有価証券報告書-第36期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀による継続的な金融政策を背景に、企業収益や雇用情勢が改善し、国内景気は緩やかな回復傾向で推移しました。
パソコン業界においては、電子情報技術産業協会(JEITA)の発表によると、パソコンの国内出荷台数は前年同期比3.0%減少と前年割れが続いております。ただ、出荷金額は前年同期比0.5%増加と改善が見られました。
バイク業界においては、日本自動車工業会(JAMA)の統計によると、二輪車の工場出荷台数(国内)は前年同期比2.7%増加となり、改善傾向にあります。
このような状況下で当社は、パソコン事業においては、専門店としての圧倒的な品揃えと安さをアピールする折り込みチラシの投入やWebサイトやSNS等のインターネットを活用した販促活動により集客の強化に取り組んでまいりました。加えて、パソコン購入者に対するサポートの提供を強化し、より快適にパソコンを利用できる環境を提供することで、お客様の満足度と会社の収益の増大に取り組んでまいりました。
その他、話題性の高いゲーミングやマイニング需要に対応するため、高性能なパソコンや組み立てパソコンの販売にも注力してまいりました。市場在庫が枯渇する中、ニーズの高い商品の在庫を確保することで、販売増加につながっております。
また、当事業年度より中古パソコンの販売も開始いたしました。単純な中古販売にとどまらず、専門店として整備・必要なチューンナップを施し再生したカスタマイズモデルの人気が高く、安価で高性能なパソコンが購入できるとお客様にも好評を得ております。
格安スマホの販売強化も進めております。市場で人気のマイネオの取扱いを開始いたしました。また、静岡県内の一部の店舗においては、静岡新聞社の格安スマホ「@S(アットエス)モバイル」の専属販売店となり、静岡新聞社との共同事業として展開しております。iPhone修理も含めて、スマホの販売・サポートの強化にも取り組んでまいります。
店舗展開については、前事業年度に新規オープンしました浜松高塚店が当事業年度においてフル稼働しましたが、岡山店を8月に閉店した影響もあり、店舗全体の売上高は減少しております。
以上の結果、パソコン事業全体の売上高は前年同期比1.0%の減少となりました。
バイク事業においては、品揃えの改善や50%オフセールや金沢店でのヤマハのバイク用品イベント等の実施で集客の強化に取り組んでまいりましたが、8月の長雨によるバイクの稼働率の低迷や暖冬による冬物ジャケットやグローブの販売が低調だった影響により、売上高は低迷しました。
以上の結果、バイク事業全体の売上高は前年同期比17.9%の減少となりました。
インターネット通信販売事業においては、さらなる売上高の拡大を目指すためYahooショッピングへの出店を行いました。既に出店済みの楽天やAmazonに加えて、幅広いお客様からのご注文をいただける環境が整いました。その他、自動売価変更システムの導入により、リアルタイムでの売価変更が可能となり、売上高の増加につながっております。今後は商品掲載数をさらに増やして、売上高の増加に引き続き取り組んでまいります。
以上の結果、インターネット通信販売事業全体の売上高は前年同期比19.0%の増加となりました。
経費につきましては、効果の高い地域分析による折込チラシの部数改善や店舗の家賃改善や閉店等による経費削減に伴い前年同期比2.8%の減少となりました。
その他、新規事業として開始しましたKEY'S CAFEですが、開店後安定的な黒字運営が行えず、赤字体質から脱却できないため、減損損失を計上しております。
以上の結果、当事業年度の業績については、売上高7,657,436千円(前年同期比1.5%増)、経常利益203,722千円(前年同期比27.0%増)、当期純利益113,085千円(前年同期比6.9%増)となりました。
当社の報告セグメントは、パソコンを中心とした小売業のみであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、品目別の業績を示すと次のとおりであります。
(パソコン本体系商品)
パソコン本体におきましては、ラインナップの拡充を図ることで、パソコン専門店として競合他店を圧倒する品揃えと購入後のサポートで家電量販店等の競合他店との差別化を図りました。また、ゲーミングやマイニング向けの高性能PCの販売を強化、販売単価が上昇することで、売上高は増加しました。
以上の結果、パソコン本体系商品分野の売上高は1,677,695千円(前年同期比4.9%増)となりました。
(周辺機器)
周辺機器におきましては、DVDドライブを持たないモバイルパソコンの普及により、ポータブルDVDドライブが売上を伸ばしたものの、ハードディスクやネットワーク機器の販売が不振で売上高は減少しました。
以上の結果、周辺機器分野の売上高は1,064,380千円(前年同期比8.0%減)となりました。
(DOS/Vパーツ)
DOS/Vパーツにおきましては、ゲーミングやマイニング需要により高性能なグラフィックボードが好調に推移し、売上高は増加しました。
以上の結果、DOS/Vパーツ分野の売上高は1,245,141千円(前年同期比1.2%増)となりました。
(ソフト・サプライ)
サプライの分野におきましては、ゲーミングユーザーの増加に伴う高性能なマウスの販売が好調だったものの、主力のDVD/CDメディアやプリンタインク等の消耗品の売上が振るわず、売上高を落とす要因となっております。
ソフトの分野におきましては、ダウンロード販売が主流となる中でパッケージソフトの販売は低調となり、売上高は減少しております。
以上の結果、ソフト・サプライ分野の売上高は979,141千円(前年同期比7.0%減)となりました。
(バイク関連用品)
バイク関連用品の分野につきましては、夏場の長雨や暖冬の影響を受けてジャケットやグローブの売上が低迷しました。店頭でセール実施等で販売強化に取り組みましたが、落ち込みをカバーするには至りませんでした。
以上の結果、バイク関連用品分野の売上高は438,617千円(前年同期比17.9%減)となりました。
(SIMフリー関連)
SIMフリー関連の分野につきましては、普及率の高まりにより、競合他店やネット通販での取扱いが増加しており、価格競争が激しくなっております。また、お客様がご自身でお持ちの古い端末を再利用するニーズが高く、新規購入は伸び悩みました。
以上の結果、SIMフリー関連分野の売上高は26,408千円(前年同期比23.5%減)となりました。
(通信販売)
通信販売の分野におきましては、各種モールへの積極的な出店と、価格メンテナンスの強化により売上高は順調に増加しております。
以上の結果、通信販売の売上高は1,706,360千円(前年同期比19.0%増)となりました。
(サービス&サポート)
サービス&サポートの分野におきましては、パソコン販売後にすぐに使える初期設定等のサポート提案を強化することで、お客様からサポートの要望をたくさんいただけるようになりました。また、各店舗における修理・サポートの認知度が高まったことで、店頭での持ち込み修理・サポートの件数も増加しております。
以上の結果、サービス&サポート分野の売上高は427,099千円(前年同期比2.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ244,889千円増加し、578,932千円(前年同期比73.3%増)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、76,411千円の支出超過(前年同期は56,868千円の収入超過)となりました。
その主たる要因は、税引前当期純利益163,104千円を計上し、仕入債務が45,084千円、売上債権が22,124千円、たな卸資産が248,336千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、13,552千円の収入超過(前年同期は162,048千円の支出超過)となりました。
その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出10,821千円、差入保証金の回収による収入27,285千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、307,921千円の収入超過(前年同期は754,324千円の支出超過)となりました。
その主たる要因は、長期借入れによる収入700,000千円、長期借入金の返済による支出218,661千円、社債の償還による支出60,000千円、配当金の支払額63,417千円があったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社は、情報機器店頭小売販売事業を営んでいるため、生産状況及び受注状況は記載しておりません。
また、当社の報告セグメントは、パソコンを中心とした小売業のみであるため、セグメント別の記載は行っておりません。参考情報として、品目別商品仕入実績、品目別販売実績及び地域別販売実績を記載しております。
a.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を「品目別」に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| パソコン本体系商品 | 2,175,595 | 134.1 |
| 周辺機器 | 1,239,344 | 104.6 |
| DOS/Vパーツ | 1,253,702 | 120.0 |
| ソフト・サプライ | 910,792 | 112.6 |
| バイク関連商品 | 396,135 | 78.0 |
| SIMフリー関連 | 81,499 | 58.7 |
| サービス&サポート | 100,383 | 99.3 |
| 合計 | 6,157,453 | 113.9 |
(注)1.商品仕入実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、仕入価額によるものです。
3.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
b.販売実績
① 当事業年度の販売実績を「品目別」に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| パソコン本体系商品 | 1,677,695 | 104.9 |
| 周辺機器 | 1,064,380 | 92.0 |
| DOS/Vパーツ | 1,245,141 | 101.2 |
| ソフト・サプライ | 979,141 | 93.0 |
| バイク関連商品 | 438,617 | 82.1 |
| SIMフリー関連 | 26,408 | 76.5 |
| 通信販売 | 1,706,360 | 119.0 |
| サービス&サポート | 427,099 | 102.1 |
| カフェその他 | 92,592 | 113.7 |
| 合計 | 7,657,436 | 101.5 |
(注)1.販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
② 当事業年度の販売実績を「地域別」に示すと、次のとおりであります。
| 地域別 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 店舗数 | 金額(千円) | 前期比(%) | |
| 東北 | 1 | 206,791 | 95.2 |
| 関東 | 3 | 836,135 | 102.1 |
| 東海東部 | 3 | 898,273 | 114.4 |
| 東海中部 | 6 | 1,239,336 | 92.8 |
| 東海西部 | 5 | 1,469,526 | 98.0 |
| 北陸 | 3 | 876,825 | 95.2 |
| 西日本 | 2 | 424,187 | 79.5 |
| 通信販売 | - | 1,706,360 | 119.0 |
| 合計 | 23 | 7,657,436 | 101.5 |
(注)1.販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.販売実績の金額は、ポイント使用額(売上値引き額)を控除しております。
3.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社は、以下の重要な会計方針において行われる当社の判断と見積りは、財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.売上高の認識
売上高は、売上値引等控除後の価格で通常顧客に対して商品が販売された時点、サービスが提供された時点、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)の取次については、インターネット回線業者が顧客にサービスを提供し、当社に対する債務を認識した時点で計上しております。
b.たな卸資産
たな卸資産の評価基準として移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)を採用し、販売価格が簿価を下回った場合には個別に評価減を実施しております。また特定の商品分類に属する最終仕入日から一定の期間を経過した滞留在庫については、陳腐化の見積額としてその滞留期間に応じて所定の率の評価減を実施しております。
しかし、実際の将来需要が当社の見積りより悪化した場合は、追加の損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
繰延税金資産については当社の意思決定に基づきスケジューリング可能な将来減算一時差異について、将来の課税所得の慎重な見積りにより計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部について、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると見込まれなくなった場合には、過大となった金額を適時に取り崩す可能性があります。
d.ポイント引当金
ポイント制度におけるポイント使用による売上値引に備えるため、未使用かつ未失効のポイント残高に対し、過去の失効実績率を基に算定した翌事業年度以降の使用見込額を計上しております。
e.退職給付引当金
従業員の退職給付に備える為、当事業年度末における退職給付債務見込額に基づき発生していると認められる額を計上しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ485,372千円増加し、4,353,059千円となりました。
その主たる要因は、現金及び預金が244,889千円、売掛金が39,800千円、商品が247,138千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ435,742千円増加し、2,257,179千円となりました。
その主たる要因は、買掛金が45,084千円、長期借入金が481,339千円それぞれ増加し、短期借入金が50,000千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産については、前事業年度末に比べ49,630千円増加して2,095,880千円となりました。自己資本比率は、前事業年度末52.9%から当事業年度末48.2%となりました。
なお、1株当たり純資産額は1,156円03銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は7,657,436千円となり、前年同期比1.5%増となりました。
その主たる要因は、通信販売の売上増加によるものです。
(売上総利益)
売上総利益は1,747,122千円となり、前年同期比0.1%減となりました。
その主たる要因は、粗利率が下落したためです。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は1,549,857千円となり、前年同期比2.8%減となりました。なお、対売上高比率は20.2%(前事業年度21.1%)となりました。
(営業利益)
営業利益は197,264千円となり、前年同期比27.1%増となりました。また、営業利益率は2.6%(前事業年度2.1%)となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は9,907千円となり、前年同期比20.8%減となりました。
営業外費用は3,449千円となり、前年同期比53.1%減となりました。
(経常利益)
経常利益は203,722千円となり、前年同期比27.0%増となりました。
(当期純利益)
当期純利益は113,085千円となり、前年同期比6.9%増となりました。なお、特別損失として減損損失37,852千円を計上しております。
3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、76,411千円の支出超過(前年同期は56,868千円の収入超過)となりました。その主たる要因は、税引前当期純利益163,104千円を計上し、仕入債務が45,084千円、売上債権が22,124千円、たな卸資産が248,336千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、13,552千円の収入超過(前年同期は162,048千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出10,821千円、差入保証金の回収による収入27,285千円があったこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、307,921千円の収入超過(前年同期は754,324千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、長期借入れによる収入700,000千円、長期借入金の返済による支出218,661千円、社債の償還による支出60,000千円、配当金の支払額63,417千円があったこと等によるものであります。
以上の結果、当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ244,889千円増加し、578,932千円(前年同期比73.3%増)となりました。
4)資本の財源及び資本の流動性
当社の運転資金は内部資金の活用を基本としておりますが、設備資金を中心とする事業の維持拡大のための資金として金融機関からの借入による調達も行っております。また、事業環境等の不測の変化に備え、流動性の確保のために金融機関には十分な借入枠を有しております。