訂正有価証券報告書-第46期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2020/05/01 16:36
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78項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における我が国経済は、徐々に人手不足が顕在化してきてはいますが、極めて緩和的な金融環境や政府の既往の経済対策による下支えなどを背景に、緩やかな回復が続いています。日銀の2%という物価安定目標の実現までにはまだなお時間がかかるものの、第2次安倍内閣から進めてきたアベノミクスの下で、日経平均株価が平成30年1月後半には一時2万4,000円台まで上昇しました。2月に入りNY株の急落につられる場面もありましたが、景気回復局面が昭和40年代の高度経済成長期(いざなぎ景気)を超え、戦後2番目の長さとなっております。
世界経済は全地域にわたって着実に回復傾向をたどっております。米国では平成29年12月には史上最大ともいわれる大型減税が成立し、NYダウは平成30年1月後半に一時2万6,000ドル台まで上昇して史上最高値を更新しました。ただ2月に入って急落する場面もあり、米国10年債利回り上昇についても懸念されます。また、欧州では2月~3月に大寒波に見舞われたものの、ECB(欧州中央銀行)がこれまでマイナス金利や量的緩和を導入した結果、インフレ率も上昇して経済はしっかりとした回復が続いており、今後の出口戦略が注目されます。
地政学上のリスクについても見逃すことはできません。北朝鮮におきましては、平成29年8月~9月に弾道ミサイルを発射し、また米国本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)が完成したとの見方が強まっており、12月には国連安全保障理事会において新たな北朝鮮制裁決議が全会一致で採択されています。平成30年4月には核実験やICBM発射の中止、核実験場の廃棄を表明し、南北首脳会談では完全な非核化を目標とすることとなりましたが、米国の求める不可逆的な核放棄とはまだ大きな開きがあり予断を許さない状況です。平成27年のイラン核合意につきましては、追加合意がなされない限り米国が離脱を検討しており、対イラン制裁の再発動も検討されています。平成30年3月以降、米国におきましては国際協調派であった国務長官や国家安保担当の大統領補佐官の後任として保守強硬派が就任することとなっており、このトランプ政権の極右化がこれらの地政学的リスクを一段と高める可能性があります。
東京金相場については、平成29年4月~7月までの4ヶ月間は総じてボックス圏での動きとなり、8月~9月は北朝鮮の弾道ミサイル発射で地政学的リスクが高まり1グラム4,720円台まで値を上げましたが、10月~11月は再び値動きの乏しい状況となりました。12月に入ると米FOMCでの利上げ観測等を背景に4,510円台まで値を下げましたが、その後の北朝鮮への大幅な制裁強化やイラン反政府デモの活発化による地政学リスクの高まりにより、平成30年1月には4,790円台まで値を戻してきました。2月以降は、世界的株安によるリスクオフの動きや米中貿易摩擦懸念で円高傾向となり、3月後半には一時1ドル104円台に突入し、金価格も4,430円台まで値下がりしました。
商品先物取引業界におきましては、平成29年4月~12月までは地政学的リスクが高まった場面以外において東京金価格の変動性が総じて狭まり売買高も抑えられましたが、平成30年1~3月までは円高ドル安となり東京金価格の値動きが拡大し売買高が伸びました。原油は平成29年12月以降のETN関連取引減少により売買高は伸び悩みました。当期における国内商品取引所の全売買高(オプション取引を含む)は51,379千枚(前期比0.5%減)となりました。
当社におきましては、平成29年6月の英国総選挙や8月~9月及び12月の北朝鮮問題で地政学的リスクが高まった場面や平成30年1~3月の円高の場面においては、主力商品である金の売買高を伸ばすことができましたが、それ以外ではレンジ内での取引となることが多くなり、金の売買高(委託)は、324千枚(前期比3.1%増)となりました。しかし準主力商品である白金につきましては独自材料に力強さが無かったため売買高が伸び悩み、それ以外の商品につきましても大きく売買高を伸ばすものが無く、全商品の売買高(委託)は437千枚(前期比7.2%減)にとどまりました。
この結果、当期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ343百万円減少し、23,119百万円(前期比1.5%減)となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ693百万円減少し、18,054百万円(前期比3.7%減)となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ349百万円増加し、5,065百万円(前期比7.4%増)となりました。
b.経営成績
当期の経営成績は、営業収益4,074百万円(前期比1.3%増)、営業利益351百万円(前期は289百万円の損失)、経常利益393百万円(前期は279百万円の損失)、当期純利益347百万円(前期は627百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比べ4百万円増加し、当期末には2,504百万円となりました。なお、当期におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期において営業活動の結果得られた資金は6百万円(前期末85百万円の収入)となりました。これは主に、前期に比べ大幅に税引前当期純利益が改善したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期において投資活動の結果得られた資金は15百万円(前期末28百万円の支出)となりました。これは主に敷金及び保証金の回収による収入等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期において財務活動の結果支出した資金は16百万円(前期末382百万円の支出)となりました。これは主にリース債務の返済による支出等によるものであります。
③ 商品先物取引関連事業
イ.当事業年度における営業収益は次のとおりであります。
1)受取手数料
区分金額(千円)前年同期比(%)
商品先物取引
現物先物取引
農産物市場47237.5
農産物・砂糖市場1,41426.9
貴金属市場3,943,011101.5
ゴム市場7,33035.9
石油市場1,37146.3
小計3,953,175101.0
現金決済先物取引
石油市場2,37159.0
小計2,37159.0
商品先物取引計3,955,546101.0
合計3,955,546101.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.委託者の実現損益や含み損益は、対象商品の価格の変動によって左右されるべきものであります。
2)売買損益
区分金額(千円)前年同期比(%)
商品先物取引
現物先物取引
貴金属市場△3,292-
小計△3,292-
商品先物取引計△3,292-
商品売買損益122,621116.2
合計119,329111.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.当社の商品先物取引の売買高に関して当事業年度の状況は次のとおりであります。
1)商品先物取引の売買高の状況
市場委託(枚)前年同期比(%)自己(枚)前年同期比(%)合計(枚)前年同期比(%)
現物先物取引
農産物市場866.778,10092.578,10892.5
農産物・砂糖市場1,01733.3--1,01733.3
貴金属市場430,40094.86,811108.0437,21195.0
ゴム市場3,75135.1--3,75135.1
石油市場73346.5--73346.5
小計435,90992.984,91193.6520,82093.0
現金決済先物取引
石油市場1,27959.9--1,27959.9
小計1,27959.9--1,27959.9
合計437,18892.884,91193.6522,09992.9

(注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりであります。
取引所名銘柄名前事業年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
委託売買高
(枚)
割合(%)委託売買高
(枚)
割合(%)
東京商品取引所314,48466.7324,33674.2
東京商品取引所白金135,45128.7104,72624.0
東京商品取引所ゴム10,6792.33,7510.9
東京商品取引所原油2,1370.51,2790.3
東京商品取引所とうもろこし2,4550.58290.2
東京商品取引所2,8490.67810.2
東京商品取引所パラジウム1,0330.25570.1
東京商品取引所ガソリン1,1400.25220.1
東京商品取引所灯油4360.12110.0
東京商品取引所一般大豆3020.11060.0

2.商品先物取引における取引の最低単位を枚と呼び、例えば金1枚は1kg、とうもろこし1枚は50tというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
ハ.当社の商品先物取引に関する売買高のうち当事業年度末において反対売買等により決済されていない建玉の状況は次のとおりであります。
1)商品先物取引の未決済建玉の状況
市場委託(枚)前年同期比(%)自己(枚)前年同期比(%)合計(枚)前年同期比(%)
現物先物取引
農産物市場2---2-
農産物・砂糖市場267208.6--267208.6
貴金属市場42,634131.5240.042,636131.5
ゴム市場19556.7--19556.7
石油市場2980.6--2980.6
小計43,127131.0240.043,129131.0
現金決済先物取引
石油市場3081.1--3081.1
小計3081.1--3081.1
合計43,157130.9240.043,159130.9

(注)未決済建玉数は、未決済の売建玉枚数と買建玉枚数の合計であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたりまして、会計記録が適切であり、当社の役員及び内部統制上重要な役割を有する従業員による、財務諸表に重要な影響を与える違法または不正な行為がないことを十分に調査し、当社監査人たる海南監査法人に必要な帳簿、証憑等を提示しております。
また、時価が著しく下落した有価証券及び実質価値が著しく下落した市場価格がない株式及び評価額が著しく下落した不動産につきましては、必要な減損処理をすると共に、取り立て不能のおそれのある債権につきましては、必要と認められる額の引当金を計上しております。
さらに、無担保未収金や貸付金について債務者と取り交わした弁済計画書等による回収予定が滞った場合等は適宜、引当金の追加計上を行う考えであります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当期末の資産合計は、委託者差金の増加(2,078百万円)、差入保証金の減少(2,030百万円)や破産更生債権等の減少(134百万円)などにより、前期末に比べ343百万円減少し、23,119百万円(前期比1.5%減)となりました。
負債合計は、主に預り証拠金の減少(526百万円)などにより、前期末に比べ693百万円減少し、18,054百万円(前期比3.7%減)となりました。
純資産合計は、当期純利益347百万円を計上等により、前期末に比べ349百万円増加し5,065百万円(前期比7.4%増)となりました。
2)経営成績
当社の主力事業である商品先物取引業における受取手数料収入が伸び悩み、当期の営業収益は4,074百万円(前期比1.3%増)となりました。人件費減少等により経費削減が進み、営業利益は351百万円(前期は289百万円の損失)となりました。経常利益は393百万円(前期は279百万円の損失)となり、当期純利益は347百万円(前期は627百万円の損失)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当期のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績に重要な影響を与える要因としましては、当商品先物業界において平成17年5月の改正商品取引所法により、制度やルールが大幅に変更され、規制強化の方向が打ち出されたことが挙げられます。そして平成19年9月の改正商品取引所法の施行を経て、平成21年7月には商品取引所法が商品先物取引法に改定され、三段階に分けて施行されることとなりました。平成23年1月に施行された商品先物取引法においては不招請勧誘の禁止等が織り込まれ、平成27年6月の改正商品先物取引法施行規則の施行により一部規制緩和が行われたものの、各商品先物取引業者は今まで以上に法令・諸規則の理解を深めるとともに、より高いレベルの内部監査体制が求められると考えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社は健全な財務基盤の確保を重視しております。運転資金及び設備資金全般につきましては、主に内部資金から資金調達をしております。短期運転資金につきましては、短期借入金から資金調達を行う場合も考えられます。なお、当事業年度末における借入金の残高は無く、現金及び現金同等物の残高は2,504百万円となっております。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
商品先物取引業者は、商品先物取引法の定めに基づき、純資産額規制比率を120%以上に保つことが義務付けられています。商品市場における相場等に係る変動その他の理由により、商品先物取引業者の財務状況が急激に悪化等した場合においても、商品先物取引業者の経営の安定性確保、顧客保護の観点から、リスクに見合った純資産額を維持しなければなりません。当社におきましては、収益力を強化することで純資産額を増加させ、適正以上の純資産額を維持するよう努めてまいります。

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