有価証券報告書-第148期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当期の経済環境は、国内においては物価高の影響で個人消費は力強さを欠きましたが、設備投資が持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では個人消費や雇用は総じて拡大傾向を示し、景気は概ね堅調に推移しました。中国では不動産不況の出口が見えない中、内需の低迷が長引き景気は減速傾向を示しました。
物流業界では、2024年問題に伴う輸送力不足が懸念されましたが、業界はもとよりサプライチェーン全体で事前に準備を進めた結果、国内貨物の荷動きに対する影響は限定的でした。不動産業界では、賃貸用オフィスビルの竣工が続いたものの、空室率は僅かに低下し、賃料水準は緩やかな上昇傾向が続きました。
このような情勢のもと、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。
a. 経営成績の状況
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(ⅰ)営業収益
(ⅱ)営業利益
b. 財政状態の状況
c. キャッシュ・フローの状況
②セグメントごとの主要業務の取扱高等
a. 物流事業
(ⅰ)倉庫業
(イ)保管用面積
(ロ)入出庫高及び保管残高
(ハ)貨物回転率(月平均)
(ⅱ)港湾運送業
事業別取扱数量
(ⅲ)国際輸送業
取扱数量
b. 不動産事業
不動産賃貸面積
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループにおきましては、2023年度から2025年度までの中期経営計画で掲げた目標達成に向けて、物流及び不動産の各事業戦略に基づく諸施策を遂行してまいりました。
物流事業では、国内においては、福岡市で建設を進めていた新倉庫を2025年1月に竣工させたほか、食品等の定温保管需要の高まりを捉えて一部倉庫施設で定温設備を増設しました。またDX推進の取組みとして、大阪市の配送センターで進めていた自動化機器の導入工事を2025年1月に完了させたほか、倉庫業や国際輸送業において業務のデジタル化・自動化を推進しました。一方、海外においては、東南アジア・欧州を中心とした新たな拠点の拡充に向けた検討に取り組みました。
不動産事業では、埼玉県三郷市における物流施設の共同開発に参画し、2025年1月から建設工事を開始しました。また2025年2月には東京都墨田区において賃貸用不動産物件を取得するなど、収益規模の拡大を図りました。
なお、事業全般においてコスト上昇に対応する適正料金の収受に努めました。
この結果、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。
a. 経営成績
(営業収益)
物流事業では、倉庫収入は、輸送機器用部品及び地金等の取扱いが増加したことから、321億38百万円(前期比2.3%増)となりました。港湾運送収入は、一般荷捌及びコンテナ荷捌の取扱いが堅調に推移したことから、325億34百万円(前期比7.2%増)となりました。国際輸送収入は、当社において国際一貫輸送、プロジェクト輸送及び航空貨物の取扱増加に伴い増収となり、海外子会社も取扱いは減少したものの円安効果により増収となったことから、548億75百万円(前期比8.3%増)となりました。陸上運送ほか収入は、eコマース関連に係る輸送等の取扱いが増加したことから、631億61百万円(前期比2.8%増)となりました。以上の結果、物流事業の営業収益は1,827億10百万円(前期比5.1%増)となりました。
不動産事業では、前期に取得した賃貸用オフィスビルの寄与及び海外からの訪日客数増加に伴う一部の賃貸用不動産の稼働率上昇はあったものの、移転補償金の対象となった当社建物からのテナント退去に伴う賃貸料の減少のほか、不動産販売収入が減少したことから、営業収益は112億74百万円(前期比0.8%減)となりました。
以上から、セグメント間の内部営業収益5億85百万円を控除した営業収益は、1,933億98百万円(前期比4.7%増)となりました。
(営業原価、販売費及び一般管理費)
営業原価は、人件費等の増加により1,702億2百万円(前期比4.8%増)となりました。販売費及び一般管理費も同様の理由により、99億20百万円(前期比9.0%増)となりました。
(営業利益)
物流事業では、人件費等が増加したものの増収効果により140億69百万円(前期比5.4%増)となりました。不動産事業では、不動産取得税等の減少により54億13百万円(前期比1.7%増)となりました。
以上から、各セグメントに帰属しない全社費用等62億7百万円を控除した営業利益は、132億75百万円(前期比0.7%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、受取配当金等が増加したことにより174億97百万円(前期比3.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、当社建物に係る移転補償金等を特別利益に計上したことにより、200億65百万円(前期比60.6%増)となりました。
次期につきましては、物流事業において倉庫、港湾運送及び陸上運送における貨物取扱量の堅調な推移が予想される一方、人件費等のコストの増加が見込まれます。不動産事業においては移転補償金の対象となった当社建物の引き渡しに伴う賃貸料の減少が見込まれる一方、収益規模の拡大を図るため販売用不動産の売却を予定しております。
この結果、当社グループの次期の営業収益は当期を1.9%上回る1,970億円、営業利益は当期を9.6%下回る120億円、経常利益は当期を6.8%下回る163億円を予想しております。親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益の計上を見込み、当期を13.3%下回る174億円を予想しております。
なお、政策保有株式の縮減については2023年度を開始年度とする第五次中期経営計画において2028年3月までに約100億円縮減することとしておりましたが、これを2年前倒しのうえ2026年3月期に残りの約60億円を売却しこれを完了することとしております。
また、米国の高関税政策の影響については現時点では先行きが不透明であるため、今後の業績見通しには反映しておりません。
b. 財政状態
資産合計は、受取補償金に係る「その他流動資産(未収入金)」の増加等により、4,398億47百万円(前期末比0.7%増)となりました。負債合計は、社債の償還等により、1,657億1百万円(前期末比3.7%減)となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う「利益剰余金」の増加等により、2,741億45百万円(前期末比3.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 連結キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上及び減価償却による資金の留保等により、317億33百万円の増加(前期は220億34百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、賃貸用医療施設等の有形固定資産取得による支出等により、100億45百万円の減少(前期は160億19百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、配当金の支払い及び自己株式の取得等により、252億73百万円の減少(前期は50億15百万円の減少)となりました。
当期の連結キャッシュ・フローは、以上の結果に「現金及び現金同等物に係る換算差額」(5億87百万円)を加えた合計で29億96百万円の減少となり、現金及び現金同等物の当期末残高は、449億50百万円となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の源泉は、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金、社債の発行及び金融機関からの借入によっております。
営業費用等の運転資金及び設備投資資金については、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金で賄うほか、必要に応じて社債の発行及び金融機関からの借入を行っております。調達時期及び方法については、事業計画に基づく資金需要、金利動向及び起債環境等を考慮の上、決定しております。当期末における社債、借入金等を含む有利子負債の残高は816億27百万円、現金及び現金同等物の残高は449億50百万円となっております。
次期のキャッシュ・フローの見通しについては、利益の計上、減価償却費等の資金の留保及び補償金の受取りによる収入等がありますが、埼玉県三郷市における物流施設建設等の設備投資や社債の償還による支出等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当期末を下回ると予想しております。
なお、資金の流動性を確保するため、金融機関と当座勘定借越契約を締結しております。なお、当社は、㈱日本格付研究所から「AA-」の長期発行体格付を取得しております。
株主還元につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおり、当社は2023年度を初年度とする3か年の中期経営計画を定め、中長期視点での企業価値向上のために必要な事業投資を継続したうえで、剰余金の配当については1株につき年額100円をミニマムとし、各事業年度の収益力の向上を考慮しつつ、自己資本配当率(DOE:Dividend on Equity)3.5~4.0%を目安として実施する方針としております。このような方針のもと、次期の年間配当金につきましては、1株につき103円(中間・期末ともに1株につき51円50銭)とさせていただく予定です。なお、本中期経営計画におきましても、経済情勢、市場動向並びに事業投資及び利益水準を勘案しながら、自己株式の取得を機動的に実施することとしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」における「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当期の経済環境は、国内においては物価高の影響で個人消費は力強さを欠きましたが、設備投資が持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では個人消費や雇用は総じて拡大傾向を示し、景気は概ね堅調に推移しました。中国では不動産不況の出口が見えない中、内需の低迷が長引き景気は減速傾向を示しました。
物流業界では、2024年問題に伴う輸送力不足が懸念されましたが、業界はもとよりサプライチェーン全体で事前に準備を進めた結果、国内貨物の荷動きに対する影響は限定的でした。不動産業界では、賃貸用オフィスビルの竣工が続いたものの、空室率は僅かに低下し、賃料水準は緩やかな上昇傾向が続きました。
このような情勢のもと、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。
a. 経営成績の状況
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | |||
| 営業収益 | 184,661 | 193,398 | 8,737 | 4.7 |
| 営業利益 | 13,187 | 13,275 | 88 | 0.7 |
| 経常利益 | 16,880 | 17,497 | 617 | 3.7 |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 12,490 | 20,065 | 7,575 | 60.6 |
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(ⅰ)営業収益
| 内訳 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度比増減 | |
| 金額(百万円) | 比率(%) | |||
| 物流事業 | 173,868 | 182,710 | 8,841 | 5.1 |
| (倉庫収入) | (31,413) | (32,138) | (725) | (2.3) |
| (港湾運送収入) | (30,349) | (32,534) | (2,185) | (7.2) |
| (国際輸送収入) | (50,661) | (54,875) | (4,213) | (8.3) |
| (陸上運送ほか収入) | (61,444) | (63,161) | (1,717) | (2.8) |
| 不動産事業 | 11,360 | 11,274 | △85 | △0.8 |
| (不動産事業収入) | (11,360) | (11,274) | (△85) | (△0.8) |
| 計 | 185,228 | 193,984 | 8,755 | 4.7 |
| セグメント間内部営業収益 | △567 | △585 | △18 | - |
| 純営業収益 | 184,661 | 193,398 | 8,737 | 4.7 |
(ⅱ)営業利益
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | |||
| 物流事業 | 13,345 | 14,069 | 724 | 5.4 |
| 不動産事業 | 5,324 | 5,413 | 89 | 1.7 |
| 計 | 18,669 | 19,483 | 814 | 4.4 |
| 調整額 | △5,481 | △6,207 | △726 | - |
| 営業利益 | 13,187 | 13,275 | 88 | 0.7 |
b. 財政状態の状況
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 前連結会計年度末比増減 | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | |||
| 資産合計 | 436,920 | 439,847 | 2,926 | 0.7 |
| 負債合計 | 172,115 | 165,701 | △6,414 | △3.7 |
| 純資産合計 | 264,804 | 274,145 | 9,341 | 3.5 |
c. キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 22,034 | 31,733 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △16,019 | △10,045 |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | △5,015 | △25,273 |
| 現金及び現金同等物 に係る換算差額 | 432 | 587 |
| 現金及び現金同等物 の増減額(△は減少) | 1,432 | △2,996 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △6 | - |
| 現金及び現金同等物 の期末残高 | 47,947 | 44,950 |
②セグメントごとの主要業務の取扱高等
a. 物流事業
(ⅰ)倉庫業
(イ)保管用面積
| 内訳 | 前連結会計年度 (2024年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2025年3月31日現在) |
| 所有庫 | 980,156㎡ | 991,307㎡ |
| 借庫 | 337,988㎡ | 337,111㎡ |
| 計 | 1,318,145㎡ | 1,328,417㎡ |
| 貸庫 | 465,941㎡ | 482,673㎡ |
| 差引実際保管用面積 | 852,203㎡ | 845,744㎡ |
(ロ)入出庫高及び保管残高
| 区分 | 前連結会計年度 (2023年4月~2024年3月) | 当連結会計年度 (2024年4月~2025年3月) | |
| 入庫高 | 2,174千トン | 2,328千トン | |
| 出庫高 | 2,197千トン | 2,340千トン | |
| 保管残高 | 期末 | 635千トン | 624千トン |
| 期中平均 | 658千トン | 630千トン | |
(ハ)貨物回転率(月平均)
| 区分 | 前連結会計年度 (2023年4月~2024年3月) | 当連結会計年度 (2024年4月~2025年3月) |
| 数量 | 27.8% | 30.9% |
| (注) 貨物回転率 = | 出庫高(月平均) | × 100 |
| 平均保管残高 |
(ⅱ)港湾運送業
事業別取扱数量
| 区分 | 前連結会計年度 (2023年4月~2024年3月) | 当連結会計年度 (2024年4月~2025年3月) |
| 沿岸荷役 | 873千トン | 912千トン |
| 一般荷捌 | 8,552千トン | 8,691千トン |
| コンテナ荷捌 | 53,747千トン | 54,491千トン |
| 船内荷役 | 648千トン | 642千トン |
(ⅲ)国際輸送業
取扱数量
| 区分 | 前連結会計年度 (2023年4月~2024年3月) | 当連結会計年度 (2024年4月~2025年3月) |
| 国際輸送 | 12,427千トン | 12,195千トン |
b. 不動産事業
不動産賃貸面積
| 区分 | 前連結会計年度 (2024年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2025年3月31日現在) |
| 賃貸ビル等 | 293,982㎡ | 272,337㎡ |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループにおきましては、2023年度から2025年度までの中期経営計画で掲げた目標達成に向けて、物流及び不動産の各事業戦略に基づく諸施策を遂行してまいりました。
物流事業では、国内においては、福岡市で建設を進めていた新倉庫を2025年1月に竣工させたほか、食品等の定温保管需要の高まりを捉えて一部倉庫施設で定温設備を増設しました。またDX推進の取組みとして、大阪市の配送センターで進めていた自動化機器の導入工事を2025年1月に完了させたほか、倉庫業や国際輸送業において業務のデジタル化・自動化を推進しました。一方、海外においては、東南アジア・欧州を中心とした新たな拠点の拡充に向けた検討に取り組みました。
不動産事業では、埼玉県三郷市における物流施設の共同開発に参画し、2025年1月から建設工事を開始しました。また2025年2月には東京都墨田区において賃貸用不動産物件を取得するなど、収益規模の拡大を図りました。
なお、事業全般においてコスト上昇に対応する適正料金の収受に努めました。
この結果、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。
a. 経営成績
(営業収益)
物流事業では、倉庫収入は、輸送機器用部品及び地金等の取扱いが増加したことから、321億38百万円(前期比2.3%増)となりました。港湾運送収入は、一般荷捌及びコンテナ荷捌の取扱いが堅調に推移したことから、325億34百万円(前期比7.2%増)となりました。国際輸送収入は、当社において国際一貫輸送、プロジェクト輸送及び航空貨物の取扱増加に伴い増収となり、海外子会社も取扱いは減少したものの円安効果により増収となったことから、548億75百万円(前期比8.3%増)となりました。陸上運送ほか収入は、eコマース関連に係る輸送等の取扱いが増加したことから、631億61百万円(前期比2.8%増)となりました。以上の結果、物流事業の営業収益は1,827億10百万円(前期比5.1%増)となりました。
不動産事業では、前期に取得した賃貸用オフィスビルの寄与及び海外からの訪日客数増加に伴う一部の賃貸用不動産の稼働率上昇はあったものの、移転補償金の対象となった当社建物からのテナント退去に伴う賃貸料の減少のほか、不動産販売収入が減少したことから、営業収益は112億74百万円(前期比0.8%減)となりました。
以上から、セグメント間の内部営業収益5億85百万円を控除した営業収益は、1,933億98百万円(前期比4.7%増)となりました。
(営業原価、販売費及び一般管理費)
営業原価は、人件費等の増加により1,702億2百万円(前期比4.8%増)となりました。販売費及び一般管理費も同様の理由により、99億20百万円(前期比9.0%増)となりました。
(営業利益)
物流事業では、人件費等が増加したものの増収効果により140億69百万円(前期比5.4%増)となりました。不動産事業では、不動産取得税等の減少により54億13百万円(前期比1.7%増)となりました。
以上から、各セグメントに帰属しない全社費用等62億7百万円を控除した営業利益は、132億75百万円(前期比0.7%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、受取配当金等が増加したことにより174億97百万円(前期比3.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、当社建物に係る移転補償金等を特別利益に計上したことにより、200億65百万円(前期比60.6%増)となりました。
次期につきましては、物流事業において倉庫、港湾運送及び陸上運送における貨物取扱量の堅調な推移が予想される一方、人件費等のコストの増加が見込まれます。不動産事業においては移転補償金の対象となった当社建物の引き渡しに伴う賃貸料の減少が見込まれる一方、収益規模の拡大を図るため販売用不動産の売却を予定しております。
この結果、当社グループの次期の営業収益は当期を1.9%上回る1,970億円、営業利益は当期を9.6%下回る120億円、経常利益は当期を6.8%下回る163億円を予想しております。親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益の計上を見込み、当期を13.3%下回る174億円を予想しております。
なお、政策保有株式の縮減については2023年度を開始年度とする第五次中期経営計画において2028年3月までに約100億円縮減することとしておりましたが、これを2年前倒しのうえ2026年3月期に残りの約60億円を売却しこれを完了することとしております。
また、米国の高関税政策の影響については現時点では先行きが不透明であるため、今後の業績見通しには反映しておりません。
b. 財政状態
資産合計は、受取補償金に係る「その他流動資産(未収入金)」の増加等により、4,398億47百万円(前期末比0.7%増)となりました。負債合計は、社債の償還等により、1,657億1百万円(前期末比3.7%減)となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う「利益剰余金」の増加等により、2,741億45百万円(前期末比3.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 連結キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上及び減価償却による資金の留保等により、317億33百万円の増加(前期は220億34百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、賃貸用医療施設等の有形固定資産取得による支出等により、100億45百万円の減少(前期は160億19百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、配当金の支払い及び自己株式の取得等により、252億73百万円の減少(前期は50億15百万円の減少)となりました。
当期の連結キャッシュ・フローは、以上の結果に「現金及び現金同等物に係る換算差額」(5億87百万円)を加えた合計で29億96百万円の減少となり、現金及び現金同等物の当期末残高は、449億50百万円となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の源泉は、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金、社債の発行及び金融機関からの借入によっております。
営業費用等の運転資金及び設備投資資金については、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金で賄うほか、必要に応じて社債の発行及び金融機関からの借入を行っております。調達時期及び方法については、事業計画に基づく資金需要、金利動向及び起債環境等を考慮の上、決定しております。当期末における社債、借入金等を含む有利子負債の残高は816億27百万円、現金及び現金同等物の残高は449億50百万円となっております。
次期のキャッシュ・フローの見通しについては、利益の計上、減価償却費等の資金の留保及び補償金の受取りによる収入等がありますが、埼玉県三郷市における物流施設建設等の設備投資や社債の償還による支出等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当期末を下回ると予想しております。
なお、資金の流動性を確保するため、金融機関と当座勘定借越契約を締結しております。なお、当社は、㈱日本格付研究所から「AA-」の長期発行体格付を取得しております。
株主還元につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおり、当社は2023年度を初年度とする3か年の中期経営計画を定め、中長期視点での企業価値向上のために必要な事業投資を継続したうえで、剰余金の配当については1株につき年額100円をミニマムとし、各事業年度の収益力の向上を考慮しつつ、自己資本配当率(DOE:Dividend on Equity)3.5~4.0%を目安として実施する方針としております。このような方針のもと、次期の年間配当金につきましては、1株につき103円(中間・期末ともに1株につき51円50銭)とさせていただく予定です。なお、本中期経営計画におきましても、経済情勢、市場動向並びに事業投資及び利益水準を勘案しながら、自己株式の取得を機動的に実施することとしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」における「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。