有価証券報告書-第92期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/24 15:35
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有報資料

当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は次のとおりです。
なお、当連結会計年度の業績、事業セグメントの業績及びキャッシュ・フローの状況についての概要説明については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
また、次期以降の見通しに関する記述につきましては、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものです。従って、実際の当社グループの連結業績は、「4 事業等のリスク」等に記載されている要素及びその他の潜在的リスクや不確定要素により、これらの予測された内容とは異なる結果となることがあります。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析及び平成28年度の業績見通し
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品においては主としてエネルギートレーディング取引における油価下落の影響により減収、住生活・情報においては主として当第1四半期連結会計期間における北米住宅資材関連子会社の売却の影響により減収、金属においては鉄鉱石の販売数量増加はあったものの、鉄鉱石・石炭価格の下落等により減収となり、一方、食料においては食品流通関連子会社における取引増加等により増収となりましたが、全体としては前連結会計年度比5,079億円(9.1%)減収の5兆835億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は4兆3,622億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は7,214億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、食料においては食品流通関連子会社における取引増加及び食糧関連子会社の堅調な推移により増益、エネルギー・化学品においてはエネルギー及び化学品トレードの堅調な推移、並びに前連結会計年度におけるエネルギー関連事業の子会社取得等があり、油価下落に伴う開発原油取引の採算悪化はあったものの増益となりましたが、一方、金属においては鉄鉱石の販売数量増加及びコスト改善、鉄鉱石・石炭事業の為替の好転等はあったものの、鉄鉱石・石炭価格の下落により減益、繊維においては前第2四半期連結会計期間からのエドウインの取込開始はあったものの、アパレル関連事業の販売不振及び在庫評価損もあり減益となり、全体としては前連結会計年度比194億円(1.8%)減益の1兆697億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う影響額(増益)は72億円、期中為替変動に伴う影響額(増益)は158億円、子会社の除外に伴う影響額(減益)は188億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における減益額は235億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、食料及び住生活・情報における既存会社の経費増加に加え、前連結会計年度におけるエドウインやエネルギー関連事業での子会社の取得の影響等により、前連結会計年度比253億円(3.1%)増加の8,355億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う経費の増加額は54億円、期中為替変動に伴う経費の増加額は139億円、子会社の除外に伴う経費の減少額は121億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における経費の増加額は181億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、海外子会社における貸倒引当金の増加等により、前連結会計年度比16億円増加の78億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、北米住宅資材関連子会社の売却益等はあったものの、前連結会計年度における頂新株式の一般投資化による一過性利益の反動等により、前連結会計年度比372億円(33.8%)減少の727億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、豪州石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失に加え、欧州タイヤ事業、北海油田開発案件、並びに青果物関連子会社における減損損失等により、前連結会計年度比1,508億円悪化の1,551億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、子会社でのリストラ関連費用等により、前連結会計年度比127億円悪化の60億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比137億円増加の371億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、CITIC Limited株式取得に係る融資実行に伴う受取利息の増加等により、前連結会計年度比110億円改善の4億円(費用)となり、「受取配当金」は、石油及びLNGプロジェクトからの配当の減少はあったものの、パイプライン事業からの配当の増加等により、前連結会計年度比26億円(7.5%)増加の375億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、金属においては前連結会計年度のブラジル鉄鉱石事業における減損損失の反動があり、豪州鉄鉱石・石炭事業における取込利益の減少、鉄鋼製品関連事業における市況低迷及び需要減少の影響はあったものの好転、エネルギー・化学品においては前連結会計年度における米国石油ガス開発事業の減損損失の反動により、メタノール関連事業の定期修繕の影響等はあったものの改善、その他及び修正消去(注)においては当第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により増加となり、全体としては前連結会計年度比1,376億円増加の1,477億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「⑬ 主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含
まれております。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の「税引前利益」は、前連結会計年度比958億円(22.9%)減益の3,227億円となり、これより「法人所得税費用」464億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比193億円(6.5%)減益の2,764億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」360億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比602億円(20.0%)減益の2,404億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、エネルギー・化学品においては売上総利益の増加により、前連結会計年度におけるエネルギー関連事業の子会社取得に伴う経費増加及び当連結会計年度における一過性費用の発生はあったものの増益となりましたが、一方、金属においては主として売上総利益の減少により減益、繊維においても主として売上総利益の減少により減益となり、全体としては前連結会計年度比463億円(17.0%)減益の2,264億円となりました。
⑫ 実態利益
当連結会計年度の実態利益(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」・「持分法による投資損益」の合計額)は、「売上総利益」の減益及び「販売費及び一般管理費」の増加があったものの、「持分法による投資損益」が大幅に増加したことにより、前連結会計年度比1,066億円(34.1%)増益の4,190億円となりました。
⑬ 主な子会社及び持分法適用会社の業績
黒字・赤字会社別損益(単位:億円)

前連結会計年度当連結会計年度増減
黒字会社赤字会社合計黒字会社赤字会社合計黒字会社赤字会社合計
事業会社損益2,618△1,0941,5242,477△1,1431,334△141△49△191
海外現地法人損益353△3350354△283271△24△24
連結対象会社合計2,971△1,0971,8742,831△1,1711,660△140△74△214

黒字会社率(注)
前連結会計年度当連結会計年度増減
国内海外合計国内海外合計国内海外合計
黒字会社数114168282113154267△1△14△15
連結対象会社数134208342128198326△6△10△16
黒字会社率(%)85.180.882.588.377.881.93.2△3.0△0.6

当連結会計年度の事業会社損益(海外現地法人を除いた子会社及び持分法適用会社の当社取込損益の合計)は、前連結会計年度における減損損失の反動等による日伯鉄鉱石(株)の改善、パイプライン操業会社からの受取配当金を計上したCIECO BTC (UK) LIMITED及びITOCHU Oil Exploration (BTC) Inc.の増益等があったものの、鉄鉱石・石炭価格の下落に加え、石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失によるITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの悪化、減損損失等によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの悪化、青果物事業における生産数量の減少及び減損損失等によるDole International Holdings(株)の悪化等により、前連結会計年度比191億円減少の1,334億円の利益となりました。海外現地法人損益は、機械関連事業、化学品関連事業が好調に推移したことに加え、住宅資材関連子会社の売却益もあった米国現地法人の増益等があったものの、タイヤ事業、繊維関連事業における減損損失に加え、前連結会計年度における一過性利益の反動による欧州現地法人の悪化、金融関連事業の取込損益減少等による香港現地法人の減益等により、前連結会計年度比24億円減少の327億円の利益となりました。
上述の要因等により、黒字事業会社損益と黒字海外現地法人損益を合計した黒字会社損益は、前連結会計年度比140億円減少の2,831億円の利益となりました。一方、赤字事業会社損益と赤字海外現地法人損益を合計した赤字会社損益は、前連結会計年度比74億円悪化の1,171億円の損失となりました。黒字会社率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、前連結会計年度の82.5%から0.6ポイント悪化の81.9%となりました。
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(147社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(468社)を含めておりません。
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な黒字会社及び赤字会社は次のとおりです。
主な黒字会社 (単位:億円)

取込
比率(%)
取込損益(注)1増減コメント
前連結
会計
年度
当連結
会計
年度
増減
国内子会社
伊藤忠テクノソリューションズ(株)58.21021043販管費は増加したものの、税金費用の改善等に
より増益
(株)日本アクセス93.886894取引増加や採算改善により、固定資産の減損
及び物流費、新システム導入等の費用増加は
あったものの、増益
伊藤忠エネクス(株)54.0284113エネルギートレード事業及び電力・ユーティリ
ティ事業(売電・熱供給)の好調により増益
コネクシオ(株)60.329378販売台数や通信キャリアからの手数料収入は
減少したものの、携帯周辺商材の販売好調及び
経費削減により増益
伊藤忠プラスチックス(株)100.03535△0取引が堅調に推移し、為替損益の悪化があった
ものの、ほぼ横ばい
伊藤忠ケミカルフロンティア(株)100.03131△0堅調な取引によりほぼ横ばい
伊藤忠都市開発(株)99.824284マンション販売が堅調に推移し、経費削減等に
より増益
伊藤忠・フジ・パートナーズ(株)63.042319前第3四半期連結会計期間からの取込開始
伊藤忠ロジスティクス(株)99.019212国内外の3PL事業の堅調な推移により増益
伊藤忠メタルズ(株)100.022018一過性損益の好転により増益
伊藤忠建材(株)100.02817△10取引は堅調に推移したものの、前連結会計年度
における固定資産売却益の反動等により減益

海外子会社
伊藤忠インターナショナル会社100.012221996食料関連事業等の減益はあったものの、機械
関連事業、化学品関連事業が好調に推移した
ことに加え、住宅資材関連子会社の売却益も
あり増益
ITOCHU FIBRE LIMITED (注)2100.0596910ユーロ安(対米ドル)の影響及び販売数量の
増加により、針葉樹パルプ市況の悪化はあった
ものの、増益

(単位:億円)
取込
比率(%)
取込損益(注)1増減コメント
前連結
会計
年度
当連結
会計
年度
増減
CIECO BTC (UK) LIMITED100.0-5757当第3四半期連結会計期間に新規設立
パイプライン操業会社からの受取配当金を計上
ITOCHU Oil Exploration (BTC) Inc.51.4115240パイプライン操業会社からの受取配当金の増加
により増益
ITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.100.06950△19販売数量の増加及びヘッジによる価格下落の影
響軽減はあったものの、油価の大幅な下落によ
り減益
伊藤忠タイ会社(注)3100.033341金融関連事業が好調に推移し、前連結会計年度における一過性利益の反動はあったものの、ほぼ横ばい
伊藤忠(中国)集団有限公司100.031310ほぼ横ばい
伊藤忠香港会社100.04325△17金融関連事業の取込損益減少等により減益
ITOCHU PETROLEUM CO., (SINGAPORE) PTE. LTD.100.0102313原重油トレード採算改善により増益
GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.(注)3100.022221金融関連事業の取込損益増加により、前連結
会計年度における一過性利益の反動はあった
ものの、ほぼ横ばい


国内持分法適用会社
東京センチュリーリース(株)25.391965不動産ファイナンスのEXITに伴う利益に加え、
航空機リース事業の拡大等により増益
伊藤忠丸紅鉄鋼(株)50.012866△62鉄鋼市況低迷及びエネルギー関連需要の減少等
により減益
(株)ファミリーマート41.28161△20好調な国内事業により営業利益は増加したもの
の、前連結会計年度の韓国の関係会社株式売却
益の反動等により減益
日伯紙パルプ資源開発(株)32.1143723広葉樹パルプ市況の改善及びブラジルレアル安
(対米ドル)の影響等により増益
(株)ベルシステム24ホールディングス(注)441.1173417前第3四半期連結会計期間から取込開始

海外持分法適用会社
HYLIFE GROUP HOLDINGS LTD.49.921265一部生産事業の資産譲渡に伴う売却益により、
前連結会計年度の豚肉相場高騰の反動はあった
ものの、増益

主な赤字会社(単位:億円)

取込
比率(%)
取込損益(注)1増減コメント
前連結
会計
年度
当連結
会計
年度
増減
国内子会社
Dole International Holdings(株)100.048△169△218加工食品事業における採算改善はあったものの、青果物事業における生産数量の減少及び
減損損失等により悪化
伊藤忠ホームファッション(株)100.0△38△1127事業再編に伴う損失はあったものの、前連結
会計年度における一過性損失の反動等により
改善
日伯鉄鉱石(株)(注)575.7△448△9439ブラジル鉄鉱石事業関連資産の統合における
再評価損はあったものの、前連結会計年度に
おける減損損失の反動等により改善

海外子会社
European Tyre Enterprise Limited(注)2100.047△299△346プレミアムタイヤ及び付帯サービスの強化に
よる増益はあったものの、減損損失等により
悪化
ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltd100.0423△226△649前連結会計年度のMRRTに関する繰延税金資産の
取崩の反動等はあったものの、鉄鉱石・石炭
価格の下落に加え、石炭事業における減損損失
及び一部資産売却に伴う損失により悪化
CIECO Exploration and Production (UK) Limited100.0△1△186△186北海油田開発案件に係る減損損失により悪化
Bramhope Group Holdings Ltd.(注)2100.0△5△56△51欧州アパレル関連事業における減損損失及び
繰延税金資産の取崩等により悪化
Le Sportsac, Inc.100.06△32△38ブランド活性化に向けた商品刷新等による一時的な売上減少を踏まえた保有商標の減損損失に
より悪化
ITOCHU Coal Americas Inc.100.01△23△24前第3四半期連結会計期間にコロンビア石炭
事業を一般投資化した一方、当連結会計年度は石炭価格下落により配当がなく、支払利息・
経費等の計上のみとなったため、悪化
伊藤忠欧州会社(注)2100.057△22△79タイヤ事業、繊維関連事業における減損損失に加え、前連結会計年度における一過性利益の
反動により悪化

(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があり
ます。
2 伊藤忠欧州会社の取込損益には、Bramhope Group Holdings Ltd.の取込損益の60.0%、European Tyre
Enterprise Limitedの取込損益の20.0%及びITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益の10.0%を含んでおります。
3 伊藤忠タイ会社の取込損益には、GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.の取込損益の67.3%を含んでおります。
4 (株)ベルシステム24ホールディングスは、平成27年9月1日に同社を保有していた当社の特別目的会社である(株)BCJ-15により吸収合併され、社名変更したものです。前連結会計年度の取込損益につきましては、
(株)BCJ-15の取込損益を表示しております。
5 日伯鉄鉱石(株)の前連結会計年度の取込損益には、付随する税効果を含めて表示しております。
⑭ 平成28年度の業績見通し
来期を展望しますと、米国や欧州等の先進国は景気の改善を維持し、新興国もインフレの抑制や資源相場の下げ止まり等から一部の国で景気の悪化に歯止めが掛かるとみられ、世界経済は最悪期は脱すると考えられます
が、紛争地域での地政学的リスクの高まり等の懸念もあり、先行きの不透明感が払拭できない状況が続きます。
また、日本経済については、金融緩和等の政策的な支援により景気は緩やかな回復に向かうものの、金融市場が不安定になる等下振れリスクが残る状況が続くと見込まれます。
このような経営環境下、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」の2年目となる平成28年度の当社グループの連結業績見通しにつきましては、当社の持分法適用会社であるCITIC Limitedの年間を通じた利益貢献、非資源分野の基礎収益拡大に加え、当連結会計年度における損失処理の反動等もあり、当連結会計年度比増益が見込ま
れます。
(2)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約63%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達となっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2015年8月から2017年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社と英国の海外グループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。
当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
長期短期
日本格付研究所(JCR)AA-/安定的J-1+
格付投資情報センター(R&I)A+/安定的a-1
ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's)Baa1/安定的P-2
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)A-/アウトルック・
ネガティブ
A-2

② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比1,040億円増加の3兆1,962億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比1,751億円増加の2兆5,556億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の0.98倍から1.17倍となりました。
また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の82%から87%へと5ポイントの増加
となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
(単位:億円)

前連結会計年度末当連結会計年度末増減
社債及び借入金(短期):
銀行借入金等5,3773,620△1,757
コマーシャル・ペーパー10648638
社債50-△50
短期計5,4374,268△1,168
社債及び借入金(長期):
銀行借入金等20,29322,9752,682
社債5,1924,718△474
長期計25,48527,6932,208
有利子負債計30,92231,9621,040
現金及び現金同等物、定期預金7,1176,405△711
ネット有利子負債23,80525,5561,751

③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、CITIC Limited株式取得に係る投融資実行(約6,000億円)による増加はあったものの、ブラジル鉄鉱石事業関連資産の統合に伴う投資の回収及び北米住宅資材関連子会社の売却に加え、一般投資における株価・資源価格の下落に伴う減少や円高の影響等により、前連結会計年度末比5,243億円(6.1%)減少の8兆364億円となりました。
「株主資本」は、当社株主に帰属する当期純利益の積上げはあったものの、配当金の支払、一般投資における株価・資源価格の下落に伴う減少や円高の影響等により、前連結会計年度末比2,395億円(9.8%)減少の2兆1,937億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比1.1ポイント低下の27.3%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比2,962億円(10.8%)減少の2兆4,521億円となりました。
連結財政状態計算書項目における前連結会計年度末との主要増減は次のとおりです。
「営業債権」は、エネルギー関連取引における油価下落の影響及び食料関連取引での減少により、前連結会計年度末比2,578億円減少の1兆8,435億円となりました。
「棚卸資産」は、食料関連及び航空関連取引での減少に加え、油価下落の影響等により、前連結会計年度末比634億円減少の7,171億円となりました。
「持分法で会計処理されている投資」は、CITIC Limited株式保有会社への出資に係る増加はあったものの、ブラジル鉄鉱石事業関連資産の統合に伴う投資の回収等により、前連結会計年度末比1,180億円減少の1兆5,001億円となりました。
「その他の投資」は、株価・資源価格の下落による減少等により、前連結会計年度末比2,255億円減少の8,046億円となりました。
「長期債権」は、CITIC Limited株式取得に係る融資実行等により、前連結会計年度末比5,129億円増加の6,343億円となりました。
「有形固定資産」は、豪州石炭事業における減損等により、前連結会計年度末比850億円減少の7,016億円となりました。
「のれん」は、欧州タイヤ事業及び青果物関連子会社における減損損失等により、前連結会計年度末比541億円減少の1,441億円となりました。
「無形資産」は、アパレル関連事業における減損損失等により、前連結会計年度末比289億円減少の2,618億円となりました。
「営業債務」は、エネルギー関連取引における油価下落の影響等により、前連結会計年度末比2,003億円減少の1兆4,695億円となりました。
「繰延税金負債」は、前連結会計年度末比865億円減少の796億円となりました。なお、繰延税金資産・負債のネット残高(ネット負債残高)は、前連結会計年度末比949億円減少の158億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額1兆3,759億円に対し、現金及び現金同等物、定期預金(合計6,405億円)、コミットメントライン及び当連結会計年度末において締結済みの長期借入契約(円貨350,000百万円、外貨5,700百万米ドル)を合計した流動性準備の合計額は1兆6,328億円となっており、十分
な流動性準備を確保していると考えております。
また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を5,779億円保有しております。
(流動性準備額) (単位:億円)

当連結会計年度末
1 現金及び現金同等物、定期預金6,405
2 コミットメントライン及び長期借入契約9,923
合計16,328

(短期有利子負債と偶発負債) (単位:億円)

当連結会計年度末
社債及び借入金(短期)4,268
社債及び借入金(長期)(注)8,339
偶発負債(関連会社及びジョイント・ベンチャー、一般取引先に対する金融保証実保証額)1,152
合計13,759

(注) 1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントライン及び長期借入契約に係るもの
を連結財政状態計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループにおける資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売
却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3カ年計画)期間においては、CITIC Limitedに対する大型戦略投資の実行を踏まえ、それ以外の新規投資については実質営業キャッシュ・フロー(注)とEXITによるキャッシュインの範囲内で実行する方
針としております。
(注)「営業活動によるキャッシュ・フロー」から資産・負債の変動他の影響を控除
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、エネルギー、食料、金属及び機械における着実な資金回収により、建設・物流における棚卸資産の増加等はあったものの、4,194億円のネット入金となりました。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、ブラジル鉄鉱石事業関連資産の統合に伴う投資の回収による約1,300億円(注)に加え、北米住宅資材関連子会社の売却による約1,100億円の資金回収はあったものの、CITIC Limited株式取得に係る投融資実行(約6,000億円)等により、5,573億円のネット支払となりました。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、配当金の支払に加え、上記ブラジル鉄鉱石事業投資回収の非支配持分への分配約600億円(注)はあったものの、借入金の調達等により、818億円のネット入金となりました。
(注)当社回収分は、約700億円のネット入金。
以上の結果、「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比674億円(9.6%)減少の6,329億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
(単位:億円)

前連結会計年度当連結会計年度
営業活動によるキャッシュ・フロー4,0364,194
投資活動によるキャッシュ・フロー△2,761△5,573
財務活動によるキャッシュ・フロー△979818
現金及び現金同等物の増減額296△561
現金及び現金同等物の期首残高6,5377,003
為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額169△113
現金及び現金同等物の期末残高7,0036,329

(3)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日における資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社におけるすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
① 非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
② 減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産の回収可能価額
減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産については、当該金融資産に係る見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で現在価値に割引いたものを回収可能価額としております。当該金融資産に係る将来キャッシュ・フローは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、償却原価で測定される金融資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
③ 有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
④ 確定給付型退職後給付制度における確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
⑤ 引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
⑥ 法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。
また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
⑦ 子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
⑧ デリバティブを除く金融資産における、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産への分類
⑨ リースを含む契約の会計処理
⑩ 償却原価で測定される金融資産における減損及び減損の戻入れの兆候の有無の評価
⑪ 有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テスト実施にあたっての資金生成単位の判別
⑫ 有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損の兆候の有無の評価
⑬ 有形固定資産、投資不動産、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損戻入れの兆候の有無の評価
⑭ 引当金の認識
⑮ 収益の認識時点及び収益を総額(グロス)で表示するか、純額(ネット)で表示するかの判断

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