有価証券報告書-第78期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、国内外での新型コロナウイルスの影響により、第1四半期に経済活動が制限された結果、個人消費や設備投資が大きく落ち込みました。第2四半期以降は、緊急事態宣言解除後の経済活動の再開に伴い、回復傾向が続きましたが、未だ収束の目途は立っておらず、依然として不透明な状況が続いています。
当社においても、新型コロナウイルスの影響により、工業分野向け主力商品の販売が減少しましたが、在宅率の上昇を背景に、家庭用LPガスおよび消費者向け商品の販売が増加しました。一方、LPガス輸入価格が下落し、前年よりも低位で推移したことから、販売価格が低下し、減収となりました。
このような状況のもと、当社グループは中期経営計画「PLAN20」の基本方針である「成長戦略の推進」と「経営基盤の拡充」に取り組みました。
脱炭素への取り組みが加速する中、共同代表者として参画している「水素バリューチェーン推進協議会」では、水素社会の実現に向けた政策提言を、政府に対して行いました。また、国内の水素ステーションについては、累計で53カ所の運営・整備を行っております。
LPガス事業については、当社独自のIoTプラットフォーム「イワタニゲートウェイ」の事業化に向けた実証を完了し、2021年度より設置を進めてまいります。当社の持つ事業基盤にIoTプラットフォームを融合させ、高齢化や過疎化など地域が抱える様々な課題の解決に向けて、新しいサービス・価値の創造に取り組みます。
カートリッジガス事業については、アウトドアオリジナルブランド「FORE WINDS(フォアウィンズ)」の新製品の販売を、国内と米国にて開始しました。引き続き新製品の開発や既存商品の改良を進め、需要の開拓に努めます。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,355億90百万円(前年度比511億81百万円の減収)、営業利益299億86百万円(同12億58百万円の増益)、経常利益344億6百万円(同21億35百万円の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益232億7百万円(同22億12百万円の増益)となりました。
なお、当社グループの事業構造はエネルギー関連商品を主力としており、季節変動による影響を大きく受ける傾向にあります。LPガスの消費量は、気温や水温の影響を受けるため、販売量は夏季に減少し、冬季に増加します。このため当社グループは利益が下半期に偏る収益構造を有しています。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
①総合エネルギー事業
総合エネルギー事業は、業務用LPガスなどの販売減少や、海外での同業者間取引の減少に加え、LPガス輸入価格が低位に推移したことに伴う販売価格の低下により、減収となりました。
一方、家庭用LPガスやカセットこんろ・ボンベの販売が好調に推移したことに加え、LPガスの市況要因がプラス(前年度比20億73百万円の増益)に転じ、増益となりました。
この結果、当事業分野の売上高は2,961億49百万円(同173億57百万円の減収)、営業利益は173億26百万円(同33億36百万円の増益)となりました。
②産業ガス・機械事業
産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスについては光ファイバー業界向け等の販売が減少しましたが、電子部品業界向けの販売が増加し、前年並みとなりました。水素事業は、液化水素の販売は伸長しましたが、水素ステーションの費用が増加しました。ヘリウムについては、半導体業界向けを中心に海外での販売が増加しました。機械設備は、顧客の設備投資の抑制や延期等から販売が減少しました。
この結果、当事業分野の売上高は1,746億41百万円(前年度比158億78百万円の減収)、営業利益は99億56百万円(同20億29百万円の減益)となりました。
③マテリアル事業
マテリアル事業は、ミネラルサンドについては、国内外で自動車関連業界および鉄鋼業界の低迷により販売が減少しました。また、エアコン向け金属加工品の販売が減少しましたが、バイオマス燃料(PKS)や低環境負荷PET樹脂といった環境商品の販売が増加したことに加え、消費者向けの樹脂製品の販売が伸長しました。二次電池材料は、市況の下落により減収となりましたが、機能性フィルムの販売は増加しました。
この結果、当事業分野の売上高は1,364億67百万円(前年度比130億97百万円の減収)、営業利益は47億87百万円(同2億81百万円の増益)となりました。
④自然産業事業
自然産業事業は、種豚の出荷や農業資材の販売が増加しましたが、主力の外食および給食業界向け冷凍食品の販売は減少しました。
この結果、当事業分野の売上高は239億85百万円(前年度比33億28百万円の減収)、営業利益は8億31百万円(同3億53百万円の減益)となりました。
⑤その他
売上高は43億45百万円(前年度比15億20百万円の減収)、営業利益は14億81百万円(同6億18百万円の増益)となりました。
(2) 財政状態の状況
①総資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ398億3百万円増加の5,095億18百万円となりました。これは、投資有価証券が151億43百万円、現金及び預金が132億56百万円、有形固定資産が62億30百万円、電子記録債権が22億13百万円、受取手形及び売掛金が13億83百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
②負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ208億96百万円減少の2,576億67百万円となりました。これは、繰延税金負債が56億96百万円、短期借入金が47億74百万円、電子記録債務が29億23百万円、未払法人税等が15億18百万円それぞれ増加したものの、1年内償還予定の社債が350億16百万円、支払手形及び買掛金が23億2百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
なお、当連結会計年度末のリース債務を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ304億16百万円減少の961億61百万円となりました。
③純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べ606億99百万円増加の2,518億51百万円となりました。これは、利益剰余金が185億27百万円、資本剰余金が150億38百万円、資本金が150億円、その他有価証券評価差額金が113億81百万円それぞれ増加したこと等によるものです。なお、資本剰余金および資本金の増加は、「2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債」が全て権利行使されたこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ133億23百万円増加の384億45百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ収入が85億15百万円増加したことにより487億79百万円の収入となりました。
これは主に、法人税等の支払額98億6百万円、売上債権の増加額35億48百万円等による資金の減少と、税金等調整前当期純利益350億9百万円、減価償却費201億28百万円、のれん償却額30億82百万円、たな卸資産の減少額13億52百万円等による資金の増加によるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が20億53百万円減少したことにより288億31百万円の支出となりました。
これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入32億24百万円等による資金の増加と、有形固定資産の取得258億81百万円、無形固定資産の取得43億84百万円、投資有価証券の取得15億3百万円等による資金の減少によるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が34億64百万円増加したことにより70億52百万円の支出となりました。
これは主に、借入金の純増加額39億92百万円等による資金の増加と、社債の償還による支出50億円、配当金の支払額46億71百万円、リース債務の返済による支出11億40百万円等による資金の減少によるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業形態は主に商品の仕入による販売を主要業務としているため、生産実績及び受注状況に代えて仕入実績を記載しております。
①仕入実績
当連結会計年度における外部からのセグメントごとの仕入実績(役務原価等を含む)は次のとおりであります。
(注) 記載金額には、消費税等は含まれておりません。
②販売実績
当連結会計年度における外部顧客へのセグメントごとの販売実績(役務収益等を含む)は次のとおりであります。
(注) 1 記載金額には、消費税等は含まれておりません。
2 販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先はありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績の分析
(a) 売上高及び売上総利益
売上高は、前連結会計年度に比べ7.5%減収の6,355億90百万円となりました。これは主に、新型コロナウイルスの影響により工業分野向け主力商品の販売が減少したことに加え、LPガス輸入価格が低位に推移したことにより減収となったことによるもので、詳細は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (1)経営成績の状況」のセグメント別の経営成績をご参照ください。
売上総利益は、売上高は減収となったものの、売上高総利益率が2.1ポイント上昇したことから、前連結会計年度に比べ0.4%増益の1,768億78百万円となりました。
(b) 営業利益
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ0.4%減少の1,468億92百万円となりました。これは主に、営業活動の制限により旅費交通費等が減少したことによるものです。この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ4.4%増益の299億86百万円となりました。
(c) 経常利益
営業外損益は、44億19百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の35億42百万円の収益(純額)に比べ8億77百万円増加しました。これは主に、補助金収入が増加したことによるものです。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ6.6%増益の344億6百万円となりました。
(d) 親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益は、6億3百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の72百万円の損失(純額)に比べ6億75百万円の増益要因となりました。これは主に、投資有価証券売却益が増加したことによるものです。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ10.5%増益の232億7百万円となり、1株当たりの当期純利益は、前連結会計年度の426円63銭に対し431円65銭となりました。
当社は、中期経営計画「PLAN20」において、最終年度の2021年3月期に、経常利益330億円、ROE10.0%以上、ネットD/Eレシオ0.7倍を目標としておりました。前連結会計年度及び当連結会計年度、PLAN20最終年度目標の経常利益、ROE、ネットD/Eレシオは下記のとおりであります。
(PLAN20との比較)
(第78期目標との比較)
(LPガス輸入価格変動要因(市況要因)を除いた経常利益)
2021年3月期実績は、消費者向け商品の販売が増加したことやLPガスの市況要因がプラスに転じたこと等により、経常利益は344億円、ROEは10.9%となりました。ネットD/Eレシオについては、300億円の転換社債型新株予約権付社債が全額株式へ転換され資本が増強したこと等により、0.23倍となりました。全ての項目でPLAN20の経営数値目標を達成し、収益性と財務の安全性を高め、経営基盤をより強固にすることができました。
また、当社の主要な事業の成長を測る指標として、「LPガス直売顧客数」、「国内外カセットこんろ・ボンベ販売数量」、「エアセパレートガス販売数量」、「液化水素販売数量」の4指標を重要事業指標に設定しておりました。前連結会計年度及び当連結会計年度、PLAN20最終年度目標値は下記のとおりであります。
LPガスの直売顧客数は、M&Aの推進により101万戸となりました。カセットこんろ・ボンベの販売数量は、新商品開発や新需要創出による事業の拡大によりそれぞれ4,471千台、134百万本となり、国内でのシェアはそれぞれ82%、63%と伸長しました。一方、新型コロナウイルスの影響により、産業ガスの販売は苦戦し、エアセパレートガスは15.5億㎥、液化水素は67百万㎥となりました。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(a) 資金需要
当社グループの事業活動における運転資金の主なものは、商品の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&Aによる株式取得のためのものであります。当社グループにおいては、安心・安全を支えるインフラ整備については事業全体の収益を考慮して、将来の成長投資については資本コスト等を考慮して多角的かつ慎重に投資判断を行う方針であります。
(b) 財務政策
当社グループは、財務の健全性を保ちつつ、安定的に営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことで、事業運営上必要な資本の財源及び資金の流動性を確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により調達を行っております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金並びに金融機関からの長期借入、社債の発行等により行っております。また、グループ内資金の効率化を目的として、グループ会社間で貸付等を行っております。
なお、当連結会計年度末のリース債務を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ304億16百万円減少の961億61百万円となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、国内外での新型コロナウイルスの影響により、第1四半期に経済活動が制限された結果、個人消費や設備投資が大きく落ち込みました。第2四半期以降は、緊急事態宣言解除後の経済活動の再開に伴い、回復傾向が続きましたが、未だ収束の目途は立っておらず、依然として不透明な状況が続いています。
当社においても、新型コロナウイルスの影響により、工業分野向け主力商品の販売が減少しましたが、在宅率の上昇を背景に、家庭用LPガスおよび消費者向け商品の販売が増加しました。一方、LPガス輸入価格が下落し、前年よりも低位で推移したことから、販売価格が低下し、減収となりました。
このような状況のもと、当社グループは中期経営計画「PLAN20」の基本方針である「成長戦略の推進」と「経営基盤の拡充」に取り組みました。
脱炭素への取り組みが加速する中、共同代表者として参画している「水素バリューチェーン推進協議会」では、水素社会の実現に向けた政策提言を、政府に対して行いました。また、国内の水素ステーションについては、累計で53カ所の運営・整備を行っております。
LPガス事業については、当社独自のIoTプラットフォーム「イワタニゲートウェイ」の事業化に向けた実証を完了し、2021年度より設置を進めてまいります。当社の持つ事業基盤にIoTプラットフォームを融合させ、高齢化や過疎化など地域が抱える様々な課題の解決に向けて、新しいサービス・価値の創造に取り組みます。
カートリッジガス事業については、アウトドアオリジナルブランド「FORE WINDS(フォアウィンズ)」の新製品の販売を、国内と米国にて開始しました。引き続き新製品の開発や既存商品の改良を進め、需要の開拓に努めます。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,355億90百万円(前年度比511億81百万円の減収)、営業利益299億86百万円(同12億58百万円の増益)、経常利益344億6百万円(同21億35百万円の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益232億7百万円(同22億12百万円の増益)となりました。
なお、当社グループの事業構造はエネルギー関連商品を主力としており、季節変動による影響を大きく受ける傾向にあります。LPガスの消費量は、気温や水温の影響を受けるため、販売量は夏季に減少し、冬季に増加します。このため当社グループは利益が下半期に偏る収益構造を有しています。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
①総合エネルギー事業
総合エネルギー事業は、業務用LPガスなどの販売減少や、海外での同業者間取引の減少に加え、LPガス輸入価格が低位に推移したことに伴う販売価格の低下により、減収となりました。
一方、家庭用LPガスやカセットこんろ・ボンベの販売が好調に推移したことに加え、LPガスの市況要因がプラス(前年度比20億73百万円の増益)に転じ、増益となりました。
この結果、当事業分野の売上高は2,961億49百万円(同173億57百万円の減収)、営業利益は173億26百万円(同33億36百万円の増益)となりました。
②産業ガス・機械事業
産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスについては光ファイバー業界向け等の販売が減少しましたが、電子部品業界向けの販売が増加し、前年並みとなりました。水素事業は、液化水素の販売は伸長しましたが、水素ステーションの費用が増加しました。ヘリウムについては、半導体業界向けを中心に海外での販売が増加しました。機械設備は、顧客の設備投資の抑制や延期等から販売が減少しました。
この結果、当事業分野の売上高は1,746億41百万円(前年度比158億78百万円の減収)、営業利益は99億56百万円(同20億29百万円の減益)となりました。
③マテリアル事業
マテリアル事業は、ミネラルサンドについては、国内外で自動車関連業界および鉄鋼業界の低迷により販売が減少しました。また、エアコン向け金属加工品の販売が減少しましたが、バイオマス燃料(PKS)や低環境負荷PET樹脂といった環境商品の販売が増加したことに加え、消費者向けの樹脂製品の販売が伸長しました。二次電池材料は、市況の下落により減収となりましたが、機能性フィルムの販売は増加しました。
この結果、当事業分野の売上高は1,364億67百万円(前年度比130億97百万円の減収)、営業利益は47億87百万円(同2億81百万円の増益)となりました。
④自然産業事業
自然産業事業は、種豚の出荷や農業資材の販売が増加しましたが、主力の外食および給食業界向け冷凍食品の販売は減少しました。
この結果、当事業分野の売上高は239億85百万円(前年度比33億28百万円の減収)、営業利益は8億31百万円(同3億53百万円の減益)となりました。
⑤その他
売上高は43億45百万円(前年度比15億20百万円の減収)、営業利益は14億81百万円(同6億18百万円の増益)となりました。
(2) 財政状態の状況
①総資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ398億3百万円増加の5,095億18百万円となりました。これは、投資有価証券が151億43百万円、現金及び預金が132億56百万円、有形固定資産が62億30百万円、電子記録債権が22億13百万円、受取手形及び売掛金が13億83百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
②負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ208億96百万円減少の2,576億67百万円となりました。これは、繰延税金負債が56億96百万円、短期借入金が47億74百万円、電子記録債務が29億23百万円、未払法人税等が15億18百万円それぞれ増加したものの、1年内償還予定の社債が350億16百万円、支払手形及び買掛金が23億2百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
なお、当連結会計年度末のリース債務を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ304億16百万円減少の961億61百万円となりました。
③純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べ606億99百万円増加の2,518億51百万円となりました。これは、利益剰余金が185億27百万円、資本剰余金が150億38百万円、資本金が150億円、その他有価証券評価差額金が113億81百万円それぞれ増加したこと等によるものです。なお、資本剰余金および資本金の増加は、「2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債」が全て権利行使されたこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ133億23百万円増加の384億45百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ収入が85億15百万円増加したことにより487億79百万円の収入となりました。
これは主に、法人税等の支払額98億6百万円、売上債権の増加額35億48百万円等による資金の減少と、税金等調整前当期純利益350億9百万円、減価償却費201億28百万円、のれん償却額30億82百万円、たな卸資産の減少額13億52百万円等による資金の増加によるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が20億53百万円減少したことにより288億31百万円の支出となりました。
これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入32億24百万円等による資金の増加と、有形固定資産の取得258億81百万円、無形固定資産の取得43億84百万円、投資有価証券の取得15億3百万円等による資金の減少によるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が34億64百万円増加したことにより70億52百万円の支出となりました。
これは主に、借入金の純増加額39億92百万円等による資金の増加と、社債の償還による支出50億円、配当金の支払額46億71百万円、リース債務の返済による支出11億40百万円等による資金の減少によるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業形態は主に商品の仕入による販売を主要業務としているため、生産実績及び受注状況に代えて仕入実績を記載しております。
①仕入実績
当連結会計年度における外部からのセグメントごとの仕入実績(役務原価等を含む)は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 総合エネルギー事業 | 187,350 | △10.8 |
| 産業ガス・機械事業 | 117,311 | △11.2 |
| マテリアル事業 | 118,240 | △10.3 |
| 自然産業事業 | 18,739 | △7.6 |
| その他 | 15,876 | △9.7 |
| 合計 | 457,519 | △10.6 |
(注) 記載金額には、消費税等は含まれておりません。
②販売実績
当連結会計年度における外部顧客へのセグメントごとの販売実績(役務収益等を含む)は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 総合エネルギー事業 | 296,149 | △5.5 |
| 産業ガス・機械事業 | 174,641 | △8.3 |
| マテリアル事業 | 136,467 | △8.8 |
| 自然産業事業 | 23,985 | △12.2 |
| その他 | 4,345 | △25.9 |
| 合計 | 635,590 | △7.5 |
(注) 1 記載金額には、消費税等は含まれておりません。
2 販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先はありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績の分析
(a) 売上高及び売上総利益
売上高は、前連結会計年度に比べ7.5%減収の6,355億90百万円となりました。これは主に、新型コロナウイルスの影響により工業分野向け主力商品の販売が減少したことに加え、LPガス輸入価格が低位に推移したことにより減収となったことによるもので、詳細は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (1)経営成績の状況」のセグメント別の経営成績をご参照ください。
売上総利益は、売上高は減収となったものの、売上高総利益率が2.1ポイント上昇したことから、前連結会計年度に比べ0.4%増益の1,768億78百万円となりました。
(b) 営業利益
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ0.4%減少の1,468億92百万円となりました。これは主に、営業活動の制限により旅費交通費等が減少したことによるものです。この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ4.4%増益の299億86百万円となりました。
(c) 経常利益
営業外損益は、44億19百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の35億42百万円の収益(純額)に比べ8億77百万円増加しました。これは主に、補助金収入が増加したことによるものです。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ6.6%増益の344億6百万円となりました。
(d) 親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益は、6億3百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の72百万円の損失(純額)に比べ6億75百万円の増益要因となりました。これは主に、投資有価証券売却益が増加したことによるものです。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ10.5%増益の232億7百万円となり、1株当たりの当期純利益は、前連結会計年度の426円63銭に対し431円65銭となりました。
当社は、中期経営計画「PLAN20」において、最終年度の2021年3月期に、経常利益330億円、ROE10.0%以上、ネットD/Eレシオ0.7倍を目標としておりました。前連結会計年度及び当連結会計年度、PLAN20最終年度目標の経常利益、ROE、ネットD/Eレシオは下記のとおりであります。
(PLAN20との比較)
| 項目 | 第77期実績 | 第78期実績 | PLAN20 最終年度目標 |
| 経常利益(億円) | 322 | 344 | 330 |
| ROE | 12.1% | 10.9% | 10.0%以上 |
| ネットD/Eレシオ | 0.55倍 | 0.23倍 | 0.7倍 |
(第78期目標との比較)
| 項目 | 第77期実績 | 第78期実績 | 第78期目標 |
| 売上高(億円) | 6,867 | 6,355 | 6,775 |
| 営業利益(億円) | 287 | 299 | 247 |
| 経常利益(億円) | 322 | 344 | 276 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益(億円) | 209 | 232 | 173 |
(LPガス輸入価格変動要因(市況要因)を除いた経常利益)
| 項目 | 第77期実績 | 第78期実績 | 第78期目標 |
| 経常利益(億円) | 322 | 344 | 276 |
| 市況要因(億円) | △2 | 17 | - |
| 市況要因を除く 経常利益(億円) | 325 | 326 | 276 |
2021年3月期実績は、消費者向け商品の販売が増加したことやLPガスの市況要因がプラスに転じたこと等により、経常利益は344億円、ROEは10.9%となりました。ネットD/Eレシオについては、300億円の転換社債型新株予約権付社債が全額株式へ転換され資本が増強したこと等により、0.23倍となりました。全ての項目でPLAN20の経営数値目標を達成し、収益性と財務の安全性を高め、経営基盤をより強固にすることができました。
また、当社の主要な事業の成長を測る指標として、「LPガス直売顧客数」、「国内外カセットこんろ・ボンベ販売数量」、「エアセパレートガス販売数量」、「液化水素販売数量」の4指標を重要事業指標に設定しておりました。前連結会計年度及び当連結会計年度、PLAN20最終年度目標値は下記のとおりであります。
| 項目 | 第77期実績 | 第78期実績 | PLAN20 最終年度目標 |
| LPガス直売顧客数 | 100万戸 | 101万戸 | 100万戸 |
| カセットこんろ 販売数量 | 3,796千台 | 4,471千台 | 4,400千台 |
| ボンベ販売数量 | 132百万本 | 134百万本 | 137百万本 |
| エアセパレートガス 販売数量 | 15億㎥ | 15.5億㎥ | 17億㎥ |
| 液化水素販売数量 | 59百万㎥ | 67百万㎥ | 90百万㎥ |
LPガスの直売顧客数は、M&Aの推進により101万戸となりました。カセットこんろ・ボンベの販売数量は、新商品開発や新需要創出による事業の拡大によりそれぞれ4,471千台、134百万本となり、国内でのシェアはそれぞれ82%、63%と伸長しました。一方、新型コロナウイルスの影響により、産業ガスの販売は苦戦し、エアセパレートガスは15.5億㎥、液化水素は67百万㎥となりました。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(a) 資金需要
当社グループの事業活動における運転資金の主なものは、商品の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&Aによる株式取得のためのものであります。当社グループにおいては、安心・安全を支えるインフラ整備については事業全体の収益を考慮して、将来の成長投資については資本コスト等を考慮して多角的かつ慎重に投資判断を行う方針であります。
(b) 財務政策
当社グループは、財務の健全性を保ちつつ、安定的に営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことで、事業運営上必要な資本の財源及び資金の流動性を確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により調達を行っております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金並びに金融機関からの長期借入、社債の発行等により行っております。また、グループ内資金の効率化を目的として、グループ会社間で貸付等を行っております。
なお、当連結会計年度末のリース債務を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ304億16百万円減少の961億61百万円となりました。