有価証券報告書-第52期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/22 11:23
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念されるなか、企業収益は改善し、雇用・所得環境にも改善が見られるなど、緩やかな回復が続きました。
当社グループが属する情報サービス産業におきましては、国内景況感の改善にともない、企業のIT投資は引き続き堅調に推移いたしました。AI、IoT、ビッグデータ、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)等の技術を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通じて価値を創造し、競争上の優位性を確立する「デジタルトランスフォーメーション」に関するIT投資が徐々に存在感を増してきており、今後も拡大が続いていくものと予想されております。
このような環境のもと、当社グループは、安定した収益基盤の確立に向け、積極的な受注活動を推進し、事業拡大に注力するとともに、システム開発作業の効率化や外注費の抑制など収益構造の改善に取り組みました。
具体的には、システム共通基盤「intra-mart(イントラマート)」を利用した民間企業向けシステム開発が大きく伸長するとともに、国内のホテル開業ラッシュにともないホテルシステム事業が堅調に推移いたしました。システムの可視化ソリューション「REVERSE PLANET(リバースプラネット)」や金融業向け個人信用情報接続ソリューション「Ccms(シーシーエムエス)」等の自社製品につきましては、機能強化を進めるとともに販売拡大に努め、「Ccms」につきましては大手カード会社への導入が完了いたしました。その他、中小・中堅製造業向け生産管理システムや流通業向け販売管理システムの導入、その他基幹業務システムの開発案件やマイグレーション案件の受託など、受注状況は好調に推移いたしました。
大手SIerからの受託開発事業につきましては、受注額全体としては減少傾向にありますが、従来の派遣型業務から専門テクノロジーに特化した請負開発を行うビジネスパートナー型業務への転換を進め、採算性の向上に努めました。
新たな分野として取り組んでいるAIにつきましては、「IBM Watson Explorer」を利用した業務イノベーション支援サービスに取り組み、既存顧客へのサービスの提供や、自社製品への組み込みによる新たなサービスの検討を進めました。
また、かねてより『健康経営の推進』として取り組んでいる「時間外労働の縮減」「有給休暇の取得促進」につきましては大きな成果が出ており、当連結会計年度におきましては、政府が推進する『働き方改革』の実現に向け、勤務形態の多様化やさらなる生産性向上に向けた業務効率化への取り組みを推進しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は187億92百万円(前期は売上高185億99百万円)となりました。利益面につきましては、当社が受注したシステム構築プロジェクトの納期遅延に起因する損失発生が大きく影響し、営業利益は81百万円(前期は営業利益1億16百万円)、経常利益は1億85百万円(前期は経常利益2億85百万円)となりました。また、当社が保有する無形固定資産(ソフトウエア)の一部について、評価をより厳格に行い減損処理を行ったことによる特別損失1億95百万円の計上、及び当連結会計年度の業績等を踏まえて繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、繰延税金資産を取り崩したことによる法人税等調整額10億56百万円の計上などの影響により、親会社株主に帰属する当期純損失は11億12百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益2億73百万円)となりました。
当連結会計年度の品分類別の概況は次のとおりであります。
<システム開発>業務アプリケーション開発は生保・金融業・流通業向け開発売上が前期に比べ増加しました。
その結果、システム開発売上高は、80億48百万円(前期はシステム開発売上高79億59百万円)となりました。
<サービス>パッケージ導入サービスは前年に比べ減少しましたが、生保・流通業向け運用支援サービスの売上が前期に比べ増加しました。
その結果、サービス売上高は、83億90百万円(前期はサービス売上高82億85百万円)となりました。
<システム機器等販売>パソコン等の販売は前期に比べ減少しましたが、サーバの販売が前年に比べ増加しました。
その結果、システム機器等販売売上高は、23億54百万円(前期はシステム機器等販売売上高23億54百万円)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は149億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億97百万円減少いたしました。流動資産は124億78百万円となり、5億28百万円減少いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(2億15百万円)、現金及び預金の減少(5億32百万円)、繰延税金資産の減少(2億47百万円)等であります。固定資産は24億29百万円となり、8億69百万円減少いたしました。主な要因は、繰延税金資産の減少(8億47百万円)等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は63億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ81百万円減少いたしました。流動負債は29億72百万円となり、1億5百万円減少いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加(1億54百万円)、賞与引当金の減少(64百万円)、1年内返済予定の長期借入金の減少(58百万円)、未払法人税等の減少(46百万円)、受注損失引当金の減少(34百万円)等であります。固定負債は33億67百万円となり、23百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金負債の増加(80百万円)、長期借入金の減少(66百万円)等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は85億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億16百万円減少いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加(90百万円)、利益剰余金の減少(12億61百万円)、自己株式の増加(92百万円)、為替換算調整勘定の減少(31百万円)等であります。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.6%から57.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5億32百万円減少し、66億64百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億48百万円(前連結会計年度は8億71百万円の収入)となりました。主な要因は、減価償却費の計上(2億66百万円)、減損損失の計上(1億95百万円)等による収入に対して、売上債権の増加(1億75百万円)等の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億35百万円(前連結会計年度は8億83百万円の収入)となりました。主な要因は、無形固定資産の取得(3億14百万円)等の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4億49百万円(前連結会計年度は14億67百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払(1億49百万円)、長期借入金の返済(1億25百万円)、自己株式の取得(1億円)、リース債務の返済(82百万円)等の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類生産高(千円)前期比(%)
システム開発7,948,340△1.0
サービスサービス7,599,4760.9
ハード保守766,2221.2
小計8,365,6990.9
合計16,314,040△0.0

(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類受注高
(千円)
前期比
(%)
受注残高
(千円)
前期比
(%)
システム開発8,847,27225.22,306,44053.0
サービスサービス7,616,5781.9814,780△0.9
ハード保守767,2191.56,20319.1
小計8,383,7971.8820,983△0.8
システム機器等販売2,198,6703.8449,029△25.7
合計19,429,74011.63,576,45421.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類販売高(千円)前期比(%)
システム開発8,048,1831.1
サービスサービス7,623,9141.3
ハード保守766,2221.2
小計8,390,1371.3
システム機器等販売2,354,244△0.0
合計18,792,5661.0

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本電気株式会社3,496,03918.83,551,89118.9

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積り及び判断につきましては、過去の実績及び状況等から合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比1億92百万円増収の187億92百万円、営業損益は前期比34百万円減益の81百万円となり、「増収減益」となりました。
この営業利益につきまして、前期からの変動要因を分析いたしますと、増収による利益増が44百万円、売上総利益率改善による利益増が1億58百万円、不採算プロジェクトにかかる損失の増加による利益減が1億36百万円、販売費及び一般管理費の増加による利益減が1億円であります。
当社グループは、プライムビジネス及びストックビジネスの重点事業に注力し、より利益の出る体質作りに取り組んでまいりましたが、その結果が利益率の改善という形で表れているものと認識しております。一方、当社が受注したシステム構築プロジェクトの納期遅延に起因する損失発生が大きく利益を押し下げる結果となりました。この反省を踏まえ、今後につきましては、プロジェクト統制のさらなる強化に向けてPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の権限と体制を刷新し、品質向上とプロジェクト損失の抑制を図ってまいります。また、販売費及び一般管理費の増加につきましては、研究開発費の増加(37百万円)、退職給付費用の増加(27百万円)などが主な要因となっております。
(売上高営業利益率)
当社グループは目標とする経営指標として「売上高営業利益率」を用いております。中長期的な目標として「5%」を設定しておりますが、当連結会計年度における当社グループの売上高営業利益率は0.4%となりました。今後につきましては、目標到達に向けて、プロジェクト損失の抑制、売上の増大、及び収益性の改善に向けた施策を実施してまいります。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純損失)
営業外収益は前期比74百万円減少の1億7百万円となりました。前期に計上した有価証券償還益(69百万円)の減少、保険配当金(18百万円)の増加が主な要因となっております。また、営業外費用は前期比10百万円減少の3百万円となりました。前期に計上した支払利息(6百万円)の減少が主な要因となっております。この結果、経常利益は前期比99百万円減少の1億85百万円となりました。
特別利益は前期比3百万円増加の34百万円となりました。前期に計上した投資有価証券売却益(30百万円)の減少、及び連結子会社であった恩喜愛思(上海)計算機系統有限公司の清算結了にともなう関係会社清算益(34百万円)の計上が主な要因となっております。特別損失は前期比1億61百万円増加の2億27百万円となりました。前期に計上した損害賠償金(56百万円)の減少、当社が保有する無形固定資産(ソフトウエア)の一部について評価をより厳格に行い減損処理を行ったことによる減損損失(1億95百万円)の計上、及び訴訟関連損失(32百万円)の計上が主な要因となっております。ソフトウェア資産については今後も事業環境の変化に応じた厳格な評価を実施してまいります。
また、当連結会計年度の業績等を踏まえて繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、繰延税金資産を取り崩したことによる法人税等調整額10億56百万円の計上などにより、法人税等は前期比11億28百万円増加の11億5百万円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損益は前期比13億86百万円減少し、親会社株主に帰属する当期純損失は11億12百万円となりました。今後も当社グループは引き続き財務体質の改善に努めてまいります。
(資金の財源及び資金の流動性)
当社グループの主要な資金需要は、ソフトウエア開発及びサービス提供のための労務費、外注費、経費、販売用ハードウエア等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、並びに市場販売目的ソフトウエアの改良・強化にかかる投資等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本方針としております。今後もたな卸資産の削減、受注の増大及び売掛金の早期回収等により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を図ってまいります。
当連結会計年度におきましては、主力ソリューションの改良・強化等の投資を継続的に実施したほか、自己株式の取得や長期借入金の返済を実施したこと等により、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は66億64百万円と、前期末比5億32百万円減少いたしました。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
第48期
平成26年3月期
第49期
平成27年3月期
第50期
平成28年3月期
第51期
平成29年3月期
第52期
平成30年3月期
自己資本比率(%)47.961.160.160.657.5
時価ベースの自己資本比率(%)25.936.230.834.147.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)53.90.41.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)0.9100.7113.0

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

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