有価証券報告書-第46期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 16:04
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140項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、第1四半期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、過去に類を見ない景気低迷に見舞われましたが、第2四半期に入り各国の景気回復に向けた政策の効果もあり、国や地域により濃淡はあるものの緩やかな回復傾向となりました。しかしながら、第3四半期後半から再び全世界で感染が拡大傾向となり、第4四半期には強い感染力を持つ変異株が世界各地でまん延する中、各国政府による外出制限等の規制強化や延長措置に伴い経済活動に停滞がみられるなど、総じて厳しい環境が継続いたしました。国内外で開始されたワクチン接種の進捗による社会・経済活動の回復への期待感も強まってはいるものの、今後の経済見通しには依然不透明感が拭えず、予断を許さない状況が継続しています。
このような環境の中、当連結会計年度を通して新型コロナウイルス感染症拡大に伴う景気低迷の影響を受け、顧客における設備投資の抑制やプリント需要の大幅な減退等により、当社グループの売上高に多大な影響をもたらしました。一方で、第4四半期を顧みますと、第1四半期をボトムとして顧客の需要が回復の傾向にあるなか、売上高は第3四半期に引き続き改善の方向に動いております。
これに対し、当社では、お客様と社員の安全を第一に感染症拡大防止のための施策を実施しつつ、Webを活用したオンラインによる製品デモンストレーションや展示会、商談など、工夫を凝らした営業活動に精力的に取り組むとともに、コロナ禍の影響により変化する市場や顧客のニーズに対応する新製品を順次発表・投入するなど、売上高の回復に努めてまいりました。加えて、将来の業績のV字回復を実現するために、第2四半期までに当社グループの事業体質強化を目的とした各種構造改革施策を実施した結果、第3四半期及び第4四半期の連結損益は黒字を確保いたしました。
また、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う世界的な景気低迷の影響と、これに伴う市場ニーズや顧客の志向変化を踏まえ、withコロナ、afterコロナの時代を見据えて、従来の取り組みを根本的に見直す必要があるとの判断に至り、2025年度をゴールとした新中長期成長戦略「Mimaki V10」を策定し、2020年12月に発表いたしました。この「Mimaki V10」では、売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、財務基盤を強化して、持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤を構築したうえで、2025年度までに営業利益率10%を達成することを経営方針と定め、全社一丸となって取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループの売上高は487億22百万円(前連結会計年度比12.3%減)、営業損失は5億9百万円(前連結会計年度は営業利益13億53百万円)、経常利益は3億66百万円(前連結会計年度比61.3%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は3億1百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失7億77百万円)となりました。なお、当連結会計年度における主要な為替レートは、1米ドル=106.06円(前年同期 108.75円)、1ユーロ=123.70円(前年同期 120.83円)で推移いたしました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの利益につきましては、セグメント間取引消去の影響により連結損益計算書の営業利益から乖離してしまうため、記載を省略しております。
(日本・アジア・オセアニア)
売上高は241億40百万円(前連結会計年度比12.7%減)であります。コロナ禍影響からの回復が比較的早かった中国では、第2四半期以降販売が順調に回復し、通年では主力のSG市場向けを中心に前期を上回り、またオーストラリアも期間を通じて好調に推移しました。一方で、この両国以外のアジア・オセアニア及び日本では、需要は徐々に戻りつつありますが、その足取りは鈍い状況が継続しています。以上の結果、当セグメントは大幅な減収となりました。
(北・中南米)
売上高は104億97百万円(同12.4%減)であります。北米では、第1四半期は設備投資の抑制等により販売が大幅に減少しましたが、第2四半期以降は順調に回復して各四半期で前年同期を上回り、通年では前年同期並みの売上高となりました。一方で、ブラジルを含む中南米では、期間を通じて景気低迷の影響を大きく受け、売上高は前期を大幅に下回りました。また、為替が中南米通貨やドルが前期より円高で推移したことも、減収要因となりました。以上の結果、当セグメントは大幅な減収となりました。
(欧州・中東・アフリカ)
売上高は140億84百万円(同11.5%減)であります。第2四半期以降は、国により濃淡はあるものの全般に回復基調が続いており、足下の第4四半期ではドイツ、イギリス、イタリア、フランス等の主要国で売上高は前年同期を上回りましたが、第1四半期における欧州主要国での厳しい外出規制等による深刻な景気低迷の影響を大きく受けたことから、当セグメントは大幅な減収となりました。
[市場別売上高]
売上高(百万円)構成比率(%)対前年増減率(%)
S G 市 場 向 け20,12141.3△8.4
I P 市 場 向 け12,66626.0△15.9
T A 市 場 向 け4,4279.1△24.9
F A 事 業3,6637.5△16.9
そ の 他7,84316.1△4.5
合 計48,722100.0△12.3

(SG市場向け)
売上高は201億21百万円(前連結会計年度比8.4%減)であります。コロナ禍により全世界的に各種展示会・イベント等の中止や延期によるサイネージプリント需要低迷等の影響を受け、減収となりました。一方で、顧客における印刷需要の回復や、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための注意喚起サインなどの新たな需要増加等もあり、第2四半期以降は回復の傾向が表れ、第3四半期、第4四半期ともに前年同期比で増収となりました。
(IP市場向け)
売上高は126億66百万円(同15.9%減)であります。世界的な消費低迷の影響により、工業製品やノベルティグッズ等のプリント需要が低迷し、大幅な減収となりましたが、第2四半期以降は顧客の需要回復に伴い減収幅は改善し、足下の第4四半期では前年同期比増収となりました。
(TA市場向け)
売上高は44億27百万円(同24.9%減)であります。世界的な経済活動自粛や外出規制等の影響を受け、テキスタイル・アパレル市場の需要が縮小したことから、顧客の稼働率低迷により本体・インクとも販売が減少し、大幅な減収となりました。なお、第2四半期以降は世界的な経済活動回復の動きを受け、徐々に改善の方向にあります。
(FA事業)
売上高は36億63百万円(同16.9%減)であります。自動車関連向け等受注が堅調な分野もあるものの、事業全般に景気低迷の影響を受け、大幅な減収となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度における資産の残高は、508億38百万円(前連結会計年度末542億21百万円)となり33億83百万円減少いたしました。流動資産の残高は、391億63百万円(同411億3百万円)となり19億40百万円減少いたしました。これは、受取手形及び売掛金17億30百万円の減少等があったことによるものであります。また、固定資産は116億75百万円(同131億18百万円)となり14億42百万円減少いたしました。これは、工具、器具及び備品4億12百万円の減少等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度における負債の残高は、346億25百万円(同381億88百万円)となり35億63百万円減少いたしました。流動負債の残高は、249億69百万円(同291億46百万円)となり41億77百万円減少いたしました。これは、電子記録債務17億3百万円の増加、支払手形及び買掛金7億97百万円の増加等があったものの、短期借入金65億75百万円の減少等があったことによるものであります。固定負債の残高は、96億56百万円(同90億42百万円)となり6億13百万円増加いたしました。これは長期借入金8億47百万円の増加等があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、162億13百万円(同160億33百万円)となり1億80百万円増加いたしました。これは、利益剰余金3億1百万円の減少等があったものの、為替換算調整勘定5億33百万円の増加等があったことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という)は、長期借入金の借入や仕入債務の増加等があったものの、短期借入金の減少、長期借入金の返済等により前連結会計年度末に比べ3億5百万円減少し、当連結会計年度末には、106億83百万円となりました。なお、営業活動、投資活動、財務活動別の詳細につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は66億34百万円(前連結会計年度比58億10百万円の増加)となりました。これは仕入債務の増加22億95百万円、売上債権の減少20億62百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は15百万円(前連結会計年度は3億68百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出4億34百万円等があったものの、事業譲渡による収入3億34百万円、有形固定資産の売却による収入99百万円等により獲得したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は73億15百万円(前連結会計年度比68億83百万円の増加)となりました。これは長期借入金の借入れによる収入55億41百万円等があったものの、短期借入金の減少67億21百万円、長期借入金の返済による支出59億98百万円等に使用されたことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前年増減率(%)
日本・アジア・オセアニア(千円)20,926,657△17.7
欧州・中東・アフリカ(千円)1,930,9213.1
合 計(千円)22,857,578△16.2

(注)金額は標準原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
また、当連結会計年度の生産実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
市 場 別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前年増減率(%)
S G 市 場 向 け(千円)8,657,443△16.9
I P 市 場 向 け(千円)4,438,178△26.1
T A 市 場 向 け(千円)2,524,564△15.8
F A 事 業(千円)3,350,405△12.4
そ の 他 (千円)3,886,987△3.7
合 計 (千円)22,857,578△16.2

(注)1.上記の金額は標準原価によっております。
2.日本・アジア・オセアニアにおける生産実績が著しく減少しておりますのは、主力の加沢工場(長野県東御市)において計画休業を行い、コロナ禍影響による需要の減少に見合う生産調整を進めたことによるものであります。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前年増減率(%)
日本・アジア・オセアニア(千円)24,140,925△12.7
北・中南米(千円)10,497,439△12.4
欧州・中東・アフリカ(千円)14,084,565△11.5
合 計(千円)48,722,930△12.3

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
また、当連結会計年度の販売実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
市 場 別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前年増減率(%)
S G 市 場 向 け(千円)20,121,268△8.4
I P 市 場 向 け(千円)12,666,863△15.9
T A 市 場 向 け(千円)4,427,711△24.9
F A 事 業(千円)3,663,203△16.9
そ の 他 (千円)7,843,883△4.5
合 計(千円)48,722,930△12.3

当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品 目当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前年増減率(%)
製 品 本 体(千円)19,583,724△20.4
イ ン ク(千円)17,541,117△6.1
保 守 部 品(千円)3,836,867△1.6
そ の 他(千円)7,761,220△7.2
合 計(千円)48,722,930△12.3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
なお、運転資本(流動資産から流動負債を差し引いた金額)は、前連結会計年度末に対して22億36百万円増加し、141億94百万円となりました。今後も厳しい経営環境が続くものと想定されますが、当社の財政状態は健全性を保っていることに加え、資金についても十分な手当てができています。
経営成績につきましては、売上高は487億22百万円(前連結会計年度比12.3%減)、営業損失は5億9百万円(前連結会計年度は営業利益13億53百万円)となりました。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは66億50百万円となりました。当期純損失を計上しましたが、その要因は非資金収支項目(のれん減損)であることと、徹底した在庫削減の実施に加え、不要不急の設備投資を差控えたこと等により、営業キャッシュ・フロー、フリーキャッシュ・フローともに黒字を確保しております。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する見通しのなか、内部資金の確保を最優先する所存であります。その後は、成長に向けた旺盛な資金需要により相応の流動性が見込まれますので、内部資金・直接金融・間接金融のバランスを図りつつ、計画的に資本の財源を確保してまいります。
③経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中長期成長戦略「Mimaki V10」において、2025年度までに営業利益率10%達成を目標に掲げ、この実現に向けて従来のように売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、財務基盤を強化して、持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤の構築に取り組んでまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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