有価証券報告書-第95期(2024/01/01-2024/12/31)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
事業の経過および成果
当連結会計年度における我が国経済は、物価高による個人消費への影響はあったものの、雇用・所得環境の改善、設備投資の持ち直しの動きなど、回復基調で推移しました。一方で、中国における不動産市場停滞、米国の政策動向、中東情勢など、海外経済の先行きに懸念も残りました。 当社グループが属する自動車業界におきましては、日本国内では、自動車メーカーの認証不正問題などにより前年比で減産となりました。アセアンの自動車生産台数は、マレーシアは前年比で増加となりましたが、インドネシアとタイが自動車ローン利用率の低下などによる販売低迷から前年比で減少し、アセアン3か国の合計では前年比で減少しました。 このような市場環境の下、当連結会計年度においては、前連結会計年度に売却したミラー事業および当連結会計年度に売却した用品事業の売上高の剥落の影響に加え、日本国内の認証不正問題による減産の影響などから、売上高は125,544百万円(前年比14.0%減)と減収となりました。利益面については、価格転嫁の推進、不良率の改善や生産性の向上によるプラス面はあったものの、売上減少の影響などから減益となり、営業利益は4,883百万円(前年比34.2%減)、経常利益は持分法による投資利益2,093百万円の計上などもあり6,517百万円(前年比19.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、PIAA株式譲渡に伴う関係会社株式売却益869百万円等を計上したものの、4,470百万円(前年比43.0%減)と減益となりました。
セグメントの業績
① 自動車部品事業
主力の日本国内では、減産となった対象車種が当社で多かったことなどから、当社単体の売上高の前年比減少率は市場減少率を上回る結果となりました。アセアンにおいては、アセアン3か国の合計で市場は前年比減少となった一方で、当社のアセアン子会社3社合計の売上高はマレーシアの売上が好調だったことなどから前年比で増加いたしました。この結果、自動車部品事業の売上高は、121,345百万円(前年比12.0%減)、営業利益は、4,679百万円(前年比33.8%減)となりました。
② 用品事業
用品事業は子会社のPIAAの業績を計上しておりますが、同社の株式を8月末に譲渡した関係で当連結会計年度では6月までの実績を計上しております。この影響で前年比較では売上高、利益ともに前年比では減少となり、売上高は5,002百万円(前年比49.1%減)、営業利益は、206百万円(前年比42.2%減)と減益となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は130,089百万円となり、前連結会計年度末比で672百万円増加しました。流動資産が824百万円減少した一方で、固定資産は全体で1,497百万円増加したことによるものであります。
流動資産の減少は、受取手形及び売掛金が7,794百万円、棚卸資産が全体で613百万円、それぞれ減少したものの、短期貸付金が4,268百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産の増加は、有形固定資産が全体で1,240百万円減少したものの、持分法適用会社に対する投資簿価の増加を主因として、投資その他の資産が全体で2,821百万円増加したことなどによるものであります。
負債は59,138百万円となり、前連結会計年度末比で5,547百万円の減少となりました。流動負債が5,827百万円減少した一方で、固定負債が280百万円増加したことによるものであります。
流動負債の減少は、1年内返済予定の長期借入金が920百万円減少したことに加えて、支払手形及び買掛金が1,632百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債の増加は、退職給付に係る負債が147百万円減少した一方で、リース債務473百万円増加したことなどによるものであります。
純資産は70,951百万円となり、前連結会計年度末比で6,220百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上が4,470百万円あることや、為替の変動を主因として、その他の包括利益累計額が全体で2,679百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果獲得した資金は11,047百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益6,861百万円、減価償却費6,032百万円、売上債権の減少額6,734百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加額1,521百万円、持分法による投資利益2,093百万円等であります。
投資活動の結果支出した資金は4,729百万円となりました。主な要因は、連結範囲の変動を伴う子会社株式の売却による収入が2,622百万円ある一方で、短期貸付金の純増減による支出3,935百万円、有形固定資産の取得による支出3,633百万円があること等によるものであります。
財務活動の結果支出した資金は3,036百万円となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出920百万円百万円、配当金の支払額1,154百万円、リース債務の返済による支出625百万円があること等によるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注) 1.金額は販売価額によっております。
(2) 受注状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5 経理の状況」1「連結財務諸表等」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績の状況に記載の通りであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は125,544百万円(前年同期比14.0%減)、となりました。売上原価は103,639百万円となり、売上原価率は1.5%増加しました。販売費及び一般管理費は17,021百万円となり、売上高比率では0.3%減少しました。
以上の結果、営業利益は4,883百万円(前年同期比34.2%減)となりました。
営業外収益は、2,324百万円となりました。また、営業外費用は、690百万円となりました。
上記により、経常利益は6,517百万円(前年同期比19.8%減)となりました。
特別利益は、876百万円となりました。また、特別損失は、532百万円となりました。
法人税等調整額を含む、税金費用の合計額は2,272百万円となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は118百万円となりました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は4,470百万円(前年同期比43.0%減)となりました。
当社グループは、設備投資による生産性向上や固定費削減によるコスト構造の改革に加え、親会社ヴァレオとのシナジーを追求・具現化することなどにより収益性を向上させることで、2028年度に売上高1,400億円、営業利益7%以上とすることを中期経営計画の目標としております。
自動車生産市場は、市光のターゲットエリアである日本は成熟市場である一方、アセアンは成長市場と位置づけられますが、急速な成長は期待できない状況にあります。かかる状況も総合的に勘案し、企業価値の継続的な向上を図り、中期目標を達成するための成長戦略として、2024年から2026年までの3年間を「将来の成長への基盤強化」期間と位置づけ、2027年以降で成長を実現する戦略といたしました。2028年までに売上高で200億円の成長を目指しますが、これに加え、新たな地域への進出による成長を上乗せすべく、今後検討を続けてまいります。
② 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、66,512百万円(前連結会計年度末は67,337百万円)となり、824百万円の減少となりました。主な要因は、現金及び預金が3,704百万円、短期貸付金が4,268百万円、それぞれ増加した一方で受取手形及び売掛金が7,794百万円、棚卸資産が全体で613百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、63,577百万円(前連結会計年度末は62,079百万円)となり、1,497百万円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産が全体で1,240百万円減少したものの、持分法投資利益の計上などにより関係会社出資金が2,393百万円増加、退職給付に係る資産が1,076百万円、それぞれ増加したことなどにより、投資その他の資産が全体で2,821百万円増加したことなどによるものであります。
負債は59,138百万円となり、前連結会計年度末比で5,547百万円の減少となりました。流動負債が5,827百万円の減少したことに加えて、固定負債が280百万円の増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、48,082百万円(前連結会計年度末は53,910百万円)となり、5,827百万円の減少となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が1,632百万円、短期借入金が1,136百万円、1年以内返済予定の長期借入金が920百万円、未払金が404百万円、その他の流動負債が1,115百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、11,055百万円(前連結会計年度末は10,775百万円)となり、280百万円の増加となりました。主な要因は、退職給付に係る負債が147百万円減少したものの、リース債務が473百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、70,951百万円(前連結会計年度末は64,730百万円)となり、6,220百万円の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上が4,470百万円あることや、為替の変動を主因として、その他の包括利益累計額が全体で2,679百万円増加したことなどによるものであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12,642百万円となり、前連結会計年度末比3,704百万円の増加となりました。
営業活動の結果獲得した資金は11,047百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益6,861百万円、減価償却費6,032百万円、売上債権の減少額6,734百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加額1,521百万円、持分法による投資利益2,093百万円等であります。
投資活動の結果支出した資金は4,729百万円となりました。主な要因は、連結範囲の変動を伴う子会社株式の売却による収入が2,622百万円ある一方で、短期貸付金の純増減による支出3,935百万円、有形固定資産の取得による支出3,633百万円があること等によるものであります。
財務活動の結果支出した資金は3,036百万円となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出920百万円百万円、配当金の支払額1,154百万円、リース債務の返済による支出625百万円があること等によるものであります。
④ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ製品の材料費、労務費、経費等であります。また投資資金需要は、新製品の生産、生産効率の向上や設備更新等の設備投資等であります。
当社グループは、運転資金については内部資金を基本としつつ、必要に応じて親会社からの借入をしております。投資資金については、内部資金を基本としつつ、必要に応じて金融機関からの長期借入及びリースによる調達をしています。
なお、翌年度の主たる設備投資の予定及びその資金調達方法については、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」に記載の通りであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
事業の経過および成果
当連結会計年度における我が国経済は、物価高による個人消費への影響はあったものの、雇用・所得環境の改善、設備投資の持ち直しの動きなど、回復基調で推移しました。一方で、中国における不動産市場停滞、米国の政策動向、中東情勢など、海外経済の先行きに懸念も残りました。 当社グループが属する自動車業界におきましては、日本国内では、自動車メーカーの認証不正問題などにより前年比で減産となりました。アセアンの自動車生産台数は、マレーシアは前年比で増加となりましたが、インドネシアとタイが自動車ローン利用率の低下などによる販売低迷から前年比で減少し、アセアン3か国の合計では前年比で減少しました。 このような市場環境の下、当連結会計年度においては、前連結会計年度に売却したミラー事業および当連結会計年度に売却した用品事業の売上高の剥落の影響に加え、日本国内の認証不正問題による減産の影響などから、売上高は125,544百万円(前年比14.0%減)と減収となりました。利益面については、価格転嫁の推進、不良率の改善や生産性の向上によるプラス面はあったものの、売上減少の影響などから減益となり、営業利益は4,883百万円(前年比34.2%減)、経常利益は持分法による投資利益2,093百万円の計上などもあり6,517百万円(前年比19.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、PIAA株式譲渡に伴う関係会社株式売却益869百万円等を計上したものの、4,470百万円(前年比43.0%減)と減益となりました。
セグメントの業績
① 自動車部品事業
主力の日本国内では、減産となった対象車種が当社で多かったことなどから、当社単体の売上高の前年比減少率は市場減少率を上回る結果となりました。アセアンにおいては、アセアン3か国の合計で市場は前年比減少となった一方で、当社のアセアン子会社3社合計の売上高はマレーシアの売上が好調だったことなどから前年比で増加いたしました。この結果、自動車部品事業の売上高は、121,345百万円(前年比12.0%減)、営業利益は、4,679百万円(前年比33.8%減)となりました。
② 用品事業
用品事業は子会社のPIAAの業績を計上しておりますが、同社の株式を8月末に譲渡した関係で当連結会計年度では6月までの実績を計上しております。この影響で前年比較では売上高、利益ともに前年比では減少となり、売上高は5,002百万円(前年比49.1%減)、営業利益は、206百万円(前年比42.2%減)と減益となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は130,089百万円となり、前連結会計年度末比で672百万円増加しました。流動資産が824百万円減少した一方で、固定資産は全体で1,497百万円増加したことによるものであります。
流動資産の減少は、受取手形及び売掛金が7,794百万円、棚卸資産が全体で613百万円、それぞれ減少したものの、短期貸付金が4,268百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産の増加は、有形固定資産が全体で1,240百万円減少したものの、持分法適用会社に対する投資簿価の増加を主因として、投資その他の資産が全体で2,821百万円増加したことなどによるものであります。
負債は59,138百万円となり、前連結会計年度末比で5,547百万円の減少となりました。流動負債が5,827百万円減少した一方で、固定負債が280百万円増加したことによるものであります。
流動負債の減少は、1年内返済予定の長期借入金が920百万円減少したことに加えて、支払手形及び買掛金が1,632百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債の増加は、退職給付に係る負債が147百万円減少した一方で、リース債務473百万円増加したことなどによるものであります。
純資産は70,951百万円となり、前連結会計年度末比で6,220百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上が4,470百万円あることや、為替の変動を主因として、その他の包括利益累計額が全体で2,679百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果獲得した資金は11,047百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益6,861百万円、減価償却費6,032百万円、売上債権の減少額6,734百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加額1,521百万円、持分法による投資利益2,093百万円等であります。
投資活動の結果支出した資金は4,729百万円となりました。主な要因は、連結範囲の変動を伴う子会社株式の売却による収入が2,622百万円ある一方で、短期貸付金の純増減による支出3,935百万円、有形固定資産の取得による支出3,633百万円があること等によるものであります。
財務活動の結果支出した資金は3,036百万円となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出920百万円百万円、配当金の支払額1,154百万円、リース債務の返済による支出625百万円があること等によるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
自動車部品事業(百万円) | 118,671 | 87.0 |
用品事業(百万円) | 4,106 | 51.4 |
合計(百万円) | 122,778 | 85.1 |
(注) 1.金額は販売価額によっております。
(2) 受注状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
自動車部品事業(百万円) | 121,345 | △12.0 |
用品事業(百万円) | 4,198 | △48.0 |
合計(百万円) | 125,544 | △14.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
トヨタ自動車㈱及びそのグループ会社 | 51,063 | 34.9 | 41,872 | 33.4 |
日産自動車㈱及びそのグループ会社 | 32,043 | 21.9 | 20,526 | 16.3 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5 経理の状況」1「連結財務諸表等」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績の状況に記載の通りであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は125,544百万円(前年同期比14.0%減)、となりました。売上原価は103,639百万円となり、売上原価率は1.5%増加しました。販売費及び一般管理費は17,021百万円となり、売上高比率では0.3%減少しました。
以上の結果、営業利益は4,883百万円(前年同期比34.2%減)となりました。
営業外収益は、2,324百万円となりました。また、営業外費用は、690百万円となりました。
上記により、経常利益は6,517百万円(前年同期比19.8%減)となりました。
特別利益は、876百万円となりました。また、特別損失は、532百万円となりました。
法人税等調整額を含む、税金費用の合計額は2,272百万円となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は118百万円となりました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は4,470百万円(前年同期比43.0%減)となりました。
当社グループは、設備投資による生産性向上や固定費削減によるコスト構造の改革に加え、親会社ヴァレオとのシナジーを追求・具現化することなどにより収益性を向上させることで、2028年度に売上高1,400億円、営業利益7%以上とすることを中期経営計画の目標としております。
自動車生産市場は、市光のターゲットエリアである日本は成熟市場である一方、アセアンは成長市場と位置づけられますが、急速な成長は期待できない状況にあります。かかる状況も総合的に勘案し、企業価値の継続的な向上を図り、中期目標を達成するための成長戦略として、2024年から2026年までの3年間を「将来の成長への基盤強化」期間と位置づけ、2027年以降で成長を実現する戦略といたしました。2028年までに売上高で200億円の成長を目指しますが、これに加え、新たな地域への進出による成長を上乗せすべく、今後検討を続けてまいります。
② 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、66,512百万円(前連結会計年度末は67,337百万円)となり、824百万円の減少となりました。主な要因は、現金及び預金が3,704百万円、短期貸付金が4,268百万円、それぞれ増加した一方で受取手形及び売掛金が7,794百万円、棚卸資産が全体で613百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、63,577百万円(前連結会計年度末は62,079百万円)となり、1,497百万円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産が全体で1,240百万円減少したものの、持分法投資利益の計上などにより関係会社出資金が2,393百万円増加、退職給付に係る資産が1,076百万円、それぞれ増加したことなどにより、投資その他の資産が全体で2,821百万円増加したことなどによるものであります。
負債は59,138百万円となり、前連結会計年度末比で5,547百万円の減少となりました。流動負債が5,827百万円の減少したことに加えて、固定負債が280百万円の増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、48,082百万円(前連結会計年度末は53,910百万円)となり、5,827百万円の減少となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が1,632百万円、短期借入金が1,136百万円、1年以内返済予定の長期借入金が920百万円、未払金が404百万円、その他の流動負債が1,115百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、11,055百万円(前連結会計年度末は10,775百万円)となり、280百万円の増加となりました。主な要因は、退職給付に係る負債が147百万円減少したものの、リース債務が473百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、70,951百万円(前連結会計年度末は64,730百万円)となり、6,220百万円の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上が4,470百万円あることや、為替の変動を主因として、その他の包括利益累計額が全体で2,679百万円増加したことなどによるものであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12,642百万円となり、前連結会計年度末比3,704百万円の増加となりました。
営業活動の結果獲得した資金は11,047百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益6,861百万円、減価償却費6,032百万円、売上債権の減少額6,734百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加額1,521百万円、持分法による投資利益2,093百万円等であります。
投資活動の結果支出した資金は4,729百万円となりました。主な要因は、連結範囲の変動を伴う子会社株式の売却による収入が2,622百万円ある一方で、短期貸付金の純増減による支出3,935百万円、有形固定資産の取得による支出3,633百万円があること等によるものであります。
財務活動の結果支出した資金は3,036百万円となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出920百万円百万円、配当金の支払額1,154百万円、リース債務の返済による支出625百万円があること等によるものであります。
④ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ製品の材料費、労務費、経費等であります。また投資資金需要は、新製品の生産、生産効率の向上や設備更新等の設備投資等であります。
当社グループは、運転資金については内部資金を基本としつつ、必要に応じて親会社からの借入をしております。投資資金については、内部資金を基本としつつ、必要に応じて金融機関からの長期借入及びリースによる調達をしています。
なお、翌年度の主たる設備投資の予定及びその資金調達方法については、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」に記載の通りであります。