有価証券報告書-第55期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/22 16:15
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済活動が大幅に制約を受け、サービス業を中心に厳しい状況となりました。新型コロナウイルス感染拡大の波は断続的に発生しており、依然として先行きが不透明な状況が続いております。当社グループでは引き続き、社員及びその家族の安全安心を確保すべく、新型コロナウイルスへの感染防止に努めてまいります。
当社グループが属する情報サービス産業におきましては、AI、IoT、ビッグデータ、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)等の技術を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通じて価値を創造し、競争上の優位性を確立する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」や、経済産業省が警鐘を鳴らしている「2025年の崖」問題(老朽化・肥大化・複雑化及びブラックボックス化した既存システムがDX推進の足かせとなり、ひいては国際競争への遅れや経済停滞に繋がる)などへの関心が高まっております。また、このたびの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い社会のあり方が大きく変化し、ITを活用したテレワーク化やコミュニケーションツールの普及が急速に進みました。その一方で、新型コロナウイルスの感染動向など先行きへの警戒感から、企業のIT投資に対する慎重さが見受けられました。
このような環境のもと、当社グループは、前期に引き続き「主力ソリューションの商品力強化」及び「営業力の強化」を両輪とした「トップライン(売上)の拡大」を基本方針とし、安定した収益基盤の確立に向け、積極的な投資及び積極的な受注活動を推進いたしました。
自社開発の情報システム可視化ソリューション「REVERSE PLANET(リバースプラネット)」につきましては、企業のDX推進に寄与する商品として、既存顧客の深耕やアライアンス先との協業を進めるなど受注活動を強化しております。当期におきましては、大手金融機関の勘定系システムのプログラム可視化ツールとして正式導入されるなど、売上は堅調に推移いたしました。
同じく企業のDX推進に寄与するサービスとして展開しているマイグレーションサービスにつきましては、「AAA(トリプルエー)」、「AIRS(エアーズ)」といった自社開発ツールを活用し、情報システム資産の移行サービスを「安全・確実・低コスト」に提供しております。当期におきましては、進行中の外資系保険会社向けの大型案件が順調に進捗するなど、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は最小限に留まり、売上は堅調に推移いたしました。
中堅・中小企業マーケットにおきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、厳しい受注環境が続き、サービス業向けを中心に受注、売上ともに減少いたしました。また、システム機器販売につきましては、テレワーク用のPC需要があったものの、主に前期のWindows7のサポート終了に伴う更新需要の反動により、受注、売上ともに減少いたしました。一方、生産管理システム「Factory-ONE 電脳工場」をはじめとした製造・流通業向け基幹業務パッケージの導入・カスタマイズ案件につきましては、積極的な受注活動により大型の受注が増加し、売上が伸長いたしました。
地方自治体向けソリューションにつきましては、自社製品である確定申告受付支援システム「The 確定申告Ⅴ(ファイブ)」の販売が堅調に推移いたしました。また、政府の緊急経済対策に関連し、自社開発したパッケージソフトウエアの販売・導入が進み、売上及び利益に貢献いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前期に比べ26億56百万円(11.9%)減収の197億51百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は減収の影響により前期に比べ66百万円減少の8億30百万円となりましたが、プロジェクト統制強化によるプロジェクト損益の改善、各事業の需要に応じた柔軟な人材配置の実施によるコスト削減等により、売上高営業利益率は前期に比べ0.2ポイント上昇し4.2%となりました。経常利益は前期に比べ55百万円減少の9億58百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上していた一過性収益(違約金収入1億55百万円)がなくなったこと及び税金費用が増加したことにより前期に比べ3億43百万円減少の7億89百万円となりました。
当連結会計年度の品分類別の概況は次のとおりであります。
<システム開発>自社開発のパッケージカストマイズ売上は前年より増加したものの、中堅・中小企業向けの業務アプリケーション開発売上が前期に比べ減少いたしました。その結果、システム開発売上高は、76億6百万円(前期はシステム開発売上高85億84百万円)となりました。
<サービス>サービス業向けのパッケージ導入サービス及び、SI運用支援サービス等の売上が前期に比べ減少したものの、ソフトウエア保守サービスやパッケージ利用料等の顧客支援サービスの売上が増加いたしました。その結果、サービス売上高は、92億5百万円(前期はサービス売上高96億21百万円)となりました。
<システム機器等販売>テレワーク用のPC需要があったものの、主に前期のWindows7のサポート終了に伴う更新需要の反動により、サーバ及びパソコン等の販売が前年に比べ大きく減少いたしました。その結果、システム機器等販売売上高は、29億39百万円(前期はシステム機器等販売売上高42億2百万円)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は168億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億50百万円減少いたしました。流動資産は140億86百万円となり、8億28百万円減少いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(4億76百万円)、有価証券の増加(1億円)、現金及び預金の減少(11億78百万円)、商品の減少(1億70百万円)、仕掛品の減少(47百万円)等であります。固定資産は27億62百万円となり、77百万円増加いたしました。主な要因は、差入保証金の増加(1億56百万円)、投資有価証券の増加(1億11百万円)、その他に含まれる保険積立金の減少(1億73百万円)等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は75億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億58百万円減少いたしました。流動負債は39億30百万円となり、5億38百万円減少いたしました。主な要因は、未払金の減少(3億42百万円)、未払法人税等の減少(1億8百万円)、支払手形及び買掛金の減少(68百万円)等であります。固定負債は35億85百万円となり、20百万円減少いたしました。主な要因は、リース債務の増加(41百万円)、退職給付に係る負債の減少(51百万円)等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は93億32百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億91百万円減少いたしました。主な要因は、利益剰余金の増加(3億50百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(1億47百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(50百万円)、自己株式の増加及び消却に伴う資本剰余金の減少(7億57百万円)等であります。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.1%から55.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ11億28百万円減少し、81億79百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億50百万円(前連結会計年度は21億85百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上(9億53百万円)、減価償却費の計上(2億76百万円)、たな卸資産の減少(2億18百万円)等による収入に対して、売上債権の増加(5億55百万円)、法人税等の支払(3億15百万円)、未払消費税等の減少(1億90百万円)、差入保証金の増加(1億90百万円)等の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億3百万円(前連結会計年度は1億25百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻(1億15百万円)等による収入に対して、無形固定資産の取得(80百万円)、定期預金の預入(65百万円)、有形固定資産の取得(63百万円)等の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は12億76百万円(前連結会計年度は3億80百万円の支出)となりました。主な要因は、自己株式の取得(7億52百万円)、配当金の支払(4億39百万円)、リース債務の返済(84百万円)等の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類生産高(千円)前期比(%)
システム開発7,559,542△10.8
サービスサービス8,412,898△4.8
ハード保守782,849△2.5
小計9,195,747△4.6
合計16,755,290△7.5

(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類受注高
(千円)
前期比
(%)
受注残高
(千円)
前期比
(%)
システム開発7,630,673△6.81,565,8611.6
サービスサービス8,583,007△4.51,623,58711.0
ハード保守792,382△0.911,390513.2
小計9,375,389△4.21,634,97711.6
システム機器等販売2,762,103△28.1503,418△26.1
合計19,768,166△9.43,704,2570.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類販売高(千円)前期比(%)
システム開発7,606,669△11.4
サービスサービス8,422,392△4.5
ハード保守782,849△2.5
小計9,205,242△4.3
システム機器等販売2,939,674△30.1
合計19,751,585△11.9

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本電気株式会社4,650,74320.83,289,63216.7

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積り及び判断につきましては、過去の実績及び状況等から合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、当社グループの連結財務諸表で採用する見積りにおける新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比26億56百万円減収の197億51百万円、営業利益は前期比66百万円減益の8億30百万円となり、「減収減益」となりました。
この営業利益につきまして、前期からの変動要因を分析いたしますと、売上高減少による利益減が6億10百万円、売上総利益率改善による利益増が5億68百万円、販売費及び一般管理費の増加による利益減が25百万円であります。
売上高につきましては、可視化ソリューションやマイグレーションサービスが堅調に推移した一方、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けサービス業向けを中心に厳しい状況となりました。また、テレワーク用のPC需要があったものの、主に前期のWindows7のサポート終了に伴う更新需要の反動によりシステム機器等販売の売上が減少いたしました。
売上総利益率につきましては、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)によるプロジェクト損失を最小限に抑えるための様々な活動が効果を発揮し、新たな大型の不採算プロジェクトの発生を抑え、利益率が改善いたしました。その結果、売上総利益率は前期に比べ2.9ポイント改善の25.9%となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、前期に比べ微増となり、販管費率は前期に比べ2.7ポイント悪化の21.7%となりました。
上記の結果、売上高営業利益率は前期に比べ0.2ポイント改善し4.2%となりました。コロナ禍の厳しい状況ではありましたが、その中で筋肉体質への変革を一歩進めることができたと認識しております。今後につきましては、中長期的な目標である売上高営業利益率7%の達成に向けて、引き続きプロジェクト損失のさらなる抑制及び収益性の改善に向けた施策を実施してまいります。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は前期比19百万円増加の1億38百万円となりました。また、営業外費用は前期比8百万円増加の9百万円となりました。
その結果、経常利益は前期比55百万円減少の9億58百万円となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、当期の発生はございませんが、前期において、顧客都合による保守契約の途中解約により発生した違約金1億55百万円を計上していた反動により、前期比1億55百万円の減少となりました。また、特別損失につきましては、当期実績5百万円に対し、前期は投資有価証券評価損69百万円を計上するなど計90百万円を計上していたため、前期比85百万円の減少となりました。
法人税等は、前期において、繰延税金資産の追加計上に伴い法人税等調整額△3億42百万円(△は益)を計上していた反動により、前期比2億17百万円増加の1億63百万円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比3億43百万円減少の7億89百万円となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における当社グループの財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの主要な資金需要は、ソフトウエア開発及びサービス提供のための労務費、外注費、経費、販売用ハードウエア等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、並びに市場販売目的ソフトウエアの改良・強化にかかる投資等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本方針としております。今後もたな卸資産の削減、受注の増大及び売掛金の早期回収等により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を図ってまいります。
当連結会計年度におきましては、自己株式の取得等により財務活動によるキャッシュ・フローが大きくマイナスとなったことにより、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は81億79百万円と、前期末比11億28百万円減少いたしました。
資金の流動性につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により先行き不透明な状況が続いているものの、この十分な現金及び現金同等物により、季節的な資金需要の変動、事業環境リスク等を考慮した上で、通年にわたり流動性を確保しているものと認識しております。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
第51期2017年3月期第52期2018年3月期第53期2019年3月期第54期2020年3月期第55期2021年3月期
自己資本比率(%)60.657.651.954.155.4
時価ベースの自己資本比率(%)34.147.156.044.048.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)0.41.10.20.00.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)100.7113.0807.03,037.2289.0

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

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