有価証券報告書-第158期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症収束後の経済活動の正常化等に伴い、世界経済は全体として持ち直しの動きが見られました。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東での紛争勃発、世界的な金融引き締めによる景気減速懸念などを背景に、先行き不透明な状況が継続しました。
このような状況の中、当社グループは、船舶不足や荷揚げ港での港湾混雑、及び航路変更による輸送期間の長期化などの物流における制約を受けたものの、販売面では、ラージ商品群の導入に加え、収益確保に向けて、販売が好調な市場への仕向地変更、車種構成や販売価格、装備の見直しによる販売強化を図るとともに、投資効率及び在庫回転率の向上による経営効率の改善に取り組んでまいりました。さらに、2030年に向けた経営方針の実現に向け、電動化に向けた取り組み等も進めてまいりました。昨年11月には、電動化事業へのリソースシフトを加速させるため、電動化事業本部(通称e-Mazda)を発足させました。当社初のバッテリーEV専用プラットフォームを有するバッテリーEVの2027年の導入に向け、着実に取り組みを進めております。
商品面では、当連結会計年度においては、昨年4月、「MAZDA CX-90」の販売を北米より順次開始するとともに、同年11月には、ロータリーエンジンを発電機として使用する今までにない電動車として「MAZDA MX-30 Rotary-EV」の日本での販売を開始しました。また、昨年10月には、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」において、「MAZDA ICONIC SP(マツダアイコニック エスピー)」を公開いたしました。「ICONIC SP」は、マツダならではのコンパクトでレイアウトの自由度が高い2ローターRotary-EVシステムを想定し、走りの良さを想起させる低重心のプロポーションを備えた新しい時代に適合したコンパクトスポーツカーコンセプトです。
マツダは、「クルマが好き」という感情を育むことを「ひと中心」の研究開発やブランド体験で強化しつつ、時代に適合した技術でマツダらしい「走る歓び」を進化させ続け、移動体験の感動を提供することにより、お客様の支持を獲得してまいります。
[グローバル販売]
当連結会計年度のグローバル販売台数は、米国における販売が好調に推移したことに加え、車種別では新規に導入した「CX-90」等のラージ商品群や米国アラバマ工場で製造した「MAZDA CX-50」が台数増加を牽引したことから、前期比11.8%増の1,241千台となりました。
市場別の販売台数は、次のとおりであります。
<日本>クロスオーバーSUVを中心に販売競争が激化したことから、前期比2.8%減の160千台となりました。本年1月に導入した「マツダ ロードスター」の商品改良モデルの販売は、好調に推移しております。
<北米>米国は、新規導入の「CX-90」、及びアラバマ工場の生産体制の2直化により生産台数が増加した「CX-50」が販売を牽引したことにより、前期比24.6%増の375千台と過去最高の販売台数となりました。北米全体でも、カナダやメキシコの好調な販売により、前期比26.4%増の514千台となりました。
<欧州>主要市場であるドイツや英国などで販売が増加したことから、前期比12.6%増の180千台となりました。車種別では、「MAZDA CX-60」や「MAZDA CX-30」などが販売増加に貢献しました。
<中国>「MAZDA3」、「MAZDA CX-5」、及び新規導入の「CX-50」が販売増加に寄与したことにより、前期比14.7%増の97千台となりました。
<その他の市場>主要市場のオーストラリアでは、新規導入の「CX-60」に加え、「MAZDA CX-3」及び「CX-30」などが販売増加に貢献し、前期比8.0%増の98千台となりました。一方、その他の市場全体では、タイなどASEAN市場の販売減少もあり、前期比1.7%減の289千台となりました。
[財政状態及び経営成績]
a. 経営成績
当連結会計年度の当社グループの連結業績は、次のとおりです。
b. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より5,325億円増加し、3兆7,918億円となり、負債合計は、前連結会計年度末より2,319億円増加し、2兆344億円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益2,077億円等により、前連結会計年度末より3,006億円増加し、
1兆7,574億円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より1.6ポイント増加し、45.8%(劣後特約付ローンの資本性考慮後46.7%)となりました。
c. セグメントごとの財政状態及び経営成績
当連結会計年度のセグメント別の連結業績は、次のとおりです。
<日本>売上高は、3兆8,680億円(前期比6,732億円増、21.1%増)、営業利益は1,522億円(前期比809億円増、113.4%増)となりました。これは、主に北米向け出荷台数の増加に加え、販売単価の改善やラージ商品群の導入効果、及び、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比3,280億円増加の2兆8,802億円となりました。
<北米>売上高は2兆9,832億円(前期比9,391億円増、45.9%増)、営業利益は876億円(前期比496億円増、130.2%増)となりました。これは、主に米国及びメキシコで過去最高の販売台数を記録したことや、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比1,459億円増加の8,173億円となりました。
<欧州>売上高は9,267億円(前期比2,608億円増、39.2%増)、営業利益は203億円(前期比54億円増、35.9%増)となりました。これは、主要市場のドイツなどにおいて出荷台数が増加したことや、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比838億円増加の3,515億円となりました。
<その他の地域>売上高は7,326億円(前期比765億円増、11.7%増)、営業利益は269億円(前期比2億円増、0.6%増)となりました。これは、ASEAN市場等での出荷台数が減少した一方で、主要市場であるオーストラリアでの出荷台数の増加や為替の円安影響等があったことによるものです。セグメント資産は、前期比156億円増加の3,877億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末において、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,022億円増加の9,193億円、有利子負債は、前連結会計年度末より477億円減少の5,678億円となりました。この結果、3,515億円のネット・キャッシュ・ポジションとなっております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,983億円に加え、棚卸資産の減少等により、4,189億円の増加(前期は1,374億円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や貸付による支出等により、1,799億円の減少(前期は994億円の減少)となりました。
以上により、連結フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、2,390億円の増加(前期は380億円の増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等により、847億円の減少(前期は899億円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における車両生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 北米は、メキシコ工場と米国工場との合計であります。
b. 受注実績
当社グループは、主として販売会社の販売実績及び受注状況等を考慮して生産計画を立て、見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、本報告書提出日時点において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。なお、当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 」に記載しております。
<売上高>当連結会計年度における売上高は、出荷台数の増加や単価改善等により、4兆8,277億円(前期比1兆9億円増、26.2%増)となりました。
仕向地別では、国内は、販売台数増により、6,403億円(前期比173億円増、2.8%増)となり、海外は、主として北米での出荷台数の増加に加え、販売単価の改善や為替の円安影響等により、4兆1,874億円(前期比9,836億円増、30.7%増)となりました。
製品別では、車両売上高は、出荷台数の増加や新型SUVの導入効果に加え、為替の円安影響等により、車両売上高は4兆1,900億円(前期比9,346億円増、28.7%増)となり、海外生産用部品売上高は、中国向けの出荷が増加したこと等により、226億円(前期比64億円増、39.8%増)となりました。そのほか、部品売上高は3,517億円(前期比313億円増、9.8%増)、その他売上高は2,633億円(前期比286億円増、12.2%増)となりました。
<営業利益>出荷台数の増加やラージ商品群の導入に伴う台あたり変動利益の改善、ドルやユーロなどの為替の円安影響等により、営業利益は2,505億円(前期比1,085億円増、76.4%増)、連結売上高営業利益率は5.2%(前期比1.5ポイント増)となりました。
なお、営業利益の主な増減要因は、次のとおりです。
<経常利益>為替差益542億円の計上等により、3,201億円(前期比1,342億円増、72.2%増)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>固定資産除売却損154億円を特別損失に計上したことや税金費用889億円等により、2,077億円(前期比649億円増、45.4%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態の分析、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② 資本の財源、資金の流動性
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、キャッシュ・フローの創出に努めております。また、自動車及び同部品の製造販売事業を行うために必要となる設備投資等に充当することを目的として、銀行借入や社債発行などにより、必要な資金を調達しております。なお、当社は、サステナビリティに関する取り組みを推進するため、資金調達の枠組みとして2024年1月に「サステナブル・ファイナンス・フレームワーク」を策定しました。本フレームワークで調達した資金は、グローバル自社工場のCN、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車などの開発・製造、先進安全技術・高度運転支援技術の開発・製造などに活用する予定です。
当社グループの資金の流動性管理にあたっては、資金繰り計画を作成し、適時に更新するなどによりリスク管理を行っているほか、急激な外部環境変化に対応できるよう、一定水準の手元流動性を確保する方針としております。また、当社はグループ全体の資金を一元管理し、グループ内での相互貸借機能を保有することで、流動性リスクに対し機動的に対応できる体制を構築しております。加えて、当社は国内金融機関とのコミットメントライン契約の締結により、十分な流動性を確保する手段を保有しております。
当連結会計年度末において、現金及び現金同等物9,193億円に未使用のコミットメントライン2,000億円を加えた流動性は、月商比2.8ヶ月に相当する1兆1,193億円となっております。
なお、当社グループは、国内2社の格付機関から長期発行体格付けを取得しており、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所:「A-」、格付投資情報センター:「BBB+」となっております。
株主還元につきましては、当期の業績及び経営環境並びに財務状況等を勘案して決定することを方針とし、安定的な配当の実現と着実な向上に努めることとしております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を行うことが求められます。当期の連結財務諸表の作成において設定した様々な見積り及び仮定は、当社経営者がその内容について合理的であると判断したものであり、実際の業績は、これらの見積り及び仮定とは異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検証し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、取引先等の財務状況が悪化するなど支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
b. 環境規制関連引当金
環境規制に対応する費用の発生に備えるため、各国の環境規制を検証し、当連結会計年度末における発生見込額を計上しておりますが、将来、各国での環境規制がより強化された場合は、引当金の追加計上が発生する可能性があります。
c. 退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますが、これらの前提条件が変動した場合、あるいは、運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
d. 固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、原則として事業会社毎を1つの資産グループとし、遊休資産、賃貸用資産及び売却予定資産は、個々の物件ごとに資産グループとして、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っておりますが、経営状況の悪化等により帳簿価額を回収できないと判断された場合には、対象資産の帳簿価額に対する減損損失の計上が必要になる可能性があります。
e. 繰延税金資産
繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されていますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、評価性引当額の計上などにより、繰延税金資産の額が減額され、税金費用が発生する可能性があります。
f. 製品保証引当金
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) (製品保証引当金)」に記載しております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年11月に「中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針について」を公表いたしました。本経営計画に係る経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症収束後の経済活動の正常化等に伴い、世界経済は全体として持ち直しの動きが見られました。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東での紛争勃発、世界的な金融引き締めによる景気減速懸念などを背景に、先行き不透明な状況が継続しました。
このような状況の中、当社グループは、船舶不足や荷揚げ港での港湾混雑、及び航路変更による輸送期間の長期化などの物流における制約を受けたものの、販売面では、ラージ商品群の導入に加え、収益確保に向けて、販売が好調な市場への仕向地変更、車種構成や販売価格、装備の見直しによる販売強化を図るとともに、投資効率及び在庫回転率の向上による経営効率の改善に取り組んでまいりました。さらに、2030年に向けた経営方針の実現に向け、電動化に向けた取り組み等も進めてまいりました。昨年11月には、電動化事業へのリソースシフトを加速させるため、電動化事業本部(通称e-Mazda)を発足させました。当社初のバッテリーEV専用プラットフォームを有するバッテリーEVの2027年の導入に向け、着実に取り組みを進めております。
商品面では、当連結会計年度においては、昨年4月、「MAZDA CX-90」の販売を北米より順次開始するとともに、同年11月には、ロータリーエンジンを発電機として使用する今までにない電動車として「MAZDA MX-30 Rotary-EV」の日本での販売を開始しました。また、昨年10月には、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」において、「MAZDA ICONIC SP(マツダアイコニック エスピー)」を公開いたしました。「ICONIC SP」は、マツダならではのコンパクトでレイアウトの自由度が高い2ローターRotary-EVシステムを想定し、走りの良さを想起させる低重心のプロポーションを備えた新しい時代に適合したコンパクトスポーツカーコンセプトです。
マツダは、「クルマが好き」という感情を育むことを「ひと中心」の研究開発やブランド体験で強化しつつ、時代に適合した技術でマツダらしい「走る歓び」を進化させ続け、移動体験の感動を提供することにより、お客様の支持を獲得してまいります。
[グローバル販売]
当連結会計年度のグローバル販売台数は、米国における販売が好調に推移したことに加え、車種別では新規に導入した「CX-90」等のラージ商品群や米国アラバマ工場で製造した「MAZDA CX-50」が台数増加を牽引したことから、前期比11.8%増の1,241千台となりました。
市場別の販売台数は、次のとおりであります。
<日本>クロスオーバーSUVを中心に販売競争が激化したことから、前期比2.8%減の160千台となりました。本年1月に導入した「マツダ ロードスター」の商品改良モデルの販売は、好調に推移しております。
<北米>米国は、新規導入の「CX-90」、及びアラバマ工場の生産体制の2直化により生産台数が増加した「CX-50」が販売を牽引したことにより、前期比24.6%増の375千台と過去最高の販売台数となりました。北米全体でも、カナダやメキシコの好調な販売により、前期比26.4%増の514千台となりました。
<欧州>主要市場であるドイツや英国などで販売が増加したことから、前期比12.6%増の180千台となりました。車種別では、「MAZDA CX-60」や「MAZDA CX-30」などが販売増加に貢献しました。
<中国>「MAZDA3」、「MAZDA CX-5」、及び新規導入の「CX-50」が販売増加に寄与したことにより、前期比14.7%増の97千台となりました。
<その他の市場>主要市場のオーストラリアでは、新規導入の「CX-60」に加え、「MAZDA CX-3」及び「CX-30」などが販売増加に貢献し、前期比8.0%増の98千台となりました。一方、その他の市場全体では、タイなどASEAN市場の販売減少もあり、前期比1.7%減の289千台となりました。
[財政状態及び経営成績]
a. 経営成績
当連結会計年度の当社グループの連結業績は、次のとおりです。
| (単位:億円) | |||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比 | |||
| 通期 | 通期 | 増減額 | 増減率 | ||
| 売上高 | 38,268 | 48,277 | +10,009 | +26.2% | |
| 営業利益 | 1,420 | 2,505 | +1,085 | +76.4% | |
| 経常利益 | 1,859 | 3,201 | +1,342 | +72.2% | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,428 | 2,077 | +649 | +45.4% | |
b. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より5,325億円増加し、3兆7,918億円となり、負債合計は、前連結会計年度末より2,319億円増加し、2兆344億円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益2,077億円等により、前連結会計年度末より3,006億円増加し、
1兆7,574億円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より1.6ポイント増加し、45.8%(劣後特約付ローンの資本性考慮後46.7%)となりました。
c. セグメントごとの財政状態及び経営成績
当連結会計年度のセグメント別の連結業績は、次のとおりです。
| (単位:億円) | |||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比 | |||
| 通期 | 通期 | 増減額 | 増減率 | ||
| 売上高 | 日本 | 31,948 | 38,680 | +6,732 | +21.1% |
| 北米 | 20,440 | 29,832 | +9,391 | +45.9% | |
| 欧州 | 6,659 | 9,267 | +2,608 | +39.2% | |
| その他の地域 | 6,561 | 7,326 | +765 | +11.7% | |
| 営業利益 | 日本 | 713 | 1,522 | +809 | +113.4% |
| 北米 | 381 | 876 | +496 | +130.2% | |
| 欧州 | 149 | 203 | +54 | +35.9% | |
| その他の地域 | 267 | 269 | +2 | +0.6% | |
<日本>売上高は、3兆8,680億円(前期比6,732億円増、21.1%増)、営業利益は1,522億円(前期比809億円増、113.4%増)となりました。これは、主に北米向け出荷台数の増加に加え、販売単価の改善やラージ商品群の導入効果、及び、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比3,280億円増加の2兆8,802億円となりました。
<北米>売上高は2兆9,832億円(前期比9,391億円増、45.9%増)、営業利益は876億円(前期比496億円増、130.2%増)となりました。これは、主に米国及びメキシコで過去最高の販売台数を記録したことや、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比1,459億円増加の8,173億円となりました。
<欧州>売上高は9,267億円(前期比2,608億円増、39.2%増)、営業利益は203億円(前期比54億円増、35.9%増)となりました。これは、主要市場のドイツなどにおいて出荷台数が増加したことや、為替の円安影響等によるものです。セグメント資産は、前期比838億円増加の3,515億円となりました。
<その他の地域>売上高は7,326億円(前期比765億円増、11.7%増)、営業利益は269億円(前期比2億円増、0.6%増)となりました。これは、ASEAN市場等での出荷台数が減少した一方で、主要市場であるオーストラリアでの出荷台数の増加や為替の円安影響等があったことによるものです。セグメント資産は、前期比156億円増加の3,877億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末において、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,022億円増加の9,193億円、有利子負債は、前連結会計年度末より477億円減少の5,678億円となりました。この結果、3,515億円のネット・キャッシュ・ポジションとなっております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,983億円に加え、棚卸資産の減少等により、4,189億円の増加(前期は1,374億円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や貸付による支出等により、1,799億円の減少(前期は994億円の減少)となりました。
以上により、連結フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、2,390億円の増加(前期は380億円の増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等により、847億円の減少(前期は899億円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における車両生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 台数(千台) | 前期比(%) |
| 日本 | 799 | 4.5 |
| 北米 | 268 | 27.9 |
| 合計 | 1,068 | 9.6 |
(注) 北米は、メキシコ工場と米国工場との合計であります。
b. 受注実績
当社グループは、主として販売会社の販売実績及び受注状況等を考慮して生産計画を立て、見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 942,619 | △1.2 |
| 北米 | 2,342,380 | 43.2 |
| 欧州 | 887,650 | 39.7 |
| その他の地域 | 655,013 | 8.9 |
| 合計 | 4,827,662 | 26.2 |
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、本報告書提出日時点において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。なお、当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 」に記載しております。
<売上高>当連結会計年度における売上高は、出荷台数の増加や単価改善等により、4兆8,277億円(前期比1兆9億円増、26.2%増)となりました。
仕向地別では、国内は、販売台数増により、6,403億円(前期比173億円増、2.8%増)となり、海外は、主として北米での出荷台数の増加に加え、販売単価の改善や為替の円安影響等により、4兆1,874億円(前期比9,836億円増、30.7%増)となりました。
製品別では、車両売上高は、出荷台数の増加や新型SUVの導入効果に加え、為替の円安影響等により、車両売上高は4兆1,900億円(前期比9,346億円増、28.7%増)となり、海外生産用部品売上高は、中国向けの出荷が増加したこと等により、226億円(前期比64億円増、39.8%増)となりました。そのほか、部品売上高は3,517億円(前期比313億円増、9.8%増)、その他売上高は2,633億円(前期比286億円増、12.2%増)となりました。
<営業利益>出荷台数の増加やラージ商品群の導入に伴う台あたり変動利益の改善、ドルやユーロなどの為替の円安影響等により、営業利益は2,505億円(前期比1,085億円増、76.4%増)、連結売上高営業利益率は5.2%(前期比1.5ポイント増)となりました。
なお、営業利益の主な増減要因は、次のとおりです。
| (単位:億円) | |||
| 通期 | |||
| 台数・構成 | +1,252 | ||
| 為替 | +535 | ||
| 原材料・物流費等 | △112 | ||
| コスト改善 | +248 | ||
| 固定費他 | △838 | ||
| 計 | +1,085 | ||
<経常利益>為替差益542億円の計上等により、3,201億円(前期比1,342億円増、72.2%増)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>固定資産除売却損154億円を特別損失に計上したことや税金費用889億円等により、2,077億円(前期比649億円増、45.4%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態の分析、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② 資本の財源、資金の流動性
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、キャッシュ・フローの創出に努めております。また、自動車及び同部品の製造販売事業を行うために必要となる設備投資等に充当することを目的として、銀行借入や社債発行などにより、必要な資金を調達しております。なお、当社は、サステナビリティに関する取り組みを推進するため、資金調達の枠組みとして2024年1月に「サステナブル・ファイナンス・フレームワーク」を策定しました。本フレームワークで調達した資金は、グローバル自社工場のCN、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車などの開発・製造、先進安全技術・高度運転支援技術の開発・製造などに活用する予定です。
当社グループの資金の流動性管理にあたっては、資金繰り計画を作成し、適時に更新するなどによりリスク管理を行っているほか、急激な外部環境変化に対応できるよう、一定水準の手元流動性を確保する方針としております。また、当社はグループ全体の資金を一元管理し、グループ内での相互貸借機能を保有することで、流動性リスクに対し機動的に対応できる体制を構築しております。加えて、当社は国内金融機関とのコミットメントライン契約の締結により、十分な流動性を確保する手段を保有しております。
当連結会計年度末において、現金及び現金同等物9,193億円に未使用のコミットメントライン2,000億円を加えた流動性は、月商比2.8ヶ月に相当する1兆1,193億円となっております。
なお、当社グループは、国内2社の格付機関から長期発行体格付けを取得しており、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所:「A-」、格付投資情報センター:「BBB+」となっております。
株主還元につきましては、当期の業績及び経営環境並びに財務状況等を勘案して決定することを方針とし、安定的な配当の実現と着実な向上に努めることとしております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を行うことが求められます。当期の連結財務諸表の作成において設定した様々な見積り及び仮定は、当社経営者がその内容について合理的であると判断したものであり、実際の業績は、これらの見積り及び仮定とは異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検証し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、取引先等の財務状況が悪化するなど支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
b. 環境規制関連引当金
環境規制に対応する費用の発生に備えるため、各国の環境規制を検証し、当連結会計年度末における発生見込額を計上しておりますが、将来、各国での環境規制がより強化された場合は、引当金の追加計上が発生する可能性があります。
c. 退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますが、これらの前提条件が変動した場合、あるいは、運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
d. 固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、原則として事業会社毎を1つの資産グループとし、遊休資産、賃貸用資産及び売却予定資産は、個々の物件ごとに資産グループとして、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っておりますが、経営状況の悪化等により帳簿価額を回収できないと判断された場合には、対象資産の帳簿価額に対する減損損失の計上が必要になる可能性があります。
e. 繰延税金資産
繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されていますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、評価性引当額の計上などにより、繰延税金資産の額が減額され、税金費用が発生する可能性があります。
f. 製品保証引当金
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) (製品保証引当金)」に記載しております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年11月に「中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針について」を公表いたしました。本経営計画に係る経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。