有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は次のとおりです。
なお、当連結会計年度の業績、事業セグメントの業績及びキャッシュ・フローの状況についての概要説明については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品においてはエネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引における販売価格の下落及び円高の影響等により減収、繊維においてはアパレル関連事業の販売不振等により減収、機械においては産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更に加え、円高の影響等により減収、住生活においては前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減収となり、全体としては前連結会計年度比2,451億円(4.8%)減収の4兆8,385億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は4兆1,156億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は7,229億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益となり、一方、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比238億円(2.2%)増益の1兆935億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う影響額(増益)は26億円、期中為替変動に伴う影響額(減益)は424億円、子会社の除外に伴う影響額(減益)は99億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における増益額は735億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、収益拡大に伴い一部の既存会社では経費の増加があったものの、繊維等における経費の削減及び円高による海外子会社の経費減少に加え、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却等もあり、前連結会計年度比337億円(4.0%)減少の8,018億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う経費の増加額は26億円、期中為替変動に伴う経費の減少額は329億円、子会社の除外に伴う経費の減少額は88億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における経費の増加額は54億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、前連結会計年度における自動車関連子会社の持分法投資への変更等により、前連結会計年度比45億円減少の32億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、ユニー・ファミリーマート統合に伴う当社持分変動による利益はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却益及び金融関連事業の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比405億円(55.8%)減少の321億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、欧州タイヤ関連事業における減損損失の減少に加え、前連結会計年度における豪州石炭事業の減損損失及び一部資産売却に伴う損失、北海油田開発案件並びに青果物関連事業における減損損失の反動により、前連結会計年度比1,384億円改善の167億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、円高の影響による為替損益の悪化はあったものの、前連結会計年度における子会社でのリストラ関連費用計上の反動等により、前連結会計年度比6億円改善の54億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比208億円減少の163億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、円資金の調達金利低下及び借入金の減少はあったものの、CITIC Limited株式取得に係る融資のうち一時的なCPグループ負担分の回収に伴う受取利息の減少等により、前連結会計年度比32億円悪化の36億円(費用)となり、「受取配当金」は、パイプライン事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比176億円(46.9%)減少の199億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)においては前第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により増加、情報・金融においては前連結会計年度における国内コンタクトセンター関連事業に係る税制改正影響の反動による減少はあったものの、国内外の金融関連事業好調等により増加、エネルギー・化学品においては前連結会計年度におけるメタノール関連事業の定期修繕の反動等により好転となり、一方、住生活においては、海外パルプ関連事業における市況低迷及び為替の影響等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比374億円(25.4%)増加の1,852億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含
まれております。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,771億円(54.9%)増益の4,999億円となりました。「法人所得税費用」は、タックスヘイブン税制の改正に伴う課税対象範囲の変更による悪化及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動等により、前連結会計年度比789億円(170.1%)悪化の1,253億円となり、「税引前利益」4,999億円から「法人所得税費用」1,253億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比982億円(35.5%)増益の3,746億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」224億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比1,118億円(46.5%)増益の3,522億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益、情報・金融においては国内情報産業関連事業の取引増加等により増益、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移等により、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響はあったものの増益となり、全体としては前連結会計年度比620億円(27.4%)増益の2,884億円となりました。
⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績
黒字会社比率(注)
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(185社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(456社)を含めておりません。
当連結会計年度の事業会社損益(海外現地法人を除いた子会社及び持分法適用会社の当社取込損益の合計)は、前連結会計年度比1,597億円増加の2,930億円の利益となりました。また、海外現地法人損益は、前連結会計年度比30億円増加の356億円の利益となりました。
黒字事業会社損益と黒字海外現地法人損益を合計した黒字会社損益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失の反動等があったITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの改善や、前第3四半期連結会計期間からCITIC Limitedの取込を開始したOrchid Alliance Holdings Limitedの増益等により、前連結会計年度における住宅資材関連事業売却益の反動等による伊藤忠インターナショナル会社の減益等はあったものの、前連結会計年度比743億円増加の3,574億円となりました。一方、赤字事業会社損益と赤字海外現地法人損益を合計した赤字会社損益は、英ポンド安の影響はあったものの、一過性損失の減少等があったEuropean Tyre Enterprise Limitedの改善等により、前連結会計年度比883億円改善の287億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、低採算・赤字事業会社の減少等により更なる改善が進み、前連結会計年度の81.9%から4.5ポイント上昇の86.4%となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な黒字会社及び赤字会社は次のとおりです。
(単位:億円)
(単位:億円)
主な赤字会社 (単位:億円)
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があり
ます。
2 シーアイ化成(株)は、平成29年4月1日にタキロン(株)と経営統合し、タキロンシーアイ(株)となりまし
た。
3 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
4 伊藤忠豪州会社の取込損益には、ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの取込損益の3.7%を含んでおります。
5 伊藤忠欧州会社の取込損益には、European Tyre Enterprise Limitedの取込損益の20.0%及びITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益の10.0%を含んでおります。
6 伊藤忠タイ会社の取込損益には、GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.の取込損益の67.3%を含んでおります。
7 東京センチュリー(株)は、平成28年10月1日に東京センチュリーリース(株)から社名を変更しております。
8 ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)は、平成28年9月1日に(株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)との経営統合により、(株)ファミリーマートから社名を変更しております。
9 当社は、不二製油グループ本社(株)を当社子会社の伊藤忠フードインベストメント合同会社を通じて保有しております。
(2)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約71%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達となっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2015年8月から2017年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社とグループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。
当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比2,515億円減少の2兆9,447億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比2,250億円減少の2兆3,307億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の1.17倍から0.97倍へ改善しました。
また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の87%から81%へと6ポイントの減少
となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる営業債権の増加に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、為替の影響等はあったものの、前連結会計年度末比856億円(1.1%)増加の8兆1,220億円となりました。
「株主資本」は、当社株主に帰属する当期純利益の積上げにより、配当金の支払及び為替の影響による減少に加え、自己株式の取得があったものの、前連結会計年度末比2,082億円(9.5%)増加の2兆4,019億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比2.3ポイント上昇の29.6%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比2,108億円(8.6%)増加の2兆6,628億円となりました。
連結財政状態計算書項目における前連結会計年度末との主要増減は次のとおりです。
「営業債権」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,055億円増加の1兆9,490億円となりました。
「営業債権以外の短期債権」は、貸付金の回収による減少等により、前連結会計年度末比554億円減少の743億円となりました。
「棚卸資産」は、販売用不動産及び航空関連取引における在庫の増加等により、前連結会計年度末比583億円増加の7,754億円となりました。
「前渡金」は、船舶関連取引における減少等により、前連結会計年度末比325億円減少の1,619億円となりました。
「持分法で会計処理されている投資」は、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、前連結会計年度末比1,265億円増加の1兆6,266億円となりました。
「投資・債権以外の長期金融資産」は、為替・金利に係るデリバティブ資産の減少等により、前連結会計年度末比147億円減少の1,185億円となりました。
「有形固定資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比212億円減少の6,804億円となりました。
「のれん」は、欧州タイヤ関連事業における減損及び為替の影響等により、前連結会計年度末比124億円減少の1,317億円となりました。
「無形資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比241億円減少の2,377億円となりました。
「営業債務」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,193億円増加の1兆5,888億円となりました。
「繰延税金負債」は、前連結会計年度末比437億円増加の1,234億円となりました。なお、繰延税金資産・負債のネット残高(ネット負債残高)は、前連結会計年度末比529億円増加の687億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額8,309億円に対し、現金及び現金同等物、定期
預金(合計6,140億円)、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨3,500億円、外貨1,200百万米ドル)を合計した流動性準備の合計額は1兆986億円となっており、十分な流動性準備を確保していると考えております。また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を5,966億円保有しております。
なお、当連結会計年度に外貨コミットメントライン契約を800百万米ドル増額しております。これに加えて、平成29年4月1日以降に700百万米ドル、合計1,500百万米ドルを外貨流動性準備確保のため増額しております。一方、円貨コミットメントライン契約を次回更新時に1,500億円減額し、2,000億円とすることを平成29年5月
17日開催の当社取締役会にて決定しております。
(注)1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントラインに係るものを、連結財政状態
計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループにおける資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売
却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3ヵ年計画)期間においては、CITIC Limitedに対する大型戦略投資の実行を踏まえ、それ以外の新規投資については実質営業キャッシュ・フロー(注)とEXITによるキャッシュインの範囲内で実行する方
針としております。
(注)「営業活動によるキャッシュ・フロー」から資産・負債の変動他の影響を控除
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、金属、食料、エネルギー及び情報・通信における営業取引収入の堅調な推移等により、3,897億円のネット入金となりました。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、主に食料、情報・通信、エネルギー及び金属における固定資産の取得に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資等により、813億円のネット支払となりました。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、借入金の返済に加え、配当金の支払及び自己株式の取得等により、3,354億円のネット支払となりました。
以上の結果、「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比273億円(4.3%)減少の6,056億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
(3)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日における資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社におけるすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産の回収可能価額
減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産については、当該金融資産に係る見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で現在価値に割引いたものを回収可能価額としております。当該金融資産に係る将来キャッシュ・フローは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、償却原価で測定される金融資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減
損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・確定給付型退職後給付制度における確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
・デリバティブを除く金融資産における、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産
への分類
・リースを含む契約の会計処理
・償却原価で測定される金融資産における減損及び減損の戻入れの兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テ
スト実施にあたっての資金生成単位の判別
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損の
兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損戻入れの兆
候の有無の評価
・引当金の認識
・収益の認識時点及び収益を総額(グロス)で表示するか、純額(ネット)で表示するかの判断
なお、当連結会計年度の業績、事業セグメントの業績及びキャッシュ・フローの状況についての概要説明については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品においてはエネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引における販売価格の下落及び円高の影響等により減収、繊維においてはアパレル関連事業の販売不振等により減収、機械においては産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更に加え、円高の影響等により減収、住生活においては前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減収となり、全体としては前連結会計年度比2,451億円(4.8%)減収の4兆8,385億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は4兆1,156億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は7,229億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益となり、一方、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比238億円(2.2%)増益の1兆935億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う影響額(増益)は26億円、期中為替変動に伴う影響額(減益)は424億円、子会社の除外に伴う影響額(減益)は99億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における増益額は735億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、収益拡大に伴い一部の既存会社では経費の増加があったものの、繊維等における経費の削減及び円高による海外子会社の経費減少に加え、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却等もあり、前連結会計年度比337億円(4.0%)減少の8,018億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う経費の増加額は26億円、期中為替変動に伴う経費の減少額は329億円、子会社の除外に伴う経費の減少額は88億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における経費の増加額は54億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、前連結会計年度における自動車関連子会社の持分法投資への変更等により、前連結会計年度比45億円減少の32億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、ユニー・ファミリーマート統合に伴う当社持分変動による利益はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却益及び金融関連事業の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比405億円(55.8%)減少の321億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、欧州タイヤ関連事業における減損損失の減少に加え、前連結会計年度における豪州石炭事業の減損損失及び一部資産売却に伴う損失、北海油田開発案件並びに青果物関連事業における減損損失の反動により、前連結会計年度比1,384億円改善の167億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、円高の影響による為替損益の悪化はあったものの、前連結会計年度における子会社でのリストラ関連費用計上の反動等により、前連結会計年度比6億円改善の54億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比208億円減少の163億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、円資金の調達金利低下及び借入金の減少はあったものの、CITIC Limited株式取得に係る融資のうち一時的なCPグループ負担分の回収に伴う受取利息の減少等により、前連結会計年度比32億円悪化の36億円(費用)となり、「受取配当金」は、パイプライン事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比176億円(46.9%)減少の199億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)においては前第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により増加、情報・金融においては前連結会計年度における国内コンタクトセンター関連事業に係る税制改正影響の反動による減少はあったものの、国内外の金融関連事業好調等により増加、エネルギー・化学品においては前連結会計年度におけるメタノール関連事業の定期修繕の反動等により好転となり、一方、住生活においては、海外パルプ関連事業における市況低迷及び為替の影響等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比374億円(25.4%)増加の1,852億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含
まれております。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,771億円(54.9%)増益の4,999億円となりました。「法人所得税費用」は、タックスヘイブン税制の改正に伴う課税対象範囲の変更による悪化及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動等により、前連結会計年度比789億円(170.1%)悪化の1,253億円となり、「税引前利益」4,999億円から「法人所得税費用」1,253億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比982億円(35.5%)増益の3,746億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」224億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比1,118億円(46.5%)増益の3,522億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益、情報・金融においては国内情報産業関連事業の取引増加等により増益、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移等により、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響はあったものの増益となり、全体としては前連結会計年度比620億円(27.4%)増益の2,884億円となりました。
⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績
| 黒字・赤字会社別損益 | (単位:億円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||||||||||||||||
| 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | ||||||||||
| 事業会社損益 | 2,477 | △1,143 | 1,334 | 3,216 | △286 | 2,930 | 739 | 857 | 1,597 | |||||||||
| 海外現地法人損益 | 354 | △28 | 327 | 358 | △1 | 356 | 3 | 26 | 30 | |||||||||
| 連結対象会社合計 | 2,831 | △1,171 | 1,660 | 3,574 | △287 | 3,286 | 743 | 883 | 1,626 | |||||||||
黒字会社比率(注)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||||||||||||||||
| 国内 | 海外 | 合計 | 国内 | 海外 | 合計 | 国内 | 海外 | 合計 | ||||||||||
| 黒字会社数 | 113 | 154 | 267 | 114 | 152 | 266 | 1 | △2 | △1 | |||||||||
| 連結対象会社数 | 128 | 198 | 326 | 126 | 182 | 308 | △2 | △16 | △18 | |||||||||
| 黒字会社比率(%) | 88.3 | 77.8 | 81.9 | 90.5 | 83.5 | 86.4 | 2.2 | 5.7 | 4.5 | |||||||||
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(185社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(456社)を含めておりません。
当連結会計年度の事業会社損益(海外現地法人を除いた子会社及び持分法適用会社の当社取込損益の合計)は、前連結会計年度比1,597億円増加の2,930億円の利益となりました。また、海外現地法人損益は、前連結会計年度比30億円増加の356億円の利益となりました。
黒字事業会社損益と黒字海外現地法人損益を合計した黒字会社損益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失の反動等があったITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの改善や、前第3四半期連結会計期間からCITIC Limitedの取込を開始したOrchid Alliance Holdings Limitedの増益等により、前連結会計年度における住宅資材関連事業売却益の反動等による伊藤忠インターナショナル会社の減益等はあったものの、前連結会計年度比743億円増加の3,574億円となりました。一方、赤字事業会社損益と赤字海外現地法人損益を合計した赤字会社損益は、英ポンド安の影響はあったものの、一過性損失の減少等があったEuropean Tyre Enterprise Limitedの改善等により、前連結会計年度比883億円改善の287億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、低採算・赤字事業会社の減少等により更なる改善が進み、前連結会計年度の81.9%から4.5ポイント上昇の86.4%となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な黒字会社及び赤字会社は次のとおりです。
| 主な黒字会社 | (単位:億円) |
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | 増減コメント | |||
| 前連結 会計 年度 | 当連結 会計 年度 | 増減 | |||
| 国内子会社 | |||||
| 伊藤忠テクノソリューションズ(株) | 58.2 | 104 | 126 | 21 | 流通及び通信分野向け取引における増収等によ り増益 |
| (株)日本アクセス | 93.8 | 89 | 122 | 33 | 取引増加や採算改善に加え、前連結会計年度における固定資産減損損失の反動等により増益 |
| Dole International Holdings(株) | 100.0 | △169 | 83 | 252 | 青果物事業及び加工食品事業それぞれにおいて採算改善したことに加え、前連結会計年度にお ける減損損失の反動等により改善 |
| 伊藤忠エネクス(株) | 54.0 | 41 | 55 | 14 | ホームライフ事業における採算改善に加え、電力・ユーティリティ事業における電力販売好調 により増益 |
| 伊藤忠プラスチックス(株) | 100.0 | 35 | 42 | 7 | 包装材料及び電子材料の販売好調等により増益 |
| シーアイ化成(株)(注)2 | 98.3 | 13 | 41 | 28 | 海外子会社の堅調な推移に加え、関係会社株式売却益及び繰延税金負債の取崩し等により増益 |
| コネクシオ(株) | 60.3 | 37 | 39 | 2 | 端末販売の収益性向上等により、人件費等の経 費増加はあったものの、増益 |
| 伊藤忠ケミカルフロンティア(株) | 100.0 | 31 | 31 | △0 | 医薬関連事業の堅調な推移により、ほぼ横ばい |
| 伊藤忠建材(株) | 100.0 | 17 | 26 | 9 | 住宅資材販売の好調な推移により増益 |
| 伊藤忠都市開発(株) | 99.8 | 28 | 26 | △2 | マンション販売は堅調に推移したものの、販売 費用の増加により減益 |
(単位:億円)
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | 増減コメント | |||
| 前連結 会計 年度 | 当連結 会計 年度 | 増減 | |||
| 海外子会社 | |||||
| Orchid Alliance Holdings Limited(注)3 | 100.0 | 404 | 629 | 225 | 前第3四半期連結会計期間からCITIC Limited 取込開始 |
| ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltd (注)4 | 100.0 | △226 | 428 | 654 | 鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の石炭事業における減損損失及び一部資産売 却に伴う損失の反動等により改善 |
| 伊藤忠インターナショナル会社 | 100.0 | 219 | 129 | △90 | 設備資材関連事業の改善及び機械関連事業が堅調に推移したものの、前連結会計年度における住宅資材関連事業売却益の反動等により減益 |
| 伊藤忠香港会社 | 100.0 | 25 | 50 | 24 | 金融関連事業及び繊維関連事業における取込損益増加に加え、生活資材関連取引の堅調な推移 等により増益 |
| 伊藤忠(中国)集団有限公司 | 100.0 | 31 | 48 | 16 | 生活資材関連取引及び食料関連事業の堅調な推移等により、繊維関連事業の持分法適用除外に 伴う取込損益減少はあったものの、増益 |
| ITOCHU FIBRE LIMITED (注)5 | 100.0 | 69 | 43 | △26 | 主としてパルプ市況低迷により減益 |
| 伊藤忠タイ会社(注)6 | 100.0 | 34 | 36 | 2 | 金融関連事業の取込損益増加及び金属関連取引 の増加等により増益 |
| 伊藤忠豪州会社(注)4 | 100.0 | △5 | 34 | 39 | 鉄鉱石・石炭事業の取込損益改善に加え、乳製 品関連事業の売却益等により改善 |
| GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.(注)6 | 100.0 | 22 | 27 | 5 | 主として金融関連事業の好調な推移により増益 |
| 伊藤忠欧州会社(注)5 | 100.0 | △22 | 23 | 45 | 主としてタイヤ関連事業における一過性損失の 減少により改善 |
(単位:億円)
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | 増減コメント | |||
| 前連結 会計 年度 | 当連結 会計 年度 | 増減 | |||
| 国内持分法適用会社 | |||||
| 東京センチュリー(株) (注)7 | 25.3 | 96 | 102 | 6 | 北米リース事業の子会社化に加え、航空機リース事業及びオート事業が堅調に推移し、前連結会計年度における不動産ファイナンスのExitに 伴う利益の反動はあったものの、増益 |
| 伊藤忠丸紅鉄鋼(株) | 50.0 | 66 | 76 | 10 | エネルギー関連需要の落込みに伴う鋼管事業の減益はあったものの、米国建材事業の好調な推移やその他の国内外事業会社の収益改善により 増益 |
| ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)(注)8 | 35.0 | 61 | 74 | 13 | CVS事業における店舗減損損失の増加やブランド統合に伴う先行経費はあったものの、ユニーグループ・ホールディングス(株)との経営統合 による営業収入の増加等により増益 |
| (株)オリエントコーポレーション | 16.5 | 26 | 50 | 24 | 銀行保証・カードショッピングが好調に推移し たことにより増益 |
| プリマハム(株) | 39.8 | 26 | 37 | 11 | 加工食品事業の生産性向上及びコンビニエンス ストア向けベンダー事業好調等により増益 |
| 日伯紙パルプ資源開発(株) | 32.1 | 37 | 29 | △8 | 主としてパルプ市況低迷により減益 |
| 不二製油グループ本社(株)(注)9 | 26.9 | 24 | 27 | 3 | 製菓・製パン素材事業及び大豆たん白事業の伸 長により増益 |
| 海外持分法適用会社 | |||||
| HYLIFE GROUP HOLDINGS LTD. | 49.9 | 26 | 27 | 2 | アジア向け取引の堅調な推移により、前連結会計年度における一部生産事業の資産譲渡に伴う 売却益の反動があったものの、増益 |
主な赤字会社 (単位:億円)
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | 増減コメント | |||
| 前連結 会計 年度 | 当連結 会計 年度 | 増減 | |||
| 国内子会社 | |||||
| 日伯鉄鉱石(株) | 75.7 | △9 | △29 | △20 | 当連結会計年度における一過性損失の発生により悪化 |
| 海外子会社 | |||||
| European Tyre Enterprise Limited(注)5 | 100.0 | △299 | △52 | 247 | 英ポンド安の影響はあったものの、一過性損失 の減少等により改善 |
| ITOCHU Coal Americas Inc. | 100.0 | △23 | △26 | △3 | 金利収支の悪化等 |
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があり
ます。
2 シーアイ化成(株)は、平成29年4月1日にタキロン(株)と経営統合し、タキロンシーアイ(株)となりまし
た。
3 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
4 伊藤忠豪州会社の取込損益には、ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの取込損益の3.7%を含んでおります。
5 伊藤忠欧州会社の取込損益には、European Tyre Enterprise Limitedの取込損益の20.0%及びITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益の10.0%を含んでおります。
6 伊藤忠タイ会社の取込損益には、GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.の取込損益の67.3%を含んでおります。
7 東京センチュリー(株)は、平成28年10月1日に東京センチュリーリース(株)から社名を変更しております。
8 ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)は、平成28年9月1日に(株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)との経営統合により、(株)ファミリーマートから社名を変更しております。
9 当社は、不二製油グループ本社(株)を当社子会社の伊藤忠フードインベストメント合同会社を通じて保有しております。
(2)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約71%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達となっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2015年8月から2017年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社とグループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。
当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
| 長期 | 短期 | |
| 日本格付研究所(JCR) | AA-/安定的 | J-1+ |
| 格付投資情報センター(R&I) | A+/安定的 | a-1 |
| ムーディーズ・インベスターズ・サービス (Moody's) | Baa1/安定的 | P-2 |
| スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) | A-/安定的 | A-2 |
② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比2,515億円減少の2兆9,447億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比2,250億円減少の2兆3,307億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の1.17倍から0.97倍へ改善しました。
また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の87%から81%へと6ポイントの減少
となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
| (単位:億円) |
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減 | |
| 社債及び借入金(短期): | |||
| 銀行借入金等 | 3,620 | 4,811 | 1,191 |
| コマーシャル・ペーパー | 648 | 120 | △529 |
| 社債 | - | 700 | 700 |
| 短期計 | 4,268 | 5,630 | 1,362 |
| 社債及び借入金(長期): | |||
| 銀行借入金等 | 22,975 | 20,382 | △2,593 |
| 社債 | 4,718 | 3,434 | △1,285 |
| 長期計 | 27,693 | 23,816 | △3,877 |
| 有利子負債計 | 31,962 | 29,447 | △2,515 |
| 現金及び現金同等物、定期預金 | 6,405 | 6,140 | △266 |
| ネット有利子負債 | 25,556 | 23,307 | △2,250 |
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる営業債権の増加に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、為替の影響等はあったものの、前連結会計年度末比856億円(1.1%)増加の8兆1,220億円となりました。
「株主資本」は、当社株主に帰属する当期純利益の積上げにより、配当金の支払及び為替の影響による減少に加え、自己株式の取得があったものの、前連結会計年度末比2,082億円(9.5%)増加の2兆4,019億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比2.3ポイント上昇の29.6%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比2,108億円(8.6%)増加の2兆6,628億円となりました。
連結財政状態計算書項目における前連結会計年度末との主要増減は次のとおりです。
「営業債権」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,055億円増加の1兆9,490億円となりました。
「営業債権以外の短期債権」は、貸付金の回収による減少等により、前連結会計年度末比554億円減少の743億円となりました。
「棚卸資産」は、販売用不動産及び航空関連取引における在庫の増加等により、前連結会計年度末比583億円増加の7,754億円となりました。
「前渡金」は、船舶関連取引における減少等により、前連結会計年度末比325億円減少の1,619億円となりました。
「持分法で会計処理されている投資」は、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、前連結会計年度末比1,265億円増加の1兆6,266億円となりました。
「投資・債権以外の長期金融資産」は、為替・金利に係るデリバティブ資産の減少等により、前連結会計年度末比147億円減少の1,185億円となりました。
「有形固定資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比212億円減少の6,804億円となりました。
「のれん」は、欧州タイヤ関連事業における減損及び為替の影響等により、前連結会計年度末比124億円減少の1,317億円となりました。
「無形資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比241億円減少の2,377億円となりました。
「営業債務」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,193億円増加の1兆5,888億円となりました。
「繰延税金負債」は、前連結会計年度末比437億円増加の1,234億円となりました。なお、繰延税金資産・負債のネット残高(ネット負債残高)は、前連結会計年度末比529億円増加の687億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額8,309億円に対し、現金及び現金同等物、定期
預金(合計6,140億円)、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨3,500億円、外貨1,200百万米ドル)を合計した流動性準備の合計額は1兆986億円となっており、十分な流動性準備を確保していると考えております。また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を5,966億円保有しております。
なお、当連結会計年度に外貨コミットメントライン契約を800百万米ドル増額しております。これに加えて、平成29年4月1日以降に700百万米ドル、合計1,500百万米ドルを外貨流動性準備確保のため増額しております。一方、円貨コミットメントライン契約を次回更新時に1,500億円減額し、2,000億円とすることを平成29年5月
17日開催の当社取締役会にて決定しております。
| (流動性準備額) (単位:億円) |
| 当連結会計年度末 | ||
| 1 現金及び現金同等物、定期預金 | 6,140 | |
| 2 コミットメントライン | 4,846 | |
| 合計 | 10,986 |
| (短期有利子負債と偶発負債) (単位:億円) |
| 当連結会計年度末 | |
| 社債及び借入金(短期) | 5,630 |
| 社債及び借入金(長期) | (注)1,546 |
| 偶発負債(関連会社及びジョイント・ベンチャー、一般取引先に対する金融保証実保証額) | 1,133 |
| 合計 | 8,309 |
(注)1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントラインに係るものを、連結財政状態
計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループにおける資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売
却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3ヵ年計画)期間においては、CITIC Limitedに対する大型戦略投資の実行を踏まえ、それ以外の新規投資については実質営業キャッシュ・フロー(注)とEXITによるキャッシュインの範囲内で実行する方
針としております。
(注)「営業活動によるキャッシュ・フロー」から資産・負債の変動他の影響を控除
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、金属、食料、エネルギー及び情報・通信における営業取引収入の堅調な推移等により、3,897億円のネット入金となりました。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、主に食料、情報・通信、エネルギー及び金属における固定資産の取得に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資等により、813億円のネット支払となりました。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、借入金の返済に加え、配当金の支払及び自己株式の取得等により、3,354億円のネット支払となりました。
以上の結果、「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比273億円(4.3%)減少の6,056億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
| (単位:億円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,194 | 3,897 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △5,573 | △813 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 818 | △3,354 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △561 | △270 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 7,003 | 6,329 |
| 為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額 | △113 | △3 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 6,329 | 6,056 |
(3)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日における資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社におけるすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産の回収可能価額
減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産については、当該金融資産に係る見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で現在価値に割引いたものを回収可能価額としております。当該金融資産に係る将来キャッシュ・フローは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、償却原価で測定される金融資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減
損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・確定給付型退職後給付制度における確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
・デリバティブを除く金融資産における、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産
への分類
・リースを含む契約の会計処理
・償却原価で測定される金融資産における減損及び減損の戻入れの兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テ
スト実施にあたっての資金生成単位の判別
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損の
兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損戻入れの兆
候の有無の評価
・引当金の認識
・収益の認識時点及び収益を総額(グロス)で表示するか、純額(ネット)で表示するかの判断