有価証券報告書-第49期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度(以下、当期)における世界経済は、高水準のインフレの継続や、各国中央銀行や政府による金融政策などの影響が続くなかで、地政学的リスクの高まりなどを含め、全般的に不透明な状況が継続しました。北米では、個人消費を中心に景気が堅調に推移しました。また欧州では、ウクライナ侵攻の長期化を背景に景気の停滞が継続しました。わが国においては、輸出需要の増加などが追い風となり、脱コロナ禍に伴い個人消費や設備投資が戻ったことに加え、インバウンド需要の回復などにより、経済の持続的な回復が期待されております。
このような環境のなか、当社グループでは2020年12月に制定した中長期成長戦略「Mimaki V10」で定めた重点施策に基づき、新製品の市場投入と販売拡大、市場環境や顧客ニーズの急激な変化を見据えた事業展開、収益性向上に向けた基盤構築を継続してまいりました。当期は、第4四半期連結会計期間において、IP(インダストリアルプロダクツ)市場向けでは、高速・高画質のフラットベッドUVプリンタJFX600の大型2.5メートル×3.1メートルサイズ機「JFX600-2531」をラインナップに追加しました。また、円柱プリントの常識を刷新する生産性が最大3倍の傾斜形状にも対応した360度プリントオプション「Kebab HS」の販売を開始しました。さらに、TA(テキスタイル・アパレル)市場向けでは、ポリエステルだけでなく様々な種類の生地にプリントと転写で完了するシンプルな捺染工程を実現し、専門技術や知識が無くても簡単にオペレーションが可能で、かつ従来の捺染プリント方式と比べ廃水の約90%を削減する、環境と人に優しい次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を発表しました。
当期の売上高は、期を通じて為替の円安によるプラス影響も加わり、増収となりました。製品市場別では、TA市場向けにおいて今期市場投入したDTF(Direct to Film)機TxF150が、先進国を中心に好調な販売が継続しました。また、前下期ではバックオーダー解消に伴う販売が拡大したSG(サイングラフィックス)市場向けや、同じく前期に新製品が好調に推移したIP市場向けでは、プリンタ本体の販売が減少したものの、インクの販売は堅調に推移しました。エリア別では、欧州の販売が景気停滞の影響を受け前期を若干下回りました。一方で、日本はIPやTAを中心に好調な販売が持続し、アジア・オセアニアでは前期がコロナ禍の影響により低調だった中国での販売が大幅に伸長しました。北米も、景気拡大の動きを受けて特にTAが牽引し堅調に推移しました。利益面では、前期に調達した半導体等の高コスト部材を使用した製品の販売が継続したものの、輸送コストの減少に加え、全般的なコスト上昇に対応するための販売価格見直しを適切に進めた効果もあり、売上原価率が改善しました。販売管理費は、各国でのインフレ進行に見合った人件費の増加に加え、今後の新技術・新製品開発に向けた研究開発費や、グローバルでの展示会への積極的な出展等の営業活動の活発化に伴う費用が増加しましたが、売上高比率の増加は最小限に抑制しました。これらに加え、為替のプラス効果もあり、大幅な増益となりました。なお、当社の欧州子会社であるMimaki Europe B.V.(オランダ)において、ロシア及びベラルーシ向けの制裁措置に違反の懸念があり、当該取引について引当額を合理的に見積り、2023年3月期第3四半期に制裁措置関連損失引当金として計上しました。その後、2023年12月にオランダ税務当局による調査が行われましたが罰金等の指摘はなく、今後も罰金等の発生が想定されないことから、引当金を取り崩し制裁措置関連損失引当金戻入額として、当期の第3四半期において特別利益に計上しております。
以上の結果、当期における当社グループの売上高は756億31百万円(前期比7.1%増)、営業利益は54億80百万円(同29.2%増)、経常利益は48億82百万円(同28.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億7百万円(同32.1%増)となりました。なお、売上高及び営業利益以下の各段階利益は、過去最高を更新しました。
当期における主要な為替レートは、1米ドル=144.62円(前期 135.48円)、1ユーロ=156.79円(前期 140.97円)で推移しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの利益につきましては、セグメント間取引消去の影響により連結損益計算書の営業利益から乖離してしまうため、記載を省略しております。
(日本・アジア・オセアニア)
売上高は339億94百万円(前期比7.4%増)となりました。日本では、本体はSG市場向けでフラグシップモデルが、IP市場向けで小型FB(フラットベッド)モデルが、TA市場向けで新製品を中心に、順調に販売が伸長しました。インクはSG市場向けが伸び悩んだ一方で、IP及びTA市場向けの販売が好調に推移しました。FA事業では基板実装装置や半導体製造装置が販売を伸ばしました。以上により増収となりました。アジア・オセアニアでは、オーストラリアやタイ等で販売が減少したものの、中国での販売が大幅に伸長しました。またインド、インドネシア、フィリピン等でも販売が好調だった結果、SG、IP、TAの各市場向けの販売が伸長しました。前期の販売が好調だったFA事業の台湾向け販売は減少したものの、全体では増収となりました。
(北・中南米)
売上高は214億93百万円(同13.3%増)となりました。北米では、個人消費を中心に堅調な景気拡大が続くなか、TA市場向けの販売が新製品やフラグシップモデルが好調で大幅に伸長しました。SG及びIP市場向けでは、本体の販売が伸び悩んだものの、インクの販売は好調に推移しました。以上に加え為替のプラス影響もあり、増収となりました。中南米では、ブラジルやメキシコを中心に販売が増加し、大幅な増収となりました。
(欧州・中東・アフリカ)
売上高は201億42百万円(同0.8%増)となりました。欧州では、為替のプラス影響はあったものの、若干の減収となりました。TA市場向けで新製品を中心に大幅に販売が増加した一方で、SG及びIP市場向けの販売が減少しました。国別では、ポルトガル、フランス、ポーランド等で好調だったものの、イタリア、英国、トルコなどで販売が減少しました。
[市場別売上高]
(SG市場向け)
売上高は295億81百万円(前期比4.0%増)となりました。本体は、UVインクモデルやフラグシップモデルの販売が増加したものの、前下期にバックオーダー解消に伴い販売が拡大した欧州や北米では、既存モデルを中心に販売が減少しました。一方で、インクの販売は堅調に推移し、為替のプラス影響もあり増収となりました。
(IP市場向け)
売上高は200億36百万円(同0.5%減)となりました。本体は、新製品の販売が大きく伸長した前期との比較では減少したものの、インクの販売が好調に推移し、為替のプラス影響もあり前期並となりました。
(TA市場向け)
売上高は94億71百万円(同43.2%増)となりました。本体は、先進国を中心に当期から投入したDTF機の販売が好調に推移しました。また、同じく当期から販売開始した高速昇華転写モデルも着実に立ち上がり、加えてインクの販売も堅調に推移し、大幅な増収となりました。
(FA事業)
売上高は45億33百万円(同2.5%減)となりました。基板実装装置や半導体製造装置の販売は増加したものの、台湾特定顧客向けの販売が減少した基板検査装置に加え、FA装置、金属加工の販売が減少し、減収となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度における資産の残高は、757億18百万円(前連結会計年度末697億89百万円)となり59億28百万円増加しました。流動資産の残高は、587億66百万円(同536億92百万円)となり50億74百万円増加しました。これは、主に現金及び預金の増加等によるものです。また、固定資産は169億51百万円(同160億97百万円)となり8億54百万円増加しました。これは、主に建物及び構築物の増加等によるものです。
(負債)
当連結会計年度における負債の残高は、483億27百万円(同477億33百万円)となり5億93百万円増加しました。流動負債の残高は、415億13百万円(同401億44百万円)となり13億68百万円増加しました。これは、主に電子記録債務の増加等によるものです。固定負債の残高は、68億14百万円(同75億89百万円)となり7億74百万円減少しました。これは、主に長期借入金の減少等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、273億90百万円(同220億56百万円)となり53億34百万円増加しました。これは、主に利益剰余金の増加等によるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という)は、長期借入金の返済による支出や有形固定資産の取得による支出等があったものの、税金等調整前当期純利益の増加や棚卸資産の減少等により前連結会計年度末に比べ60億16百万円増加し、当連結会計年度末には、142億18百万円となりました。なお、営業活動、投資活動、財務活動別の詳細につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は95億63百万円(前連結会計年度比90億73百万円増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益の増加48億91百万円、棚卸資産の減少40億9百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は25億96百万円(同9億3百万円減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出16億50百万円、定期預金の預入による支出8億24百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は14億40百万円(前連結会計年度は35億19百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入31億21百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出38億87百万円等があったことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は標準原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
また、当連結会計年度の生産実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
また、当連結会計年度の販売実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
なお、運転資本(流動資産から流動負債を差し引いた金額)は、前連結会計年度末に対して37億5百万円増加し、172億53百万円となりました。今後も厳しい経営環境が続くものと想定されますが、当社の財政状態は健全性を保っていることに加え、資金についても十分な手当てができております。
経営成績につきましては、売上高は756億31百万円(前連結会計年度比7.1%増)、営業利益は54億80百万円(同29.2%増)となりました。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは69億67百万円となりました。その要因は、中長期成長戦略「Mimaki V10」で定めた目標達成に向けた、研究開発用設備投資や新製品量産に向けた金型投資に加え、ソフトウエアへの投資を積極的に行ったこと等により、投資キャッシュ・フローはマイナスとなりましたが、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したことに加え、棚卸資産が大幅に減少したこと等により、営業キャッシュ・フローが大幅に増加したことによるものです。当期以降も、売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、棚卸資産の削減に向けた諸施策を実施して営業キャッシュ・フローの最大化を図りつつ、将来成長のために必要な投資も積極的に行い、財政状態の健全性維持と持続的な成長の実現を両立させるべく、内部資金・直接金融・間接金融のバランスを図りつつ、計画的に資本の財源を確保してまいります。
③経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中長期成長戦略「Mimaki V10」において、2025年度までに営業利益率10%達成を目標に掲げ、この実現に向けて従来のように売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、財務基盤を強化して、持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤の構築に取り組んでまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(以下、当期)における世界経済は、高水準のインフレの継続や、各国中央銀行や政府による金融政策などの影響が続くなかで、地政学的リスクの高まりなどを含め、全般的に不透明な状況が継続しました。北米では、個人消費を中心に景気が堅調に推移しました。また欧州では、ウクライナ侵攻の長期化を背景に景気の停滞が継続しました。わが国においては、輸出需要の増加などが追い風となり、脱コロナ禍に伴い個人消費や設備投資が戻ったことに加え、インバウンド需要の回復などにより、経済の持続的な回復が期待されております。
このような環境のなか、当社グループでは2020年12月に制定した中長期成長戦略「Mimaki V10」で定めた重点施策に基づき、新製品の市場投入と販売拡大、市場環境や顧客ニーズの急激な変化を見据えた事業展開、収益性向上に向けた基盤構築を継続してまいりました。当期は、第4四半期連結会計期間において、IP(インダストリアルプロダクツ)市場向けでは、高速・高画質のフラットベッドUVプリンタJFX600の大型2.5メートル×3.1メートルサイズ機「JFX600-2531」をラインナップに追加しました。また、円柱プリントの常識を刷新する生産性が最大3倍の傾斜形状にも対応した360度プリントオプション「Kebab HS」の販売を開始しました。さらに、TA(テキスタイル・アパレル)市場向けでは、ポリエステルだけでなく様々な種類の生地にプリントと転写で完了するシンプルな捺染工程を実現し、専門技術や知識が無くても簡単にオペレーションが可能で、かつ従来の捺染プリント方式と比べ廃水の約90%を削減する、環境と人に優しい次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を発表しました。
当期の売上高は、期を通じて為替の円安によるプラス影響も加わり、増収となりました。製品市場別では、TA市場向けにおいて今期市場投入したDTF(Direct to Film)機TxF150が、先進国を中心に好調な販売が継続しました。また、前下期ではバックオーダー解消に伴う販売が拡大したSG(サイングラフィックス)市場向けや、同じく前期に新製品が好調に推移したIP市場向けでは、プリンタ本体の販売が減少したものの、インクの販売は堅調に推移しました。エリア別では、欧州の販売が景気停滞の影響を受け前期を若干下回りました。一方で、日本はIPやTAを中心に好調な販売が持続し、アジア・オセアニアでは前期がコロナ禍の影響により低調だった中国での販売が大幅に伸長しました。北米も、景気拡大の動きを受けて特にTAが牽引し堅調に推移しました。利益面では、前期に調達した半導体等の高コスト部材を使用した製品の販売が継続したものの、輸送コストの減少に加え、全般的なコスト上昇に対応するための販売価格見直しを適切に進めた効果もあり、売上原価率が改善しました。販売管理費は、各国でのインフレ進行に見合った人件費の増加に加え、今後の新技術・新製品開発に向けた研究開発費や、グローバルでの展示会への積極的な出展等の営業活動の活発化に伴う費用が増加しましたが、売上高比率の増加は最小限に抑制しました。これらに加え、為替のプラス効果もあり、大幅な増益となりました。なお、当社の欧州子会社であるMimaki Europe B.V.(オランダ)において、ロシア及びベラルーシ向けの制裁措置に違反の懸念があり、当該取引について引当額を合理的に見積り、2023年3月期第3四半期に制裁措置関連損失引当金として計上しました。その後、2023年12月にオランダ税務当局による調査が行われましたが罰金等の指摘はなく、今後も罰金等の発生が想定されないことから、引当金を取り崩し制裁措置関連損失引当金戻入額として、当期の第3四半期において特別利益に計上しております。
以上の結果、当期における当社グループの売上高は756億31百万円(前期比7.1%増)、営業利益は54億80百万円(同29.2%増)、経常利益は48億82百万円(同28.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億7百万円(同32.1%増)となりました。なお、売上高及び営業利益以下の各段階利益は、過去最高を更新しました。
当期における主要な為替レートは、1米ドル=144.62円(前期 135.48円)、1ユーロ=156.79円(前期 140.97円)で推移しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの利益につきましては、セグメント間取引消去の影響により連結損益計算書の営業利益から乖離してしまうため、記載を省略しております。
(日本・アジア・オセアニア)
売上高は339億94百万円(前期比7.4%増)となりました。日本では、本体はSG市場向けでフラグシップモデルが、IP市場向けで小型FB(フラットベッド)モデルが、TA市場向けで新製品を中心に、順調に販売が伸長しました。インクはSG市場向けが伸び悩んだ一方で、IP及びTA市場向けの販売が好調に推移しました。FA事業では基板実装装置や半導体製造装置が販売を伸ばしました。以上により増収となりました。アジア・オセアニアでは、オーストラリアやタイ等で販売が減少したものの、中国での販売が大幅に伸長しました。またインド、インドネシア、フィリピン等でも販売が好調だった結果、SG、IP、TAの各市場向けの販売が伸長しました。前期の販売が好調だったFA事業の台湾向け販売は減少したものの、全体では増収となりました。
(北・中南米)
売上高は214億93百万円(同13.3%増)となりました。北米では、個人消費を中心に堅調な景気拡大が続くなか、TA市場向けの販売が新製品やフラグシップモデルが好調で大幅に伸長しました。SG及びIP市場向けでは、本体の販売が伸び悩んだものの、インクの販売は好調に推移しました。以上に加え為替のプラス影響もあり、増収となりました。中南米では、ブラジルやメキシコを中心に販売が増加し、大幅な増収となりました。
(欧州・中東・アフリカ)
売上高は201億42百万円(同0.8%増)となりました。欧州では、為替のプラス影響はあったものの、若干の減収となりました。TA市場向けで新製品を中心に大幅に販売が増加した一方で、SG及びIP市場向けの販売が減少しました。国別では、ポルトガル、フランス、ポーランド等で好調だったものの、イタリア、英国、トルコなどで販売が減少しました。
[市場別売上高]
| 売上高(百万円) | 構成比率(%) | 対前年増減率(%) | |
| S G 市 場 向 け | 29,581 | 39.1 | 4.0 |
| I P 市 場 向 け | 20,036 | 26.5 | △0.5 |
| T A 市 場 向 け | 9,471 | 12.5 | 43.2 |
| F A 事 業 | 4,533 | 6.0 | △2.5 |
| そ の 他 | 12,009 | 15.9 | 11.6 |
| 合 計 | 75,631 | 100.0 | 7.1 |
(SG市場向け)
売上高は295億81百万円(前期比4.0%増)となりました。本体は、UVインクモデルやフラグシップモデルの販売が増加したものの、前下期にバックオーダー解消に伴い販売が拡大した欧州や北米では、既存モデルを中心に販売が減少しました。一方で、インクの販売は堅調に推移し、為替のプラス影響もあり増収となりました。
(IP市場向け)
売上高は200億36百万円(同0.5%減)となりました。本体は、新製品の販売が大きく伸長した前期との比較では減少したものの、インクの販売が好調に推移し、為替のプラス影響もあり前期並となりました。
(TA市場向け)
売上高は94億71百万円(同43.2%増)となりました。本体は、先進国を中心に当期から投入したDTF機の販売が好調に推移しました。また、同じく当期から販売開始した高速昇華転写モデルも着実に立ち上がり、加えてインクの販売も堅調に推移し、大幅な増収となりました。
(FA事業)
売上高は45億33百万円(同2.5%減)となりました。基板実装装置や半導体製造装置の販売は増加したものの、台湾特定顧客向けの販売が減少した基板検査装置に加え、FA装置、金属加工の販売が減少し、減収となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度における資産の残高は、757億18百万円(前連結会計年度末697億89百万円)となり59億28百万円増加しました。流動資産の残高は、587億66百万円(同536億92百万円)となり50億74百万円増加しました。これは、主に現金及び預金の増加等によるものです。また、固定資産は169億51百万円(同160億97百万円)となり8億54百万円増加しました。これは、主に建物及び構築物の増加等によるものです。
(負債)
当連結会計年度における負債の残高は、483億27百万円(同477億33百万円)となり5億93百万円増加しました。流動負債の残高は、415億13百万円(同401億44百万円)となり13億68百万円増加しました。これは、主に電子記録債務の増加等によるものです。固定負債の残高は、68億14百万円(同75億89百万円)となり7億74百万円減少しました。これは、主に長期借入金の減少等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、273億90百万円(同220億56百万円)となり53億34百万円増加しました。これは、主に利益剰余金の増加等によるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という)は、長期借入金の返済による支出や有形固定資産の取得による支出等があったものの、税金等調整前当期純利益の増加や棚卸資産の減少等により前連結会計年度末に比べ60億16百万円増加し、当連結会計年度末には、142億18百万円となりました。なお、営業活動、投資活動、財務活動別の詳細につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は95億63百万円(前連結会計年度比90億73百万円増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益の増加48億91百万円、棚卸資産の減少40億9百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は25億96百万円(同9億3百万円減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出16億50百万円、定期預金の預入による支出8億24百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は14億40百万円(前連結会計年度は35億19百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入31億21百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出38億87百万円等があったことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 対前年増減率(%) |
| 日本・アジア・オセアニア(千円) | 29,368,878 | △4.1 |
| 欧州・中東・アフリカ(千円) | 3,882,597 | 0.5 |
| 合 計(千円) | 33,251,475 | △3.6 |
(注)金額は標準原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
また、当連結会計年度の生産実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
| 市 場 別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 対前年増減率(%) |
| S G 市 場 向 け(千円) | 11,612,237 | △14.8 |
| I P 市 場 向 け(千円) | 6,925,795 | △4.5 |
| T A 市 場 向 け(千円) | 5,515,537 | 38.7 |
| F A 事 業(千円) | 4,386,677 | 4.1 |
| そ の 他 (千円) | 4,811,227 | △11.5 |
| 合 計 (千円) | 33,251,475 | △3.6 |
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 対前年増減率(%) |
| 日本・アジア・オセアニア(千円) | 33,994,773 | 7.4 |
| 北・中南米(千円) | 21,493,484 | 13.3 |
| 欧州・中東・アフリカ(千円) | 20,142,888 | 0.8 |
| 合 計(千円) | 75,631,146 | 7.1 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
また、当連結会計年度の販売実績を市場別に示すと、次のとおりであります。
| 市 場 別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 対前年増減率(%) |
| S G 市 場 向 け(千円) | 29,581,106 | 4.0 |
| I P 市 場 向 け(千円) | 20,036,006 | △0.5 |
| T A 市 場 向 け(千円) | 9,471,177 | 43.2 |
| F A 事 業(千円) | 4,533,686 | △2.5 |
| そ の 他 (千円) | 12,009,169 | 11.6 |
| 合 計(千円) | 75,631,146 | 7.1 |
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品 目 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 対前年増減率(%) |
| 製 品 本 体(千円) | 30,490,975 | 3.4 |
| イ ン ク(千円) | 27,998,747 | 10.9 |
| 保 守 部 品(千円) | 6,183,309 | 7.5 |
| そ の 他(千円) | 10,958,114 | 8.4 |
| 合 計(千円) | 75,631,146 | 7.1 |
(注)主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
なお、運転資本(流動資産から流動負債を差し引いた金額)は、前連結会計年度末に対して37億5百万円増加し、172億53百万円となりました。今後も厳しい経営環境が続くものと想定されますが、当社の財政状態は健全性を保っていることに加え、資金についても十分な手当てができております。
経営成績につきましては、売上高は756億31百万円(前連結会計年度比7.1%増)、営業利益は54億80百万円(同29.2%増)となりました。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは69億67百万円となりました。その要因は、中長期成長戦略「Mimaki V10」で定めた目標達成に向けた、研究開発用設備投資や新製品量産に向けた金型投資に加え、ソフトウエアへの投資を積極的に行ったこと等により、投資キャッシュ・フローはマイナスとなりましたが、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したことに加え、棚卸資産が大幅に減少したこと等により、営業キャッシュ・フローが大幅に増加したことによるものです。当期以降も、売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、棚卸資産の削減に向けた諸施策を実施して営業キャッシュ・フローの最大化を図りつつ、将来成長のために必要な投資も積極的に行い、財政状態の健全性維持と持続的な成長の実現を両立させるべく、内部資金・直接金融・間接金融のバランスを図りつつ、計画的に資本の財源を確保してまいります。
③経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中長期成長戦略「Mimaki V10」において、2025年度までに営業利益率10%達成を目標に掲げ、この実現に向けて従来のように売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、財務基盤を強化して、持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤の構築に取り組んでまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。