有価証券報告書-第59期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/20 13:28
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で緩やかに回復し、企業の設備投資においても持ち直しの動きがみられる一方で、地政学的リスクが資源価格等に与える影響、国内外の金融情勢の動向や中国経済の先行き懸念などにより、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの事業領域である情報サービス産業におきましては、デジタル活用が社会に定着化したことや労働力不足を背景とした業務効率化に向けたIT活用の重要性が高まりを見せていること、また、経済産業省が警鐘を鳴らした「2025年の崖」を背景に、古い基幹業務システムを刷新する動きが活性化していることから、IT投資は引き続き堅調に推移するものと考えられます。
このような環境のもと、当社グループは「真に世の中から必要とされる会社」を目指して、成長に向けた積極的な投資として主力ソリューションの強化と「社内スタートアップ制度」(研究開発を通して新しい事業の芽を創出する活動)による事業創出活動を積極的に推進しております。
社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進への寄与に向けて、自治体向け給付金システム「The給付」においては、国や地方自治体が支給する各種給付金制度への迅速な対応を行うことで、市民サービスとして素早い給付が実現する点を評価され、また、家賃債務保証基幹システム「Guras(グラス)」では、家賃債務保証制度の利用率が上昇するに伴い、より多くの契約者の管理を迅速・確実に行うための機能の追加や画面UI(ユーザーインターフェース)の改善による見やすさの向上を図ることで幅広い規模のお客様に導入いただき、売上は堅調に推移いたしました。また、研究開発を通して新しい事業の芽を創出する活動として2020年度下期から実施している「社内スタートアップ制度」で採用され開発を始めた取組として、社内で運用するセキュリティ・ネットワーク・ハードウエア・システムサービスの稼働状況をまとめて一画面で可視化し、問題発生時には状況把握をスムーズに行うことのできる統合情報モニタ基盤「ScopNeo(スコップネオ)」を2024年6月にリリースするなど、特定の業種に限らずシステムを運用するお客様が共通して抱える課題を解消するためのソリューションを提供することでDX推進に向けた取組を積極的に行っております。従業員に対しては資産形成の一助とすることに加えて企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして2024年7月より従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度を導入しました。また、すでに導入しているフェムテックサービスには「月経プログラム」に続き2024年7月より「更年期プログラム」を追加し、「生き生きと活躍できる環境の構築」を継続して進めております。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は前期に比べ15億85百万円増収の204億93百万円となりました。利益面につきましては、利益率の高い自社製品によるソリューション及び高収益案件への注力を続けることにより営業利益は前期に比べ3億55百万円増加の19億93百万円、経常利益は前期に比べ3億49百万円増加の21億9百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては最近の業績動向及び今後の見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、当期末に繰延税金資産を計上したことにより、前期に比べ5億72百万円増加の21億9百万円となりました。
当社グループは、ITサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。なお、売上分類別の概況は次のとおりです。
<自社製品によるソリューション>自社製品によるソリューションにつきましては、マイグレーションサービスの外資系保険会社向け大型案件やアライアンス先との協業案件の売上高が増加し、また、情報システム可視化ソリューション「REVERSE PLANET(リバースプラネット)」、個人信用情報接続サービス「Ccms(シーシーエムエス)」などが順調に推移いたしました。その結果、自社製品によるソリューションの売上高は前期に比べ9億92百万円増収の54億7百万円となりました。
<システムインテグレーション>システムの設計・開発から導入後の運用・保守までをワンストップで提供するシステムインテグレーションサービスにつきましては、中堅・中小マーケットにおけるシステム投資意欲の高まりを受けながらも、制度変更などの大きな需要のない中において、売上高は前期に比べ15百万円減収の84億39百万円となりました。
<機器・パッケージ>コンピュータ機器及び周辺機器、パッケージソフトウエア等の売上のうち、他の開発・サービスを伴わない機器・パッケージ単体の販売による売上高は、前期に比べ3億75百万円増収の21億27百万円となりました。
<受託開発>大手SIerからの受託開発につきましては、前期に引き続き当社の得意領域にリソースを集中させ、また、受注条件の改善に努めるなど収益性の向上に取組んでおります。その結果、受託開発の売上高は前期に比べ2億33百万円増収の45億19百万円となりました。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は213億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億8百万円増加いたしました。流動資産は172億50百万円となり、11億43百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金の増加(12億51百万円)、売掛金の増加(3億52百万円)、商品の増加(2億17百万円)、契約資産の減少(7億16百万円)であります。固定資産は40億70百万円となり、9億65百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金資産の増加(7億30百万円)、無形固定資産の増加(2億61百万円)、リース資産の減少(27百万円)であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は70億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億35百万円増加いたしました。流動負債は48億46百万円となり、5億28百万円増加いたしました。主な要因は、賞与引当金の増加(1億96百万円)、未払法人税等の増加(1億88百万円)、支払手形及び買掛金の増加(1億83百万円)であります。固定負債は22億47百万円となり、3億92百万円減少いたしました。主な要因は、退職給付に係る負債の減少(3億71百万円)、リース債務の減少(20百万円)であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は142億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億73百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金の増加(16億26百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(2億42百万円)、自己株式の減少(39百万円)であります。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末の63.8%から66.7%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億1百万円増加し、111億38百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は22億13百万円(前連結会計年度は15億12百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上(21億9百万円)、減価償却費の計上(2億63百万円)、仕入債務の増加(2億39百万円)、売上債権の減少(3億26百万円)による収入に対して、法人税等の支払(6億36百万円)の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億15百万円(前連結会計年度は3億16百万円の支出)となりました。主な要因は、無形固定資産の取得(4億30百万円)の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億7百万円(前連結会計年度は5億4百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払(4億77百万円)、リース債務の返済(30百万円)の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類生産高(千円)前期比(%)
システム開発9,122,4929.3
サービスサービス7,420,2065.7
ハード保守702,136△4.6
小計8,122,3424.7
合計17,244,8347.1

(注) 金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類受注高
(千円)
前期比
(%)
受注残高
(千円)
前期比
(%)
システム開発9,175,8271.82,280,4222.3
サービスサービス7,483,2365.71,529,0964.7
ハード保守697,304△4.71,867△72.1
小計8,180,5414.71,530,9634.3
システム機器等販売3,601,66215.31,553,54829.1
合計20,958,0315.15,364,9349.5


c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を品分類別に示すと、次のとおりであります。
品分類販売高(千円)前期比(%)
システム開発9,124,6459.7
サービスサービス7,414,6565.6
ハード保守702,136△4.6
小計8,116,7924.6
システム機器等販売3,251,81215.0
合計20,493,2518.4

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本電気株式会社2,781,23714.72,916,18514.2


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比15億85百万円増収の204億93百万円、営業利益は前期比3億55百万円増益の19億93百万円となり、「増収増益」となりました。
この営業利益につきまして前期からの変動要因を分析しますと、売上高増加に伴う利益増が4億72百万円、売上総利益改善に伴う利益増が1億37百万円、販売費及び一般管理費の増加による利益減が2億54百万円であります。
売上高につきましては、自社製品によるソリューションにおいてマイグレーションサービスの外資系保険会社向け大型案件やアライアンス先との協業案件の売上高が増加したことなどにより、前期に比べ増収となりました。
売上総利益率につきましては、自主ビジネスへのシフトが順調に進んでいることに加え、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)によるプロジェクト損失を最小限に抑えるための様々な活動が効果を発揮したことにより、前期に比べ0.7ポイント改善の30.5%となりました。
また、販管費率は前期に比べ0.4ポイント減少の20.8%となりました。
上記の結果、売上高営業利益率は前期に比べ1.1ポイント改善の9.7%となりました。今後も、中長期的な目標である売上高営業利益率12%の達成に向け、自主ビジネスの強化と主力ソリューションへの投資拡大による収益性のさらなる向上に取組んでまいります。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益につきましては、前期比7百万円減少の1億21百万円となりました。また、営業外費用につきましては、前期比0百万円減少の6百万円となりました。
その結果、経常利益は前期比3億49百万円増加の21億9百万円となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、前期は退職給付制度終了益など合計3億67百万円が発生いたしましたが、当連結会計年度はゴルフ会員権売却益0百万円が発生いたしました。また、特別損失につきましては、前期は固定資産除却損など合計8百万円が発生いたしましたが、当連結会計年度の発生はありません。
法人税等は、主に税金等調整前当期純利益の増加に伴い、法人税、住民税及び事業税は前期比2億69百万増加の8億13百万円となりましたが、法人税等調整額△8億12百万円(△は益)を計上したことにより、0百万円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5億72百万円増加の21億9百万円となりました。
ROE(自己資本利益率)は前期に比べ2.5ポイント増加の15.9%となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における当社グループの財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、ソフトウエア開発及びサービス提供のための労務費、外注費、経費、販売用ハードウエア等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、並びに市場販売目的ソフトウエアの改良・強化にかかる投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本方針としております。今後も棚卸資産の削減、受注の増大及び売掛金の早期回収等により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を図ってまいります。
当連結会計年度におきましては、堅調な業績により営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなったことから、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は前期末比13億1百万円増加の111億38百万円となりました。
資金の流動性につきましては、海外景気の下振れリスクや物価動向に関する不確実性により引き続き不透明な状況が続いているものの、この十分な現金及び現金同等物により、事業環境リスク等を考慮した上で、通年にわたり流動性を確保しているものと認識しております。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
第55期2021年3月期第56期2022年3月期第57期2023年3月期第58期2024年3月期第59期2025年3月期
自己資本比率(%)55.457.257.263.866.7
時価ベースの自己資本比率(%)48.845.756.565.570.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)0.80.10.00.00.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)289.01,613.61,211.72,136.44,964.1

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積り及び判断につきましては、過去の実績及び状況等から合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

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