四半期報告書-第56期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/09 9:34
【資料】
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により景気は低迷し、国内外における経済活動の長期的な停滞により、先行きは極めて不透明な状況が続いております。
不動産関連サービス業界におきましては、新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワーク導入や郊外のサテライトオフィス設置などにより、都市集中型から分散型へ変わりつつあり、オフィスや商業ビルの空室率は、一部の地域を除き上昇に転じております。また、契約先のコスト削減意識が高まる懸念もあり、今後は厳しい経営環境が継続すると予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、顧客ニーズに応えた良質なサービスを継続的に提供するため、先進的な技術と対応力で「最適な建物管理」を追求し続け、建物の資産価値の向上に努めております。
また、主力のビル管理業務の一層の強化・向上を図るとともに、PFI事業や公共施設マネジメント事業などの周辺業務にも積極的な展開を図っております。
① 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産は、売上債権の回収による売掛金の減少や販売用不動産の売却に伴う減少はありましたが、外注費の前払いによる流動資産のその他の増加等により、前連結会計年度末に比べ2億36百万円(0.3%増)増加して772億60百万円となりました。
負債は、買掛金の支払いや賞与引当金の取崩しにより、前連結会計年度末に比べ17億40百万円(7.3%減)減少して222億53百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ19億76百万円(3.7%増)増加して550億6百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.34ポイント増加し69.57%となりました。
② 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の売上高は、工事関連業務や臨時業務の受注が伸び悩んだことにより、750億90百万円(前年同四半期比4.9%減)となりました。
利益面におきましても、仕入形態の見直しや時間管理の徹底を図ったものの、売上が伸び悩んだことや組織体制強化に伴う人件費等の増加により、営業利益は51億40百万円(前年同四半期比0.3%減)、経常利益は54億8百万円(前年同四半期比0.4%減)とわずかに前年同四半期を下回りましたが、投資有価証券売却益を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は35億53百万円(前年同四半期比3.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
(建物管理運営事業)
主たる業務であるビル管理業務及び保安警備の建物管理運営事業につきましては、工事関連業務の受注が伸び悩んだことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は525億43百万円(前年同四半期比5.9%減)となりました。
利益面におきましても、コストの削減に努めてまいりましたが、売上が伸び悩んだことや体制強化に伴う人件費等の増加により、セグメント利益は68億7百万円(前年同四半期比2.5%減)となりました。
(住宅管理運営事業)
マンション及び公営住宅の管理を主体とする住宅管理運営事業につきましては、工事関連業務の中止や延期による受注の減少により、当第3四半期連結累計期間の売上高は120億61百万円(前年同四半期比3.1%減)となりました。
利益面におきましては、収益性の高い業務の受託や原価の抑制に努めたことにより、セグメント利益は11億29百万円(前年同四半期比6.2%増)となりました。
(環境施設管理事業)
上下水道処理施設等の生活環境全般にかかる公共施設管理を主体とする環境施設管理事業につきましては、契約更改が堅調に推移したことに加え、工事関連業務等の受注が増加したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は81億99百万円(前年同四半期比4.4%増)となりました。
利益面におきましても、料金改定による原価率の改善に加え、適正な人員配置を中心にコスト削減に努めてまいりました結果、セグメント利益は11億3百万円(前年同四半期比9.5%増)となりました。
(不動産ファンドマネジメント事業)
不動産ファンドの組成・資産運用を行うアセットマネジメント及び匿名組合への出資を主体とする不動産ファンドマネジメント事業につきましては、運用資産の売却等により、当第3四半期連結累計期間の売上高は14億38百万円(前年同四半期比24.0%増)となりました。
利益面におきましては、運用資産の売却に伴う利益の増加はあったものの、ホテル関係のマスターリース契約による賃料収入が減少したことにより、セグメント利益は64百万円(前年同四半期比38.6%減)となりました。
(その他の事業)
イベントの企画・運営、印刷、デザインを主体としたその他の事業は、新型コロナウイルス感染症の影響でイベント業務の多くが中止となったことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は11億29百万円(前年同四半期比43.1%減)となりましたが、収益性の高い業務を受託できたことにより、セグメント利益は2億36百万円(前年同四半期比3.1%増)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。