四半期報告書-第56期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/12 9:31
【資料】
PDFをみる
【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により景気は急速に悪化し、国内外における経済活動の長期的な停滞が懸念され、先行きは極めて不透明な状況が続いております。
不動産関連サービス業界におきましては、オフィスや商業ビルの空室率は、主要都市部を中心に低い状況で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワーク導入や郊外のサテライトオフィス設置などにより、都市集中型から分散型へ変わりつつあり、一部の地域を除き空室率は上昇に転じております。また、契約先のコスト削減意識が高まる懸念もあり、今後は厳しい経営環境が継続すると予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、顧客ニーズに応えた良質なサービスを継続的に提供するため、先進的な技術と対応力で「最適な建物管理」を追求し続け、建物の資産価値の向上に努めております。
また、主力のビル管理業務の一層の強化・向上を図るとともに、PFI事業や公共施設マネジメント事業などの周辺業務にも積極的な展開を図っております。
当社グループにおける新型コロナウイルス感染症の対応につきましては、お客様を始めとする関係者の皆様と社員の安全・安心を第一に考え、全社員に対するマスクの着用や手洗い・アルコール消毒を徹底するとともに、Web会議システムの活用や在宅勤務・時差出勤の奨励など、社内外への感染防止の取り組みを継続しております。
① 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産は、売上債権の回収による売掛金の減少や販売用不動産の売却に伴う減少等により、前連結会計年度末に比べ11億48百万円(1.5%減)減少して758億75百万円となりました。
負債は、買掛金の支払い等により、前連結会計年度末に比べ20億58百万円(8.6%減)減少して219億35百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ9億9百万円(1.7%増)増加して539億39百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.25ポイント増加し69.48%となりました。
② 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間の売上高は、工事関連業務や臨時業務の受注が伸び悩んだことにより、494億59百万円(前年同四半期比5.7%減)となりました。
利益面におきましても、仕入形態の見直しや時間管理の徹底を図ったものの、売上が伸び悩んだことや組織体制強化に伴う人件費等の増加により、営業利益は29億80百万円(前年同四半期比11.3%減)、経常利益は29億94百万円(前年同四半期比13.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19億80百万円(前年同四半期比8.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
(建物管理運営事業)
主たる業務であるビル管理業務及び保安警備の建物管理運営事業につきましては、工事関連業務の受注が伸び悩んだことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は345億3百万円(前年同四半期比6.3%減)となりました。
利益面におきましても、コスト削減に努めてまいりましたが、売上が伸び悩んだことや体制強化に伴う人件費等の増加により、セグメント利益は42億93百万円(前年同四半期比5.1%減)となりました。
(住宅管理運営事業)
マンション及び公営住宅の管理を主体とする住宅管理運営事業につきましては、工事関連業務の受注が中止や延期となったことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は77億91百万円(前年同四半期比9.3%減)となりました。
利益面におきましても、コスト削減に努めてまいりましたが、体制強化に伴う人件費等の増加により、セグメント利益は6億73百万円(前年同四半期比11.0%減)となりました。
(環境施設管理事業)
上下水道処理施設等の生活環境全般にかかる公共施設管理を主体とする環境施設管理事業につきましては、契約更改が堅調に推移したことに加え、工事関連業務等の受注が増加したことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は54億95百万円(前年同四半期比5.7%増)となりました。
利益面におきましても、料金改定による原価率の改善に加え、適正な人員配置を中心にコスト削減に努めてまいりました結果、セグメント利益は7億31百万円(前年同四半期比11.3%増)となりました。
(不動産ファンドマネジメント事業)
不動産ファンドの組成・資産運用を行うアセットマネジメント及び匿名組合への出資を主体とする不動産ファンドマネジメント事業につきましては、運用資産の売却等により、当第2四半期連結累計期間の売上高は11億99百万円(前年同四半期比55.2%増)となりました。
利益面におきましては、運用資産の売却に伴う利益の増加はあったものの、ホテル関係のマスターリース契約による賃料収入が減少したことにより、セグメント利益は37百万円(前年同四半期比61.2%減)となりました。
(その他の事業)
イベントの企画・運営、印刷、デザインを主体としたその他の事業は、新型コロナウイルス感染症の影響でイベント業務の多くが中止となったことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は6億57百万円(前年同四半期比49.3%減)、セグメント利益は54百万円(前年同四半期比62.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は284億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億34百万円増加いたしました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は15億30百万円であり、前年同四半期に比べ13億77百万円収入が増加いたしました。
その主なものは、売上債権の増減額の減少(前年同四半期比18億30百万円資金増)、たな卸資産の増減額の減少(前年同四半期比7億8百万円資金増)、仕入債務の増減額の減少(前年同四半期比20億83百万円資金減)等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果支出した資金は1億36百万円であり、前年同四半期に比べ4億25百万円支出が減少いたしました。
その主なものは、投資有価証券の売却による収入の増加(前年同四半期比3億18百万円資金増)等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果支出した資金は12億70百万円であり、前年同四半期に比べ40億29百万円支出が増加いたしました。
その主なものは、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入の減少(前年同四半期比39億96百万円資金減)等であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。