四半期報告書-第42期第3四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/10 15:29
【資料】
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【項目】
39項目

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第3四半期累計期間(2022年1月1日~2022年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の防疫と経済活動の正常化が進みました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻の深刻化、中国のゼロコロナ政策、エネルギー価格の高騰などにより景気の減速感が強まりました。
このような中、当社グループでは、「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略にした3ヶ年の中期経営計画(2021年~2023年)に取り組んでおります。初年度である2021年度は、主に構造改革に取り組み、「筋肉質な企業体質への変革」に向けて大きく前進するとともに、事業面では、新型コロナウイルス感染症の影響により変化した市場ニーズを取り込むことができました。その結果、中期経営計画の最終年度となる2023年度の業績目標である連結営業利益を2年前倒しで達成したことから、連結業績目標を再設定しました。あわせて、「既存事業」のなかでも今後の成長を見込める市場や新たに成長可能性が見えてきた分野があることから、戦略区分を「Visual Communication(ビジュアルコミュニケーション)」「Digital Fabrication(デジタルファブリケーション)」「Dental(デンタル)」「Service, Software & Others(サービス・ソフトウェア&その他)」に見直しました。製品別ではなくビジネス分野毎に区分することで、各分野の動向を“見える化”するとともに、従来のサイン(広告・看板)向けの低溶剤プリンターに依存するビジネスモデルからの変革に取り組んでまいります。また、当期より売上高の開示区分につきましても、新区分に変更いたしました。
戦略区分
区分名称用途・主要製品群戦略の概要
Visual Communication (VC)
ビジュアルコミュニケ―ション
広告看板やディスプレイ装飾物製作用大判インクジェットプリンター及びインク広告看板製作分野は成熟傾向にあるものの、屋内外装飾、店舗内装など消費者への視覚的訴求(=Visual Communication)ニーズは拡大しており、インク種類の多様化によるソリューション拡充で対象用途を広げるとともに、顧客基盤の維持拡大を目指します。
Digital Fabrication (DF)
デジタルファブリケーション
オンデマンドでパーソナライズ、カスタマイズを実現する製品群当社製品のコンセプトである「多品種少量、小型コンパクト、オンデマンド、簡単操作、高品位」が活きる分野。パーソナライズ需要やニッチなニーズに応えるためのカスタマイズ需要など多品種少量をオンデマンド生産するためのプリンターやカッティングマシン、3Dものづくり製品群を小規模事業者(スモールビジネス)やインターネット通販事業者、小売事業者等に向けて提供します。これにより、新たな用途・市場を創出します。
Dental
デンタル
歯科補綴物(歯の被せもの・詰めもの)製作用デンタル加工機2010年のデンタル加工機の発売以来、欧米や日本など先進国を中心に市場の拡大を推進してまいりました。今後においても、アセアンや中南米、東ヨーロッパ、中東、アフリカなどの「新興国地域」では歯科補綴物製作のワークフローのデジタル化進展が見込まれます。さらには歯科技工所のみならず歯科クリニック(歯科医院)への展開も視野に入れ、先進国・新興国を問わず当社のビジネスの柱として育成してまいります。
Service, Software & Others (SSO)
サービス・ソフトウェア&その他
サービスパーツ及び保守費用、コネクテッドサービス関連サービスパーツの供給及び保守サービスの提供に加えて、ソフトウエアによるコネクテッド関連サービスの提供によりSaaSビジネスの確立を目指します。

当第3四半期は、需要面では新型コロナウイルス感染症の影響の緩和と経済活動の正常化が進み、対面での展示会やイベントの再開、人数制限などの規制緩和の動きが広がるなか、プリンターの設備投資や印刷物の出力需要は堅調に推移しました。一方、供給面においては部材調達が困難な状況や海上輸送の停滞が継続しました。部材調達難に対しては、製品供給への影響を最小限に留めるべく、調達の状況に応じてフレキシブルに生産計画を見直すなど対策を講じましたが、一部機種では受注残を抱えております。
これらの結果、当第3四半期の経営成績は、売上高は前年同期比10.6%増の369億39百万円となりました。売上原価率は、タイへの生産拠点の集約効果があったものの、部材調達難による生産面への影響および部材価格や海上輸送費の高騰などの影響により前年同期に比べて1.5ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費や人件費、旅費交通費などの増加により前年同期を上回りました。これにより、営業利益は前年同期比10.8%減の43億13百万円、経常利益は前年同期比8.1%減の44億32百万円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比7.5%増の30億17百万円となりました(前年同期は早期希望退職者の募集に伴う費用を特別損失として計上)。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
当第3四半期連結累計期間における主要通貨の為替レート(2022年1月~2022年9月の平均レート)は、128.06円/米ドル(前年同期108.50円)、136.00円/ユーロ(前年同期129.87円)でした。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。
当期より従来の品目別売上高の開示区分を、下記の通り新区分の市場別と品目別へ変更いたしました。前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後の市場別売上高及び品目別売上高に組み替えた数値で比較しております。なお、地域別売上高の開示区分に変更はありません。
⦅新区分⦆市場別売上高
市場前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前年同期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
Visual Communication15,26645.717,32446.92,0581.2113.5
Digital Fabrication7,32121.98,03621.8715△0.1109.8
Dental4,70614.15,03013.6324△0.5106.9
Service, Software & Others6,11918.36,54817.7428△0.6107.0
合計33,413100.036,939100.03,526-110.6

⦅新区分⦆品目別売上高
品目前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前年同期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
ハードウエア16,77250.218,45450.01,682△0.2110.0
サプライ10,72232.112,15032.91,4280.8113.3
サービスパーツ・その他5,91817.76,33517.1416△0.6107.0
合計33,413100.036,939100.03,526-110.6

[Visual Communication(VC)]
VCでは、従来の低溶剤プリンター(VC-Solvent:ブイシーソルベント)及びUVやテキスタイルプリンターなどの非溶剤系プリンター(VC-Other:ブイシーアザー)で構成し、インクの多様化とソリューション拡充により新市場の開拓と顧客基盤の強化による収益確保を目指しております。当第3四半期は、VC-Solvent では、3月に発売した最高画質プリントを実現したサイン製作用途向け主力モデル「TrueVIS(トゥルービズ)シリーズ」の新製品効果もあり、低溶剤プリンター及びインクの販売が堅調に推移しました。VC-Otherでは、UVプリンター「LEC2シリーズ」及びUVインクの販売が増加しました。これらの結果、VCの売上高は173億24百万円(前年同期比113.5%)と前年同期を上回りました。
[Digital Fabrication(DF)]
DFでは、近年急拡大する一人ひとりの顧客ニーズに合わせたパーソナライズ需要や、ニッチなニーズに応えるためのカスタマイズ需要などに対応する製品群を、小規模事業者やインターネット通販事業者、小売事業者などに向けて提案することで、新たな市場・用途の創出を目指しております。当第3四半期は、前期10月に発売した卓上型の低溶剤インクジェットプリンター「BN-20A」の販売が好調に進みました。また、カスタマイズ用途として欧州中心に展開してきた、外部パートナーとの協業によるCo-Creationモデルのフラットベッド型のUVプリンター「LEC2 Sシリーズ」を北米やアジアなど販売エリアを拡大したことで、売上に大きく貢献しました。これらの結果、DFの売上高は80億36百万円(前年同期比109.8%)と前年同期を上回りました。
[Dental]
Dentalでは、従来、品目別区分の「工作機器」に含まれていたデンタル市場向けの販売を独立して区分しました。先進国においては安全かつ迅速な治療の提供に向けて、歯科技工の内製化ニーズが高まったことから、歯科技工所及び院内ラボを有する歯科クリニックにおいてウェット式のデンタル加工機「DWX-42W」の導入が進みました。主力モデルである「DWX-52D/52DCi」は前年同期を下回りましたが、新興国モデル「DWX-52Di」の売上が伸長しました。「DWX-52Di」は、歯科技工製作ワークフローのデジタル化の機運が高まる新興国において販路拡大の取り組みが奏功し、売上に貢献しました。また、9月には高い加工品質と生産性の向上を両立したディスクチェンジャー付きの主力モデル「DWX-53DC」を発表しました。同モデルはクラウドサービスとの連携によりユーザビリティを大幅に向上させることで、歯科技工の生産マネジメントを支援します。これらの結果、為替の円安効果もあり、Dentalの売上高は50億30百万円(前年同期比106.9%)と前年同期を上回りました。
[Service, Software & Others(SSO)]
サービスパーツの販売は前期並みとなりましたが、売上に含む配送料及びその他保守売上等が増加しました。これらの結果、為替の円安効果もあり、SSOの売上高は65億48百万円(前年同期比107.0%)となりました。
(ご参考)
以下の前年同期比較につきましては、当第3四半期連結累計期間の数値を旧区分の品目別売上高に組み替えた数値で比較しております。
⦅旧区分⦆品目別売上高
品目前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間増減額(百万円)構成比増減
(%)
前年同期比(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
プリンター10,80732.312,34833.41,5401.1114.3
プロッタ8842.78112.2△ 73△0.591.7
工作機器5,07915.25,29414.3215△0.9104.2
サプライ10,72232.112,15032.91,4280.8113.3
その他5,91817.76,33517.2416△0.5107.0
合計33,413100.036,939100.03,526-110.6

地域別売上高は、以下の通りであります。
地域別売上高
地域前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前年同期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
日本3,33210.03,5759.7242△ 0.3107.3
北米10,81332.413,25635.92,4423.5122.6
欧州12,24836.612,75134.5503△ 2.1104.1
アジア2,2866.82,2376.0△ 49△ 0.897.8
その他4,73214.25,11913.9386△ 0.3108.2
合計33,413100.036,939100.03,526-110.6

[日 本]
VCでは、サイン市場向け低溶剤プリンターの新製品を中心に販売が増加しました。また、DFでは3次元切削加工機「MDXシリーズ」及び卓上型UVプリンターの販売が増加したほか、Dentalでは4月にCAD/CAM冠(デジタルデータを用いて製作した歯の詰め物や被せ物)の保険適用範囲の拡大を受けてデンタル加工機「DWX-4」の販売が増加しました。これらの結果、日本の売上高は35億75百万円(前年同期比107.3%)となりました。
[北 米]
VCでは、サイン市場向け低溶剤プリンターの新製品とサプライのインク及び「LEC2シリーズ」を中心にUVプリンターの販売が大きく伸びました。DFでは、EC市場の拡大を背景に卓上型の低溶剤インクジェットプリンター「BN-20A」の販売が大幅に増加するとともに、Co-Creationモデルのフラットベッド型のUVプリンター「LEC2 Sシリーズ」の販売が好調に推移しました。Dentalでは、主力モデルのデンタル加工機「DWX-52D/52DCi」の販売が前年同期並みとなりました。これらの結果、為替の円安効果もあり、北米の売上高は132億56百万円(前年同期比122.6%)となり、前年同期を上回りました。
[欧 州]
VCでは、サイン市場向けの低溶剤プリンターの新製品効果により、前年同期を上回りました。DFでは、Co-Creationモデルのフラットベッド型のUVプリンター「LEC2 Sシリーズ」の販売が増加しました。Dentalでは、イタリア、フランスを中心に販売が増加しました。これらの結果、為替の円安効果もあり、欧州の売上高は127億51百万円(前年同期比104.1%)となりました。
[アジア]
Dentalでは、歯科技工物製作フローのデジタル化が進むインドにおいて販売経路の整備拡充が進み、デンタル加工機の販売が大きく増加するとともに、ASEAN地域において新興国モデル「DWX-52Di」を中心に販売が増加しました。一方、ゼロコロナ政策が続く中国の販売が前年同期より大幅に減少したことから、アジアの売上高は22億37百万円(前年同期比97.8%)となり、前年同期を下回りました。
[その他]
オーストラリア、中東地域では、デンタル加工機の販売が増加したものの、サイン市場向け低溶剤プリンターの販売が減少しました。一方で、ブラジルを含む中南米地域の販売が前年同期を上回りました。これらの結果、為替の円安効果もあり、その他の売上高は51億19百万円(前年同期比108.2%)となりました。
②財政状態の分析
[資産の部]
当第3四半期末の総資産は、前連結会計年度末と比べ23億20百万円増加し、452億89百万円(前連結会計年度末比105.4%)となりました。流動資産では、現金及び預金が42億5百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が16億70百万円、棚卸資産が28億56百万円それぞれ増加いたしました。固定資産では、本社新社屋の建設等により建設仮勘定が6億38百万円、都田事業所の改修工事等により建物及び構築物が6億18百万円それぞれ増加いたしました。
[負債の部]
当第3四半期末の負債は、10億38百万円減少し、131億33百万円(前連結会計年度末比92.7%)となりました。流動負債では、早期希望退職の実施に伴う特別退職金の支払い等により未払金が8億8百万円減少したことに加え、未払法人税等が10億82百万円減少いたしました。
[純資産の部]
当第3四半期末の純資産は、33億59百万円増加し、321億56百万円(前連結会計年度末比111.7%)となりました。前連結会計年度末に対し、配当の支払いによる減少があったものの、当期の業績により利益剰余金が16億25百万円増加したことに加え、円安の影響等により為替換算調整勘定が17億23百万円増加いたしました。
(2)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当社グループにおける研究開発活動は、主に当社及び連結子会社のDGSHAPE株式会社で行っており、当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は2,345百万円であります。
(4)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、早期希望退職を実施したことなどにより、当社の従業員数は前連結会計年度末に比べ73名減少しましたが、当社の連結子会社において増員があったことなどにより、当社グループの従業員数は25名増加し、1,167名となりました。
(5)生産、受注及び販売の実績
当社はセル生産方式によるフレキシブルな生産体制をとっており、生産状況は比較的変動いたします。当第3四半期連結累計期間における生産実績は以下の通りであります。なお、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
生産実績
品目当第3四半期連結累計期間(千円)前年同期比(%)
Visual Communication10,930,893100.7
Digital Fabrication4,485,040102.3
Dental1,900,587125.1
Service, Software & Others12,637143.6
合計17,329,158103.3

(注)生産金額は当社の標準販売価格によっております。
(6)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であったタイ子会社の工場の増築は、2022年1月に完了し、都田事業所の改修工事は、2022年6月に完了いたしました。
また、当第3四半期連結期間において、新たに確定した主要な設備の新設等の計画は、以下の通りであります。
事業所名
(所在地)
設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の
増加能力
総額
(千円)
既支払額
(千円)
本社(浜松市北区)本社社屋の建設2,950,000940,500自己資金2022年9月2023年7月-

タイ子会社の工場の生産設備の増強は、以下の通りであります。
事業所名
(所在地)
設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の
増加能力
総額
(千バーツ)
既支払額
(千バーツ)
Roland Digital Group (Thailand) Ltd.
(タイ サムットサコン県)
生産設備の増強120,000-自己資金2022年9月2023年4月-

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