四半期報告書-第120期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
2020年第3四半期連結累計期間の世界経済を見ますと、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続く中で、経済活動の再開が徐々に進んだ結果、当第2四半期連結会計期間の急激な落ち込みから景気が上向きました。米国では、一部の州において経済活動の規制が継続されましたが、個人消費や輸出の増加に後押しされ、景気の回復が進みました。欧州では、各国のロックダウンが緩和された結果、消費が回復し、景気は上向きました。中国では、内需や輸出を中心に経済活動再開後の回復が持続しました。また、その他の新興国についても、感染の拡大が続いたものの、一部の新興国を除き、景気は回復局面に向かいました。わが国の経済は、経済活動再開と外出自粛緩和の影響もあり、持ち直しの兆しが見られました。
このような状況の中、当社関連市場においては、オフィス向け複合機とレーザープリンターは、企業活動の回復が十分でないため、モノクロ機とカラー機の需要がともに減少しました。カメラ市場は、市場の縮小傾向が続いたものの、消費の持ち直しにより回復へと向かいました。インクジェットプリンターは、在宅勤務や在宅学習の需要が堅調な先進国と中国に加え、新興国の回復のペースが徐々に上がりました。医療機器は、医療機関向け営業活動の制限が緩和されましたが、新型コロナウイルスの影響が長期化した結果、販売活動に影響を受けました。産業機器においては、設置作業の関連でFPD露光装置は予定を下回りましたが、半導体露光装置は堅調に推移しました。
平均為替レートにつきましては、米ドルは当第3四半期連結会計期間が前年同四半期連結会計期間比で約1円円高の106.17円、当第3四半期連結累計期間では前年同四半期連結累計期間比で約2円円高の107.59円、ユーロは当第3四半期連結会計期間が前年同四半期連結会計期間比で約5円円安の124.13円、当第3四半期連結累計期間では前年同四半期連結累計期間比で約2円円高の121.02円となりました。
[第3四半期連結会計期間]
当第3四半期連結会計期間は、複合機は、回復の兆しを示したものの、オフィス向け、プロダクション市場向けの販売がともに減少しました。レーザープリンターはカラー機を中心に販売台数は前年同四半期連結会計期間を下回りました。また、企業活動再開後のプリントボリュームが緩やかな回復にとどまり、サービスと消耗品の売上が減少しました。レンズ交換式デジタルカメラは、販売台数は前年同四半期連結会計期間を下回りましたが、在宅時間の増加に伴う家庭の撮影需要を捉えました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要に加え、一部の新興国において回復した需要を捉え、販売台数は前年同四半期連結会計期間を大きく上回りました。医療機器は、医療機関への設置や商談が回復傾向にあるものの、長期化している新型コロナウイルスの影響に加え、前年同四半期連結会計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、前年同四半期連結会計期間から減収となりました。産業機器では、半導体露光装置におけるメモリー向け半導体デバイスの投資は堅調に推移しましたが、新型コロナウイルスの影響により設置が遅延した結果、FPD露光装置や有機ELディスプレイ製造装置は前年同四半期連結会計期間から減収となりました。一方で、多様な用途への展開が進み、市場が拡大していたネットワークカメラは販売活動の回復により増収となりました。これらの結果、当第3四半期連結会計期間の売上高は、前年同四半期連結会計期間比12.7%減の7,589億円となりました。売上総利益率は前年同四半期連結会計期間を1.6ポイント下回る43.2%となり、売上総利益は前年同四半期連結会計期間比16.0%減の3,276億円となりました。営業費用は為替の影響はあったものの、グループを挙げた効率化を一層推し進めた結果、前年同四半期連結会計期間比12.2%減の3,084億円に抑えました。その結果、当第3四半期連結会計期間の営業利益は前年同四半期連結会計期間比50.1%減の192億円となりました。営業外収益及び費用は為替差損などにより、前年同四半期連結会計期間比で50億円悪化し、36億円の収益となり、税引前四半期純利益は前年同四半期連結会計期間比51.5%減の228億円、当社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期連結会計期間比37.2%減の167億円となりました。
基本的1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結会計期間に比べ9円00銭減の15円93銭となりました。
[第3四半期連結累計期間]
当第3四半期連結累計期間は、複合機は、当第1四半期連結累計期間のプロダクション市場向けは堅調に推移したものの、当第2四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間では、オフィス向け、プロダクション市場向けの販売がともに減少しました。レーザープリンターは新型コロナウイルスによる景気低迷の影響もあり、モノクロ機、カラー機ともに販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、サービスと消耗品は、当第2四半期連結累計期間はオフィス閉鎖によりプリントボリュームが低下し、当第3四半期連結会計期間の企業活動再開後はプリントボリュームが緩やかな回復にとどまった結果、売上が減少しました。レンズ交換式デジタルカメラは、市場の縮小傾向に加えて新型コロナウイルスによる需要低迷の影響もあり、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りましたが、当第3四半期連結会計期間には、在宅時間の増加に伴う家庭の撮影需要を捉えました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要を捉え、販売台数は前年同四半期連結累計期間を大きく上回りました。医療機器は、医療機関への設置や商談が回復傾向にあるものの、長期化している新型コロナウイルスの影響に加え、前年同四半期連結累計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、前年同四半期連結累計期間から減収となりました。産業機器では、半導体露光装置は、当第1四半期連結累計期間はIoT関連の半導体デバイス向け投資が堅調、当第2四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間はメモリー向け半導体デバイスの投資が堅調に推移しましたが、FPD露光装置は新型コロナウイルスの影響により設置が遅延した結果、前年同四半期連結累計期間から減収となりました。一方で、多様な用途への展開が進み、市場が拡大していたネットワークカメラは、当第1四半期連結累計期間は前年同四半期連結累計期間比で増収でしたが、新型コロナウイルスによる販売活動停滞の影響があり、当第2四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間では減収となりました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期連結累計期間比16.1%減の2兆2,145億円となりました。売上総利益率は前年同四半期連結累計期間を1.6ポイント下回る43.4%となり、売上総利益は前年同期比19.0%減の9,616億円となりました。営業費用は、グループを挙げた効率化を一層推し進めた結果、前年同四半期連結累計期間比12.9%減の9,272億円に抑えました。その結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益は前年同四半期連結累計期間比71.9%減の343億円となりました。営業外収益及び費用は為替差損などにより、前年同四半期連結累計期間比で64億円悪化し、158億円の収益となり、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比65.3%減の501億円、当社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比67.8%減の297億円となりました。
基本的1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結累計期間から57円87銭減少し28円29銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
オフィスビジネスユニットでは、当第1四半期連結累計期間は、プロダクション市場向けは堅調に推移しました。一方、当第2四半期連結会計期間にimageRUNNER ADVANCE DXシリーズの新製品を発売しましたが、オフィス向け及びプロダクション市場向け複合機は、新型コロナウイルスの感染拡大によるオフィス閉鎖の影響やオフィス再開後の商談が緩やかな回復にとどまった影響などにより、販売台数は前年同四半期連結累計期間から減少しました。レーザープリンターは、新型コロナウイルスによる景気の減速が続いた結果、モノクロ機、カラー機ともに販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、サービスと消耗品についても当第2四半期連結累計期間にオフィス閉鎖によりプリントボリュームが低下し、当第3四半期連結会計期間の企業活動再開後はプリントボリュームが緩やかな回復にとどまった結果、売上が減少しました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比20.2%減の1兆410億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比59.7%減の521億円となりました。
イメージングシステムビジネスユニットでは、レンズ交換式デジタルカメラは当第2四半期連結累計期間の後半には先進国を中心に販売の悪化に歯止めがかかったものの、市場の縮小傾向が継続し、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、新製品の導入によりフルサイズモデルを中心にミラーレスへのシフトが進みました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要に加え、当第3四半期連結会計期間に一部の新興国において回復した需要を取り込んだ結果、本体、消耗品ともに販売は前年同四半期連結累計期間を大きく上回りました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比16.0%減の4,788億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比0.5%減の286億円となりました。
メディカルシステムビジネスユニットでは、当第2四半期連結累計期間に新型コロナウイルスにより学会や展示会が中止となり、また医療機関向け営業活動の制限などがあり、設置や商談が延期されました。当第3四半期連結会計期間は医療機器の設置や商談が回復しつつある中で、肺炎検査向けCT装置やX線診断装置の需要を取り込みましたが、前年同四半期連結累計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比4.6%減の3,133億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比22.4%減の151億円となりました。
産業機器その他ビジネスユニットでは、半導体露光装置は、当第1四半期連結累計期間はIoT関連の半導体デバイス向け投資が堅調、当第2四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間ではメモリー向け半導体デバイスの投資が堅調に推移しました。FPD露光装置は当第3四半期連結会計期間に新型コロナウイルスによる渡航制限の中で設置活動が徐々に再開されたものの、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。ネットワークカメラは、防犯や災害監視など従来のニーズに加え、遠隔モニタリングやソーシャルディスタンスの把握など、映像解析による用途の多様化を背景に販売活動を強化しましたが、当第2四半期連結会計期間に新型コロナウイルスによる販売活動停滞の影響があり、減収となりました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比13.3%減の4,397億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比66.0%減の61億円となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、売上債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末から667億円減少して4兆7,016億円となりました。負債は、短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末から1,203億円増加して1兆9,967億円となりました。純資産は、当社株主への配当及び自己株式の取得や円高によるその他の包括損失累計額の増加などにより、前連結会計年度末から1,870億円減少して2兆7,049億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業キャッシュ・フローは、大幅な減益となったものの運転資金の改善により、前年同四半期連結累計期間比で4億円の減少にとどめ、1,941億円の収入となりました。投資キャッシュ・フローは、生産設備への投資が減少したことなどにより、前年同四半期連結累計期間から461億円抑制し、1,117億円の支出となりました。この結果、フリーキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間比で457億円増加し、824億円の収入となりました。
財務キャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得などの支出がありました。一方で、運転資金確保を目的とする短期借入金の増加などによる収入があった結果、69億円の収入となりました。
これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響分を合わせて、前連結会計年度末から875億円増加し、5,003億円となりました。
(3)米国会計基準以外の財務指標(Non-GAAP財務指標)
当社は、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則(GAAP)に基づき財務情報を報告しております。
これに加えて、当社は米国会計基準以外の財務指標(Non-GAAP財務指標)であるフリーキャッシュ・フローを開示情報に含めております。
この指標は、当社の営業活動と投資活動を踏まえており、投資家の方々が、当社の現在の流動性や財務活動における資金の使用可能性を理解するうえで重要な指標と考えております。
なお、最も直接的に比較可能な米国会計原則に基づき作成された指標とフリーキャッシュ・フローとの照合調整表は以下のとおりです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は、1,997億円です。
(6)設備の状況
①主要な設備の状況
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設、除却等はありません。
②設備の新設、除却等の計画
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設について完成したものは以下のとおりです。なお、重要な設備の除却等の計画はありません。
①経営成績の状況
2020年第3四半期連結累計期間の世界経済を見ますと、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続く中で、経済活動の再開が徐々に進んだ結果、当第2四半期連結会計期間の急激な落ち込みから景気が上向きました。米国では、一部の州において経済活動の規制が継続されましたが、個人消費や輸出の増加に後押しされ、景気の回復が進みました。欧州では、各国のロックダウンが緩和された結果、消費が回復し、景気は上向きました。中国では、内需や輸出を中心に経済活動再開後の回復が持続しました。また、その他の新興国についても、感染の拡大が続いたものの、一部の新興国を除き、景気は回復局面に向かいました。わが国の経済は、経済活動再開と外出自粛緩和の影響もあり、持ち直しの兆しが見られました。
このような状況の中、当社関連市場においては、オフィス向け複合機とレーザープリンターは、企業活動の回復が十分でないため、モノクロ機とカラー機の需要がともに減少しました。カメラ市場は、市場の縮小傾向が続いたものの、消費の持ち直しにより回復へと向かいました。インクジェットプリンターは、在宅勤務や在宅学習の需要が堅調な先進国と中国に加え、新興国の回復のペースが徐々に上がりました。医療機器は、医療機関向け営業活動の制限が緩和されましたが、新型コロナウイルスの影響が長期化した結果、販売活動に影響を受けました。産業機器においては、設置作業の関連でFPD露光装置は予定を下回りましたが、半導体露光装置は堅調に推移しました。
平均為替レートにつきましては、米ドルは当第3四半期連結会計期間が前年同四半期連結会計期間比で約1円円高の106.17円、当第3四半期連結累計期間では前年同四半期連結累計期間比で約2円円高の107.59円、ユーロは当第3四半期連結会計期間が前年同四半期連結会計期間比で約5円円安の124.13円、当第3四半期連結累計期間では前年同四半期連結累計期間比で約2円円高の121.02円となりました。
[第3四半期連結会計期間]
当第3四半期連結会計期間は、複合機は、回復の兆しを示したものの、オフィス向け、プロダクション市場向けの販売がともに減少しました。レーザープリンターはカラー機を中心に販売台数は前年同四半期連結会計期間を下回りました。また、企業活動再開後のプリントボリュームが緩やかな回復にとどまり、サービスと消耗品の売上が減少しました。レンズ交換式デジタルカメラは、販売台数は前年同四半期連結会計期間を下回りましたが、在宅時間の増加に伴う家庭の撮影需要を捉えました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要に加え、一部の新興国において回復した需要を捉え、販売台数は前年同四半期連結会計期間を大きく上回りました。医療機器は、医療機関への設置や商談が回復傾向にあるものの、長期化している新型コロナウイルスの影響に加え、前年同四半期連結会計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、前年同四半期連結会計期間から減収となりました。産業機器では、半導体露光装置におけるメモリー向け半導体デバイスの投資は堅調に推移しましたが、新型コロナウイルスの影響により設置が遅延した結果、FPD露光装置や有機ELディスプレイ製造装置は前年同四半期連結会計期間から減収となりました。一方で、多様な用途への展開が進み、市場が拡大していたネットワークカメラは販売活動の回復により増収となりました。これらの結果、当第3四半期連結会計期間の売上高は、前年同四半期連結会計期間比12.7%減の7,589億円となりました。売上総利益率は前年同四半期連結会計期間を1.6ポイント下回る43.2%となり、売上総利益は前年同四半期連結会計期間比16.0%減の3,276億円となりました。営業費用は為替の影響はあったものの、グループを挙げた効率化を一層推し進めた結果、前年同四半期連結会計期間比12.2%減の3,084億円に抑えました。その結果、当第3四半期連結会計期間の営業利益は前年同四半期連結会計期間比50.1%減の192億円となりました。営業外収益及び費用は為替差損などにより、前年同四半期連結会計期間比で50億円悪化し、36億円の収益となり、税引前四半期純利益は前年同四半期連結会計期間比51.5%減の228億円、当社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期連結会計期間比37.2%減の167億円となりました。
基本的1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結会計期間に比べ9円00銭減の15円93銭となりました。
[第3四半期連結累計期間]
当第3四半期連結累計期間は、複合機は、当第1四半期連結累計期間のプロダクション市場向けは堅調に推移したものの、当第2四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間では、オフィス向け、プロダクション市場向けの販売がともに減少しました。レーザープリンターは新型コロナウイルスによる景気低迷の影響もあり、モノクロ機、カラー機ともに販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、サービスと消耗品は、当第2四半期連結累計期間はオフィス閉鎖によりプリントボリュームが低下し、当第3四半期連結会計期間の企業活動再開後はプリントボリュームが緩やかな回復にとどまった結果、売上が減少しました。レンズ交換式デジタルカメラは、市場の縮小傾向に加えて新型コロナウイルスによる需要低迷の影響もあり、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りましたが、当第3四半期連結会計期間には、在宅時間の増加に伴う家庭の撮影需要を捉えました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要を捉え、販売台数は前年同四半期連結累計期間を大きく上回りました。医療機器は、医療機関への設置や商談が回復傾向にあるものの、長期化している新型コロナウイルスの影響に加え、前年同四半期連結累計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、前年同四半期連結累計期間から減収となりました。産業機器では、半導体露光装置は、当第1四半期連結累計期間はIoT関連の半導体デバイス向け投資が堅調、当第2四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間はメモリー向け半導体デバイスの投資が堅調に推移しましたが、FPD露光装置は新型コロナウイルスの影響により設置が遅延した結果、前年同四半期連結累計期間から減収となりました。一方で、多様な用途への展開が進み、市場が拡大していたネットワークカメラは、当第1四半期連結累計期間は前年同四半期連結累計期間比で増収でしたが、新型コロナウイルスによる販売活動停滞の影響があり、当第2四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間では減収となりました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期連結累計期間比16.1%減の2兆2,145億円となりました。売上総利益率は前年同四半期連結累計期間を1.6ポイント下回る43.4%となり、売上総利益は前年同期比19.0%減の9,616億円となりました。営業費用は、グループを挙げた効率化を一層推し進めた結果、前年同四半期連結累計期間比12.9%減の9,272億円に抑えました。その結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益は前年同四半期連結累計期間比71.9%減の343億円となりました。営業外収益及び費用は為替差損などにより、前年同四半期連結累計期間比で64億円悪化し、158億円の収益となり、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比65.3%減の501億円、当社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比67.8%減の297億円となりました。
基本的1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結累計期間から57円87銭減少し28円29銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
オフィスビジネスユニットでは、当第1四半期連結累計期間は、プロダクション市場向けは堅調に推移しました。一方、当第2四半期連結会計期間にimageRUNNER ADVANCE DXシリーズの新製品を発売しましたが、オフィス向け及びプロダクション市場向け複合機は、新型コロナウイルスの感染拡大によるオフィス閉鎖の影響やオフィス再開後の商談が緩やかな回復にとどまった影響などにより、販売台数は前年同四半期連結累計期間から減少しました。レーザープリンターは、新型コロナウイルスによる景気の減速が続いた結果、モノクロ機、カラー機ともに販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、サービスと消耗品についても当第2四半期連結累計期間にオフィス閉鎖によりプリントボリュームが低下し、当第3四半期連結会計期間の企業活動再開後はプリントボリュームが緩やかな回復にとどまった結果、売上が減少しました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比20.2%減の1兆410億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比59.7%減の521億円となりました。
イメージングシステムビジネスユニットでは、レンズ交換式デジタルカメラは当第2四半期連結累計期間の後半には先進国を中心に販売の悪化に歯止めがかかったものの、市場の縮小傾向が継続し、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。また、新製品の導入によりフルサイズモデルを中心にミラーレスへのシフトが進みました。インクジェットプリンターは、先進国と中国における在宅勤務や在宅学習の需要に加え、当第3四半期連結会計期間に一部の新興国において回復した需要を取り込んだ結果、本体、消耗品ともに販売は前年同四半期連結累計期間を大きく上回りました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比16.0%減の4,788億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比0.5%減の286億円となりました。
メディカルシステムビジネスユニットでは、当第2四半期連結累計期間に新型コロナウイルスにより学会や展示会が中止となり、また医療機関向け営業活動の制限などがあり、設置や商談が延期されました。当第3四半期連結会計期間は医療機器の設置や商談が回復しつつある中で、肺炎検査向けCT装置やX線診断装置の需要を取り込みましたが、前年同四半期連結累計期間には日本において消費税増税前の駆け込み需要があった結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比4.6%減の3,133億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比22.4%減の151億円となりました。
産業機器その他ビジネスユニットでは、半導体露光装置は、当第1四半期連結累計期間はIoT関連の半導体デバイス向け投資が堅調、当第2四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間ではメモリー向け半導体デバイスの投資が堅調に推移しました。FPD露光装置は当第3四半期連結会計期間に新型コロナウイルスによる渡航制限の中で設置活動が徐々に再開されたものの、販売台数は前年同四半期連結累計期間を下回りました。ネットワークカメラは、防犯や災害監視など従来のニーズに加え、遠隔モニタリングやソーシャルディスタンスの把握など、映像解析による用途の多様化を背景に販売活動を強化しましたが、当第2四半期連結会計期間に新型コロナウイルスによる販売活動停滞の影響があり、減収となりました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前年同四半期連結累計期間比13.3%減の4,397億円、税引前四半期純利益は前年同四半期連結累計期間比66.0%減の61億円となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、売上債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末から667億円減少して4兆7,016億円となりました。負債は、短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末から1,203億円増加して1兆9,967億円となりました。純資産は、当社株主への配当及び自己株式の取得や円高によるその他の包括損失累計額の増加などにより、前連結会計年度末から1,870億円減少して2兆7,049億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業キャッシュ・フローは、大幅な減益となったものの運転資金の改善により、前年同四半期連結累計期間比で4億円の減少にとどめ、1,941億円の収入となりました。投資キャッシュ・フローは、生産設備への投資が減少したことなどにより、前年同四半期連結累計期間から461億円抑制し、1,117億円の支出となりました。この結果、フリーキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間比で457億円増加し、824億円の収入となりました。
財務キャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得などの支出がありました。一方で、運転資金確保を目的とする短期借入金の増加などによる収入があった結果、69億円の収入となりました。
これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響分を合わせて、前連結会計年度末から875億円増加し、5,003億円となりました。
(3)米国会計基準以外の財務指標(Non-GAAP財務指標)
当社は、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則(GAAP)に基づき財務情報を報告しております。
これに加えて、当社は米国会計基準以外の財務指標(Non-GAAP財務指標)であるフリーキャッシュ・フローを開示情報に含めております。
この指標は、当社の営業活動と投資活動を踏まえており、投資家の方々が、当社の現在の流動性や財務活動における資金の使用可能性を理解するうえで重要な指標と考えております。
なお、最も直接的に比較可能な米国会計原則に基づき作成された指標とフリーキャッシュ・フローとの照合調整表は以下のとおりです。
| (単位 億円) |
| 第120期第3四半期 連結累計期間 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,941 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,117 |
| フリーキャッシュ・フロー | 824 |
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は、1,997億円です。
(6)設備の状況
①主要な設備の状況
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設、除却等はありません。
②設備の新設、除却等の計画
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設について完成したものは以下のとおりです。なお、重要な設備の除却等の計画はありません。
| 会社名 | 所在地 | セグメントの名称 | 設備の内容 | 完成年月 |
| キヤノン株式会社 | 茨城県坂東市 | 本社部門 | 物流センター | 2020年4月 |