有価証券報告書-第10期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/17 16:30
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済情勢は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、世界各地で移動が制限
され、経済活動が停滞しました。各国の巨額の財政出動や金融緩和により、第1四半期を底に回復しましたが、第3~4四半期は欧米を中心に感染が再拡大し、活動制限が再び強化され、雇用回復は鈍化しました。今後、ワクチン接種の普及拡大による経済回復が期待されています。
自動車業界は、第1四半期に生産活動停止や販売縮小で大変な打撃となりましたが、生産再開後は、中国は好調
な生産状況が続き、米国や欧州も回復しました。新興国は他の地域と比べ生産再開に遅れが生じていましたが、回復傾向にあります。一方で、第4四半期における半導体や原材料不足の影響による生産停止など、依然として先行の不確実性が高い状況が続いています。
このような環境の中、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末より5,767百万円増加し、237,955百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末より7,686百万円減少し、92,903百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末より13,453百万円増加し、145,052百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は209,420百万円(前期比8.3%減)、営業利益は8,050百万円(前期比7.2%減)経常利益は8,653百万円(前期比1.0%減)、親会社株主に属する当期純利益は6,532百万円(前期比15.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1)日本
売上高は49,712百万円(前期比4.0%減)となり、営業損益は、500百万円の営業損失(前期は146百万円の利益)となりました。
2)北米
売上高は、70,043百万円(前期比13.1%減)となり、営業損益は、75百万円の営業損失(前期は1,533百万円の損失)となりました。
3)欧州
売上高は、17,680百万円(前期比14.5%減)となり、営業利益は、2,765百万円(前期比6.8%増)となりました。
4)アジア
売上高は、23,593百万円(前期比32.1%減)となり、営業損益は、499百万円の営業損失(前期は2,608百万円の利益)となりました。
5)中国
売上高は、56,185百万円(前期比26.9%増)となり、営業利益は、6,335百万円(前期比34.1%増)となりました。
6)南米
売上高は、5,140百万円(前期比36.7%減)となり、営業損益は、244百万円の営業損失(前期は226百万円の利益)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、25,970百万円となり、前連結会計年度に比べ5,870百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは25,120百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは15,527百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは、17,343百万円の減少となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本43,396△10.4
北米66,709△16.5
欧州11,288△28.2
アジア23,664△22.4
中国48,31625.9
南米4,683△36.5
合計198,059△10.1

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
日本46,88016.012,00643.4
北米96,51460.320,101453.4
欧州23,31735.64,501177.5
アジア38,10234.36,100128.2
中国43,319△2.014,03112.9
南米9,83754.31,8031,870.9
合計257,97231.158,545103.1

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本39,335△9.0
北米69,587△13.1
欧州17,486△14.4
アジア23,203△33.1
中国54,69431.1
南米5,112△37.1
合計209,420△8.3

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
本田技研工業㈱24,91910.926,55912.7
Honda of America Mfg.,Inc.21,5559.422,77010.9

(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度双方について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
a.繰延税金資産
繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。マネジメントは、将来の利益計画に基づく課税所得の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
b.固定資産の減損
固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しております。マネジメントは、前提や検討は妥当なものと考えておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
c.退職給付に係る負債及び退職給付費用
退職給付に係る負債及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付に係る負債の割引率、年金資産の期待運用収益率等の仮定に基づいて算出しております。割引率は、確定給付制度債務と概ね同じ支払期日を有する優良社債の報告期間の期末日時点における市場利回りに基づいて決定し、年金資産の期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等に基づいて決定しております。マネジメントは割引率、年金資産の期待運用収益率に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、割引率及び期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ5,767百万円増加し、237,955百万円となりました。流動資産は、主に受取手形及び売掛金が増加したものの、現金及び預金の減少により、前連結会計年度末と比べて1,713百万円減少し、90,565百万円となりました。固定資産は、主に設備投資により、建物及び構築物、機械装置及び運搬具、工具、器具及び備品(純額は減少)が増加し、有形固定資産が前連結会計年度末と比べて6,686百万円増加し、135,463百万円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末より7,686百万円減少し、92,903百万円となりました。流動負債は、主に買掛金、未払金等が増加したものの、短期借入金が減少し、前連結会計年度末と比べて6,991百万円減少し、62,261百万円となりました。固定負債は、主に長期借入金や退職給付に係る負債が減少し、前連結会計年度末と比べて695百万円減少し、30,641百万円となりました。
(純資産合計)
主に、為替換算調整勘定、利益剰余金、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額の増加により、前連結会計年度末と比べて13,453百万円増加し、145,052百万円となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、第2四半期以降回復基調となり、中国では好調な市場環境により生産台数が増加し、他地域においても生産回復しましたが、第1四半期における新型コロナウイルス感染拡大に伴う稼働停止や第4四半期における一部地域の半導体不足の影響で、量産売上が減少し、売上高は209,420百万円(前期比8.3%減)となりました。利益につきましては、増益となった中国、欧州を除く地域の減収の影響等により、営業利益は8,050百万円(前期比7.2%減)となりました。経常利益は、金融緩和による金利低下やドル安の結果、為替差益など金融収支が改善し、8,653百万円(前期比1.0%減)となりました。親会社株主に属する当期純利益は、非支配株主に帰属する純損失があった一方で、日本及び中国の税負担が減少し、6,532百万円(前期比15.9%増)となりました。
受注生産台数(千台)
当連結会計年度の本田技研工業株式会社グループから受注した生産台数をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)
合計4,4134,240△173△3.9
日本807687△120△14.9
北米1,5561,268△289△18.5
欧州9670△26△27.0
アジア452266△186△41.2
中国1,3691,87750837.1
南米13272△60△45.5

(注)上記数値は千台未満を四捨五入して表示しています。増減率は一台単位まで計算しています。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1)日本
売上高は、生産が第3四半期に回復した一方、第1四半期、第4四半期の減産及び機種構成変化の影響による量産売上の減少等により、49,712百万円(前期比4.0%減)となりました。営業損益は、製造経費や販管費等を削減した一方で、減収の影響や海外ロイヤルティの減少等により、500百万円の営業損失(前期は146百万円の利益)となりました。
2)北米
売上高は、第2~3四半期にかけて生産が回復した一方、第1四半期の工場操業停止や、第4四半期の寒波及び半導体不足による得意先の生産停止の影響で生産台数が減少し、70,043百万円(前期比13.1%減)となりました。営業損益は、75百万円の営業損失(前期は1,533百万円の損失)となりましたが、政府支援による労務費削減のほか、品質コストの減少等により、前期と比べ、損失は大幅に縮小しました。
3)欧州
売上高は、本格稼働したスロバキア新拠点が量産売上を伸ばした一方で、イギリス拠点の生産台数減少の影響が大きく、17,680百万円(前期比14.5%減)となりました。営業利益は、増収効果やスロバキア拠点の黒字化、得意先の未償却補償及び英国政府の補助金等により、2,765百万円(前期比6.8%増)となりました。
4)アジア
売上高は、コロナ禍の生産停止から回復しつつありますが、従来からの自動車市場の低迷に加え、機種構成の変化や緩慢な生産回復により、23,593百万円(前期比32.1%減)となりました。営業損益は、減収の影響等により、499百万円の営業損失(前期は2,608百万円の利益)となりました。
5)中国
売上高は、コロナ禍からの経済急回復や旺盛な日系電動車需要に支えられ、量産売上の増加等により、56,185百万円(前期比26.9%増)となりました。営業利益は、増収効果に加え、労務費及び製造経費の増加を抑えたことにより、6,335百万円(前期比34.1%増)となりました。
6)南米
売上高は、第2四半期で生産が再開した一方、得意先の減産が影響し量産売上が減少したこと等により、5,140百万円(前期比36.7%減)となりました。営業損益は、製造費用等の削減を進めましたが、減収の影響が大きく、244百万円の営業損失(前期は226百万円の利益)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、5,870百万円減少し、25,970百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動のキャッシュ・フローは、25,120百万円の資金増加となり、前連結会計年度が22,933百万円の増加であったことに比べて、2,187百万円の増加となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益8,308百万円、減価償却費19,721百万円です。減少要因は、売上債権の増加4,445百万円、法人税等の支払額2,028百万円などです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動のキャッシュ・フローは、15,527百万円の資金減少となり、前連結会計年度が25,004百万円の減少であったことに比べて、9,477百万円の増加となりました。主な減少要因は、海外拠点の工場拡張及び生産能力拡大投資に伴う有形固定資産の取得による支出19,205百万円、無形固定資産の取得による支出362百万円です。増加要因は、定期預金の減少3,947百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動のキャッシュ・フローは、17,343百万円の資金減少となり、前連結会計年度が13,532百万円の増加であったことに比べて、30,876百万円の減少となりました。主な減少要因は、短期借入金の減少14,083百万円、配当金の支払額2,126百万円です。
(3)資本の財源及び資金の流動性
a.資本政策
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、成長投資とリスクを許容できる株主資本の水準を維持すること、及び安定的・継続的な株主還元を実施することを基本方針としております。
事業活動によって得られた資金は、まず、成長投資及び研究開発費に向けられます。敏速な投資実行と危機対応を可能にする自己資本の水準を維持するため、内部留保に充てられます。こうした良好な財務基盤の上で、株主還元としての増配を安定的・継続的に行うこととしています。
b.資金調達の状況
当社グループは、運転資金及び設備投資資金を、内部資金又は借入により資金調達することとしています。
運転資金需要は、新規車種開発に伴い得意先に売却予定の金型・専用設備等の制作費用、量産部品製造のための原材料、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用などによるものです。
また、設備投資需要は、量産部品生産用汎用設備の取得や生産能力増強、あるいは新規生産拠点設立にかかる出資及び設備投資などによるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。また、設備投資に関しては、将来の資金創出能力を見積もり、当該能力の範囲内で設備投資を行うことを基本としております。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としております。長期運転資金や設備投資資金は、金融機関からの長期借入を基本としています。2020年4月、株式会社格付投資情報センター(R&I)から信用格付「A-」を取得しました。長短期の資金調達の多様化を図ってまいります。
海外子会社については、自己資金及び子会社が取引通貨、通貨の安定性等を勘案して最も適切な通貨で金融機関からの資金調達を基本としております。調達通貨の金利・為替の状況、子会社の財務状態等を勘案して、当社からの資金貸出を行うこともあります。
新型コロナウイルス感染症の影響による工場操業停止や減産に対応し、手元資金を確保するため、2021年3月期の期初から銀行借入れを拡大しました。早期の生産再開で営業活動によるキャッシュ・フローが回復したことにより、短期借入金を一部返済し、期末現在において手元流動性は正常化しています。
主要な借入先の状況(百万円)
借入先前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
㈱三菱UFJ銀行21,72413,063△8,661
㈱三井住友銀行11,34210,535△807
㈱みずほ銀行10,3087,545△2,763
三井住友信託銀行㈱4,5754,014△561
日本生命保険相互会社2,9292,9323
㈱埼玉りそな銀行3,8922,887△1,005

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