり市場を基盤に、成長分野のデンタル(歯科医療)市場ではグローバルNo.1メーカーを目指して販売地域展開とシェア拡大に取り組んでおります。本中期経営計画期間は、既存事業であるデンタル市場において、デンチャー(入れ歯)やインプラント用支台の製作を新たなデジタル化の領域として提案力を強化してまいります。さらには、歯科技工所から歯科医院へと対象となる顧客層の拡大にもチャレンジいたします。新興国に向けては、各地域の顧客ニーズに適した機能と価格競争力のある専用モデルを投入することで売上及びシェアの拡大を図ります。また、新領域として、医療現場の安心安全を担保する、手術器具の使用履歴の追跡管理や病院経営の効率化に繋がる在庫管理システム等を提供するソリューションの提案により、医療・ヘルスケア分野の事業化を目指します。
当第1四半期は、デンタル市場では、感染拡大が続く地域において歯科技工所や歯科クリニックは引き続き低稼働の状態で推移しているものの、北米や欧州、中国を中心に設備投資意欲が好調を持続したことから、工作機器の売上高は14億94百万円(前年同期比112.1%)と前年同期を上回りました。
[サプライ]
コロナ禍において感染予防を促す注意喚起表示等の出力需要に加えて、一部地域では感染防止対策を施した上でイベントが行われる等、出力需要の回復が見られたことから、サプライの売上高は32億47百万円(前年同期比105.5%)となりました。
[その他]
顧客の出力需要の回復により製品稼働率が改善したことで、売上構成比の高いサービスパーツの販売が増加し、その他の売上高は19億87百万円(前年同期比107.8%)となりました。
地域別の売上高は、以下の通りであります。
地域別売上高
| 地域 | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減額 (百万円) | 構成比増減 (%) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||||
| 日本 | 1,173 | 13.0 | 1,167 | 11.4 | △6 | △1.6 | 99.5 |
| 北米 | 2,581 | 28.6 | 3,103 | 30.1 | 522 | 1.5 | 120.2 |
| 欧州 | 3,309 | 36.6 | 3,739 | 36.3 | 429 | △0.3 | 113.0 |
| アジア | 608 | 6.7 | 723 | 7.0 | 115 | 0.3 | 118.9 |
| その他 | 1,366 | 15.1 | 1,564 | 15.2 | 198 | 0.1 | 114.5 |
| 合計 | 9,038 | 100.0 | 10,298 | 100.0 | 1,259 | - | 113.9 |
[日 本]
工作機器では、デンタル市場においてデンタル加工機「DWX-52D」の販売が大幅に増加したことに加え、昨年9月のCAD/CAM冠(デジタルデータを用いて製作した歯の詰め物や被せ物)の保険適用範囲の拡大により「DWX-4」の販売が増加しました。プリンターでは、新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う緊急事態宣言の発出や自治体の自粛要請等による経済活動の制限が続いたことから、イベントや屋外広告等の需要が低迷し、サイン市場向けプリンターと低溶剤インク等の消耗品の販売が減少しました。
これらの結果、日本の売上高は11億67百万円(前年同期比99.5%)となりました。
[北 米]
工作機器では、デンタル市場において、コロナ禍による歯科技工の内製化の高まりを背景に設備投資需要が高まった一方、世界的な海上輸送のコンテナ不足や入港遅延等の影響により受注残を抱えたことから販売が伸び悩み、前年同期を下回りました。プリンターでは、サイン市場向けプリンターの主力機種であるTrueVIS(トゥルービズ)VG2/SG2シリーズの販売が大幅に増加しました。加えて、コロナ禍においてインハウスやスモールビジネスでの需要の高まりから、オンデマンドで小ロットステッカーやTシャツ、トートバッグ等のオリジナルグッズが製作できるコンパクトな卓上型プリンターVersaSTUDIO(バーサスタジオ)「BN-20」と「BT-12」の販売が大きく増加しました。
これらの結果、北米の売上高は31億3百万円(前年同期比120.2%)となりました。
[欧 州]
前年同期において、売上構成比が大きいイタリアやスペインを中心に、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により販売が大きく落ち込みましたが、当第1四半期は感染拡大抑制の為の経済活動の制限があったものの、プリンターや工作機器の設備投資需要の拡大の動きが持続しました。プリンターでは、主にサイン市場とリテイル市場向けプリンターの販売が大きく増加しました。工作機器では、デンタル加工機の販売が増加し、前年同期を大きく上回りました。
これらの結果、欧州の売上高は37億39百万円(前年同期比113.0%)となりました。
[アジア]
中国では、前年同期に新型コロナウイルスの感染拡大の影響により減収となりましたが、当第1四半期ではデンタル加工機とサービスパーツの販売が回復し、前年同期を大きく上回りました。ASEAN地域では、プリンターと工作機器の販売が減少しましたが、売上構成比の大きいサービスパーツの販売が増加しました。
これらの結果、アジアの売上高は7億23百万円(前年同期比118.9%)となりました。
[その他]
ブラジルでは、サイン市場向けプリンターとサービスパーツの販売が増加しましたが、ブラジルレアルの円高影響により減収となりました。オーストラリアでは、主にサイン市場向けプリンターと低溶剤インクの販売が大きく増加しました。中東地域では、デンタル加工機の販売が増加しました。
これらの結果、その他地域の売上高は15億64百万円(前年同期比114.5%)となりました。
②財政状態の分析
[資産の部]
当第1四半期末の総資産は、前連結会計年度末と比べ14億45百万円増加し、377億46百万円(前連結会計年度末比104.0%)となりました。流動資産では、現金及び預金が5億17百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が8億20百万円、たな卸資産が10億36百万円それぞれ増加いたしました。固定資産では、繰延税金資産が2億18百万円増加いたしました。
[負債の部]
当第1四半期末の負債は、13億73百万円増加し、129億36百万円(前連結会計年度末比111.9%)となりました。流動負債では、支払手形及び買掛金が1億54百万円、1年内返済予定の長期借入金が3億60百万円それぞれ減少した一方で、早期希望退職の実施に伴い未払金及び未払費用を計上したことなどによりその他が15億54百万円増加いたしました。固定負債では、役員株式給付引当金が88百万円減少いたしました。
[純資産の部]
当第1四半期末の純資産は、71百万円増加し、248億10百万円(前連結会計年度末比100.3%)となりました。前連結会計年度末に対し、当期の業績や配当の支払により利益剰余金が3億42百万円減少した一方で、円安の影響等により為替換算調整勘定が4億円増加いたしました。
(2)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当社グループにおける研究開発活動は、主に当社及び連結子会社のDGSHAPE株式会社で行っており、当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は757百万円であります。
(4)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、連結会社及び当社の従業員数に著しい増減はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当社は、セル生産方式によるフレキシブルな生産体制をとっており、生産状況は比較的変動いたします。当第1四半期連結累計期間における生産実績は以下の通りであります。なお、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
生産実績
| 品目 | 当第1四半期連結累計期間(千円) | 前年同期比(%) |
| プリンター | 2,881,038 | 116.7 |
| プロッタ | 222,014 | 104.8 |
| 工作機器 | 570,792 | 99.8 |
| サプライ | 1,803,629 | 136.9 |
| 合計 | 5,477,475 | 119.9 |
(注)生産金額は当社の標準販売価格によっております。
(6)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動はありません。