有価証券報告書-第111期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。
・当連結会計年度の業績は、為替が円高に推移したものの、すべての段階利益において増益となりました。
・売上総利益は、売上高の増加に加えて、一部の製造子会社の収益性向上等により、増益となりました。
・営業利益は、一般管理費において数理差異の償却にかかる退職給付費用の増加等があったものの、売上総利益の増加に伴い、増益となりました。詳細は以下のセグメント別の業績をご覧ください。
・親会社株主に帰属する当期純利益については、2020年度に撤退を決定した中国のガラス基板の薄型加工事業にかかる事業撤退損を計上したものの、営業利益が増加したことに加えて、負ののれん発生益の計上や投資有価証券売却益の増加等により、75億円増加の331億円となりました。
セグメント別の業績および主な要因は、次のとおりであります。
なお、生活関連セグメントにおける前連結会計年度の売上総利益につきましては、会計方針の変更による遡及適用後の数値で比較分析を行っております。
機能素材
売上総利益は主に以下の理由により横ばい
・塗料原料の販売は自動車用・建築用の需要減少により減少
・半導体材料の原料販売は増加
営業利益は一般管理費を減少させ増益
加工材料
売上総利益は主に以下の理由により増益
・OA等電機・電子業界向け樹脂の販売が減少したものの、プロダクトミックスを改善させたことにより、利益率が改善
・ナガセルータックは工業用ホース・土木用パイプの販売が増加
営業利益は売上総利益の増加を受け増益
電子・エネルギー
売上総利益は主に以下の理由により増益
・半導体材料の販売を増やし増加
・ナガセケムテックスの変性エポキシ樹脂の販売は、モバイル機器向けが低調に推移したものの、AI半導体向けを堅調に推移させ増加
・Pac Techグループがウェハバンピング装置販売およびバンピング受託サービスを好調に推移させたことにより増加
営業利益は売上総利益の増加を受け増益
モビリティ
売上総利益は主に以下の理由により減益
・売上総利益の約半分を占める樹脂の販売は横ばい
・内外装・電動化用途の機能素材・機能部品の販売は減少
営業利益は売上総利益の減少を受け減益
生活関連
売上総利益は主に以下の理由により増益
・中間体・医薬品原料の販売は横ばい
・ナガセヴィータは香粧品素材の販売は横ばいだったものの、食品素材事業の製造原価を低減したこと等により、利益率を改善
・Prinovaグループにおける食品素材の販売は、マーケットシェアを拡大させ数量を伸ばしたことにより増加
営業利益は売上総利益の増加に加え、ナガセヴィータにおける無形資産償却の一部終了やPrinovaグループの効率化を推進したこと等により増益
その他
特記すべき事項はありません。
② 財政状態の状況
・流動資産は、現金及び預金の減少はあったものの、売上債権および棚卸資産の増加等により増加
・固定資産は、投資有価証券の売却はあったものの、投資有価証券の時価上昇、有形固定資産の増加および新規連結によるのれん等の計上により増加
・負債は、短期借入金の返済による減少があったものの、仕入債務およびコマーシャル・ペーパーの増加等により増加
・純資産は、自己株式の取得および配当金の支払い等による減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、その他有価証券評価差額金および為替換算調整勘定の増加等により増加
・以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の49.4%から48.8%へ0.6ポイント低下
③ キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
・営業活動による資金の増加額は、法人税等の支払額112億円があったものの、税金等調整前当期純利益459億円、減価償却費166億円の計上および運転資本の減少による資金の増加27億円があったこと等によるもの
・投資活動による資金の減少額は、有形固定資産の取得による支出253億円および連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出190億円があったこと等によるもの
・財務活動による資金の減少額は、コマーシャル・ペーパーの純増加275億円があったものの、短期借入金の純減少242億円および自己株式の取得による支出230億円があったこと等によるもの
④ 販売の状況
「① 経営成績の状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照願います。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際し、資産、負債、収益、費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定を用いておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果は異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・ 企業結合により計上された無形資産の時価の算定
当社グループは、企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なものの企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。
取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、多くの場合、経営者の重要な判断を必要とします。当社グループは、独立の第三者による評価結果を利用し、その時価の算定における主要な仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、仮定の見直しが必要となる事象が発生した場合には、将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
・ 繰延税金資産の回収可能性の判断
繰延税金資産は、事業計画に基づき納税主体毎の将来の課税所得の見積りを行った上で、将来の税金支払額を軽減する効果が認められる範囲において計上しております。したがって、将来の課税所得が大きく減少するような事業環境の変化が生じた場合には、繰延税金資産を取崩し、当該期間の税金費用を増加させる可能性があります。
・ 退職給付に係る負債および資産の測定
当社グループの従業員に対する確定給付型退職給付制度について、退職給付債務と年金資産の差額を連結貸借対照表上退職給付に係る負債(または資産)に計上しております。退職給付債務は、簡便法を採用している場合を除き、退職率、死亡率、割引率等の基礎率を設定して算定しますが、特に割引率が重要な仮定であります。割引率は安全性の高い債券(一定格付以上の社債)の利回りを基礎として適宜見直しを行っております。なお、当連結会計年度末では2.4%(加重平均値)を設定しています。
年金資産に係る主な仮定は長期期待運用収益率であり、現在および予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在および将来期待される長期の収益率を考慮して適宜見直しを行っております。なお、当連結会計年度末では2.0%を設定しております。
この割引率を含む基礎率を見直した場合や、見積りと実績に差額が生じた場合は数理計算上の差異が発生し、主に発生時の翌連結会計年度に全額費用処理しております。従って、多額の数理計算上の差異が発生した場合には、将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(退職給付関係)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、下記文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
A)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況 ③キャッシュ・フローの状況 ④販売の状況」をご参照ください。
事業ポートフォリオの観点では、成長ストーリーと各領域において注力する分野を明確にし、今後の成長をより確実なものとするために事業ポートフォリオを機能軸で整理しております。また、不採算取引の採算性の是正や、減損損失が懸念される事業の効率化を進め、収益性の向上を推し進めております。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)中期経営計画 ACE 2.0の総括」をご参照ください。
また、前年度から引き続き政策保有株式の売却を実施し、特別利益を計上しております。なお、ここから得られた資金は将来に向けた成長投資や株主還元等に効果的・効率的に活用し、収益力の向上を図ることに加え、資本効率性を高めることで、企業価値の向上を図ります。
B)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
「3.事業等のリスク」をご参照ください。
C)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第3 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの資金需要は商品の仕入、製造費、販売費、研究開発などの一般管理費、設備投資、デジタルマーケティングなどへの新規成長投資、M&Aによる株式や営業権取得が主なものです。持続的成長の実現に向け、これらの資金需要に対応するための安定的かつ機動的な資金の確保は重要な戦略と考えています。
資本の財源としましては、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、資金調達手段として金融機関からの借入の実施、社債ならびにコマーシャル・ペーパーの機動的な発行による資本市場からの調達など、多様化を図りながらバランスの良い調達を実施しております。
また、金融・資本市場における不測の事態や急な資金需要が発生した場合に備え、複数の金融機関と長期・短期のコミットメントライン契約を締結し流動性を確保しております。
当社グループの資金管理については日本国内における当社と国内子会社間においては日本円、中国国内の現地法人間においては人民元および米ドル、また米国と一部アジア地区およびメキシコにおける現地法人間においては米ドルのキャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、資金の効率化を図ることで、流動性確保と金融費用の削減に努めております。
本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から発行体格付と長期債格付ともに「A+」(シングルAプラス)を、短期格付で「a-1」(aワン)を取得しており、また取引先金融機関とは良好な関係を維持しております。
現状の資金調達および資金繰りに問題はないと認識しておりますが、外部環境の変化により資金需要が高まる場合は、手元流動性を厚めに保有するなどの手段を講じる場合があります。
D)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)新中期経営計画 Walk the Talk 2028 5.定量目標(全社KGIおよび事業KPI)」をご参照ください。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 944,961 | 972,783 | 27,822 | 2.9 |
| 売上総利益 | 173,301 | 187,687 | 14,386 | 8.3 |
| 営業利益 | 39,078 | 44,727 | 5,649 | 14.5 |
| 経常利益 | 38,382 | 44,096 | 5,713 | 14.9 |
| 税金等調整前当期純利益 | 38,130 | 45,977 | 7,846 | 20.6 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 25,521 | 33,119 | 7,597 | 29.8 |
・当連結会計年度の業績は、為替が円高に推移したものの、すべての段階利益において増益となりました。
・売上総利益は、売上高の増加に加えて、一部の製造子会社の収益性向上等により、増益となりました。
・営業利益は、一般管理費において数理差異の償却にかかる退職給付費用の増加等があったものの、売上総利益の増加に伴い、増益となりました。詳細は以下のセグメント別の業績をご覧ください。
・親会社株主に帰属する当期純利益については、2020年度に撤退を決定した中国のガラス基板の薄型加工事業にかかる事業撤退損を計上したものの、営業利益が増加したことに加えて、負ののれん発生益の計上や投資有価証券売却益の増加等により、75億円増加の331億円となりました。
セグメント別の業績および主な要因は、次のとおりであります。
なお、生活関連セグメントにおける前連結会計年度の売上総利益につきましては、会計方針の変更による遡及適用後の数値で比較分析を行っております。
機能素材
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 153,746 | 153,642 | △103 | △0.1 |
| 売上総利益 | 32,511 | 32,243 | △268 | △0.8 |
| 営業利益 | 9,213 | 9,305 | 92 | 1.0 |
売上総利益は主に以下の理由により横ばい
・塗料原料の販売は自動車用・建築用の需要減少により減少
・半導体材料の原料販売は増加
営業利益は一般管理費を減少させ増益
加工材料
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 210,627 | 206,690 | △3,937 | △1.9 |
| 売上総利益 | 26,179 | 27,534 | 1,354 | 5.2 |
| 営業利益 | 6,684 | 7,650 | 965 | 14.4 |
売上総利益は主に以下の理由により増益
・OA等電機・電子業界向け樹脂の販売が減少したものの、プロダクトミックスを改善させたことにより、利益率が改善
・ナガセルータックは工業用ホース・土木用パイプの販売が増加
営業利益は売上総利益の増加を受け増益
電子・エネルギー
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 161,315 | 172,891 | 11,576 | 7.2 |
| 売上総利益 | 40,050 | 45,331 | 5,280 | 13.2 |
| 営業利益 | 12,302 | 14,859 | 2,557 | 20.8 |
売上総利益は主に以下の理由により増益
・半導体材料の販売を増やし増加
・ナガセケムテックスの変性エポキシ樹脂の販売は、モバイル機器向けが低調に推移したものの、AI半導体向けを堅調に推移させ増加
・Pac Techグループがウェハバンピング装置販売およびバンピング受託サービスを好調に推移させたことにより増加
営業利益は売上総利益の増加を受け増益
モビリティ
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 132,091 | 130,256 | △1,834 | △1.4 |
| 売上総利益 | 16,505 | 15,966 | △539 | △3.3 |
| 営業利益 | 4,238 | 3,785 | △452 | △10.7 |
売上総利益は主に以下の理由により減益
・売上総利益の約半分を占める樹脂の販売は横ばい
・内外装・電動化用途の機能素材・機能部品の販売は減少
営業利益は売上総利益の減少を受け減益
生活関連
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 287,079 | 309,207 | 22,128 | 7.7 |
| 売上総利益 | 58,108 | 66,409 | 8,300 | 14.3 |
| 営業利益 | 3,423 | 9,832 | 6,408 | 187.2 |
売上総利益は主に以下の理由により増益
・中間体・医薬品原料の販売は横ばい
・ナガセヴィータは香粧品素材の販売は横ばいだったものの、食品素材事業の製造原価を低減したこと等により、利益率を改善
・Prinovaグループにおける食品素材の販売は、マーケットシェアを拡大させ数量を伸ばしたことにより増加
営業利益は売上総利益の増加に加え、ナガセヴィータにおける無形資産償却の一部終了やPrinovaグループの効率化を推進したこと等により増益
その他
特記すべき事項はありません。
② 財政状態の状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 (%) | |
| 流動資産(百万円) | 560,126 | 566,319 | 6,193 | 1.1 |
| 固定資産(百万円) | 248,017 | 305,207 | 57,190 | 23.1 |
| 総資産(百万円) | 808,143 | 871,526 | 63,383 | 7.8 |
| 負債(百万円) | 401,683 | 437,501 | 35,817 | 8.9 |
| 純資産(百万円) | 406,459 | 434,025 | 27,565 | 6.8 |
| 自己資本比率(%) | 49.4 | 48.8 | △0.6ポイント | - |
・流動資産は、現金及び預金の減少はあったものの、売上債権および棚卸資産の増加等により増加
・固定資産は、投資有価証券の売却はあったものの、投資有価証券の時価上昇、有形固定資産の増加および新規連結によるのれん等の計上により増加
・負債は、短期借入金の返済による減少があったものの、仕入債務およびコマーシャル・ペーパーの増加等により増加
・純資産は、自己株式の取得および配当金の支払い等による減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、その他有価証券評価差額金および為替換算調整勘定の増加等により増加
・以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の49.4%から48.8%へ0.6ポイント低下
③ キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 36,321 | 47,805 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △11,615 | △46,511 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △18,212 | △25,384 |
・営業活動による資金の増加額は、法人税等の支払額112億円があったものの、税金等調整前当期純利益459億円、減価償却費166億円の計上および運転資本の減少による資金の増加27億円があったこと等によるもの
・投資活動による資金の減少額は、有形固定資産の取得による支出253億円および連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出190億円があったこと等によるもの
・財務活動による資金の減少額は、コマーシャル・ペーパーの純増加275億円があったものの、短期借入金の純減少242億円および自己株式の取得による支出230億円があったこと等によるもの
④ 販売の状況
「① 経営成績の状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照願います。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際し、資産、負債、収益、費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定を用いておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果は異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・ 企業結合により計上された無形資産の時価の算定
当社グループは、企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なものの企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。
取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、多くの場合、経営者の重要な判断を必要とします。当社グループは、独立の第三者による評価結果を利用し、その時価の算定における主要な仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、仮定の見直しが必要となる事象が発生した場合には、将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
・ 繰延税金資産の回収可能性の判断
繰延税金資産は、事業計画に基づき納税主体毎の将来の課税所得の見積りを行った上で、将来の税金支払額を軽減する効果が認められる範囲において計上しております。したがって、将来の課税所得が大きく減少するような事業環境の変化が生じた場合には、繰延税金資産を取崩し、当該期間の税金費用を増加させる可能性があります。
・ 退職給付に係る負債および資産の測定
当社グループの従業員に対する確定給付型退職給付制度について、退職給付債務と年金資産の差額を連結貸借対照表上退職給付に係る負債(または資産)に計上しております。退職給付債務は、簡便法を採用している場合を除き、退職率、死亡率、割引率等の基礎率を設定して算定しますが、特に割引率が重要な仮定であります。割引率は安全性の高い債券(一定格付以上の社債)の利回りを基礎として適宜見直しを行っております。なお、当連結会計年度末では2.4%(加重平均値)を設定しています。
年金資産に係る主な仮定は長期期待運用収益率であり、現在および予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在および将来期待される長期の収益率を考慮して適宜見直しを行っております。なお、当連結会計年度末では2.0%を設定しております。
この割引率を含む基礎率を見直した場合や、見積りと実績に差額が生じた場合は数理計算上の差異が発生し、主に発生時の翌連結会計年度に全額費用処理しております。従って、多額の数理計算上の差異が発生した場合には、将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(退職給付関係)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、下記文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
A)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況 ③キャッシュ・フローの状況 ④販売の状況」をご参照ください。
事業ポートフォリオの観点では、成長ストーリーと各領域において注力する分野を明確にし、今後の成長をより確実なものとするために事業ポートフォリオを機能軸で整理しております。また、不採算取引の採算性の是正や、減損損失が懸念される事業の効率化を進め、収益性の向上を推し進めております。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)中期経営計画 ACE 2.0の総括」をご参照ください。
また、前年度から引き続き政策保有株式の売却を実施し、特別利益を計上しております。なお、ここから得られた資金は将来に向けた成長投資や株主還元等に効果的・効率的に活用し、収益力の向上を図ることに加え、資本効率性を高めることで、企業価値の向上を図ります。
B)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
「3.事業等のリスク」をご参照ください。
C)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第3 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの資金需要は商品の仕入、製造費、販売費、研究開発などの一般管理費、設備投資、デジタルマーケティングなどへの新規成長投資、M&Aによる株式や営業権取得が主なものです。持続的成長の実現に向け、これらの資金需要に対応するための安定的かつ機動的な資金の確保は重要な戦略と考えています。
資本の財源としましては、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、資金調達手段として金融機関からの借入の実施、社債ならびにコマーシャル・ペーパーの機動的な発行による資本市場からの調達など、多様化を図りながらバランスの良い調達を実施しております。
また、金融・資本市場における不測の事態や急な資金需要が発生した場合に備え、複数の金融機関と長期・短期のコミットメントライン契約を締結し流動性を確保しております。
当社グループの資金管理については日本国内における当社と国内子会社間においては日本円、中国国内の現地法人間においては人民元および米ドル、また米国と一部アジア地区およびメキシコにおける現地法人間においては米ドルのキャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、資金の効率化を図ることで、流動性確保と金融費用の削減に努めております。
本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から発行体格付と長期債格付ともに「A+」(シングルAプラス)を、短期格付で「a-1」(aワン)を取得しており、また取引先金融機関とは良好な関係を維持しております。
現状の資金調達および資金繰りに問題はないと認識しておりますが、外部環境の変化により資金需要が高まる場合は、手元流動性を厚めに保有するなどの手段を講じる場合があります。
D)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)新中期経営計画 Walk the Talk 2028 5.定量目標(全社KGIおよび事業KPI)」をご参照ください。