有価証券報告書-第38期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題などの世界情勢に加えて、日本国内においては消費税率の引き上げによる個人消費の落ち込みなどにより、先行き不透明な状況が続いております。さらに新型コロナウイルス感染症の感染者拡大が企業活動、経済活動に悪影響を与えており、景況感は悪化の一途をたどっております。
パソコン業界においては、2020年1月にWindows7のサポートが終了したことに伴う買い替えや、在宅勤務やオンライン学習などの推奨により、パソコン本体の購入ニーズは高い状況が持続しております。
このような状況下で当社は、パソコン事業においては、買い替えニーズの高いパソコン本体の販売を最重要課題として取り組み、徹底した接客対応を強化してまいりました。絶対的な価格の安さアピールはもちろん、幅広い品揃えや商品知識が豊富な販売員の接客サービスを武器に、競合他店との差別化を図ることで販売実績を伸ばすことに成功しております。
加えて、当社の強みであるサポート事業の推進もこれまで同様に実践しております。直近ではパソコン購入者の50%近いお客様から、初期設定やデータ移行等の購入時サポートをお受けしております。これによりお客様の満足度が向上するとともに、収益の向上も図られております。また、パソコン本体の延長保証の獲得にも注力し、お客様に満足度の高いサービス&サポートの提供を推進しております。
その他、話題性の高いゲーミングPCの販売も好調に推移し、今後益々「eスポーツ」に対する注目度が高まっていくと予想されます。専門店である強みを生かして、ビギナーからマニアまで幅広いお客様に対応できるよう、品揃えは当然のことながら、スタッフの知識向上にも取り組み、顧客の囲い込みに注力して参りました。また、市場全体における商品の品薄状況が続いておりますが、それを見越した先行仕入れが功を奏して、供給不足の状況においてもしっかりと商品の提供ができたことが販売の底上げにつながっております。
以上の結果、パソコン事業全体の売上高は前期比3.9%の増加となりました。
バイク事業においては、ヘルメット・ジャケット・グローブ等の基幹となるカテゴリにおいて大幅値引きセールを実施することで売上高の増加に取り組んだものの、夏場の大型台風や大雨等の天候不順が週末に集中した影響もあり全体的な売上高は減少しました。
以上の結果、バイク事業全体の売上高は前期比17.8%の減少となりました。
インターネット通信販売事業においては、パナソニックのレッツノート等の高単価なパソコン本体の仕入れ強化を行い、競争力のある価格設定により価格比較サイトで上位ランク表示させることで販売強化を図りました。
また、パソコン本体やタブレットの販売をメインとしつつ、非パソコンカテゴリとしてウインドエアコンや炊飯器等の家電商品、ブルーレイレコーダ等のAV商品、一眼レフデジカメ等の様々なカテゴリの商品仕入れを注力することで販売の強化を図っております。その他、Yahoo!ショッピングAreaAwards2019においてスマホ・タブレット・パソコンカテゴリ賞の静岡県第1位及びテレビ・オーディオ・カメラカテゴリ賞の静岡県第1位に選ばれるなど、市場からも注目される売上高の伸びを示しております。
その他、現金決済専用サイトを新設し、より安価な価格で販売できるチャネルの開拓を実践しております。価格重視のサイトはお客様のニーズにマッチし、好調に推移しております。
以上の結果、インターネット通信販売事業全体の売上高は前期比14.3%の増加となりました。
経費につきましては、インターネット通信販売事業の売上増加に伴い荷造運賃費及び支払手数料が増加しておりますが、それに見合う売上高の増加が図られております。
その他、パソコン本体の在庫評価を従来より厳格化し、保有在庫の鮮度向上に取り組みました。
以上の結果、当事業年度の業績については、売上高8,452,233千円(前期比4.9%増)、経常利益225,036千円(前期比17.9%増)、当期純利益148,862千円(前期比24.3%増)となりました。
当事業年度に発生しました新型コロナウイルス感染症に関する当事業年度における影響は軽微でありますが、今後、感染状況の悪化により臨時休業や営業時間の短縮等が余儀なくされた場合には、売上高が減少して業績に大きな影響が出る可能性があります。その他、サプライチェーンに影響が出た場合、当社の想定通りに商品調達ができなくなることで売上高が減少する可能性もあります。
当社の報告セグメントは、パソコンを中心とした小売業のみであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、品目別の業績を示すと次のとおりであります。
(パソコン本体系商品)
パソコン本体におきましては、Windows7のサポート終了に伴う買い替えニーズに対応する商品の調達強化、また話題性の高いゲーミングPCや、法人向けのモバイルPC等の幅広い顧客ニーズに対応することで販売を伸ばしました。その他、競合他店に比べてコストパフォーマンスの高い商品のラインアップ強化に注力することで、安くていい商品を提供することに注力してまいりました。
以上の結果、パソコン本体系商品分野の売上高は2,263,784千円(前年同期比6.3%増)となりました。
(周辺機器)
周辺機器におきましては、ディスプレイについてはゲーミングPCの人気の高まりもあり、大画面で高画質なモデルの人気が高く、売上高を伸ばしております。半面、普及が進みニーズが低下している無線ルータの販売が前年を下回る実績で周辺機器全体の販売減少を招きました。
以上の結果、周辺機器分野の売上高は939,574千円(前年同期比1.0%減)となりました。
(DOS/Vパーツ)
DOS/Vパーツにおきましては、パソコンの本体販売同様に買い替えニーズが高く、好調に推移しました。特にWindows10へ移行するにあたってソフトの購入やパーツの一部チューンナップに取り組むユーザーも多く、売上を底上げしています。さらに夏場に発売された新型CPUも好調に推移し、関連するマザーボード等も売上が増加しました。
以上の結果、DOS/Vパーツ分野の売上高は1,314,345千円(前年同期比9.3%増)となりました。
(ソフト・サプライ)
サプライの分野におきましては、Windows10への移行のためソフト販売が増加しました。同様にマイクロソフトofficeをバージョンアップするユーザーも多く、マイクロソフトofficeの販売も好調でした。サプライに関しては、写真や年賀状等の自宅プリントのニーズが年々減少傾向にあり、インクや用紙の販売が伸び悩みました。
以上の結果、ソフト・サプライ分野の売上高は943,221千円(前年同期比1.1%減)となりました。
(バイク関連用品)
バイク関連用品の分野につきましては、ヘルメット・ジャケット・グローブ等の基幹となるカテゴリにおいて大幅値引きセールを実施することで売上高の増加に取り組んだものの、夏場の大型台風や大雨等の天候不順が週末に集中した影響もあり全体的な売上高は減少しました。
以上の結果、バイク関連用品分野の売上高は349,149千円(前年同期比17.8%減)となりました。
(SIMフリー関連)
SIMフリー関連の分野につきましては、アメリカによるHUAWEI社の輸入規制強化等の影響により、同社製品の販売が困難な状況と判断し、商品仕入および販売を抑制したため、売上高は減少しました。
以上の結果、SIMフリー関連分野の売上高は11,912千円(前年同期比65.7%減)となりました。
(通信販売)
通信販売の分野におきましては、従来のパソコン本体やタブレットの販売をメインとしつつ、非パソコンカテゴリとして家電商品やAV商品等、様々なカテゴリの商品販売に取り組んで参りました。その他、現金決済専用サイトを新設し、より安価な価格で販売できるチャネルの開拓を実践しております。価格重視のサイトはお客様のニーズにマッチし、好調に推移しております。
以上の結果、通信販売の売上高は2,065,376千円(前年同期比14.3%増)となりました。
(サービス&サポート)
サービス&サポートの分野におきましては、パソコン販売台数の増加に加えて、パソコン販売時のサポート添付率の向上によりサポート実績が増加しました。また、沼津本部にサポート作業の拠点を設置し、選任スタッフを配置させることで作業効率を向上させ、より多くのサポート作業に対応できる体制づくりを進めました。
以上の結果、サービス&サポート分野の売上高は530,515千円(前年同期比7.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ114,200千円減少し、948,649千円(前年同期比10.7%減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、236,454千円の収入超過(前年同期は504,133千円の収入超過)となりました。その主たる要因は、税引前当期純利益220,595千円を計上し、仕入債務が315,353千円、たな卸資産が330,724千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、123,439千円の支出超過(前年同期は113,469千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出143,061千円、差入保証の回収による収入16,342千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、227,062千円の支出超過(前年同期は93,027千円の収入超過)となりました。これは、長期借入れによる収入500,000千円、長期借入金の返済による支出563,292千円、社債の償還による支出20,000千円、自己株式の取得による支出100,044千円、配当金の支払額43,726千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社は、情報機器店頭小売販売事業を営んでいるため、生産状況及び受注状況は記載しておりません。
また、当社の報告セグメントは、パソコンを中心とした小売業のみであるため、セグメント別の記載は行っておりません。参考情報として、品目別商品仕入実績、品目別販売実績及び地域別販売実績を記載しております。
a.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を「品目別」に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| パソコン本体系商品 | 2,543,584 | 95.3 |
| 周辺機器 | 1,206,471 | 122.3 |
| DOS/Vパーツ | 1,233,745 | 107.7 |
| ソフト・サプライ | 734,290 | 104.3 |
| バイク関連商品 | 432,151 | 90.4 |
| SIMフリー関連 | 3,717 | 5.7 |
| サービス&サポート | 85,689 | 92.2 |
| 合計 | 6,239,649 | 101.6 |
(注)1.商品仕入実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、仕入価額によるものです。
3.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
b.販売実績
① 当事業年度の販売実績を「品目別」に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| パソコン本体系商品 | 2,263,784 | 106.3 |
| 周辺機器 | 939,574 | 99.0 |
| DOS/Vパーツ | 1,314,345 | 109.3 |
| ソフト・サプライ | 943,221 | 98.9 |
| バイク関連商品 | 349,149 | 82.2 |
| SIMフリー関連 | 11,912 | 34.3 |
| 通信販売 | 2,065,376 | 114.3 |
| サービス&サポート | 530,515 | 107.3 |
| その他 | 34,355 | 70.3 |
| 合計 | 8,452,233 | 104.9 |
(注)1.販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
② 当事業年度の販売実績を「地域別」に示すと、次のとおりであります。
| 地域別 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 店舗数 | 金額(千円) | 前期比(%) | |
| 東北 | 1 | 276,661 | 125.7 |
| 関東 | 3 | 850,767 | 89.3 |
| 東海東部 | 3 | 840,034 | 104.5 |
| 東海中部 | 5 | 1,442,972 | 107.4 |
| 東海西部 | 5 | 1,632,911 | 102.4 |
| 北陸 | 3 | 1,074,543 | 111.1 |
| 西日本 | 1 | 268,966 | 73.7 |
| 通信販売 | - | 2,065,376 | 114.3 |
| 合計 | 21 | 8,452,233 | 104.9 |
(注)1.販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.販売実績の金額は、ポイント使用額(売上値引き額)を控除しております。
3.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症に伴う当社の業績に関して、現時点においては収束時期を確実に見通せる状況にありませんが、当該感染症による影響は半年程度は続くものと仮定して、繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損会計等の会計上の見積りを行っております。ただし、これらの見積りや仮定は、不確実性が存在するため、実際の結果とは異なる場合があります。
a..固定資産の減損
固定資産については、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産または資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、固定資産の使用方法を変更した場合もしくは不動産取引相場やその他経営環境が変動した場合には、減損損失の計上が必要になる可能性があります。
b.繰延税金資産
繰延税金資産については当社の意思決定に基づきスケジューリング可能な将来減算一時差異について、将来の課税所得の慎重な見積りにより計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部について、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると見込まれなくなった場合には、過大となった金額を適時に取り崩す可能性があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ218,222千円減少し、4,636,130千円となりました。
その主たる要因は、土地が130,806千円、長期前払費用が82,229千円それぞれ増加し、現金及び預金が114,200千円、商品が330,100千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ323,180千円減少し、2,676,553千円となりました。
その主たる要因は、買掛金が315,353千円、長期借入金が112,432千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産については、前事業年度末に比べ104,958千円増加して1,959,576千円となりました。自己資本比率は、前事業年度末38.2%から当事業年度末42.3%となりました。
なお、1株当たり純資産額は1,347円71銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は8,452,233千円となり、前年同期比4.9%増となりました。
その主たる要因は、PC本体及び通信販売の売上増加によるものです。
(売上総利益)
売上総利益は1,882,482千円となり、前年同期比5.4%増となりました。
その主たる要因は、売上高の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は1,660,426千円となり、前年同期比3.6%増となりました。なお、対売上高比率は19.6%(前事業年度19.9%)となりました。
(営業利益)
営業利益は222,056千円となり、前年同期比21.5%増となりました。また、営業利益率は2.6%(前事業年度2.3%)となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は8,702千円となり、前年同期比36.7%減となりました。
営業外費用は5,722千円となり、前年同期比2.1%増となりました。
(経常利益)
経常利益は225,036千円となり、前年同期比17.9%増となりました。
(当期純利益)
当期純利益は148,862千円となり、前年同期比24.3%増となりました。なお、特別損失として固定資産除却損4,441千円を計上しております。
3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、236,454千円の収入超過(前年同期は504,133千円の収入超過)となりました。その主たる要因は、税引前当期純利益220,595千円を計上し、仕入債務が315,353千円、たな卸資産が330,724千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、123,439千円の支出超過(前年同期は113,469千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出143,061千円、差入保証の回収による収入16,342千円があったこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、227,062千円の支出超過(前年同期は93,027千円の収入超過)となりました。これは、長期借入れによる収入500,000千円、長期借入金の返済による支出563,292千円、社債の償還による支出20,000千円、自己株式の取得による支出100,044千円、配当金の支払額43,726千円があったことによるものであります。
以上の結果、当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ114,200千円減少し、948,649千円(前年同期比10.7%減)となりました。
4)資本の財源及び資本の流動性
当社の運転資金は内部資金の活用を基本としておりますが、設備資金を中心とする事業の維持拡大のための資金として金融機関からの借入による調達も行っております。また、事業環境等の不測の変化に備え、流動性の確保のために金融機関には十分な借入枠を有しております。