四半期報告書-第84期第2四半期(令和3年10月21日-令和4年1月20日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、国内の製造業を中心に企業業績は一部を除いて順調に改善し、昨年9月末での新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の全面解除からは非製造業でも回復に転じております。このように景気は回復基調にありますが、一方で、部品供給不足や資源価格の上昇があり、年明けからはオミクロン変異株の感染が急拡大したことで景気回復は一進一退の状況となっています。国内の感染状況が落ち着けば、新年度からは経済活動も活発化することが見込まれますが、ウクライナ情勢などの地政学リスクの動向によっては、景気は大きく下振れする懸念もあります。
内田洋行グループでは、2021年9月、第16次中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期)を公表しました。日本社会は、2025年以降から加速する労働人口の急速な減少により、生産性向上に社会全体のスマート化が必須となります。推進役としてデジタル庁が創設され、官公庁・自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むとともに、民間企業でもDX投資が加速し始めています。ただ、その実現のためには将来のデジタル社会の担い手の育成が重要であり、「人」と「データ」への投資の強化がより一層必要となります。内田洋行は、このお客様の社会変化への対応をご支援することがこれからの成長機会と考え、従来の事業の枠から脱却し、本格的なグループ経営の実現を目指すことを第16次中期経営計画の主要課題としております。
当社グループの事業領域では、第15次中期経営計画(2019年7月期~2021年7月期)期間中のWindows10更新需要と教育ICT大型案件や、学校市場におけるGIGAスクール構想の教育ICT案件など、期間が限られた特別な需要はなくなりますが、各事業での競争力が向上していることから、一時的な特需を除いた実質のベースラインについては、第16次中期経営計画期間中の堅実な伸長が可能であると考えます。
以上のような状況のもと、当第2四半期連結累計期間では、公共市場の教育ICT分野においては、前年度の第2四半期から増大したGIGAスクール構想大型需要の反動による落ち込みが大きくあるものの、通常のICT環境整備需要が復活したこと、ならびにGIGAスクール後の追加周辺需要やICT支援員などの人材サービス事業、高等学校の1人1台タブレット端末整備など、新たな需要獲得が進みました。民間市場では、オフィスのリニューアル需要がコロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも、景気の回復から着実に増加しています。また民間ICT関連では、大手民間企業へのソフトウェアライセンス販売やネットワーク構築関連等が引き続き高い水準にあります。これらの結果、売上高は864億4千7百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
利益面では、当社の競争力が発揮しやすい複合化した通常案件が教育ICT分野において復活したことから、当初の見込みを上回って推移したほか、首都圏を中心とするオフィス構築案件が前年同期比で大きく回復して収益性が改善し、営業利益は27億8千5百万円(前年同期比15.1%増)となりました。また経常利益は29億4千2百万円(前年同期比0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億9千4百万円(前年同期比3.4%減)となりました。
なお、当連結会計年度では、四半期毎に大きな需要の変化があります。前年度に超大型補正予算の支出によるGIGAスクール案件が第2四半期、第3四半期に集中したこと、本年度は教育ICT商談が通常の第1四半期中心のサイクルに戻ったこと、民間需要は回復すると見込まれることから、第2四半期、第3四半期は大きく前年を下回りますが、第1四半期につづいて第4四半期も前年を上回るものと予想しています。
セグメント毎の経営成績は以下のとおりであります。
<公共関連事業分野>公共関連事業分野では、前年同四半期にあったGIGAスクールの大型需要、ならびに新型コロナ感染症対策にともなう学校市場での関連機器販売が減少した影響が大きくあり、自治体案件や学校施設設備案件等は伸張しましたが、売上高は338億6千1百万円(前年同期比34.8%減)となりました。
利益面では、教育ICT分野での当社の競争力が発揮される複合化した案件が、規模は縮小したものの復活したほか、GIGAスクールの追加周辺需要の獲得で、営業利益は22億1千4百万円(前年同期比9.1%減)となり、当初の見込みを上回りました。
<オフィス関連事業分野>オフィス関連事業分野では、景気回復による企業活動の活発化に加えて、首都圏を中心に新たな時代の働き方がさまざまな企業で拡大したことにより、需要は着実に回復しています。
これらの結果、売上高は212億1千1百万円(前年同期比6.6%増)となり、営業損失は5億3千万円(前年同期は9億7千6百万円の営業損失)となりました。
<情報関連事業分野>情報関連事業分野では、大手企業でネットワーク関連ビジネスが増大し、コロナ禍に対応するための社員の位置情報やオフィスの混雑状況を可視化するシステムも導入が進みました。またモバイルワークに適したサブスクリプション型のソフトウェアライセンスビジネスが引き続き増加したほか、クラウドサービスプラットフォームビジネスの拡大を先行的に進めました。
これらの結果、売上高は309億6千1百万円(前年同期比17.5%増)となりましたが、利益面では、前年度にあった買取型のソフトウェアライセンス需要の減少、ならびに地方経済の停滞による中堅中小企業の基幹業務システム商談の回復の遅れもあったことから、営業利益は8億5千2百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
<その他>主な事業は教育研修事業であります。教育ICTビジネスと連携しているGIGAスクール構想に関連したICT支援員の派遣事業や、民間企業での研修やDXに対応するための研修などが増加しております。売上高は4億1千3百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は2億5千4百万円(前年同期比384.7%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ150億1千1百万円減少し、1,181億5百万円となりました。流動資産は、現金及び預金の減少87億8千万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少69億円等により前連結会計年度末に比べ158億8千6百万円減少し、871億6千7百万円となりました。また固定資産は、前連結会計年度末に比べ8億7千4百万円増加し、309億3千8百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ160億9千4百万円減少し、668億1千6百万円となりました。流動負債は、仕入債務の減少67億6千9百万円、未払金の減少32億2千9百万円、契約負債(前連結会計年度は前受金)の減少27億7千9百万円、未払法人税等の減少26億8千2百万円、未払消費税等の減少15億2千1百万円、および短期借入金の増加30億5千万円等により前連結会計年度末に比べ159億2千1百万円減少し、553億3千2百万円となりました。また固定負債は前連結会計年度末に比べ1億7千2百万円減少し、114億8千4百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益14億9千4百万円による増加、上場有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の増加3億9千2百万円、および剰余金の配当13億7千3百万円による減少等により、前連結会計年度末に比べ10億8千3百万円増加し、512億8千8百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.0%から5.0ポイント上昇し、39.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ88億2千3百万円減少し、339億1千3百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは90億4千万円減少いたしました(前年同期は127億5千7百万円の減少)。この減少は主に、仕入債務の減少67億7千4百万円(前年同期は326億5千5百万円の増加)、契約負債の減少27億8千8百万円(前年同期は前受金が19億3千万円増加)、未払消費税等の減少15億2千1百万円(前年同期は11億8千5百万円の減少)、および法人税等の支払額34億2千4百万円(前年同期は22億5千4百万円)等の減少に対し、売上債権及び契約資産の減少69億3千万円(前年同期は106億4千4百万円の増加)、および税金等調整前四半期純利益29億4千2百万円(前年同期は29億2千万円)等の増加によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは12億4千5百万円減少いたしました(前年同期は3億4百万円の減少)。この減少は主に、無形固定資産の取得による支出7億6千5百万円、および有形固定資産の取得による支出4億3千万円等によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは14億4千6百万円増加いたしました(前年同期は97億1千万円の増加)。この増加は主に、配当金の支払13億7千3百万円等の減少に対し、短期借入金の純増額30億5千万円の増加等によるものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態及び経営成績に影響を及ぼしています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
(ⅰ)基本方針の内容
当社は、当社の株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えます。従って、当社の財務および事業の方針の決定を支配することが可能な数の株式を取得する買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えます。
当社は、企業価値や株主共同の利益を確保・向上させていくためには、人的資産を中長期的視点で育成し、常に新しい技術・デザインを吸収し、事業パートナーとの信頼関係や、優良な顧客基盤を維持・拡大することが不可欠と考えております。
しかし、株式の大量取得行為の中には、①買収の目的や買収後の経営方針等に鑑み、企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにならないものも存在します。当社は、このような不適切な株式の大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による大量取得行為に対しては必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(ⅱ)基本方針実現のための取組み
(a)基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループは、前中期経営計画に引き続き、第16次中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期)を策定いたしました。当中期経営計画では、売上構成で三分の二となるICT事業を基盤に、ICTと環境構築の両方のリソースを駆使し、従来のマネジメントの脱却により、グループ全体で新たなダイナミズムを生み出すことで、2025年以降に予想される労働人口の急速な減少などの大きな社会構造変化に対応した、新たな競争優位の確立と中核事業の再構築に取り組んでまいります。
当社は、コーポレート・ガバナンス強化のため、執行役員制度を導入し、経営管理機能と業務執行機能の分離を進めているほか、経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の確立と取締役の経営責任を明確にするために取締役の任期を1年とする等の施策を実施しております。社外取締役は、取締役会における意思決定及び監督の両面において客観的な立場から様々な助言や提言を行っております。
また、コンプライアンスに関しては、毎年12月1日を「コンプライアンスデイ」と定め、コンプライアンスの意義について確認するとともに、「内田洋行グループ行動規範」を制定し、当社グループをあげて、その徹底に努めております。
(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年9月10日開催の取締役会における決議及び2019年10月12日開催の定時株主総会における承認に基づき、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、更新後の対応策を「本プラン」といいます。)を更新いたしました。
本プランは、当社が発行者である株券等について、①保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付、又は②公開買付を行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け(以下「買付等」と総称します。)を対象とします。これらの買付等が行われた際、それに応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とするものです。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付等を阻止することにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
当社の株券等について買付等が行われる場合、当該買付等に係る買付者等には、買付内容等の検討に必要な情報及び本プランを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出を求めます。その後、買付者等から提出された情報や当社取締役会からの意見や根拠資料、これに対する代替案(もしあれば)が、独立社外者(現時点においては当社経営陣から独立性の高い社外取締役2名及び社外の有識者2名)から構成される独立委員会に提供され、その評価、検討を経るものとします。独立委員会は、外部専門家等の助言を独自に得た上、買付内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討、買付者等との交渉、株主に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を遵守しなかった場合、又は当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等である場合など本プランに定める要件に該当し、後述する新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、独立委員会規則に従い、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。この新株予約権には、買付者等による権利行使が認められないという行使条件、及び当社が買付者等以外の者から当社株式等と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されており、原則として、1円を払い込むことにより行使し、当社株式1株を取得することができます。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権無償割当ての実施又は不実施等の決議を行うものとします。当社取締役会は、上記決議を行った場合速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。
本プランの有効期間は、2019年10月12日開催の定時株主総会終結後3年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までです。但し、有効期間の満了前であっても、①当社の株主総会において本プランに係る本新株予約権の無償割当てに関する事項の決定についての取締役会への委任を撤回する旨の決議が行われた場合、②当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
本プラン更新後であっても、新株予約権無償割当てが実施されていない場合、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、本プランが発動され、新株予約権無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないとその保有する株式全体の価値が希釈化される場合があります(但し、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、株式全体の価値の希釈化は生じません。)。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト( アドレスhttps://www.uchida.co.jp/company/ir/news/)に掲載する2019年9月10日付プレスリリース「[適時開示その他]当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご覧下さい。
(ⅲ)具体的取り組みに対する当社取締役の判断及びその理由
企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の経営計画に基づく各施策、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、前記(ⅱ)(b)記載のとおり、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって更新されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、株主総会で承認を得て更新されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外者によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者である専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に適うものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5億8千7百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、国内の製造業を中心に企業業績は一部を除いて順調に改善し、昨年9月末での新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の全面解除からは非製造業でも回復に転じております。このように景気は回復基調にありますが、一方で、部品供給不足や資源価格の上昇があり、年明けからはオミクロン変異株の感染が急拡大したことで景気回復は一進一退の状況となっています。国内の感染状況が落ち着けば、新年度からは経済活動も活発化することが見込まれますが、ウクライナ情勢などの地政学リスクの動向によっては、景気は大きく下振れする懸念もあります。
内田洋行グループでは、2021年9月、第16次中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期)を公表しました。日本社会は、2025年以降から加速する労働人口の急速な減少により、生産性向上に社会全体のスマート化が必須となります。推進役としてデジタル庁が創設され、官公庁・自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むとともに、民間企業でもDX投資が加速し始めています。ただ、その実現のためには将来のデジタル社会の担い手の育成が重要であり、「人」と「データ」への投資の強化がより一層必要となります。内田洋行は、このお客様の社会変化への対応をご支援することがこれからの成長機会と考え、従来の事業の枠から脱却し、本格的なグループ経営の実現を目指すことを第16次中期経営計画の主要課題としております。
当社グループの事業領域では、第15次中期経営計画(2019年7月期~2021年7月期)期間中のWindows10更新需要と教育ICT大型案件や、学校市場におけるGIGAスクール構想の教育ICT案件など、期間が限られた特別な需要はなくなりますが、各事業での競争力が向上していることから、一時的な特需を除いた実質のベースラインについては、第16次中期経営計画期間中の堅実な伸長が可能であると考えます。
以上のような状況のもと、当第2四半期連結累計期間では、公共市場の教育ICT分野においては、前年度の第2四半期から増大したGIGAスクール構想大型需要の反動による落ち込みが大きくあるものの、通常のICT環境整備需要が復活したこと、ならびにGIGAスクール後の追加周辺需要やICT支援員などの人材サービス事業、高等学校の1人1台タブレット端末整備など、新たな需要獲得が進みました。民間市場では、オフィスのリニューアル需要がコロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも、景気の回復から着実に増加しています。また民間ICT関連では、大手民間企業へのソフトウェアライセンス販売やネットワーク構築関連等が引き続き高い水準にあります。これらの結果、売上高は864億4千7百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
利益面では、当社の競争力が発揮しやすい複合化した通常案件が教育ICT分野において復活したことから、当初の見込みを上回って推移したほか、首都圏を中心とするオフィス構築案件が前年同期比で大きく回復して収益性が改善し、営業利益は27億8千5百万円(前年同期比15.1%増)となりました。また経常利益は29億4千2百万円(前年同期比0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億9千4百万円(前年同期比3.4%減)となりました。
なお、当連結会計年度では、四半期毎に大きな需要の変化があります。前年度に超大型補正予算の支出によるGIGAスクール案件が第2四半期、第3四半期に集中したこと、本年度は教育ICT商談が通常の第1四半期中心のサイクルに戻ったこと、民間需要は回復すると見込まれることから、第2四半期、第3四半期は大きく前年を下回りますが、第1四半期につづいて第4四半期も前年を上回るものと予想しています。
セグメント毎の経営成績は以下のとおりであります。
<公共関連事業分野>公共関連事業分野では、前年同四半期にあったGIGAスクールの大型需要、ならびに新型コロナ感染症対策にともなう学校市場での関連機器販売が減少した影響が大きくあり、自治体案件や学校施設設備案件等は伸張しましたが、売上高は338億6千1百万円(前年同期比34.8%減)となりました。
利益面では、教育ICT分野での当社の競争力が発揮される複合化した案件が、規模は縮小したものの復活したほか、GIGAスクールの追加周辺需要の獲得で、営業利益は22億1千4百万円(前年同期比9.1%減)となり、当初の見込みを上回りました。
<オフィス関連事業分野>オフィス関連事業分野では、景気回復による企業活動の活発化に加えて、首都圏を中心に新たな時代の働き方がさまざまな企業で拡大したことにより、需要は着実に回復しています。
これらの結果、売上高は212億1千1百万円(前年同期比6.6%増)となり、営業損失は5億3千万円(前年同期は9億7千6百万円の営業損失)となりました。
<情報関連事業分野>情報関連事業分野では、大手企業でネットワーク関連ビジネスが増大し、コロナ禍に対応するための社員の位置情報やオフィスの混雑状況を可視化するシステムも導入が進みました。またモバイルワークに適したサブスクリプション型のソフトウェアライセンスビジネスが引き続き増加したほか、クラウドサービスプラットフォームビジネスの拡大を先行的に進めました。
これらの結果、売上高は309億6千1百万円(前年同期比17.5%増)となりましたが、利益面では、前年度にあった買取型のソフトウェアライセンス需要の減少、ならびに地方経済の停滞による中堅中小企業の基幹業務システム商談の回復の遅れもあったことから、営業利益は8億5千2百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
<その他>主な事業は教育研修事業であります。教育ICTビジネスと連携しているGIGAスクール構想に関連したICT支援員の派遣事業や、民間企業での研修やDXに対応するための研修などが増加しております。売上高は4億1千3百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は2億5千4百万円(前年同期比384.7%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ150億1千1百万円減少し、1,181億5百万円となりました。流動資産は、現金及び預金の減少87億8千万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少69億円等により前連結会計年度末に比べ158億8千6百万円減少し、871億6千7百万円となりました。また固定資産は、前連結会計年度末に比べ8億7千4百万円増加し、309億3千8百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ160億9千4百万円減少し、668億1千6百万円となりました。流動負債は、仕入債務の減少67億6千9百万円、未払金の減少32億2千9百万円、契約負債(前連結会計年度は前受金)の減少27億7千9百万円、未払法人税等の減少26億8千2百万円、未払消費税等の減少15億2千1百万円、および短期借入金の増加30億5千万円等により前連結会計年度末に比べ159億2千1百万円減少し、553億3千2百万円となりました。また固定負債は前連結会計年度末に比べ1億7千2百万円減少し、114億8千4百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益14億9千4百万円による増加、上場有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の増加3億9千2百万円、および剰余金の配当13億7千3百万円による減少等により、前連結会計年度末に比べ10億8千3百万円増加し、512億8千8百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.0%から5.0ポイント上昇し、39.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ88億2千3百万円減少し、339億1千3百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは90億4千万円減少いたしました(前年同期は127億5千7百万円の減少)。この減少は主に、仕入債務の減少67億7千4百万円(前年同期は326億5千5百万円の増加)、契約負債の減少27億8千8百万円(前年同期は前受金が19億3千万円増加)、未払消費税等の減少15億2千1百万円(前年同期は11億8千5百万円の減少)、および法人税等の支払額34億2千4百万円(前年同期は22億5千4百万円)等の減少に対し、売上債権及び契約資産の減少69億3千万円(前年同期は106億4千4百万円の増加)、および税金等調整前四半期純利益29億4千2百万円(前年同期は29億2千万円)等の増加によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは12億4千5百万円減少いたしました(前年同期は3億4百万円の減少)。この減少は主に、無形固定資産の取得による支出7億6千5百万円、および有形固定資産の取得による支出4億3千万円等によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは14億4千6百万円増加いたしました(前年同期は97億1千万円の増加)。この増加は主に、配当金の支払13億7千3百万円等の減少に対し、短期借入金の純増額30億5千万円の増加等によるものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態及び経営成績に影響を及ぼしています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
(ⅰ)基本方針の内容
当社は、当社の株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えます。従って、当社の財務および事業の方針の決定を支配することが可能な数の株式を取得する買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えます。
当社は、企業価値や株主共同の利益を確保・向上させていくためには、人的資産を中長期的視点で育成し、常に新しい技術・デザインを吸収し、事業パートナーとの信頼関係や、優良な顧客基盤を維持・拡大することが不可欠と考えております。
しかし、株式の大量取得行為の中には、①買収の目的や買収後の経営方針等に鑑み、企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにならないものも存在します。当社は、このような不適切な株式の大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による大量取得行為に対しては必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(ⅱ)基本方針実現のための取組み
(a)基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループは、前中期経営計画に引き続き、第16次中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期)を策定いたしました。当中期経営計画では、売上構成で三分の二となるICT事業を基盤に、ICTと環境構築の両方のリソースを駆使し、従来のマネジメントの脱却により、グループ全体で新たなダイナミズムを生み出すことで、2025年以降に予想される労働人口の急速な減少などの大きな社会構造変化に対応した、新たな競争優位の確立と中核事業の再構築に取り組んでまいります。
当社は、コーポレート・ガバナンス強化のため、執行役員制度を導入し、経営管理機能と業務執行機能の分離を進めているほか、経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の確立と取締役の経営責任を明確にするために取締役の任期を1年とする等の施策を実施しております。社外取締役は、取締役会における意思決定及び監督の両面において客観的な立場から様々な助言や提言を行っております。
また、コンプライアンスに関しては、毎年12月1日を「コンプライアンスデイ」と定め、コンプライアンスの意義について確認するとともに、「内田洋行グループ行動規範」を制定し、当社グループをあげて、その徹底に努めております。
(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年9月10日開催の取締役会における決議及び2019年10月12日開催の定時株主総会における承認に基づき、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、更新後の対応策を「本プラン」といいます。)を更新いたしました。
本プランは、当社が発行者である株券等について、①保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付、又は②公開買付を行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け(以下「買付等」と総称します。)を対象とします。これらの買付等が行われた際、それに応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とするものです。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付等を阻止することにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
当社の株券等について買付等が行われる場合、当該買付等に係る買付者等には、買付内容等の検討に必要な情報及び本プランを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出を求めます。その後、買付者等から提出された情報や当社取締役会からの意見や根拠資料、これに対する代替案(もしあれば)が、独立社外者(現時点においては当社経営陣から独立性の高い社外取締役2名及び社外の有識者2名)から構成される独立委員会に提供され、その評価、検討を経るものとします。独立委員会は、外部専門家等の助言を独自に得た上、買付内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討、買付者等との交渉、株主に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を遵守しなかった場合、又は当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等である場合など本プランに定める要件に該当し、後述する新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、独立委員会規則に従い、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。この新株予約権には、買付者等による権利行使が認められないという行使条件、及び当社が買付者等以外の者から当社株式等と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されており、原則として、1円を払い込むことにより行使し、当社株式1株を取得することができます。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権無償割当ての実施又は不実施等の決議を行うものとします。当社取締役会は、上記決議を行った場合速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。
本プランの有効期間は、2019年10月12日開催の定時株主総会終結後3年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までです。但し、有効期間の満了前であっても、①当社の株主総会において本プランに係る本新株予約権の無償割当てに関する事項の決定についての取締役会への委任を撤回する旨の決議が行われた場合、②当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
本プラン更新後であっても、新株予約権無償割当てが実施されていない場合、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、本プランが発動され、新株予約権無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないとその保有する株式全体の価値が希釈化される場合があります(但し、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、株式全体の価値の希釈化は生じません。)。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト( アドレスhttps://www.uchida.co.jp/company/ir/news/)に掲載する2019年9月10日付プレスリリース「[適時開示その他]当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご覧下さい。
(ⅲ)具体的取り組みに対する当社取締役の判断及びその理由
企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の経営計画に基づく各施策、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、前記(ⅱ)(b)記載のとおり、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって更新されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、株主総会で承認を得て更新されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外者によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者である専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に適うものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5億8千7百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。