有価証券報告書-第43期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 15:39
【資料】
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【項目】
162項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦等の不透明感の増大に加え、年明け以降の世界的な新型コロナウイルス感染症影響などもあり、成長率は鈍化しました。
日本経済につきましても、世界経済の停滞による輸出低迷と設備投資減、消費増税や大型台風等の天候不順に加えて、新型コロナウイルス感染症影響の拡大に伴い、年度末にかけて景気は減速しました。
このような経営環境の中、当社グループの連結業績につきましては前期と比較し、売上高は2.8%、703億円減収となる2兆4,802億円となりました。営業利益は11.3%、40億円減益となる320億円、経常利益は8.7%、31億円減益となる332億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は10.9%、25億円減益となる207億円となりました。
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
(鉄鋼)
鉄鋼事業につきましては、全国粗鋼生産量が10年振りに1億トン割れの水準になり、需要の減少に伴い鋼材市況は国内外とも下落し、厳しい事業環境となりました。
当社は、顧客ニーズに即した調達・加工・物流体制の強化によりバリューチェーンの更なる拡充を推進してまいりました。国内においては、建材薄板分野を主力とする日本鐵板株式会社(現、NST日本鉄板株式会社)の子会社化や、当社グループ主力コイルセンターであるNSMコイルセンター株式会社と住友商事株式会社グループの有力コイルセンターであるサミットスチール株式会社との相互資本提携等を2018年度後半に実施し、収益拡大に取組んでまいりました。また海外においてはベトナム鉄鋼建材市場の需要捕捉に向けて、現地有力流通・建材加工業者であるQH PLUS CORPORATIONへの増資を行うとともに、米国における現地需要捕捉を目的として、コイルセンターNSPS Metals, LLC.の建設を進めました。
このような施策の推進はあったものの厳しい販売環境に伴う数量の減少などから、鉄鋼事業の売上高は前期比2%、443億円の減収となる、2兆1,186億円となり、経常利益は、販売数量・単価影響に加え、鉄骨工事のコスト増や原料投資先におけるトラブルなどの一過性要因もあり、前期比16%、41億円の減益となる222億円となりました。
(産機・インフラ)
産機・インフラ事業については、世界的な自動車販売の減少や設備投資の抑制傾向等から事業環境は厳しいものとなりましたが、当社グループのアルミの取扱量は自動車需要や海外需要の捕捉などにより、増加いたしました。
産機・インフラ事業の売上高は、前期比5%、45億円の減収となる877億円となりましたが、経常利益は、工業団地事業の海外持分法会社における一過性利益の影響等もあり、前期比37%、10億円の増益となる37億円となりました。
(繊維)
繊維事業は、e-コマースやリユースビジネスの拡大、カスタムオーダー化などの消費者ニーズの変化、及びアパレル各社の小ロット・短納期化ニーズ等の構造的な変化に加えて、大型台風等の天候不順や記録的な暖冬の影響、消費増税、更には新型コロナウイルス感染症影響による店舗休業等の影響もあり、厳しい事業環境に直面しました。
当社は事業環境の変化に対応すべく、小ロット・短納期注文への対応力強化に向けた生産性向上や、OEM/ODMビジネス競争力強化に資するICT技術の活用、及びSDGs対策等に取組んでまいりました。
繊維事業の売上高は、厳しい事業環境や、子会社株式の売却による連結範囲の変更などから、前期比14%、208億円の減収となる1,300億円となりましたが、経常利益は生産性向上等の各種対策や海外事業の拡大等により、前期比6%、2億円の増益となる46億円となりました。
(食糧)
食糧事業を取り巻く事業環境は、食生活の肉食化進展等の一方で、天候不順の影響や消費者の節約志向により、全般的に食肉需要の伸びは鈍化しました。
当社は、従来同様に安心・安全な商品のご提供をベースに、優良な仕入先の開拓と販路の拡大に取組みました。また、販売ネットワークの拡充を図るべく、畜肉加工食品を海外工場にて開発・輸入するファブレスメーカーである、コスモフーズ株式会社を昨年10月に子会社としました。
食糧事業の売上高は、前期比ほぼ横ばいとなる1,428億円となり、経常利益は、チキンの市況下落に伴う利益率低下等により、前期比13%、3億円の減益となる24億円となりました。
②財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の資産合計は、売掛金の減少等があり、前期末比1,024億円の減少となる8,577億円となりました。
b.負債
負債合計は、買掛金や短期借入金の減少等により、前期末比1,079億円の減少となる6,028億円となりました。
c.純資産
純資産合計は、その他有価証券評価差額金の減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益207億円の計上等により、前期末比55億円の増加となる2,548億円となりました。
なお、当期末の自己資本は2,364億円となり、自己資本比率は27.6%、ネット有利子負債自己資本比率(ネットD/Eレシオ)は、1.16倍となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前期末比12億円の増加となる253億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは397億円の収入(前期は93億円の収入)となりました。主な資金増加要因は売上債権の減少725億円、税金等調整前当期純利益の計上317億円、主な資金減少要因は仕入債務の減少649億円、法人税等の支払額101億円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは57億円の支出(前期は763億円の支出)となりました。主な支出は有形固定資産の取得による支出78億円であります。主な収入は有形固定資産の売却による収入22億円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは326億円の支出(前期は638億円の収入)となりました。主な支出は短期借入金の返済436億円、配当金の支払額72億円、主な収入は社債の発行による収入199億円であります。
④販売の状況
販売の状況については、「①経営成績の状況」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
なお、当期において、主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績の100分の10以上の販売実績を占める相手先がなかったため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に関連付けて記載しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行借入等による資金調達に加え、社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による資本市場からの調達も随時行っております。資金調達に関しては資産構成に合わせた最適な資金調達を基本方針とし、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を機動的に選択し、資金調達を行っております。
また、当社及び国内子会社間において導入しているキャッシュ・マネジメント・システムによりグループにおける効率的な資金調達を行うなど、安定的な流動性の確保と金融費用の削減を目指しております。
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要であります。
なお、当連結会計年度末における当社グループの有利子負債の残高は3,001億円となりました。ネットDER(現預金控除後有利子負債対資本倍率)は1.16倍となりました。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.有価証券の減損処理
当社グループは、取引先の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っておりますが、今後の株価動向次第では有価証券評価損が発生する可能性があります。
b.たな卸資産の評価基準
当社グループは、たな卸資産について主として次の方法により評価し、収益性が低下したたな卸資産については、帳簿価額を切り下げております。
鉄 鋼 移動平均法又は個別法による原価法
産機・インフラ 移動平均法又は個別法による原価法
繊 維 先入先出法又は個別法による原価法
食 糧 個別法による原価法
たな卸資産は収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、帳簿価額の切り下げにより損失が発生する可能性があります。
c.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、取引先の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が追加計上される可能性があります。

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