有価証券報告書

【提出】
2026/06/16 15:12
【資料】
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【項目】
177項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、本項において含まれる将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当連結会計年度は、米国関税の影響、中国メーカーの輸出拡大、各国での環境規制の変更等、大きな変化が立て続けに発生し、当社グループを取り巻く経営環境は難しい舵取りが求められる状況が続きました。特に2026年に入ってからは、中東情勢の悪化等により地政学リスクが顕在化し、不確実性は一段と高まりました。
このような環境下において、当社グループは、前年度比では減益となったものの、新型デスティネーターをはじめとする新型車の販売が着実に立ち上がり、下期において営業利益の増益を確保することができました。
結果、通期販売台数はグローバルで前年度比5%減の79万7千台、通期売上高は前年度比4%増の2兆8,965億円となりました。通期営業利益は755億円(前年度比△633億円)、経常利益は789億円(前年度比△197億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億円(前年度比△310億円)となりました。
今後の経営環境につきましては、地政学リスクの動向をはじめ、原材料・物流コストの上昇やインフレの長期化等、引き続き多くの不確実性を内包した状況が想定されます。外部環境の変化は大きく、事業運営においては一層の柔軟かつ的確な対応が求められるものと認識しております。
このような環境下において、当社グループは、量的拡大に過度に依存しない収益基盤への転換を図り、新型車や上位モデルを中心とした販売構成へのシフトを進めるとともに、台当たりの収益水準の向上に取り組んでまいります。そのうえで、2025年度下期に連続投入した新型車の通年での業績寄与を確実に取り込むとともに、仕向け地の拡大により台数の積み上げを進めます。加えて、今後の成長に向けて重要な位置付けとなる新型クロスカントリーSUVの投入を予定しており、商品力の一層の強化を通じて、競争力の向上を図ります。また、継続的なコスト削減や収益構造の改善を進め、外部環境の変動に耐え得る事業体質の構築に取り組んでまいります。これらの取り組みを基盤として、2026年度に向けては、好調な領域は更なる伸長を図り、課題については改善を着実に進めるという基本を徹底してまいります。引き続き厳しい経営環境が見込まれますが、変化への対応力を高めながら、安定的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
事業別セグメントの状況は以下のとおりです。
(ⅰ)自動車
当連結会計年度における自動車事業に係る売上高は2兆8,622億円(前年度比+1,044億円)となり、営業利益は725億円(前年度比△616億円)となりました。
(ⅱ)金融
当連結会計年度における金融事業に係る売上高は515億円(前年度比+49億円)となり、営業利益は28億円(前年度比△14億円)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は2兆4,181億円(前期末比+1,722億円)となりました。そのうち現金及び預金は4,389億円(前期末比△136億円)となりました。負債合計は1兆4,548億円(前期末比+1,824億円)となり、そのうち有利子負債残高は3,954億円(前期末比+806億円)となりました。純資産は9,633億円(前期末比△103億円)となりました。この結果、自己資本比率は38.0%(前期末は41.6%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの基本的な考え方
当社は、財務規律を維持しつつ健全で持続可能な成長を図り、企業価値を高めることで、株主の皆様への成果配分を安定的に維持することを基本としており、フリー・キャッシュ・フローをそのための経営管理指標の一つとして設定しております。
この考え方に基づき、当社グループにおける自動車の開発・生産・販売等の事業活動における運転資金需要(材料費、人件費、各種経費、金融事業に係る貸付資金等)や、次世代新技術や環境規制対応、生産効率向上に資する設備の維持・更新などの設備投資需要を、毎年当社が新たに生み出すキャッシュ・フローにより賄うことを基本としつつ、必要に応じ過年度までに蓄積した内部資金や金融機関借入等の外部資金を活用しております。
(注)フリー・キャッシュ・フローの算出においては、以下の計算式を使っております。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計です。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動により358億円の収入超(前年度比1,389億円の収入減少)、投資活動により1,224億円の支出超(前年度比76億円の支出増加)、財務活動により469億円の収入超(前年度比3,217億円の収入増加)となりました。加えて、現金及び現金同等物に係る為替換算差額等による285億円の増加もありましたが、全体では投資活動による支出が上回り、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に対し112億円減少し、4,389億円となりました。
なお、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは、866億円の支出超(前年度比1,465億円の支出増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動は358億円の収入超となりました。この収入超は主として、税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものであります。また、前年度比では、1,389億円の収入減少となりました。この収入減少は主として、税金等調整前当期純利益の減少、売上債権の増加及び販売金融債権の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動は1,224億円の支出超となりました。この支出超は主として、有形固定資産の取得による支出であります。また、前年度比では、76億円の支出増加となりました。この支出増加は主として、有形固定資産の取得による支出の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動は469億円の収入超となりました。この収入超は主として、販売金融事業での借入金の増加によるものであります。また、前年度比では、3,217億円の収入増加となりました。この収入増加は主として、長期借入金の返済による支出の減少によるものであります。
③ 資金の流動性及び資金調達
当連結会計年度末の連結現預金残高は4,389億円、連結有利子負債残高は3,954億円となりました。また、当社において国内金融機関から2,720億円のコミットメントラインを設定しており、現預金残高にコミットメントラインを加えた流動性は約7,100億円となっております。
また、事業環境の悪化による資金需要の増加に備えて、上記の流動性に加え、海外子会社においても資金調達枠を設定し、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な資金の確保に努めております。
なお、当社グループは、格付機関である格付投資情報センター及びS&Pから格付を取得しており、本報告書提出時点において、格付投資情報センター:「BBB+」、S&P:「BB+」となっております。
(3)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
当連結会計年度
数量(千台)
前連結会計年度比(%)
国 内489102.2
海 外42498.4
アジア40997.4
その他16131.1
合計913100.4

(注)生産実績は当社及び連結子会社の完成車(国内はKDを含む)の生産台数を示し、他社へのOEM供給及び共同
開発車の当社生産分を含んでおります。
② 受注実績
当社は、大口需要等特別の場合を除き、見込生産を行っております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度前連結会計年度比(%)
数量(千台)金額(百万円)数量金額
国 内265659,400102.4104.4
海 外6942,237,13699.0103.7
北米165661,71585.990.1
欧州43211,992138.4166.8
アジア259624,545103.2109.6
オセアニア74286,03587.889.1
その他153452,846107.0112.0
合計9602,896,53699.9103.9

(注)1.販売実績は、外部顧客の所在地別の当社及び連結子会社の完成車及びKDパックの卸売り台数を示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績の10%以上を占め
る相手先がないため、記載を省略しております。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日における資産・負債の計上及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収益・費用の計上に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。これらの見積りは、過去の実績や合理的と考えられる方法に基づき行われておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が当社グループの連結財務諸表における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。なお、市場措置に関する負債、偶発債務(訴訟損失引当金)及び繰延税金資産の回収可能性については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
① 貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済状況の変化等により顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。
② 製品保証引当金
当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、保証書の約款に従い過去の実績を基礎に将来の保証見込みを加味して計上しております。実際の製品不良率又は修理コストが見積りと異なる場合、アフターサービス費用の見積額の修正が必要となる可能性があります。
③ 退職給付費用及び債務
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期収益率などが含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
④ 投資有価証券の評価
当社グループは、価格変動性が高い公開会社の株式と、市場価格のない非公開会社の株式を保有しております。当社グループは、投資有価証券の評価を一定期間ごとに見直し、その評価が取得原価又は減損後の帳簿価額を一定率以上下回った場合、減損処理を実施しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が発生した場合、減損処理の実施が必要となる可能性があります。
⑤ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損会計の適用に際し、生産用資産は主として事業会社単位、販売関連資産は主として事業拠点単位、賃貸用資産及び遊休資産は個々の資産グループとしてそれぞれグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積もっております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与えることがあります。

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