有価証券報告書-第42期(2022/01/01-2022/12/31)

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2023/03/24 16:17
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(1)業績等の概要
①業績
当期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の防疫と経済活動の正常化が進みました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、中国のゼロコロナ政策、エネルギー価格の高騰などにより景気の減速感が強まりました。
このような中、当社グループでは、「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略にした3ヶ年の中期経営計画(2021年~2023年)に取り組んでおります。初年度である2021年度は、主に構造改革に取り組み、「筋肉質な企業体質への変革」に向けて大きく前進するとともに、事業面では、新型コロナウイルス感染症の影響により変化した市場ニーズを取り込むことができました。その結果、中期経営計画の最終年度となる2023年度の業績目標である連結営業利益を2年前倒しで達成したことから、連結業績目標を再設定しました。あわせて、「既存事業」のなかでも今後の成長を見込める市場や新たに成長の可能性が見えてきた分野があることから、戦略区分を「Visual Communication(ビジュアルコミュニケーション)」「Digital Fabrication(デジタルファブリケーション)」「Dental(デンタル)」「Service, Software & Others(サービス・ソフトウェア&その他)」に見直しました。製品別ではなくビジネス分野毎に区分することで、各分野の動向を“見える化”するとともに、従来のサイン(広告・看板)向けの低溶剤プリンターに依存するビジネスモデルからの変革に取り組んでまいります。また、当期より売上高の開示区分につきましても、新区分に変更いたしました。
戦略区分
区分名称用途・主要製品群戦略の概要
Visual Communication (VC)
ビジュアルコミュニケ―ション
広告看板やディスプレイ装飾物製作用大判インクジェットプリンター及びインク広告看板製作分野は成熟傾向にあるものの、屋内外装飾、店舗内装など消費者への視覚的訴求(=Visual Communication)ニーズは拡大しており、インク種類の多様化によるソリューション拡充で対象用途を広げるとともに、顧客基盤の維持拡大を目指します。
Digital Fabrication (DF)
デジタルファブリケーション
オンデマンドでパーソナライズ、カスタマイズを実現する製品群当社製品のコンセプトである「多品種少量、小型コンパクト、オンデマンド、簡単操作、高品位」が活きる分野。パーソナライズ需要やニッチなニーズに応えるためのカスタマイズ需要など多品種少量をオンデマンド生産するためのプリンターやカッティングマシン、3Dものづくり製品群を小規模事業者(スモールビジネス)やインターネット通販事業者、小売事業者等に向けて提供します。これにより、新たな用途・市場を創出します。
Dental
デンタル
歯科補綴物(歯の被せもの・詰めもの)製作用デンタル加工機2010年のデンタル加工機の発売以来、欧米や日本など先進国を中心に市場の拡大を推進してまいりました。今後においても、アセアンや中南米、東ヨーロッパ、中東、アフリカなどの「新興国地域」では歯科補綴物製作のワークフローのデジタル化進展が見込まれます。さらには歯科技工所のみならず歯科クリニック(歯科医院)への展開も視野に入れ、先進国・新興国を問わず当社のビジネスの柱として育成してまいります。
Service, Software & Others (SSO)
サービス・ソフトウェア&その他
サービスパーツ及び保守費用、コネクテッドサービス関連サービスパーツの供給及び保守サービスの提供に加えて、ソフトウエアによるコネクテッド関連サービスの提供によりSaaSビジネスの確立を目指します。

当期は、需要面では新型コロナウイルス感染症の影響の緩和と経済活動の正常化が進み、対面での展示会やイベントの再開、人数制限などの規制緩和の動きが広がるなか、プリンターの設備投資や印刷物の出力需要は堅調に推移しました。一方、供給面においては部材調達が困難な状況が継続しましたが、調達の状況に応じてフレキシブルに生産計画を見直したほか、代替部品の採用などの対策を講じて生産・供給への影響の低減に努めました。また、第3四半期には、一部製商品の価格改定を実施して販売価格の適正化に取り組み、収益確保に努めました。
これらの結果、当期の経営成績は、売上高は前期比11.9%増の504億59百万円となりました。売上原価率は、タイへの生産拠点の集約効果があったものの、部材調達難による生産面への影響および部材価格や海上輸送費の高騰などの影響により前期に比べて1.4ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費や旅費交通費、人件費などの増加により前期を上回りましたが、売上高に対する比率は前期並みとなりました。これにより、営業利益は前期比0.5%増の60億83百万円、経常利益は前期比0.7%増の61億26百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比15.9%増の43億27百万円となりました(前期は早期希望退職者の募集に伴う費用12億37百万円を特別損失として計上)。
なお、当連結会計年度の期首から、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
当連結会計年度における主要通貨の為替レート(2022年1月~2022年12月の平均レート)は、131.46円/米ドル(前期109.81円)、138.11円/ユーロ(前期129.93円)でした。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。
当連結会計年度より従来の品目別売上高の開示区分を、下記の通り新区分の市場別と品目別へ変更いたしました。前期比較につきましては、前連結会計年度の数値を変更後の市場別売上高及び品目別売上高に組み替えた数値で比較しております。なお、地域別売上高の開示区分に変更はありません。
⦅新区分⦆市場別売上高
市場前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
Visual Communication20,23844.923,84647.33,6072.4117.8
Digital Fabrication10,00822.210,92621.6918△ 0.6109.2
Dental6,60114.66,96913.8367△ 0.8105.6
Service, Software & Others8,24718.38,71617.3469△ 1.0105.7
合計45,095100.050,459100.05,363-111.9

⦅新区分⦆品目別売上高
品目前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
ハードウェア22,66850.325,69450.93,0260.6113.4
サプライ14,43732.016,31932.41,8810.4113.0
サービスパーツ・その他7,98917.78,44416.7455△ 1.0105.7
合計45,095100.050,459100.05,363-111.9


[Visual Communication(VC)]
VCは、従来の低溶剤プリンター(VC-Solvent:ブイシーソルベント)及びUVやテキスタイルプリンターなどの非溶剤系プリンター(VC-Other:ブイシーアザー)で構成し、インクの多様化とソリューション拡充により新市場の開拓と顧客基盤の強化による収益確保を目指しております。当期は、VC-Solvent では、3月に発売した最高画質プリントを実現したサイン製作用途向け主力モデル「TrueVIS(トゥルービズ)シリーズ」の新製品効果もあり、低溶剤プリンター及び低溶剤インクの販売が好調に推移しました。VC-Otherでは、UVプリンター「LEC2シリーズ」及びUVインクの販売が大きく増加しました。これらの結果、VCの売上高は238億46百万円(前期比117.8%)と前期を上回りました。
[Digital Fabrication(DF)]
DFは、近年急拡大する一人ひとりの顧客ニーズに合わせたパーソナライズ需要や、ニッチなニーズに応えるためのカスタマイズ需要などに対応する製品群を、小規模事業者やインターネット通販事業者、小売事業者などに向けて提案することで、新たな市場・用途の創出を目指しております。当期は、卓上型UVプリンター及び彫刻機の販売は減少したものの、前期10月に発売した卓上型の低溶剤プリンター「BN-20A」が北米を中心に販売を伸ばしました。また、カスタマイズ用途として欧州中心に展開してきた、外部パートナーとの協業によるCo-Creationモデルのフラットベッド型UVプリンター「LEC2 Sシリーズ」が、販売エリアを拡大したことで売上に大きく貢献しました。これらの結果、DFの売上高は109億26百万円(前期比109.2%)と前期を上回りました。
[Dental]
Dentalは、従来、品目別区分の「工作機器」に含まれていたデンタル市場向けの販売を独立して区分しました。当期は主力モデル「DWX-52D/52DCi」の販売が減少しましたが、9月に高い加工品質と生産性の向上を両立したディスクチェンジャー付きの主力モデル「DWX-53DC」の販売を開始しました。また、歯科技工製作ワークフローのデジタル化の機運が高まる新興国において販路拡大の取り組みが奏功し、中東、中南米、アジア、東欧を中心に「DWX-52Di」の販売が増加しました。これらの結果、Dentalの売上高は69億69百万円(前期比105.6%)と前期を上回りました。
[Service, Software & Others(SSO)]
サービスパーツの販売は前期並みとなりましたが、売上に含む配送料及びその他保守売上等が増加し、SSOの売上高は87億16百万円(前期比105.7%)となりました。
(ご参考)
以下の前期比較につきましては、当連結会計年度の数値を旧区分の品目別売上高に組み替えた数値で比較しております。
⦅旧区分⦆品目別売上高
品目前連結会計年度当連結会計年度増減額(百万円)構成比増減
(%)
前期比(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
プリンター14,41132.017,41834.53,0062.5120.9
プロッタ1,2092.71,0412.1△167△0.686.1
工作機器7,04715.67,23414.3187△1.3102.7
サプライ14,43732.016,31932.41,8810.4113.0
その他7,98917.78,44416.7455△1.0105.7
合計45,095100.050,459100.05,363-111.9


地域別の売上高は、以下の通りであります。
地域別売上高
地域前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
日本4,53310.04,7869.5252△ 0.5105.6
北米14,01531.118,45236.64,4365.5131.7
欧州17,16838.117,44434.6276△ 3.5101.6
アジア3,2307.22,8905.7△ 339△ 1.589.5
その他6,14813.66,88513.67360.0112.0
合計45,095100.050,459100.05,363-111.9

[日 本]
VCは、サイン市場向け低溶剤プリンターの新製品及び「LEC2シリーズ」を中心に販売が増加しました。また、DFでは3次元切削加工機「MDXシリーズ」の販売が増加したほか、Dentalは4月にCAD/CAM冠(デジタルデータを用いて製作した歯の詰め物や被せ物)の保険適用範囲の拡大を受けてデンタル加工機「DWX-4」の販売が増加しました。これらの結果、日本の売上高は47億86百万円(前期比105.6%)となりました。(なお、当社の日本におけるハードウェアの売上高は14億45百万円)
[北 米]
VCは、サイン市場向け低溶剤プリンターの新製品とサプライのインク及び「LEC2シリーズ」を中心にUVプリンターの販売が大きく伸びました。DFでは、Eコマース市場の拡大を背景に卓上型の低溶剤プリンター「BN-20A」の販売が大幅に増加するとともに、Co-Creationモデルのフラットベッド型UVプリンター「LEC2 Sシリーズ」の販売が好調に推移しました。Dentalでは、9月に「DWX-53DC」の投入もあり、販売は前年を上回りました。これらの結果、為替の円安効果もあり、北米の売上高は184億52百万円(前期比131.7%)となり、前期を上回りました。
[欧 州]
VCは、VC-Solにおいて新製品投入したものの前期と比べて減少しました。VC-Otherは、「LEC2シリーズ」を中心に販売が好調に推移しました。Dentalは、経済活動の再開にともなう設備投資需要の回復により増収となった前期と比べて、当期の販売は下回りました。DFは、Co-Creationモデルのフラットベッド型UVプリンター「LEC2 Sシリーズ」の販売が増加しました。これらの結果、為替の円安効果もあり、欧州の売上高は174億44百万円(前期比101.6%)となりました。
[アジア]
Dentalは、歯科技工物製作フローのデジタル化が進むインドにおいて販路の整備拡充が進み、デンタル加工機の販売が大きく増加するとともに、ベトナムを中心にASEAN地域において新興国モデル「DWX-52Di」を中心に販売が増加しました。一方、ゼロコロナ政策が続いた中国の販売が前期より大幅に減少したことから、アジアの売上高は28億90百万円(前期比89.5%)となり、前期を下回りました。
[その他]
オーストラリア、中東地域、南アフリカでは、デンタル加工機の販売が増加したものの、サイン市場向け低溶剤プリンターの販売が減少しました。一方で、ブラジルを含む中南米地域の販売が前期を上回ったことに加えて、為替の円安効果もあり、その他の売上高は68億85百万円(前期比112.0%)となりました。
②キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フロー計算書の要約
科目前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー5,3642,679△2,685
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,302△2,724△1,422
財務活動によるキャッシュ・フロー△2,423△2,214208
現金及び現金同等物に係る換算差額△106△364△257
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)1,532△2,624△4,156
現金及び現金同等物の期末残高13,96611,341△2,624

[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、26億79百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ26億85百万円の減少となりました。主な増加要因としましては、税金等調整前当期純利益が増加し、棚卸資産の増加幅が減少したこと等によります。主な減少要因としましては、売上債権が増加し、未払金が減少したことや、仕入債務の増加幅が減少し、法人税等の支払額が増加したこと等によります。なお、前連結会計年度の早期希望退職の実施に伴う特別退職金の支払いが減少に含まれております。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が13億2百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は27億24百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ14億22百万円の支出額の増加となりました。有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が増加したことが主な要因となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が24億23百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は22億14百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ2億8百万円の支出額の減少となりました。長期借入金の返済による支出が減少した一方で、自己株式の取得による支出や配当金の支払額が前連結会計年度に比べ増加したことが主な要因となりました。
(2)生産、受注及び販売の状況
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメントに関連付けては記載しておりません。
①生産実績
品目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)前期比(%)
Visual Communication13,952,49414,853,949106.5
Digital Fabrication6,345,5275,933,90893.5
Dental2,079,1872,363,881113.7
Service, Software & Others292,2291,0630.4
合計22,669,43823,152,802102.1

(注) 1.生産金額は当社の標準販売価格によっております。
②受注状況
当社は、主に需要予測による見込生産方式を採っております。
③販売実績
品目前連結会計年度(千円)当連結会計年度(千円)前期比(%)
Visual Communication20,238,65123,846,347117.8
Digital Fabrication10,008,10610,926,916109.2
Dental6,601,6566,969,504105.6
Service, Software & Others8,247,4308,716,508105.7
合計45,095,84550,459,277111.9

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
②経営成績
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前期より53億63百万円増加し、504億59百万円(前期比111.9%)となりました。製品別では、主にサイン市場向けプリンターとデンタル加工機の販売が増加し、前期を上回りました。製品売上高は34億81百万円増の341億39百万円(前期比111.4%)となりました。商品売上高は、低溶剤インクとUVインクの販売が増加し、18億81百万円増の163億19百万円(前期比113.0%)となりました。
地域別では、日本では、低溶剤プリンターとデンタル加工機の販売が増加し2億52百万円増の47億86百万円(前期比105.6%)となりました。北米では、サイン市場向け低溶剤プリンターと卓上型低溶剤プリンターの販売の増加に加え、為替の円安効果もあり、44億36百万円増の184億52百万円(前期比131.7%)となりました。欧州では、サイン市場向け低溶剤プリンターとデンタル加工機の販売の増加が前期をやや下回ったが、為替の円安効果もあり、2億76百万円増の174億44百万円(前期比101.6%)となりました。アジアでは、中国の販売が減少し、3億39百万円減の28億90百万円(前期比89.5%)となりました。その他地域では、ブラジルを含む中南米の販売が増加し7億36百万円増の68億85百万円(前期比112.0%)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は前期を上回りました。
[売上原価、販売費及び一般管理費]
当連結会計年度の売上原価は、33億67百万円増加し、253億99百万円(前期比115.3%)となりました。売上原価率は、前連結会計年度の48.9%に対し、当連結会計年度は50.3%と1.4ポイント上昇しました。また、販売費及び一般管理費は、人件費や広告宣伝費等が増加したことから、19億68百万円増の189億75百万円(前期比111.6%)となりました。
③財政状態
[資産の部]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ30億58百万円増加し、460億27百万円(前期比107.1%)となりました。
流動資産は11億26百万円増加し、324億38百万円(前期比103.6%)、固定資産は19億31百万円増加し、135億88百万円(前期比116.6%)となりました。流動資産では、現金及び預金が27億13百万円減少し、棚卸資産が23億27百万円増加いたしました。固定資産では、本社新社屋の建設等により建設仮勘定が8億33百万円、都田事業所の改修工事等により建物及び構築物が5億79百万円増加したことに加え、ASU第2016-02号「リース」を適用したこと等により使用権資産が3億6百万円増加いたしました。
[負債の部]
当連結会計年度末の負債は、4億34百万円減少し、137億37百万円(前期比96.9%)となりました。流動負債では、支払手形及び買掛金が6億2百万円増加し、早期希望退職の実施に伴う特別退職金の支払い等により未払金が7億67百万円減少したことに加え、未払法人税等が12億17百万円減少いたしました。固定負債では、退職給付に係る負債が3億8百万円増加したことに加え、ASU第2016-02号「リース」を適用したこと等により長期リース債務が1億81百万円増加いたしました。
[純資産の部]
当連結会計年度末の純資産は、34億93百万円増加し、322億90百万円(前期比112.1%)となりました。前連結会計年度末に対し、自己株式の取得等により自己株式が4億36百万円増加した一方で、当期の業績等により利益剰余金が29億34百万円増加したことに加え、円安の影響等により為替換算調整勘定が12億39百万円増加いたしました。
④キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より26億85百万円減少して26億79百万円の収入となりました。
前連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が45億96百万円となりました。減価償却費を12億45百万円計上したことのほか、老朽化したR&Dセンターの解体費用等の減損損失を3億15百万円計上しました。また、仕入債務が8億98百万円、未払金が3億76百万円増加しました。一方で減少要因として、棚卸資産が22億77百万円増加し、法人税等の支払額が5億74百万円あり、営業活動によるキャッシュ・フローは53億64百万円の収入となりました。なお、早期希望退職の実施に伴い、特別退職金の計上及び支払いが、それぞれ増加及び減少に含まれております。
当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が増加し、60億85百万円となりました。減価償却費を13億20百万円計上し、仕入債務が4億84百万円増加しました。一方で減少要因として、棚卸資産が11億33百万円、売上債権が7億23百万円それぞれ増加し、未払金が4億16百万円減少しました。法人税等の支払額が25億49百万円あり、営業活動によるキャッシュ・フローは26億79百万円の収入となりました。なお、前連結会計年度の早期希望退職の実施に伴う特別退職金の支払いが減少に含まれております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より14億22百万円支出額が増加し、27億24百万円の支出となりました。
前連結会計年度は、有形固定資産の取得10億16百万円や無形固定資産の取得3億44百万円が主な支出となりました。
当連結会計年度も、有形固定資産の取得22億56百万円や無形固定資産の取得4億49百万円が主な支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ2億8百万円の支出額の減少となり、当連結会計年度は22億14百万円の支出となりました。
前連結会計年度は、長期借入金の返済14億40百万円、リース債務の返済3億50百万円や当社の配当金の支払額6億32百万円が主な支出となりました。
当連結会計年度は、自己株式の取得4億56百万円や当社の配当金の支払額13億91百万円が主な支出となりました。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
⑥資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料等の購入、製造費用、商品等の仕入・調達費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、設備投資や新製品等の研究開発投資等であります。
運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としておりますが、必要に応じて、金融機関からの借入、資本市場からの調達を行うことがあります。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点で現預金を113億62百万円保有し、月次連結売上高の2.7ヶ月相当の流動性を確保しております。また、コミットメントライン契約により、自然災害等の緊急時も含め流動性を担保できるよう備えております。
⑦経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年を初年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定し、「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略と定めました。「筋肉質な企業体質への変革」では、早期希望退職者の募集を実施して人員の適正化と固定費削減に取り組んだほか、生産拠点および量産機能をタイ工場に集約・移管するなどの構造改革を推進しました。一方、「事業ポートフォリオの転換」では、ビジネスカテゴリーを4つの戦略区分に設定、安定領域と成長領域を明確化するとともに、成長領域の拡大に注力しました。最終年度となる2023年度は、連結売上高581億円、連結営業利益70億円(営業利益率12.0%)、ROE15.8%と設定いたしました。当連結会計年度の売上高は504億59百万円(前期比111.9%)、営業利益率は12.1%、ROEは14.2%、ROICは10.8%となりました。

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