有価証券報告書-第15期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

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2021/09/28 11:59
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133項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、3度にわたる緊急事態宣言が出される中、個人消費は低迷し、海外向け輸出の好調を背景とした製造業での設備投資に回復が見られたものの、先行きは不透明な状況で推移しました。
このような経済環境のもと、当社グループにおいては環境変化に機動的に即応し、効率性や採算性を考慮した社内体制の強化・整備を図り、利益重視の経営を推進いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は462億1千9百万円(前年同期比7.0%増)となり、営業利益は94億4千7百万円(前年同期比24.4%増)、経常利益は98億7千9百万円(前年同期比24.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は58億6千3百万円(前年同期比26.9%増)となりました。
a. セグメントごとの経営成績
(セキュリティ機器)
セキュリティ機器につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により延期となっていたマンション管理組合の理事会・総会が徐々に開催されるようになり、営業活動が回復傾向となった結果、売上高は127億3千1百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は52億8千6百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
(カード機器及びその他事務用機器)
カード機器及びその他事務用機器につきましては、カード機器の主要販売先である病院向け等における新型コロナウイルス感染症の影響、更に前年第1四半期の消費税改定前の駆け込み需要、元号の改定という特需がなかったこと等により、売上高は36億8千6百万円(前年同期比15.3%減)、セグメント利益は4億9千1百万円(前年同期比29.5%減)となりました。
(情報機器)
情報機器につきましては、コンシューマ向け小型カッティングマシンの販売が海外市場を中心として好調であり、売上高は192億7千7百万円(前年同期比26.7%増)、セグメント利益は32億3千6百万円(前年同期比139.0%増)となりました。
(設計事業)
設計事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による工事完成遅れ等により、売上高は42億9千7百万円(前年同期比7.2%減)、セグメント利益は1億4千9百万円(前年同期比56.2%減)となりました。
(その他)
その他につきましては、売上高は62億2千5百万円(前年同期比4.2%減)、セグメント利益は1億4千7百万円(前年同期5千1百万円の損失)となりました。
なお、当連結会計年度から、「計測機器及び環境試験装置」について金額的な重要性が乏しくなったため、報告セグメントから「その他」として記載する方法に変更しております。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1.報告セグメントの概要」をご参照ください。
b. 当連結会計年度の財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて56億5千7百万円増加し、666億3千5百万円となりました。主な要因は、流動資産における現金及び預金65億5千万円増加、固定資産における繰延税金資産6億9千2百万円減少等であります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて14億2千3百万円増加し、128億7千万円となりました。主な要因は、流動負債における支払手形及び買掛金14億5千8百万円増加であります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて42億3千4百万円増加し、537億6千5百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益58億6千3百万円の計上、配当金21億3千1百万円の計上等であります。この結果、自己資本比率は80.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、320億1千2百万円となり、前連結会計年度末に比べて65億5千1百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は93億7千2百万円(前連結会計年度は55億7千8百万円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益93億6千5百万円、減価償却費8億7千9百万円、仕入債務の増加額13億8千1百万円等の収入に対し、法人税等の支払額25億3千万円の支出等があったことによるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6億5千6百万円(前連結会計年度は9億6千万円の収入)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出5億4千6百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は24億6千5百万円(前連結会計年度は23億1千9百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額21億2千8百万円の支出等があったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2017年
6月期
2018年
6月期
2019年
6月期
2020年
6月期
2021年
6月期
自己資本比率(%)71.273.278.481.180.6
時価ベースの自己資本比率(%)260.3190.6137.8120.7155.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)-----
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)644.4834.21,388.61,108.91,938.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務指標により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって会計上の見積りが必要なものについては期末時点において把握できる最善の方法により会計上の見積りを行っております。他の会計上の見積りについては、「第5経理の状況 1.連結財務諸表等注記 3会計方針」に記載のとおりであります。
a. のれんの減損
のれんの減損テストにおける将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後5年度分の事業計画を経営環境などの外部要因に関する情報や過去の実績推移などに基づいて修正し、資産グループの現在の使用状況等を考慮し見積っております。回収可能価額は、当該将来キャッシュ・フローの見積り額を現在価値に割り引いた使用価値で算定しており、割引率は、税引前の加重平均資本コストを基に算定しております。
b. 有価証券の減損
有価証券の減損については、市場価格のあるものについては期末日の時価が取得原価の50%以上下落しているとき、市場価格の無いものについては1株当たり純資産額に所有株式数を乗じた金額を実質価額として評価し、当該実質価額が決算期末日の取得原価の50%以上下落しているときには、決算期末日までに入手し得る発行会社の財務諸表並びに将来の経営状況を考慮し回復不可能と判断した場合、当該実質価格まで減損処理を行っております。
c. 繰延税金資産(税効果会計)
繰延税金資産は将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高く税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。また、繰延税金資産は毎期見直しており、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の全部又は一部が将来の税金負担額を軽減する効果を有さなくなったと判断した場合、計上していた繰延税金資産のうち回収可能性がない金額を取り崩しております
(新型コロナウイルス感染症の影響)
新型コロナウイルス感染症拡大により、セキュリティ機器のマンション向け販売におけるマンション管理組合の理事会・総会の延期に伴う、販売・納品の遅れや、カード機器の主要販売先の病院向け等における営業活動の大幅な制限、商談・納品の延期や設備投資の抑制などの影響を受けております。
当該感染症の今後の広がり方や収束時期等を予測することは困難な状況にありますが、この秋以降、徐々に正常化に向かっていくなどの仮定を置き、会計上の見積りを行っております。
このように、現在の状況及び入手可能な情報に基づき、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、新型コロナウイルス感染症の広がりや収束時期等の見積りには不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(百万円)前年同期比(%)
カード機器及びその他事務用機器24357.6
情報機器2,90488.3
設計事業4,32092.8
報告セグメント計7,46889.3
その他1,979112.9
合計9,44793.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.金額には、標準品の外部生産高を含めております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(百万円)前年同期比(%)
セキュリティ機器2,25297.3
カード機器及びその他事務用機器2,25394.5
情報機器11,100167.9
報告セグメント計15,605138.0
その他1,07982.5
合計16,68469.7

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
設計事業4,34488.93,78096.7

(注)1.金額は契約価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(百万円)前年同期比(%)
セキュリティ機器12,731102.0
カード機器及びその他事務用機器3,68684.7
情報機器19,277126.7
設計事業4,29792.8
報告セグメント計39,993109.0
その他6,22595.8
合計46,219107.0

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年7月1日
至 2020年6月30日)
当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱HCキャピタル株式会社6,14614.25,96512.9

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、見積りが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
当社グループには主要事業会社としまして、ドッドウエル ビー・エム・エス、グラフテック、あい設計がありますが、当期は、これら主要事業会社の合計で、前期比4億円の営業利益増益を見込んでおりました。
その見込みに対して、グラフテックの海外子会社Silhouette America Inc.にて販売しているコンシューマ向け小型カッティングマシンの販売が想定を大幅に上回る好調であったこと等により、前期比18億円の増益となりました。
各事業会社のセグメント別の営業利益では、ドッドウエル ビー・エム・エスを中心とするセキュリティ機器では、主力のマンション向け販売において、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により延期となっていたマンション管理組合の理事会・総会が徐々に開催されるようになり、営業活動が回復傾向となった結果、期初予想並みの利益を達成し、全社業績の56%を占めるなど引き続き堅調に推移しました。また、グラフテック関連では、上述の海外子会社Silhouette America Inc.にて販売しているコンシューマ向け小型カッティングマシンの販売が想定を大幅に上回る好調で、期初見込を大幅に上回る過去最高の売上及び利益を達成しました。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金は基本的に内部資金により充当しております。当社グループは装置産業ではないため、多額の設備投資は必要ではなく、長期借入金による設備投資資金の調達は現在のところ必要でない状況となっております。
当社グループは基本的には、無借金経営を行いつつ内部留保を厚くすることが安定した経営に貢献するものと考えておりますが、成長に向けてのM&Aの強化の検討等においては、大型のM&A案件などにより多額の資金が必要となった場合は、長期借り入れも視野に入れてまいります。
c. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社グループは、商社部門とメーカー部門が共存しており、売上高は両部門のバランスにより変動することから、経営計画においては、営業利益に絶対値目標を定め、経営を推進しております。また、当社は引き続き成長に向けてM&Aを強化する方針です。このため、短期的には営業利益が変動する可能性がありますが、長期的にはEPSを重要な経営指標と設定し、その確保のために粗利重視の経営を進めその最大化に努めてまいります。
d. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
(セキュリティ機器)
当社のセキュリティ機器事業は、マンション向けと一般法人企業向けの2つの分野で事業を展開しております。マンション向けの場合、その多くが分譲マンションで占められており、基本的には既設設備の更新需要を中心に直販による営業活動を行っております。契約の大半がリース契約であることから、更新物件を確実にフォローすることによって、長期的に安定した需要を確保し、毎期着実に業績を拡大して行くことを目指しております。また、近年は賃貸物件への導入も増加しております。
当連結会計年度は、これまでに自社がこうして納入したマンション向け設備のリース満了による更新を着実に取り込むことにより業績は順調に推移しました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により延期となっていたマンション管理組合の理事会・総会が徐々に開催されるようになり、営業活動が回復傾向となった結果、期初予想並みの利益水準を達成しました。
来期以降につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響はしばらく残るものの、自社の更新需要及び導入済み賃貸物件の更新が拡大することが見込めることから、引き続き業績の拡大が図れるものと考えております。
一方、一般法人向けに関しても、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、堅調な業績で推移しております。今後も有力代理店と連携しながら、お客様の要望する商品の品揃えを充実させ、これらの商品をタイムリーに提供することによって、引き続き堅調な売上の維持にも取り組んでまいりたいと考えております。
(カード機器及びその他事務用機器)
病院向けカード機器事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、営業活動の制限及び一般患者数の減少による病院・クリニックにおける設備投資の抑制等により、期初予想を下回る結果となりました。新型コロナ感染症の収束がみられるまで、来期も厳しい状況が続くことが予想されます。一方で、金融機関向け発行機の販売及びサーマルカメラ等の新製品の導入等により、業績の底上げを図ります。
鉄骨業界向けの専用CADソフト販売は新型コロナ感染症拡大の影響もあり、期初予想を下回る結果となりました。今後もオペレーターの研修を継続的に行う顧客向け会員サービス等の販売促進の拡大に取り組むとともに、BIMの流れの中でゼネコン向けの販売も広がりを見せており、堅調な業績の維持を目指してまいります。
NBS Technologies社は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による商談の遅れや設備投資の抑制もあり、黒字化を達成することができませんでした。今後は、落札したものの実行が遅れている中国における即時発行機案件の取り込み等で事業の拡大に努めてまいります。
(情報機器)
情報機器部門につきましては、収益の大部分を占めるコンシューマ向け小型カッティングマシン事業において、オンライン販売を中心に販売好調で、過去最高の売上及び利益を達成しました。米国を中心とした海外市場は引き続き拡大しており、来期以降も商品開発力及び販売力の強化を図ることにより更なる業績拡大を図ります。
(設計事業)
設計事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、一部案件に検収遅れが生じたことや民間向けの建築需要の後ろ倒し等により前期比減益となりました。また、これまで高収益を上げておりました耐震診断業務の受注、売上比率が低下し、官庁の大規模施設の新築及び改修設計業務の受注が増加していることによる収益性の低下もみられております。
来期につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による一部需要の後ろ倒しが継続となる可能性がありますが、耐震診断に限らず構造設計分野全般の強みを生かし、耐震関連業務に代わる分野として民間のホテルや物流施設、環境施設の受注増を図るとともに、自社の特徴を活かした取り組みを行う方針です。

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