有価証券報告書-第40期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/18 16:23
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148項目

(1)業績等の概要
①業績
当期における世界経済は、3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により急速に悪化しました。経済活動の再開後は景気の持ち直しの動きが見られましたが、9月以降、感染が再拡大したことで欧州を中心に経済活動を制限する施策が再度強化される等、不透明な状況が続きました。
当社グループでは、当期を最終年度とする中期経営計画(2016年度~2020年度)を策定し、高付加価値市場の創出に取り組みました。しかしながら、業績計画が当初の計画から大きくかい離する見通しとなったため、2018年8月、業績計画及び取り組み内容を見直しました。修正後は、注力分野を「DP(デジタルプリンティング)事業」、「COTO(コト)事業」、「DGSHAPE(ディージーシェイプ)事業」と再設定すると共に、最終年度までを新たな成長ステージに向けた転換期と位置づけ、事業ポートフォリオの転換と事業運営力の強化に注力してまいりました。DP事業では、サイン市場向けプリンターの主力モデルの新製品を投入し、サイン市場の売上の下げ止めとシェアの維持に努めました。また、新たなデジタルプリンティング市場の創出を目指し、地域パートナーとの協業(Co-Creation)により、特定用途向けの製品を開発し、欧州を中心に投入しました。COTO事業では、個々人の興味や関心、イベントに合わせて商品を最適化するパーソナライズへのニーズにフォーカスし、小売業に向けてパーソナライズグッズ製作や加飾サービスを提案してまいりました。こうしたニーズ開拓の成果は今後市場創造に繋げてまいります。なお、2020年10月には効率的な事業運営を目的に、COTO事業部をDP事業部へ統合いたしました。DGSHAPE事業では、製品コンセプトとデジタルワークフローの提案が歯科技工所に受け入れられると共に、販売チャネルの開拓に取り組んだ結果、着実にシェアを拡大してグローバルトップメーカーとして認知されるまでに成長しました。
また、当期は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い事業活動が大きく制限されたため、代替方法としてSNSやウェブサイト、ウェビナーを通じた情報発信や、AR(拡張現実)技術を用いたリモートアクセスによるテクニカルサポート等、オンラインを活用したセールスプロモーション、サービスサポートの強化に努めました。
これらの結果、当期の経営成績は、サイン市場向けプリンター及びインク、並びにデンタル加工機の販売が減少したことに加えて、為替の円高によるマイナス影響があったことで、売上高は前期比14.7%減の347億80百万円となりました。売上原価率は、売上高の減少と生産調整による影響で前期から4.6ポイント上昇しました。新型コロナウイルスの影響で事業活動が制限されたため、広告宣伝費や旅費交通費、運送費及び保管費が減少して販売費及び一般管理費は前期を下回りましたが、売上高に対する比率は前期から0.8ポイント上昇しました。これにより、営業利益は前期比82.1%減の5億円、経常利益は前期比84.0%減の4億22百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、欧州販売子会社において関税の還付による特別利益の計上がありましたが、前期比87.1%減の2億51百万円となりました。
なお、当連結会計年度における主要通貨の為替レート(2020年1月~2020年12月の平均レート)は、106.83円/米ドル(前期109.06円)、121.86円/ユーロ(前期122.11円)でした。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。なお、品目別の売上高は、以下の通りであります。
品目別売上高
品目前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
プリンター13,18332.310,05328.9△3,130△3.476.3
プロッタ1,0982.71,0032.9△950.291.3
工作機器5,70514.04,77913.7△926△0.383.8
サプライ13,41132.912,15335.0△1,2572.190.6
その他7,39618.16,79019.5△6051.491.8
合計40,795100.034,780100.0△6,015-85.3

[プリンター]
新型コロナウイルス感染拡大抑制のための経済活動の制限、自粛の影響により、サイン市場では、各種イベントが中止又は延期となり、屋内・屋外広告の出力需要が急速に落ち込み、設備投資需要の減退に繋がりました。反面、当社のプリント&カット機能とオンデマンド印刷の強みを活かせる用途として、新型コロナウイルスの感染対策ステッカーやソーシャルディスタンスの確保を促すフロアサイン等の製作需要が拡大し、販売の下支えとなりました。また、コロナ禍においてインハウスやスモールビジネスの需要が高まり、オンデマンドでオリジナルTシャツやユニフォーム製作、小ロットのステッカー製作が可能なプリント&カット機能を搭載した卓上型インクジェットプリンター「BN-20」の販売が前期と比べて増加しました。リテイル市場では、経済活動の再開以降もノベルティやギフトの出力需要の回復の動きは鈍く、UVプリンターの販売が前期と比べて大きく減少しました。営業活動においては、オンラインを活用した販売代理店向けの新製品勉強会やサービストレーニングの実施のほか、ユーザー向けの情報発信等、リモートによるコミュニケーションを継続して行うことで、顧客基盤の維持に努めました。
こうしたなか、3月にノベルティ等のオリジナルグッズ製作を行う小規模工場向けに、多様な材料にオンデマンドで付加価値の高い特殊印刷を実現する小型UVプリンターVersaUV(バーサユーブイ)「LEF2-300D」を発表しました。6月には、サイン市場向けプリンターの主力製品群であるTrueVIS(トゥルービズ)シリーズのラインナップ拡充としてプリント専用モデル「VF2-640」、表現力向上を目指してシリーズ専用インクの新色「グリーンインク」を発売しました。
これらの結果、プリンターの売上高は100億53百万円(前期比76.3%)となりました。
[プロッタ]
オフィスや店舗で簡単にステッカー作成を可能にした低価格カッティングマシンSTIKA(ステカ)シリーズの販売が増加しましたが、サイン市場向けの大型カッティングマシンの販売が減少し、プロッタの売上高は10億3百万円(前期比91.3%)となりました。
[工作機器]
3D事業を担う100%子会社のDGSHAPE株式会社は、製造業や彫刻業、教育機関等の3Dものづくり市場を基盤に、成長分野のデンタル(歯科医療)市場ではグローバルNo.1メーカーを目指して販売地域展開とシェア拡大に取り組んでおります。新型コロナウイルスの影響を受け対面による営業活動に制限が掛かったものの、オンラインを活用して販売代理店向けの新製品勉強会やサービストレーニングを実施したほか、ユーザー向けの情報発信等、対面以外のコミュニケーションを継続して行うことで、顧客基盤の維持に努めました。3Dものづくり市場では、顧客の設備投資需要が減退したことにより、3次元切削加工機や彫刻機の販売が減少しました。デンタル市場では、コロナ禍において歯科クリニックの営業が制限され、ロックダウンや緊急事態宣言の解除後には営業再開により需要の回復に向かったものの、感染拡大が続く地域においては感染防止のため治療人数を制限する等、一部の歯科クリニックでは低稼働の状態が続きました。これらの影響により、設備投資需要が減退したことで、デンタル加工機の販売が前期を下回りました。
これらの結果、工作機器の売上高は47億79百万円(前期比83.8%)となりました。
[サプライ]
新型コロナウイルスの影響によりイベントが中止又は延期になる等、顧客の設備稼働率が低下したためインクの販売が低迷しました。第3四半期以降は、経済活動の再開により顧客の設備稼働率が改善しインクの販売が回復に向かいましたが、影響が顕著だった第2四半期会計期間(4~6月)の減少幅が大きいことから、サプライの売上高は121億53百万円(前期比90.6%)と前期を下回りました。
[その他]
リモートによるサービスサポート等、顧客サポートの充実により保守・メンテナンスの販売は前期並みを維持しましたが、新型コロナウイルスの影響による製品の稼働率の低下に伴いサービスパーツの販売が減少しました。
これらの結果、その他の売上高は67億90百万円(前期比91.8%)となりました。
地域別の売上高は、以下の通りであります。
地域別売上高
地域前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
日本4,74511.64,16412.0△5800.487.8
北米11,62728.510,62130.5△1,0052.091.4
欧州15,25737.412,95637.3△2,300△0.184.9
アジア3,2207.92,4397.0△781△0.975.7
その他5,94414.64,59713.2△1,346△1.477.3
合計40,795100.034,780100.0△6,015-85.3

[日 本]
プリンターでは、主にサイン市場向けとリテイル市場向けプリンターの販売が減少しました。また、新型コロナウイルスの影響により各種イベントが中止となり、出力需要が急速に減退したことで、インクを中心とするサプライの販売が減少しました。工作機器では、昨年9月のCAD/CAM冠(デジタルデータを用いて製作した歯の詰め物や被せ物)の保険適用範囲の拡大により、デンタル加工機「DWX-4」の販売が前期を上回りました。しかしながら、設備投資需要の減退により3Dものづくり市場とデンタル市場の販売は低調に推移し、前期に比べ減少しました。
これらの結果、日本の売上高は41億64百万円(前期比87.8%)となりました。
[北 米]
工作機器では、3Dものづくり市場において3次元切削加工機の販売が低迷しました。デンタル市場においては、新型コロナウイルスの感染拡大により歯科クリニックの営業が制限された第2四半期会計期間(4月~6月)の販売が大きく減少しました。しかしながら、2月にデンタル業界の主要展示会への出展や買い替えキャンペーンをはじめとする積極的なセールスプロモーションを展開したことに加え、経済活動の再開以降もオンラインを活用した非対面の営業活動へリソースを集中したことが奏功し、デンタル加工機の販売が前期を上回りました。プリンターでは、コロナ禍においてインハウスやスモールビジネスの需要が高まり、プリント&カット機能を搭載した卓上型インクジェットプリンター「BN-20」の販売が大きく増加しました。しかしながら、デジタルプリンティング市場全体としては顧客の出力需要が大きく減退したため、プリンターとインクを中心とするサプライの販売が減少しました。
これらの結果、北米の売上高は106億21百万円(前期比91.4%)となりました。
[欧 州]
新型コロナウイルスの感染拡大の影響が顕著で、売上構成比が大きいイタリアやスペインを中心に、第2四半期会計期間(4月~6月)の販売が大きく落ち込みました。夏以降、経済活動の再開に伴い、顧客の稼働率も回復に向かっておりましたが、第3四半期以降の感染の再拡大でロックダウンが再開した地域では販売が伸び悩みました。プリンターでは、サイン市場向けプリンターと低溶剤インクの販売が減少しました。工作機器では、設備投資需要の減退により、3次元切削加工機とデンタル加工機の販売が低迷しました。
これらの結果、欧州の売上高は129億56百万円(前期比84.9%)となりました。
[ア ジ ア]
新型コロナウイルスの感染拡大により、2月上旬から中国を中心に韓国、台湾、ASEAN地域において大きな影響を受けました。プリンターの稼働率の低下に伴い、インクやサービスパーツ等の消耗品の販売が大きく減少しました。中国では、新規に設定した販売代理店による販売増加もあり、デンタル加工機の販売は前期並みを維持しましたが、サイン市場向けプリンターとサービスパーツの販売が大きく減少しました。新型コロナウイルスの影響により景気低迷が続く韓国では、サイン市場向けプリンターとデンタル加工機の販売が大きく減少しました。ASEAN地域では、インドネシアとフィリピンにおいてサービスパーツの販売が大きく減少しました。
これらの結果、アジアの売上高は24億39百万円(前期比75.7%)となりました。
[そ の 他]
オーストラリアでは、デンタル加工機とサービスパーツの販売が前期並みとなりましたが、サイン市場向けプリンターの販売が大きく減少しました。新型コロナウイルスの感染拡大が続くブラジルでは、サイン市場向けプリンターの販売が微減に留まったものの、ブラジルレアルに対する円高の影響により、前期から大きく減収となりました。アフリカ地域では、サイン市場向けプリンターとインクの販売が減少しました。
これらの結果、その他地域の売上高は45億97百万円(前期比77.3%)となりました。
②キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フロー計算書の要約
科目前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー2,5334,0031,469
投資活動によるキャッシュ・フロー△875△710164
財務活動によるキャッシュ・フロー△1,750△2,210△460
現金及び現金同等物に係る換算差額12115130
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)301,2341,204
現金及び現金同等物の期末残高11,19912,4341,234

[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、40億3百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ14億69百万円の増加となりました。主な増加要因としましては、売上債権やたな卸資産が減少したことや仕入債務が増加したこと等によります。主な減少要因としましては、税金等調整前当期純利益が減少したことや未払金等のその他の流動負債が減少したこと等によります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が8億75百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は7億10百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ1億64百万円の支出額の減少となりました。有形固定資産の取得による支出が減少したことが主な要因となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が17億50百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は22億10百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ4億60百万円の支出額の増加となりました。主な増加要因としましては、長期借入金の返済による支出が増加したこと等によります。
(2)生産、受注及び販売の状況
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメントに関連付けては記載しておりません。
①生産実績
品目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)前期比(%)
プリンター10,641,6626,876,83964.6
プロッタ834,642731,17887.6
工作機器2,363,4611,949,10682.5
サプライ5,467,5654,566,50883.5
合計19,307,33114,123,63373.2

(注) 1.生産金額は当社の標準販売価格によっております。
2.当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により生産実績が減少しております。
②受注状況
当社は、主に需要予測による見込生産方式を採っております。
③販売実績
品目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)前期比(%)
プリンター13,183,84910,053,63176.3
プロッタ1,098,3361,003,01891.3
工作機器5,705,7104,779,20183.8
サプライ13,411,10412,153,85790.6
その他7,396,4496,790,54491.8
合計40,795,45034,780,25285.3

(注) 当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により販売実績が減少しております。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に際し、経営者は重要な会計方針の選択や適用に当たり、見積りや判断を行い、定期的に見直しを行っております。経営者が行う見積りや判断のうち、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある項目は以下の通りです。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
[貸倒引当金]
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。一般債権は、貸倒実績率法により、貸倒懸念債権及び破産更生債権は、債権額から回収見込額を減額し、その残額について債務者の財政状態及び経営成績を考慮して貸倒見積額を算定する財務内容評価法に基づきそれぞれ引当金を計上しております。
なお、相手先の財政状態の悪化により支払能力が低下した場合、引当金の追加計上が必要になる場合があります。
[有価証券の減損]
当社グループは、取引上の観点から公開会社及び非公開会社の株式を保有しております。
時価のある有価証券の場合、原則として時価が取得原価に比して著しく下落し、かつ回復する見込みがあるとする合理的な根拠が得られないときは減損処理を行っております。また、時価の取得原価に対する下落率が概ね30%以上50%以下の場合、過去の時価の推移及び将来の回復可能性を勘案して減損処理を実施しております。時価のない有価証券の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、回復の見込み等を判断し、相当の減額を実施しております。
なお、将来の株式市況や投資先の業績不振により、評価損が発生する可能性があります。
[繰延税金資産]
当社グループは、繰延税金資産の算定にあたって、将来の業績予測やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。経営環境等の悪化により、その見積りに変更が生じた場合は、繰延税金資産が取崩されることにより税金費用が計上される可能性があります。
[固定資産の減損]
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討し、固定資産に減損が見込まれる場合は、将来キャッシュ・フローの現在価値又は正味売却価額に基づいて減損損失を計上しております。
将来の事業計画の変更や経営環境等の悪化により将来キャッシュ・フローの見積りが著しく減少する場合は、減損損失を計上する可能性があります。
[製品保証引当金]
当社グループは、製品販売後に発生する製品保証費用に備えるため、過去の実績に基づく見込額を計上しております。
したがって、実際の製品不良率又は修理費用が見込みと異なる場合、製品保証費用の追加計上が必要になる場合があります。
[退職給付に係る負債]
当社は確定給付企業年金制度(キャッシュバランスプラン)を採用しており、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率、年金選択率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。特に損益に重要な影響を与える割引率については、当期末直近において発行された日本の長期国債の市場利回りの変動を考慮して、長期期待運用収益率については、年金資産の過去の運用実績、運用方針及び将来の運用見込み等を考慮してそれぞれ決定しております。
実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、その影響は累計され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
②経営成績
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前期より60億15百万円減少し、347億80百万円(前期比85.3%)となりました。製品別では、主にサイン市場向けプリンターとリテイル市場向けUVプリンターの販売が減少しました。また、デンタル加工機と3次元切削加工機の販売が減少し、工作機器は前期を下回りました。製品売上高は47億57百万円減の226億26百万円(前期比82.6%)となりました。商品売上高は、主にサイン市場向けプリンターのインクの販売が減少し、12億57百万円減の121億53百万円(前期比90.6%)となりました。
地域別では、日本では、リテイル市場向けUVプリンターと工作機器の販売が減少し5億80百万円減の41億64百万円(前期比87.8%)となりました。北米では、デンタル加工機の販売が前期を上回ったものの、サイン市場向けプリンターとサプライ品のインクの販売が減少し、10億5百万円減の106億21百万円(前期比91.4%)となりました。欧州では、サイン市場向けプリンターとリテイル市場向けUVプリンター並びにデンタル加工機の販売が減少し、23億円減の129億56百万円(前期比84.9%)となりました。アジアでは、サイン市場向けプリンターとサービスパーツの販売が減少し、7億81百万円減の24億39百万円(前期比75.7%)となりました。その他地域では、サイン市場向けプリンターとインク等のサプライ品の販売が減少したことで13億46百万円減の45億97百万円(前期比77.3%)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は前期を下回りました。
[売上原価、販売費及び一般管理費]
当連結会計年度の売上原価は、18億62百万円減少し、216億1百万円(前期比92.1%)となりました。売上原価率は、前連結会計年度の57.5%に対し、当連結会計年度は62.1%と4.6ポイント増加しました。また、販売費及び一般管理費は、広告宣伝費が5億34百万円減の5億69百万円(前期比51.6%)と減少したこと等から、18億58百万円減の126億78百万円(前期比87.2%)となりました。
③財政状態
[資産の部]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ21億45百万円減少し、363億1百万円(前期比94.4%)となりました。
流動資産は13億89百万円減少し、262億15百万円(前期比95.0%)、固定資産は7億55百万円減少し、100億85百万円(前期比93.0%)となりました。流動資産では、現金及び預金が12億36百万円増加した一方で、たな卸資産が16億15百万円、受取手形及び売掛金が6億24百万円それぞれ減少いたしました。固定資産では、繰延税金資産が2億73百万円減少したことに加え、償却等により建物及び構築物が1億22百万円、ソフトウエアが1億57百万円それぞれ減少いたしました。
[負債の部]
当連結会計年度末の負債は、18億35百万円減少し、115億62百万円(前期比86.3%)となりました。流動負債では、支払手形及び買掛金が3億61百万円増加した一方で、未払法人税等が2億3百万円、未払金等のその他が4億96百万円それぞれ減少いたしました。固定負債では、長期借入金が14億40百万円減少いたしました。
[純資産の部]
当連結会計年度末の純資産は、3億9百万円減少し、247億38百万円(前期比98.8%)となりました。前連結会計年度末に対し、自己株式の取得等により自己株式が50百万円増加した一方で、円高の影響等により為替換算調整勘定が1億59百万円減少となりました。
④キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より14億69百万円増加して40億3百万円の収入となりました。
前連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が26億44百万円となりました。また、減価償却費を14億52百万円計上し、未払金等のその他の流動負債が5億34百万円増加しました。一方で減少要因として、たな卸資産が17億42百万円増加し、法人税等の支払額が5億10百万円あり、営業活動によるキャッシュ・フローは25億33百万円の収入となりました。
当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が減少し、8億48百万円となりました。また、減価償却費を13億58百万円計上し、たな卸資産が14億90百万円、売上債権が5億17百万円それぞれ減少しました。一方で減少要因として、未払金等のその他の流動負債が5億9百万円減少し、法人税等の支払額が5億27百万円あり、営業活動によるキャッシュ・フローは40億3百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より1億64百万円支出額が減少し、7億10百万円の支出となりました。
前連結会計年度は、有形固定資産の取得6億32百万円や無形固定資産の取得2億65百万円が主な支出となりました。
当連結会計年度も、有形固定資産の取得5億30百万円や無形固定資産の取得2億27百万円が主な支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ4億60百万円の支出額の増加となり、当連結会計年度は22億10百万円の支出となりました。
前連結会計年度は、長期借入金の返済3億60百万円、リース債務の返済3億27百万円や当社の配当金の支払額8億86百万円が主な支出となりました。
当連結会計年度は、長期借入金の返済14億40百万円、リース債務の返済3億55百万円や当社の配当金の支払額3億17百万円が主な支出となりました。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
⑥資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料等の購入、製造費用、商品等の仕入・調達費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、設備投資や新製品等の研究開発投資等であります。
運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としておりますが、必要に応じて、金融機関からの借入、資本市場からの調達を行うことがあります。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点で現預金を124億51百万円保有し、月次連結売上高の4.3ヶ月相当の流動性を確保しております。また、コミットメントライン契約により、自然災害等の緊急時も含め流動性を担保できるよう備えております。
⑦経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、当期を最終年度とする中期経営計画を策定しており、新たな成長ステージに向けた転換期と位置づけ、事業ポートフォリオの転換と事業運営力の強化に注力してまいりました。しかしながら、当連結会計年度の売上高は、347億80百万円(前期比85.3%)、営業利益率は1.4%(前期比△5.4ポイント)、ROEは1.0%(前期比△6.9ポイント)となりました。

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