有価証券報告書-第90期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢の改善など緩やかな回復基調で推移しましたが、海外経済の不確実性の高まりから株式・為替市況が不安定となり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
当社グループの主力事業分野である広告業界では、引き続きインターネット広告費が大幅に伸長し、2018年の広告費は全体では前年を上回りましたが、放送メディアの広告費は前年に届きませんでした。
このような情勢の中、当社グループは収入を確保すべく積極的な営業活動を展開した結果、その他事業は減収となりましたが、主力事業である放送事業はテレビ・ラジオともに増収、システム関連事業と不動産事業でも増収となり、全体の売上高は266億94百万円と前年度に比べ、1億35百万円(0.5%)の増収となりました。一方、営業費用については、効率的な運用に努めましたが、前年度にあったシステム関連子会社の退職金制度変更に伴う引当金の取崩しがなかったこともあり大幅に増加しました。
この結果、経常利益は19億79百万円と前年度に比べ3億76百万円(16.0%)の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益も12億46百万円と前年度に比べ、2億92百万円(19.0%)の減益となりました。
事業別の経過及びその成果は、次のとおりであります。
(放送事業)
当連結会計年度における放送事業の収入は175億71百万円と前年度に比べ0.7%の増収となり、営業利益は14億91百万円と前年度に比べ13.7%の減益となりました。
(テレビ事業)タイム収入は、前年度の大型単発イベントが実施出来なかったことや、レギュラータイムの落ち込みが響き、前年度に比べ0.1%の減収となりました。スポット収入は、第1四半期は低調に推移したものの、第2四半期以降は概ね活況が続き、前年度に比べ0.3%の増収となりました。業種別では、輸送機器、通信・放送、化粧品・トイレタリー等が落ち込んだものの、食品、薬品、新聞・雑誌等が好調に推移しました。この結果、テレビ事業全体では前年度に比べ0.5%の増収となりました。
番組編成面では、月曜から金曜の午前帯に生放送の情報番組「今日感モーニング」をスタートさせました。視聴者が求める旬の場所からの中継や独自目線のホークス情報に加え、事件・事故、災害発生時にただちに第一報を伝え、「今日感テレビ」とともにエリアの信頼に応える編成を行いました。また「今日感ニュース」は地域に寄り添った報道で、年度を通して民放で最も高い視聴率を獲得しました。一方、「新 窓を開けて九州」で放送された「『復活』を合言葉に~甘木絞りに祈りを込めて~」は同番組の年間作品コンクールで優秀賞、九州放送映像祭でもグランプリを受賞するなど高い評価を得ました。ゴールデンタイムには九州の魅力やそこに暮らす人々の魅力を発掘し再発見する番組「ぞっこん九州」をスタート。深夜には福岡よしもとの兄弟芸人サカイストがMCを務めるバラエティ「よしもと天神1丁目」を新たに編成しました。スポーツの分野では、福岡ソフトバンクホークスなど地元プロスポーツの試合中継や試合結果を日々の番組で伝え、広島とソフトバンクによる日本シリーズ第6戦は40.7%の高視聴率を獲得しました。この他、女子プロゴルフトーナメント「ほけんの窓口レディース」や「別府大分毎日マラソン」「クロスカントリー日本選手権」を全国に向けて発信しました。
(ラジオ事業)タイム収入は、ラジオショッピングの落ち込みをネット番組の拡大や特番セールス、新規レギュラー番組、競馬中継の開始等で上積みを図り、前年度に比べ3.3%の増収になりました。スポット収入は、新規スポンサーの獲得に努めましたが、法律事務所系の出稿の落ち込み等のため、前年度から1.9%の減収になりました。また、制作費収入は「旅博」、「アラカンフェスタ」、「飲酒運転撲滅キャンペーン」等、行政のコンペに積極参加するなど、新しいイベントを取り込み、前年度から3.6%の増収となりました。その結果、ラジオ事業全体では前年度に比べ2.5%の増収になりました。番組面では、「もっと!!大人の知的エンターテインメント」と題し、2017年秋の改編から進めている編成方針をさらに強化し、継続して新たなリスナーの獲得に努めました。また「もっと!!ホークス」という方針のもと、福岡ソフトバンクホークスの2軍戦の生中継をタマスタ筑後から福岡のラジオ局としては初めて実施し、高い評価を得ることできました。
(システム関連事業)
システム関連事業の収入は、官公庁分野、医療分野の新規ユーザーの獲得と元号改正、消費税率改定ニーズを背景に54億90百万円と前年度に比べ5.2%の増収となりました。一方、利益面では、民需も含め大型のSIサービス物件の受注が好調であったことと、効率的な人員配置により、営業利益は1億59百万円を確保しました。しかし、前年度の退職金制度変更による引当金の取崩しがなく減益となりました。
(不動産事業)
不動産事業の収入は、RKB放送会館のテナント収入や駐車場収入が前年度を上回り、10億52百万円と前年度に比べ0.3%の増収となりました。また営業利益は11億22百万円と前年度に比べ3.7%の増益となりました。
(その他事業)
その他事業部門の収入は、催し物等、グループ各社で積極的な展開を図りましたが、25億80百万円と前年度に比べ9.3%の減収となり、営業利益は1億12百万円の損失となりました。
催事事業では「アートアクアリウム展2018~博多・金魚の祭り」「福岡音楽祭 音恵2018」「舞台レインマン」「No.9~不滅の旋律~」等多彩な事業を展開し好評を博しました。また、2017年に創立65周年記念事業のフィナーレとして開催した「シーサイドももち花火ファンタジアFUKUOKA」も好評につき2回目の継続実施となりました。
他にも福岡市との「The Creators 2018」、北九州市との「TGC KITAKYUSHU 2018」等、行政と連携したイベントにも取組み、中でも今回11回目を迎えた「FACo(福岡アジアコレクション)」は東京で人気のイベント“超十代”とのコラボレーション等新しい試みを行い約7,600人の入場者を集め、好評を博しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により16億73百万円増加し、有形固定資産の取得等により投資活動で6億76百万円、リース債務の返済等により財務活動で6億85百万円減少したこと等により、当連結会計年度末には、前連結会計年度末に比べ3億11万円(4.0%)増加し、81億84百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ4億97百万円減少し、16億73百万円(前連結会計年度は21億70百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額が8億79百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ91百万円増加し、6億76百万円(前連結会計年度は5億85百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得が2億63百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2億5百万円増加し、6億85百万円(前連結会計年度は4億79百万円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済が2億5百万円増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 放送事業 | 17,571 | 0.7 |
| システム関連事業 | 5,490 | 5.2 |
| 不動産事業 | 1,052 | 0.3 |
| その他事業 | 2,580 | △9.3 |
| 合計 | 26,694 | 0.5 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱電通 | 3,800 | 14.3 | 3,648 | 13.7 |
| ㈱博報堂DYメディアパートナーズ | 2,857 | 10.8 | 2,781 | 10.4 |
3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の数値ならびに当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行います。
当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に貸倒引当金、投資の減損、繰延税金資産・負債および退職給付費用に関する見積りおよび判断が連結財務諸表の作成に重要な影響を及ぼすと考えております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当社グループは、放送を核とした総合メディア企業として、主たる事業である放送事業のコンテンツ制作力を高め、放送による地域貢献を推し進め、また、グループ各社の連携を深めグループ全体の企業価値を向上させつつ新たな経営視点でビジネス領域を広げ、戦略的でかつ安定的な経営を実現する強靱かつ持続可能な企業体を目指しています。
売上高は、266億94百万円と前年度に比べ1億35百万円(0.5%)の増収となりました。一方、営業費用は、効率的な運用に努めましたが、前年度にあったシステム関連子会社の退職金制度変更に伴う引当金の取崩しがなかったこともあり大幅に増加しました。
この結果、営業利益は、18億30百万円と前年度に比べ3億73百万円(16.9%)の減益となりました。また、経常利益は、19億79百万円と前年度に比べ3億76百万円(16.0%)の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益も、12億46百万円と前年度に比べ2億92百万円(19.0%)の減益となりました。
なお、セグメントごとの経営成績等については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億32百万円増加し、468億57百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2億11百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の総負債は、前連結会計年度末に比べ6億4百万円減少し、127億38百万円となりました。これは主に、リース債務(流動)が2億79百万円、年金の拠出金等により退職給付に係る負債が2億73百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ8億36百万円増加し、341億18百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を12億46百万円計上したことによるものであります。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により16億73百万円増加し、有形固定資産の取得等により投資活動で6億76百万円、リース債務の返済等により財務活動で6億85百万円減少したこと等により、当連結会計年度末には、前連結会計年度末に比べ3億11万円(4.0%)増加し、81億84百万円となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ4億97百万円減少し、16億73百万円(前連結会計年度は21億70百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額が8億79百万円増加したことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ91百万円増加し、6億76百万円(前連結会計年度は5億85百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得が2億63百万円増加したことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2億5百万円増加し、6億85百万円(前連結会計年度は4億79百万円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済が2億5百万円増加したことによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、放送設備等の取得は継続的に予定されていますが、運転資金については内部資金で賄える状態であります。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、流動資産が上回っております。また、資金運用についてはリスクの軽微な短期の定期預金及び債券等に限定しており流動性を高めております。