四半期報告書-第54期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/12 9:05
【資料】
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【項目】
31項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の分析については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が継続しているものの、米中貿易摩擦の長期化や新興国経済の減速など海外経済の動向が懸念され、先行き不透明な状況が続いております。
不動産関連サービス業界におきましては、オフィスや商業ビルの空室率は主要都市部を中心に改善され、複合ビルの建て替えプロジェクトも増加しており、当社にとって将来的に市場の拡大が覗えます。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、新規管理案件の受託では、競合他社との差別化も意識し、付加価値の高い管理案件を重点的に開拓しております。既存管理案件では、建物の資産価値を維持・向上させる観点から、契約先に対し従前から提供している管理サービスを昨今の技術革新も視野に入れた内容へと進化・改良する提案を行い、業務クオリティの向上と業務範囲の拡張に努めております。
また、当社のノウハウを生かした海外への事業展開をはじめ、PFI事業、省エネルギー事業、環境事業など、積極的な事業展開を図っております。
① 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の売上高は、料金改定を含む固定契約の増加に加え、臨時業務が増加したことにより、715億94百万円(前年同四半期比1.4%増)となりました。
利益面におきましても、継続的にコストを見直すなど、原価管理を徹底したことにより、営業利益は50億71百万円(前年同四半期比15.8%増)、経常利益は53億3百万円(前年同四半期比7.9%増)となりましたが、税金費用が増加したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は33億61百万円(前年同四半期比2.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。また、第1四半期連結会計期間より、従来「建物管理運営事業」に含めていました「住宅管理運営事業」を新たに区分し、報告セグメントとしております。
(建物管理運営事業)
主たる業務であるビル管理業務及び保安警備の建物管理運営事業につきましては、料金改定を含む固定契約の増加に加え、臨時業務が増加したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は498億75百万円(前年同四半期比2.1%増)となりました。
利益面におきましても、仕様内容の変更提案や作業効率の見直しに努めたことにより、セグメント利益は61億36百万円(前年同四半期比12.3%増)となりました。

(住宅管理運営事業)
マンション及び公営住宅の管理を主体とする住宅管理運営事業につきましては、新規案件の受託は順調に推移したものの、工事関連業務が減少したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は112億88百万円(前年同四半期比8.3%減)となりました。
利益面におきましては、原価率の高い工事関連業務の見直しやコスト管理の徹底を図り、セグメント利益は10億93百万円(前年同四半期比5.6%増)となりました。
(環境施設管理事業)
上下水道処理施設等の生活環境全般にかかる公共施設管理を主体とする環境施設管理事業につきましては、新規管理案件の受託や契約更改は堅調であったものの、工事関連業務が減少したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は72億60百万円(前年同四半期比1.5%減)となりました。同事業の主要取引先である地方自治体の財政は依然として緊縮傾向にあり、民間ノウハウの活用余地が大きく、潜在的に大きな市場と捉えております。
利益面におきましても、仕入価格の見直しに加え、適正な人員配置を中心にコスト削減に努めてまいりましたが、セグメント利益は9億13百万円(前年同四半期比1.7%減)となりました。
(不動産ファンドマネジメント事業)
不動産ファンドの組成・資産運用を行うアセットマネジメント及び匿名組合への出資を主体とする不動産ファンドマネジメント事業につきましては、新規ファンドの立ち上げによる取得報酬や大型の運用資産の売却に伴う収益が発生したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は11億93百万円(前年同四半期比216.3%増)となりました。
利益面におきましても、大型の運用資産の売却益に加え、経費の節減や業務の効率化に努めてまいりました結果、セグメント利益は2億39百万円(前年同四半期比91.4%増)と大幅に増加しました。
(その他の事業)
イベントの企画・運営、印刷、デザインを主体としたその他の事業は、収益性の高い業務を受託できたことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は19億75百万円(前年同四半期比15.9%増)、セグメント利益は3億97百万円(前年同四半期比42.7%増)となりました。
② 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産は、売上債権の回収による売掛金などの減少があったものの、不動産ファンドマネジメント事業における販売用不動産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2億37百万円(0.3%増)増加して688億25百万円となりました。
負債は、買掛金や未払法人税等の支払いなどにより、前連結会計年度末に比べ7億76百万円(3.3%減)減少して226億7百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の増加などにより、前連結会計年度末に比べ10億14百万円(2.2%増)増加して462億17百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.78ポイント増加し65.20%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。