四半期報告書-第98期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)
(1)財政状態および経営成績の状況
① 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は1兆2,824億2千万円となり、前連結会計年度末と比べ120億7千7百万円減少いたしました。これは、主に現金及び預金が減少したことによるものであります。また、負債の部は8,958億8千9百万円となり、前連結会計年度末と比べ、320億3千1百万円減少いたしました。これは、主に有利子負債が減少したことによるものであります。
純資産の部は、3,865億3千万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末と比べ199億5千3百万円増加いたしました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等の適用に伴い、前連結会計年度末の数値に対し組み替え等をしたうえで比較しております。
② 経営成績
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)につきましては、その他の事業で減収となった一方、それ以外の事業で増収となったことから、営業収益は2,573億7百万円と、前年同期に比べ26億3百万円の増加(前年同期比1.0%増)となりました。
一方、営業利益につきましては、運輸業において費用が増加したことなどから、294億5千万円と、前年同期に比べ8億2千8百万円の減少(前年同期比2.7%減)、経常利益は287億4千9百万円と、前年同期に比べ2億8千5百万円の減少(前年同期比1.0%減)となったほか、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては191億2千3百万円と、前年同期に比べ8千1百万円の減少(前年同期比0.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ア 運輸業
運輸業では、当社の鉄道事業において、複々線化に伴うダイヤ改正効果により定期・定期外ともに輸送人員が増加したほか、自動車運送事業におけるバス輸送が堅調であったことなどから、営業収益は898億5千9百万円と、前年同期に比べ10億6千3百万円の増加(前年同期比1.2%増)となりました。
一方、営業利益につきましては、当社の鉄道事業において減価償却費等の費用が増加したことなどから、184億7千8百万円と、前年同期に比べ11億3千1百万円の減少(前年同期比5.8%減)となりました。
(業種別営業成績表)
(提出会社の鉄道事業運輸成績表)
(注) 乗車効率の算出方法
乗車効率=延人キロ(駅間通過人員×駅間キロ程)/(客車走行キロ×平均定員)×100
イ 流通業
流通業では、百貨店業において、㈱小田急百貨店町田店および藤沢店におけるリニューアル工事の実施に伴う売場閉鎖の影響があったものの、新宿店での訪日外国人客による免税売上が増加したほか、その他流通業において、前期に㈱白鳩を連結子会社化したことなどから、営業収益は1,066億6千1百万円と、前年同期に比べ15億6千6百万円の増加(前年同期比1.5%増)となりました。
これに伴い、営業利益は23億6千1百万円と、前年同期に比べ1億5千万円の増加(前年同期比6.8%増)となりました。
(業種別営業成績表)
ウ 不動産業
不動産業では、不動産分譲業において、住宅販売戸数が減少したものの、都心のリノベーション物件の販売が増加したほか、不動産賃貸業において、前期に開業した物件の収入が寄与したことなどから、営業収益は287億5千9百万円と、前年同期に比べ2億2千4百万円の増加(前年同期比0.8%増)となりました。
これに伴い、営業利益は63億9千9百万円と、前年同期に比べ7億5百万円の増加(前年同期比12.4%増)となりました。
(業種別営業成績表)
エ その他の事業
その他の事業では、ホテル業において、前期に開業した物件の収入が寄与したものの、箱根エリアのリゾートホテルが天候不順等により減収となったことなどから、営業収益は491億3千8百万円と、前年同期に比べ4百万円の減少(前年同期比0.0%減)となりました。
また、営業利益につきましては、各事業において費用が増加したことなどから、21億1千4百万円と、前年同期に比べ5億9千5百万円の減少(前年同期比22.0%減)となりました。
(業種別営業成績表)
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益272億6千5百万円に減価償却費や法人税等の支払額などを加減した結果、297億
2千9百万円の資金収入と、前年同期に比べ95億4千8百万円の資金収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、289億7千1百万円の資金支出と、前年同期に比べ99億8百万円の資金支出の増加となりました。これは投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものであります。
この結果、これらを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、7億5千8百万円の資金収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、241億9千9百万円の資金支出と、前年同期に比べ197億2千9百万円の資金支出の増加となりました。これは借入金の返済や社債の償還による支出が増加したことなどによるものであります。
なお、現金及び現金同等物の当第2四半期末残高は、前連結会計年度末と比べ232億6千7百万円減
少し、206億3千9百万円となりました。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社グループでは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次の通りであります。
① 基本方針の内容
当社は、公開会社である当社の株式については、株主および投資家のみなさまによる自由な取引が認められている以上、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、特定の者の大規模な買い付けに応じて当社株式を売却するか否かは、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、株式の大規模な買い付けの中には、その目的等から見て重要な営業用資産を売却処分するなど企業価値・株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるもの、株主のみなさまが最善の選択を行うために必要な情報が十分に提供されないものなど、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものもあります。
当社としては、このような大規模な買い付けに対しては、株主のみなさまのために適切な措置を講じることによ
り、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針の実現に資する特別な取り組み
ア 「長期ビジョン2020」の実現
当社グループでは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献することを経営理念として定めております。この経営理念と2020年度までに取り組むべき方向性を示した「長期ビジョン2020」のもと、「沿線における複々線完成後の収益を最大化する」、「2020年度までに成長の種を蒔き育てる」の2つのテーマおよび当社グループのありたい姿を示す「未来フィールド」を掲げ、各施策の推進を通じて、経営理念の実現に向けた強固な成長サイクルを確立いたします。
イ 運輸業における安全対策の強化と輸送サービスの品質向上
当社グループでは、安全を第一に快適で良質な輸送サービスを提供することが最も重要な社会的責任であると考えております。
ウ コーポレート・ガバナンスの充実・強化
当社におけるコーポレート・ガバナンスの充実・強化については、重要な戦略を効率的かつ迅速に決定、実行していく機能と、業務執行に対する監督機能の強化という点を重要課題として認識し、各種施策に取り組んでおります。
当社は、以上の諸施策を着実に実行し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上を図っていく所存であります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社取締役会は、当社株式に対する大規模買付行為を行おうとする者に対しては、株主のみなさまが適切なご判断を行うための必要かつ十分な情報の提供を求め、評価、検討したうえで当社取締役会の意見等を開示し、また、必要に応じて当該大規模買付者と交渉を行うほか、株主のみなさまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、採り得る措置を講じてまいります。
④ 上記各取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
上記②に記載した「長期ビジョン2020」の実現、運輸業における安全対策の強化と輸送サービスの品質向上およびコーポレート・ガバナンスの充実・強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものです。
また、上記③に記載した取り組みは、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために当該大規模買付者と交渉を行うこと等の措置を講じることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保、向上させるためのものであり、基本方針に沿うものです。
したがって、当社取締役会は、上記②および③の取り組みは、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(4)研究開発活動
当社グループでは、事業環境の構造的な変化に対応するべく、中長期的な経営戦略において「未来フィールド」を掲げ、当社グループとしてのありたい姿の実現を目指しております。
当第2四半期連結累計期間においては、新しいモビリティ・ライフの実現に向けて、自動運転バスの実証実験等の研究開発活動を実施いたしました。
なお、金額については、軽微なため記載しておりません。
① 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は1兆2,824億2千万円となり、前連結会計年度末と比べ120億7千7百万円減少いたしました。これは、主に現金及び預金が減少したことによるものであります。また、負債の部は8,958億8千9百万円となり、前連結会計年度末と比べ、320億3千1百万円減少いたしました。これは、主に有利子負債が減少したことによるものであります。
純資産の部は、3,865億3千万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末と比べ199億5千3百万円増加いたしました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等の適用に伴い、前連結会計年度末の数値に対し組み替え等をしたうえで比較しております。
② 経営成績
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)につきましては、その他の事業で減収となった一方、それ以外の事業で増収となったことから、営業収益は2,573億7百万円と、前年同期に比べ26億3百万円の増加(前年同期比1.0%増)となりました。
一方、営業利益につきましては、運輸業において費用が増加したことなどから、294億5千万円と、前年同期に比べ8億2千8百万円の減少(前年同期比2.7%減)、経常利益は287億4千9百万円と、前年同期に比べ2億8千5百万円の減少(前年同期比1.0%減)となったほか、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては191億2千3百万円と、前年同期に比べ8千1百万円の減少(前年同期比0.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ア 運輸業
運輸業では、当社の鉄道事業において、複々線化に伴うダイヤ改正効果により定期・定期外ともに輸送人員が増加したほか、自動車運送事業におけるバス輸送が堅調であったことなどから、営業収益は898億5千9百万円と、前年同期に比べ10億6千3百万円の増加(前年同期比1.2%増)となりました。
一方、営業利益につきましては、当社の鉄道事業において減価償却費等の費用が増加したことなどから、184億7千8百万円と、前年同期に比べ11億3千1百万円の減少(前年同期比5.8%減)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当第2四半期連結累計期間 (2018.4.1~2018.9.30) | |
営業収益(百万円) | 対前年同期増減率(%) | |
鉄道事業 | 67,932 | 1.0 |
自動車運送事業 | 19,449 | 2.5 |
タクシー事業 | 1,501 | △1.9 |
航路事業 | 1,236 | △1.0 |
索道業 | 1,142 | △1.2 |
その他運輸業 | 892 | 22.5 |
調整額 | △2,297 | ― |
営業収益計 | 89,859 | 1.2 |
(提出会社の鉄道事業運輸成績表)
種別 | 単位 | 当第2四半期連結累計期間 (2018.4.1~2018.9.30) | ||
対前年同期増減率(%) | ||||
営業日数 | 日 | 183 | 0.0 | |
営業キロ | キロ | 120.5 | 0.0 | |
客車走行キロ | 千キロ | 96,517 | 5.6 | |
輸送人員 | 定期 | 千人 | 242,934 | 0.9 |
定期外 | 〃 | 146,355 | 0.8 | |
計 | 〃 | 389,289 | 0.9 | |
旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 24,236 | 1.3 |
定期外 | 〃 | 35,657 | 1.1 | |
計 | 〃 | 59,893 | 1.2 | |
運輸雑収 | 〃 | 1,847 | 2.5 | |
運輸収入合計 | 〃 | 61,741 | 1.2 | |
乗車効率 | % | 45.5 |
(注) 乗車効率の算出方法
乗車効率=延人キロ(駅間通過人員×駅間キロ程)/(客車走行キロ×平均定員)×100
イ 流通業
流通業では、百貨店業において、㈱小田急百貨店町田店および藤沢店におけるリニューアル工事の実施に伴う売場閉鎖の影響があったものの、新宿店での訪日外国人客による免税売上が増加したほか、その他流通業において、前期に㈱白鳩を連結子会社化したことなどから、営業収益は1,066億6千1百万円と、前年同期に比べ15億6千6百万円の増加(前年同期比1.5%増)となりました。
これに伴い、営業利益は23億6千1百万円と、前年同期に比べ1億5千万円の増加(前年同期比6.8%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当第2四半期連結累計期間 (2018.4.1~2018.9.30) | ||
営業収益(百万円) | 対前年同期増減率(%) | ||
百貨店業 | 小田急百貨店新宿店 | 47,282 | 3.5 |
小田急百貨店町田店 | 16,001 | △8.2 | |
小田急百貨店藤沢店 | 5,346 | △16.7 | |
その他 | 3,730 | 0.1 | |
計 | 72,361 | △1.2 | |
ストア・小売業 | 33,788 | △1.0 | |
その他流通業 | 4,011 | 214.5 | |
調整額 | △3,499 | ― | |
営業収益計 | 106,661 | 1.5 |
ウ 不動産業
不動産業では、不動産分譲業において、住宅販売戸数が減少したものの、都心のリノベーション物件の販売が増加したほか、不動産賃貸業において、前期に開業した物件の収入が寄与したことなどから、営業収益は287億5千9百万円と、前年同期に比べ2億2千4百万円の増加(前年同期比0.8%増)となりました。
これに伴い、営業利益は63億9千9百万円と、前年同期に比べ7億5百万円の増加(前年同期比12.4%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当第2四半期連結累計期間 (2018.4.1~2018.9.30) | |
営業収益(百万円) | 対前年同期増減率(%) | |
不動産分譲業 | 10,753 | △3.9 |
不動産賃貸業 | 20,757 | 0.8 |
調整額 | △2,751 | ― |
営業収益計 | 28,759 | 0.8 |
エ その他の事業
その他の事業では、ホテル業において、前期に開業した物件の収入が寄与したものの、箱根エリアのリゾートホテルが天候不順等により減収となったことなどから、営業収益は491億3千8百万円と、前年同期に比べ4百万円の減少(前年同期比0.0%減)となりました。
また、営業利益につきましては、各事業において費用が増加したことなどから、21億1千4百万円と、前年同期に比べ5億9千5百万円の減少(前年同期比22.0%減)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当第2四半期連結累計期間 (2018.4.1~2018.9.30) | ||
営業収益(百万円) | 対前年同期増減率(%) | ||
ホテル業 | ハイアット リージェンシー東京 | 5,281 | 0.6 |
ホテルセンチュリー静岡 | 1,463 | 0.9 | |
小田急ホテルセンチュリーサザンタワー | 1,859 | △1.3 | |
その他 | 6,395 | 1.5 | |
計 | 15,000 | 0.8 | |
レストラン飲食業 | 10,197 | △0.6 | |
旅行業 | 2,573 | 2.0 | |
ビル管理・メンテナンス業 | 9,980 | 4.4 | |
その他 | 14,201 | △3.5 | |
調整額 | △2,814 | ― | |
営業収益計 | 49,138 | △0.0 |
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益272億6千5百万円に減価償却費や法人税等の支払額などを加減した結果、297億
2千9百万円の資金収入と、前年同期に比べ95億4千8百万円の資金収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、289億7千1百万円の資金支出と、前年同期に比べ99億8百万円の資金支出の増加となりました。これは投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものであります。
この結果、これらを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、7億5千8百万円の資金収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、241億9千9百万円の資金支出と、前年同期に比べ197億2千9百万円の資金支出の増加となりました。これは借入金の返済や社債の償還による支出が増加したことなどによるものであります。
なお、現金及び現金同等物の当第2四半期末残高は、前連結会計年度末と比べ232億6千7百万円減
少し、206億3千9百万円となりました。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社グループでは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次の通りであります。
① 基本方針の内容
当社は、公開会社である当社の株式については、株主および投資家のみなさまによる自由な取引が認められている以上、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、特定の者の大規模な買い付けに応じて当社株式を売却するか否かは、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、株式の大規模な買い付けの中には、その目的等から見て重要な営業用資産を売却処分するなど企業価値・株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるもの、株主のみなさまが最善の選択を行うために必要な情報が十分に提供されないものなど、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものもあります。
当社としては、このような大規模な買い付けに対しては、株主のみなさまのために適切な措置を講じることによ
り、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針の実現に資する特別な取り組み
ア 「長期ビジョン2020」の実現
当社グループでは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献することを経営理念として定めております。この経営理念と2020年度までに取り組むべき方向性を示した「長期ビジョン2020」のもと、「沿線における複々線完成後の収益を最大化する」、「2020年度までに成長の種を蒔き育てる」の2つのテーマおよび当社グループのありたい姿を示す「未来フィールド」を掲げ、各施策の推進を通じて、経営理念の実現に向けた強固な成長サイクルを確立いたします。
イ 運輸業における安全対策の強化と輸送サービスの品質向上
当社グループでは、安全を第一に快適で良質な輸送サービスを提供することが最も重要な社会的責任であると考えております。
ウ コーポレート・ガバナンスの充実・強化
当社におけるコーポレート・ガバナンスの充実・強化については、重要な戦略を効率的かつ迅速に決定、実行していく機能と、業務執行に対する監督機能の強化という点を重要課題として認識し、各種施策に取り組んでおります。
当社は、以上の諸施策を着実に実行し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上を図っていく所存であります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社取締役会は、当社株式に対する大規模買付行為を行おうとする者に対しては、株主のみなさまが適切なご判断を行うための必要かつ十分な情報の提供を求め、評価、検討したうえで当社取締役会の意見等を開示し、また、必要に応じて当該大規模買付者と交渉を行うほか、株主のみなさまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、採り得る措置を講じてまいります。
④ 上記各取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
上記②に記載した「長期ビジョン2020」の実現、運輸業における安全対策の強化と輸送サービスの品質向上およびコーポレート・ガバナンスの充実・強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものです。
また、上記③に記載した取り組みは、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために当該大規模買付者と交渉を行うこと等の措置を講じることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保、向上させるためのものであり、基本方針に沿うものです。
したがって、当社取締役会は、上記②および③の取り組みは、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(4)研究開発活動
当社グループでは、事業環境の構造的な変化に対応するべく、中長期的な経営戦略において「未来フィールド」を掲げ、当社グループとしてのありたい姿の実現を目指しております。
当第2四半期連結累計期間においては、新しいモビリティ・ライフの実現に向けて、自動運転バスの実証実験等の研究開発活動を実施いたしました。
なお、金額については、軽微なため記載しておりません。