訂正有価証券報告書-第47期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2020/05/01 16:46
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(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における我が国経済は、今後の日銀金融政策の行方や人口減少による国力への影響などが懸念される中、極めて緩和的な金融環境や政府支出による下支えの下で第四次産業革命とも言える技術革新により労働生産性向上もかなり進んできましたが、これまでの景気の緩やかな回復は減速の兆しが見え始めています。
世界経済は景気に陰りが見え始めており、英独仏の政権弱体化に伴う欧州情勢の不安定化や、中東・北朝鮮の地政学的リスク、さらには中国の景気減速や米中貿易摩擦激化、英国のEU離脱問題の混迷により、世界経済全体の停滞が強く懸念される展開となっており、米国や欧州の中央銀行は引締めを解除しつつあります。
国内商品先物市場の主力商品である金の市況につきましては、4月から5月は値動きが小さく、6月からは金の需要減退見通しや米FRBの利上げ懸念に加え、海外ヘッジファンドによる売りも重なり、国内外で金価格が下落傾向となり、8月には1グラム4,100円台まで下落しました。10月以降は米中貿易摩擦やサウジ情勢などによる世界的な株価急落を受け、安全資産としての金の魅力が高まり、米FRBの利上げ懸念が遠のいたことから価格が上昇し、2月には1グラム4,700円台まで値上がりしました。また、同じく主力商品であるドバイ原油は原油ETNの残高減少による影響もあって売買高が低迷し、白金については独自材料の少なさから売買高がそれほど伸びず、限日取引の人気低下も進んでおり、当期における国内商品取引所の売買高は4,262万枚で、前期比17.1%の減少となりました。
このような市場環境の中で、当社の主力商品である金標準取引の当期における委託売買高は28万枚で前期比12.9%の減少となりました。特に、6月から8月にかけては金相場の下落によって当社の預かり資産は減少し、売買高は落ち込みました。下半期に入って金相場が上昇基調に転じて当社預かり資産は回復に向かいましたが、上半期の落ち込みをカバーするまでには至りませんでした。当社の準主力商品である白金標準取引についても売買高を伸ばせなかったことから、全商品の委託売買高は38万枚で前期比13.5%の減少となりました。
この結果、当期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ4,745百万円減少し、18,373百万円(前期比20.5%減)となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ4,814百万円減少し、13,239百万円(前期比26.7%減)となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ69百万円増加し、5,134百万円(前期比1.4%増)となりました。
b.経営成績
当期の経営成績は、営業収益3,538百万円(前期比13.2%減)、営業利益66百万円(前期比81.1%減)、経常利益108百万円(前期比72.4%減)、当期純利益72百万円(前期比79.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比べ23百万円減少し、当期末には2,480百万円となりました。なお、当期におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期において営業活動の結果支出した資金は27百万円(前期末6百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期において投資活動の結果得られた資金は11百万円(前期末15百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期において財務活動の結果支出した資金は7百万円(前期末16百万円の支出)となりました。これは主にリース債務の返済による支出等によるものであります。
③ 商品先物取引関連事業
イ.当事業年度における営業収益は次のとおりであります。
1)受取手数料
区分金額(千円)前年同期比(%)
商品先物取引
現物先物取引
農産物市場218460.5
農産物・砂糖市場84659.9
貴金属市場3,384,24085.8
ゴム市場5,44874.3
石油市場1,27693.1
小計3,392,03185.8
現金決済先物取引
石油市場2,12089.4
小計2,12089.4
商品先物取引計3,394,15285.8
合計3,394,15285.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.委託者の実現損益や含み損益は、対象商品の価格の変動によって左右されるべきものであります。
2)売買損益
区分金額(千円)前年同期比(%)
商品先物取引
現物先物取引
貴金属市場3,107-
小計3,107-
商品先物取引計3,107-
商品売買損益140,890114.9
合計143,997120.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.当社の商品先物取引の売買高に関して当事業年度の状況は次のとおりであります。
1)商品先物取引の売買高の状況
市場委託(枚)前年同期比(%)自己(枚)前年同期比(%)合計(枚)前年同期比(%)
現物先物取引
農産物市場31387.5--310.0
農産物・砂糖市場55454.5--55454.5
貴金属市場372,93586.68,845129.9381,78087.3
ゴム市場2,75873.5--2,75873.5
石油市場68493.3--68493.3
小計376,96286.58,84510.4385,80774.1
現金決済先物取引
石油市場1,15690.4--1,15690.4
小計1,15690.4--1,15690.4
合計378,11886.58,84510.4386,96374.1

(注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりであります。
取引所名銘柄名前事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
当事業年度
(自 平成30年4月1日
至 平成31年3月31日)
委託売買高
(枚)
割合(%)委託売買高
(枚)
割合(%)
東京商品取引所324,33674.2282,35674.7
東京商品取引所白金104,72624.089,52623.7
東京商品取引所ゴム(RSS3)3,7510.92,7000.7
東京商品取引所原油1,2790.31,1560.3
東京商品取引所7810.26310.2
東京商品取引所ガソリン5220.15130.1
東京商品取引所とうもろこし8290.24360.1
東京商品取引所パラジウム5570.14220.1
東京商品取引所灯油2110.01710.0
東京商品取引所小豆400.0990.0

2.商品先物取引における取引の最低単位を枚と呼び、例えば金1枚は1kg、とうもろこし1枚は50tというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
ハ.当社の商品先物取引に関する売買高のうち当事業年度末において反対売買等により決済されていない建玉の状況は次のとおりであります。
1)商品先物取引の未決済建玉の状況
市場委託(枚)前年同期比(%)自己(枚)前年同期比(%)合計(枚)前年同期比(%)
現物先物取引
農産物市場3150.0--3150.0
農産物・砂糖市場6022.5--6022.5
貴金属市場24,09156.53150.024,09456.5
ゴム市場2914.9--2914.9
石油市場1551.7--1551.7
小計24,19856.13150.024,20156.1
現金決済先物取引
石油市場34113.3--34113.3
小計34113.3--34113.3
合計24,23256.13150.024,23556.2

(注)未決済建玉数は、未決済の売建玉枚数と買建玉枚数の合計であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたりまして、会計記録が適切であり、当社の役員及び内部統制上重要な役割を有する従業員による、財務諸表に重要な影響を与える違法または不正な行為がないことを十分に調査し、当社監査人たる海南監査法人に必要な帳簿、証憑等を提示しております。
また、時価が著しく下落した有価証券及び実質価値が著しく下落した市場価格がない株式及び評価額が著しく下落した不動産につきましては、必要な減損処理をすると共に、取り立て不能のおそれのある債権につきましては、必要と認められる額の引当金を計上しております。
さらに、無担保未収金や貸付金について債務者と取り交わした弁済計画書等による回収予定が滞った場合等は適宜、引当金の追加計上を行う考えであります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当期末の総資産は、保管有価証券の減少(1,193百万円)や委託者差金の減少(2,314百万円)などにより、4,745百万円減少し、18,373百万円(前期比20.5%減)となりました。
負債は、主に預り証拠金の減少(3,252百万円)などにより、4,814百万円減少し、13,239百万円(前期比26.7%減)となりました。
純資産合計は、当期純利益72百万円を計上等により69百万円増加し5,134百万円(前期比1.4%増)となりました。
2)経営成績
受取手数料が3,394百万円(前期比14.2%減)と伸び悩み、営業収益は3,538百万円(前期比13.2%減)となりました。
広告宣伝費や人件費等の削減に努めた事により営業収益減少分を補い、営業利益は66百万円(前期比81.1%減)となりました。
営業外収益の残余資産分配金13百万円などがあり、経常利益は108百万円(前期比72.4%減)となりました。
商品取引責任準備金の戻入額と繰入額との差引分が約4百万円の損失となるなど、当期純利益は72百万円(前期比79.0%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当期のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績に重要な影響を与える要因としましては、当商品先物業界において平成17年5月の改正商品取引所法により、制度やルールが大幅に変更され、規制強化の方向が打ち出されたことが挙げられます。そして平成19年9月の改正商品取引所法の施行を経て、平成21年7月には商品取引所法が商品先物取引法に改定され、三段階に分けて施行されることとなりました。平成23年1月に施行された商品先物取引法においては不招請勧誘の禁止等が織り込まれ、平成27年6月の改正商品先物取引法施行規則の施行により一部規制緩和が行われたものの、各商品先物取引業者は今まで以上に法令・諸規則の理解を深めるとともに、より高いレベルの内部監査体制が求められると考えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社は健全な財務基盤の確保を重視しております。運転資金及び設備資金全般につきましては、主に内部資金から資金調達をしております。なお、当期末日現在における借入金の残高はありません。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
商品先物取引業者は、商品先物取引法の定めに基づき、純資産額規制比率を120%以上に保つことが義務付けられています。商品市場における相場等に係る変動その他の理由により、商品先物取引業者の財務状況が急激に悪化等した場合においても、商品先物取引業者の経営の安定性確保、顧客保護の観点から、リスクに見合った純資産額を維持しなければなりません。当社におきましては、収益力を強化することで純資産額を増加させ、適正以上の純資産額を維持するよう努めてまいります。

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