四半期報告書-第115期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期(2018年4月1日から2018年12月31日まで)における我が国経済は、引き続き、緩やかな回復基調が続いています。企業部門においては、生産・輸出が横ばいの推移であるが、業績は順調に拡大し、設備投資の増加が続いています。家計部門においては、雇用需給の良好な状態が維持され、賃金が緩やかに持ち直し、個人消費は底堅く推移しています。
今後の見通しとしては、雇用・所得環境の改善が続く中、各種政策の効果もあって、緩やかに経済が持ち直していくことが期待されています。一方、海外においては、米中貿易摩擦の激化や、欧米の政治的な混乱など複数の要素により我が国の景気が下押しされるリスクがあり、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動に留意する必要があります。また、国内不動産市場においても、施工費動向やキャップレートの推移等には引き続き注視が必要であります。
当第3四半期の経営成績は、営業収益が874,357百万円で前年同期に比べ83,900百万円の増収(+10.6%)、営業利益は162,939百万円で19,585百万円の増益(+13.7%)、経常利益は148,648百万円で20,076百万円の増益(+15.6%)となりました。
特別損益につきましては、前年同期において固定資産売却益12,078百万円、企業結合における交換利益1,513百万円を特別利益に、減損損失1,723百万円を特別損失に計上したのに対して、当第3四半期においては、投資有価証券売却益3,880百万円、負ののれん発生益2,097百万円を特別利益に、固定資産除却関連損2,764百万円を特別損失に
計上しております。
この結果、税金等調整前四半期純利益は151,861百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ11,773百万円増益(+13.9%)の96,726百万円となりました。
当第3四半期の経営成績及び各セグメントの経営成績は次の通りであります。
なお、当年度より当社の組織を一部改正したことに伴い、セグメント区分についても変更いたしました。
前年度まで「生活産業不動産事業」セグメントに含めていたホテル開発事業、「ホテル事業」セグメントに含めていたホテル運営事業、並びに新規事業化に向けて検討を進めていたリゾートホテル開発事業及び空港運営事業等を、新設した「ホテル・空港事業」セグメントに移管しております。
(注)前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(a)ビル事業
・当第3四半期においては、建物賃貸収益は2017年1月に竣工した「大手町パークビル」の収益が寄与したこと等により、その他収益においては物件売却に伴う収益を計上したこと等により、前年同期に比べ増収となりました。なお、当社の2018年12月末の空室率は1.56%となっております。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ59,316百万円増収の403,525百万円となり、営業利益は6,992百万円増益の113,478百万円となりました。
・2018年1月には当社が施行者である「東京駅前常盤橋プロジェクト(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業)」A棟新築工事に着手し、2018年5月には1958年竣工の大手町ビルの大規模リノベーション工事に着手しました。
・今後も「大手町・丸の内・有楽町地区」が“人・企業が可能性を感じ進化できる街”となることを目指した取り組みを進めてまいります。なお、「丸の内二重橋ビル」は工事が順調に進捗し、2018年10月に竣工を迎えております。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(b)生活産業不動産事業
・当第3四半期においては、新たに竣工した物件の収益が寄与したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ5,373百万円増収の79,048百万円となり、営業利益は2,168百万円増益の23,591百万円となりました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(c)住宅事業
・マンション事業の主な売上計上物件
「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」 (東京都港区)
「ザ・パークハウス 東戸塚レジデンス」 (神奈川県横浜市)
「ザ・パークハウス 桜坂サンリヤン」 (福岡県福岡市)
「ザ・パークハウス 日本橋大伝馬町」 (東京都中央区)
「ザ・パークハウス 戸塚フロント」 (神奈川県横浜市)
・当第3四半期においては、マンション売上計上戸数が前年同期に比べ増加したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ21,363百万円増収の279,660百万円となり、営業利益は8,155百万円増益の20,358百万円となりました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 他社との共同事業物件の売上計上戸数及び金額は当社持分によっております。
(d)海外事業
・当第3四半期においては、前年同期に一過性の収益を計上した反動等により、減収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ8,038百万円減収の47,104百万円となりましたが、営業利益は2,693百万円増益の16,201百万円となりました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(e)投資マネジメント事業
・当第3四半期においては、ファンドの物件売却等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ487百万円増収の17,689百万円となり、営業利益は355百万円増益の4,276百万円となりました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(f)ホテル・空港事業
・当第3四半期においては、㈱ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツを中心に、「ロイヤルパークホテルズ」各ホテルの体質強化及び宿泊主体型ホテル事業の新規展開を図っており、2018年4月13日には「ザ ロイヤルパークホテル 京都四条」が開業し、10月5日には「ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド」が開業しました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ3,290百万円増収の28,646百万円となり、営業利益は253百万円増益の1,097百万円となりました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(g)設計監理事業
・㈱三菱地所設計において、「丸の内二重橋ビル」(東京都千代田区)等の設計監理業務他の収益を計上しました。
・当第3四半期においては、設計監理収益は売上件数が増加したものの1件当たりの金額が減少したこと等により減収となりましたが、内装工事収益は売上件数が減少したものの1件当たりの金額が増加したこと等により増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ108百万円増収の12,451百万円となりましたが、営業損益は1,300百万円減益となり、696百万円の損失を計上しました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(h)不動産サービス事業
・当第3四半期においては、不動産仲介の取扱件数は減少したものの1件当たりの手数料が増加したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ7,307百万円増収の23,946百万円となりました。営業損益は1,806百万円増益となり、1,410百万円の利益を計上しました。
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(2) キャッシュ・フロ-の状況
当第3四半期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益、長期借入れ等による収入、有形固定資産の取得等による支出により、259,108百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における営業活動によるキャッシュ・フローは、194,168百万円の資金の増加(前年同期比+99,231百万円)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益151,861百万円に非資金損益項目である減価償却費59,052百万円等を調整した資金の増加に対し、法人税等の支払、利息の支払等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における投資活動によるキャッシュ・フローは、208,358百万円の資金の減少(前年同期比△48,470百万円)となりました。これは有形固定資産の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における財務活動によるキャッシュ・フローは、25,827百万円の資金の減少(前年同期比△112,025百万円)となりました。これは長期借入れ、コマーシャル・ペーパーの発行等による資金の増加に対し、長期借入金の返済、社債の償還等により資金が減少したことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。
なお、当社は、2016年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。
一 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。
2017年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。
また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、2016年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。
当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。
(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため
の取組み(本プラン)の内容の概要
1. 本プランの目的
本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
2. 本プランの概要
本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。
当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。
買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
本プランの有効期間は、原則として、2016年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当不動産業界においては、オフィスビル賃貸市場において、企業業績の回復による需要を背景とした稼働率や賃料水準の維持、向上が期待されます。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化が進むことが想定される中、工事費の変動、金利動向等にも注視していく必要があります。不動産投資市場においては、投資家からの安定したリターンが見込まれる不動産投資商品への期待を背景に底堅く推移している一方、海外の政策動向や経済情勢を踏まえた海外投資資金の動向には留意する必要があります。
当社グループは、市場や事業を取り巻く外部環境が大きく変化する中、着実な事業の推進に取り組んで参りましたが、今後も経営環境の変動、市場の変化に的確に対応し、経営の効率化、収益力の強化を図って参る所存であります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財源については、ビル賃貸事業が主力事業であることから、引き続き長期・固定資金を主体に調達しております。今後も、期間中の金利状況や、調達済有利子負債の償還期間等とのバランスも考慮しながら、調達手段に柔軟性を持たせつつ運営を行って参る所存であります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期(2018年4月1日から2018年12月31日まで)における我が国経済は、引き続き、緩やかな回復基調が続いています。企業部門においては、生産・輸出が横ばいの推移であるが、業績は順調に拡大し、設備投資の増加が続いています。家計部門においては、雇用需給の良好な状態が維持され、賃金が緩やかに持ち直し、個人消費は底堅く推移しています。
今後の見通しとしては、雇用・所得環境の改善が続く中、各種政策の効果もあって、緩やかに経済が持ち直していくことが期待されています。一方、海外においては、米中貿易摩擦の激化や、欧米の政治的な混乱など複数の要素により我が国の景気が下押しされるリスクがあり、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動に留意する必要があります。また、国内不動産市場においても、施工費動向やキャップレートの推移等には引き続き注視が必要であります。
当第3四半期の経営成績は、営業収益が874,357百万円で前年同期に比べ83,900百万円の増収(+10.6%)、営業利益は162,939百万円で19,585百万円の増益(+13.7%)、経常利益は148,648百万円で20,076百万円の増益(+15.6%)となりました。
特別損益につきましては、前年同期において固定資産売却益12,078百万円、企業結合における交換利益1,513百万円を特別利益に、減損損失1,723百万円を特別損失に計上したのに対して、当第3四半期においては、投資有価証券売却益3,880百万円、負ののれん発生益2,097百万円を特別利益に、固定資産除却関連損2,764百万円を特別損失に
計上しております。
この結果、税金等調整前四半期純利益は151,861百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ11,773百万円増益(+13.9%)の96,726百万円となりました。
当第3四半期の経営成績及び各セグメントの経営成績は次の通りであります。
なお、当年度より当社の組織を一部改正したことに伴い、セグメント区分についても変更いたしました。
前年度まで「生活産業不動産事業」セグメントに含めていたホテル開発事業、「ホテル事業」セグメントに含めていたホテル運営事業、並びに新規事業化に向けて検討を進めていたリゾートホテル開発事業及び空港運営事業等を、新設した「ホテル・空港事業」セグメントに移管しております。
| (単位:百万円) |
| 区 分 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | 増減 |
| 営業収益 | 790,456 | 874,357 | 83,900 |
| 営業利益 | 143,354 | 162,939 | 19,585 |
| 経常利益 | 128,572 | 148,648 | 20,076 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 84,953 | 96,726 | 11,773 |
| (単位:百万円) | ||||
| 前第3四半期 | 当第3四半期 | |||
| 営業収益 | 営業利益又は 営業損失(△) | 営業収益 | 営業利益又は 営業損失(△) | |
| ビル事業 | 344,209 | 106,486 | 403,525 | 113,478 |
| 生活産業不動産事業 | 73,675 | 21,422 | 79,048 | 23,591 |
| 住宅事業 | 258,296 | 12,202 | 279,660 | 20,358 |
| 海外事業 | 55,142 | 13,507 | 47,104 | 16,201 |
| 投資マネジメント事業 | 17,202 | 3,920 | 17,689 | 4,276 |
| ホテル・空港事業 | 25,356 | 844 | 28,646 | 1,097 |
| 設計監理事業 | 12,343 | 603 | 12,451 | △696 |
| 不動産サービス事業 | 16,639 | △396 | 23,946 | 1,410 |
| その他の事業 | 6,504 | 1,553 | 5,161 | △226 |
| 調整額 | △18,911 | △16,791 | △22,878 | △16,550 |
| 合 計 | 790,456 | 143,354 | 874,357 | 162,939 |
(注)前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(a)ビル事業
・当第3四半期においては、建物賃貸収益は2017年1月に竣工した「大手町パークビル」の収益が寄与したこと等により、その他収益においては物件売却に伴う収益を計上したこと等により、前年同期に比べ増収となりました。なお、当社の2018年12月末の空室率は1.56%となっております。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ59,316百万円増収の403,525百万円となり、営業利益は6,992百万円増益の113,478百万円となりました。
・2018年1月には当社が施行者である「東京駅前常盤橋プロジェクト(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業)」A棟新築工事に着手し、2018年5月には1958年竣工の大手町ビルの大規模リノベーション工事に着手しました。
・今後も「大手町・丸の内・有楽町地区」が“人・企業が可能性を感じ進化できる街”となることを目指した取り組みを進めてまいります。なお、「丸の内二重橋ビル」は工事が順調に進捗し、2018年10月に竣工を迎えております。
| (単位:百万円) | ||||||||||||
| 摘 要 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | ||||||||||
| 貸付面積等 | 営業収益 | 貸付面積等 | 営業収益 | |||||||||
| 建物賃貸 | 貸付面積 | 288,328 | 貸付面積 | 306,333 | ||||||||
| (所有) | 2,244,539 | ㎡ | (所有) | 2,435,973 | ㎡ | |||||||
| (転貸) | 1,366,368 | ㎡ | (転貸) | 1,422,946 | ㎡ | |||||||
| 合計 | 3,610,907 | ㎡ | 合計 | 3,858,919 | ㎡ | |||||||
| ビル運営管理受託 | 管理受託面積 | 2,559,509 | ㎡ | 17,390 | 管理受託面積 | 2,379,075 | ㎡ | 17,342 | ||||
| 営繕請負工事 | 受注件数 | 3,217 | 件 | 9,599 | 受注件数 | 3,518 | 件 | 13,315 | ||||
| 完成件数 | 3,536 | 件 | 完成件数 | 3,461 | 件 | |||||||
| 地域冷暖房 | 供給先 オフィスビル86棟 ホテル5棟 地下鉄16駅舎 | 6,195 | 供給先 オフィスビル87棟 ホテル5棟 地下鉄16駅舎 | 6,695 | ||||||||
| その他 | - | 22,694 | - | 59,838 | ||||||||
| 合 計 | - | 344,209 | - | 403,525 | ||||||||
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(b)生活産業不動産事業
・当第3四半期においては、新たに竣工した物件の収益が寄与したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ5,373百万円増収の79,048百万円となり、営業利益は2,168百万円増益の23,591百万円となりました。
| (単位:百万円) | ||
| 摘 要 | 営 業 収 益 | |
| 前第3四半期 | 当第3四半期 | |
| 生活産業不動産 | 73,675 | 79,048 |
| 合 計 | 73,675 | 79,048 |
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(c)住宅事業
・マンション事業の主な売上計上物件
「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」 (東京都港区)
「ザ・パークハウス 東戸塚レジデンス」 (神奈川県横浜市)
「ザ・パークハウス 桜坂サンリヤン」 (福岡県福岡市)
「ザ・パークハウス 日本橋大伝馬町」 (東京都中央区)
「ザ・パークハウス 戸塚フロント」 (神奈川県横浜市)
・当第3四半期においては、マンション売上計上戸数が前年同期に比べ増加したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ21,363百万円増収の279,660百万円となり、営業利益は8,155百万円増益の20,358百万円となりました。
| (単位:百万円) | ||||||||||||
| 摘 要 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | ||||||||||
| 販売数量等 | 営業収益 | 販売数量等 | 営業収益 | |||||||||
| マンション | 売上計上戸数 | 2,035 | 戸 | 147,940 | 売上計上戸数 | 2,524 | 戸 | 151,795 | ||||
| 住宅管理業務受託 | 受託件数 | 338,958 | 件 | 36,252 | 受託件数 | 346,691 | 件 | 37,844 | ||||
| 注文住宅 | - | 19,185 | - | 25,771 | ||||||||
| その他 | - | 54,917 | - | 64,248 | ||||||||
| 合 計 | - | 258,296 | - | 279,660 | ||||||||
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 他社との共同事業物件の売上計上戸数及び金額は当社持分によっております。
(d)海外事業
・当第3四半期においては、前年同期に一過性の収益を計上した反動等により、減収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ8,038百万円減収の47,104百万円となりましたが、営業利益は2,693百万円増益の16,201百万円となりました。
| (単位:百万円) | ||||||||||||
| 摘 要 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | ||||||||||
| 貸付面積等 | 営業収益 | 貸付面積等 | 営業収益 | |||||||||
| 不動産開発・賃貸 | 貸付面積 | 428,864 | ㎡ | 53,090 | 貸付面積 | 430,284 | ㎡ | 46,129 | ||||
| 管理受託面積 | 173,132 | ㎡ | 管理受託面積 | 119,954 | ㎡ | |||||||
| その他 | - | 2,052 | - | 974 | ||||||||
| 合 計 | - | 55,142 | - | 47,104 | ||||||||
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(e)投資マネジメント事業
・当第3四半期においては、ファンドの物件売却等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ487百万円増収の17,689百万円となり、営業利益は355百万円増益の4,276百万円となりました。
| (単位:百万円) | ||
| 摘 要 | 営 業 収 益 | |
| 前第3四半期 | 当第3四半期 | |
| 投資マネジメント | 17,202 | 17,689 |
| 合 計 | 17,202 | 17,689 |
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(f)ホテル・空港事業
・当第3四半期においては、㈱ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツを中心に、「ロイヤルパークホテルズ」各ホテルの体質強化及び宿泊主体型ホテル事業の新規展開を図っており、2018年4月13日には「ザ ロイヤルパークホテル 京都四条」が開業し、10月5日には「ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド」が開業しました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ3,290百万円増収の28,646百万円となり、営業利益は253百万円増益の1,097百万円となりました。
| (単位:百万円) | ||
| 摘 要 | 営 業 収 益 | |
| 前第3四半期 | 当第3四半期 | |
| 宿泊部門 | 12,473 | 14,895 |
| レストラン・バー部門 | 4,865 | 4,875 |
| 宴会部門 | 6,375 | 5,341 |
| その他 | 1,643 | 3,533 |
| 合 計 | 25,356 | 28,646 |
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
3. 前第3四半期の業績については、当年度より変更したセグメント区分に組替えております。
(g)設計監理事業
・㈱三菱地所設計において、「丸の内二重橋ビル」(東京都千代田区)等の設計監理業務他の収益を計上しました。
・当第3四半期においては、設計監理収益は売上件数が増加したものの1件当たりの金額が減少したこと等により減収となりましたが、内装工事収益は売上件数が減少したものの1件当たりの金額が増加したこと等により増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ108百万円増収の12,451百万円となりましたが、営業損益は1,300百万円減益となり、696百万円の損失を計上しました。
| (単位:百万円) | ||||||||||||
| 摘 要 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | ||||||||||
| 売上件数等 | 営業収益 | 売上件数等 | 営業収益 | |||||||||
| 設計監理 | 受注件数 | 811 | 件 | 11,565 | 受注件数 | 928 | 件 | 10,961 | ||||
| 売上件数 | 656 | 件 | 売上件数 | 705 | 件 | |||||||
| 内装工事 | 受注件数 | 157 | 件 | 777 | 受注件数 | 148 | 件 | 1,490 | ||||
| 売上件数 | 131 | 件 | 売上件数 | 107 | 件 | |||||||
| 合 計 | - | 12,343 | - | 12,451 | ||||||||
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(h)不動産サービス事業
・当第3四半期においては、不動産仲介の取扱件数は減少したものの1件当たりの手数料が増加したこと等により、増収となりました。
・この結果、当セグメントの営業収益は前年同期に比べ7,307百万円増収の23,946百万円となりました。営業損益は1,806百万円増益となり、1,410百万円の利益を計上しました。
| (単位:百万円) | ||||||||||||
| 摘 要 | 前第3四半期 | 当第3四半期 | ||||||||||
| 売上件数等 | 営業収益 | 売上件数等 | 営業収益 | |||||||||
| 不動産仲介 | 取扱件数 | 829 | 件 | 4,782 | 取扱件数 | 801 | 件 | 6,890 | ||||
| その他 | - | 11,857 | - | 17,056 | ||||||||
| 合 計 | - | 16,639 | - | 23,946 | ||||||||
(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。
2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。
(2) キャッシュ・フロ-の状況
当第3四半期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益、長期借入れ等による収入、有形固定資産の取得等による支出により、259,108百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における営業活動によるキャッシュ・フローは、194,168百万円の資金の増加(前年同期比+99,231百万円)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益151,861百万円に非資金損益項目である減価償却費59,052百万円等を調整した資金の増加に対し、法人税等の支払、利息の支払等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における投資活動によるキャッシュ・フローは、208,358百万円の資金の減少(前年同期比△48,470百万円)となりました。これは有形固定資産の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期における財務活動によるキャッシュ・フローは、25,827百万円の資金の減少(前年同期比△112,025百万円)となりました。これは長期借入れ、コマーシャル・ペーパーの発行等による資金の増加に対し、長期借入金の返済、社債の償還等により資金が減少したことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。
なお、当社は、2016年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。
一 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。
2017年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。
また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、2016年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。
当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。
(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため
の取組み(本プラン)の内容の概要
1. 本プランの目的
本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
2. 本プランの概要
本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。
当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。
買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
本プランの有効期間は、原則として、2016年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当不動産業界においては、オフィスビル賃貸市場において、企業業績の回復による需要を背景とした稼働率や賃料水準の維持、向上が期待されます。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化が進むことが想定される中、工事費の変動、金利動向等にも注視していく必要があります。不動産投資市場においては、投資家からの安定したリターンが見込まれる不動産投資商品への期待を背景に底堅く推移している一方、海外の政策動向や経済情勢を踏まえた海外投資資金の動向には留意する必要があります。
当社グループは、市場や事業を取り巻く外部環境が大きく変化する中、着実な事業の推進に取り組んで参りましたが、今後も経営環境の変動、市場の変化に的確に対応し、経営の効率化、収益力の強化を図って参る所存であります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財源については、ビル賃貸事業が主力事業であることから、引き続き長期・固定資金を主体に調達しております。今後も、期間中の金利状況や、調達済有利子負債の償還期間等とのバランスも考慮しながら、調達手段に柔軟性を持たせつつ運営を行って参る所存であります。