有価証券報告書-第41期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 9:05
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128項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響をはじめ、金融資本市場の変動の影響、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向などにより、依然として不透明な状態が続いております。
建設業界におきましても、足許での住宅市場の新設住宅着工戸数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発出により全国の建設現場での工事の一部中止が続いておりましたが、当連結会計年度の業績に与えた影響は限定的であり、一方で、年度を通して政府建設投資等が堅調に推移したことや、建設現場における人手不足を補完するためのIT製品導入の需要もあり経営環境は堅調さを維持しました。
この結果、当社グループ(当社及び連結子会社)における当連結会計年度の業績につきましては、売上高12,454百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益4,534百万円(前年同期比10.7%増)、経常利益4,585百万円(前年同期比10.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,208百万円(前年同期比11.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(建築CAD事業)
建築CAD事業の売上高は5,480百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は1,549百万円(前年同期比8.5%減)となりました。
木造住宅関連の設計CADを主な製品とする住宅事業においては、第2四半期連結会計期間でのIT導入補助金の採択による売上の追い風があった一方で、第3四半期連結会計期間並びに第4四半期連結会計期間におきましてはIT導入補助金採択による売上の反動減と住宅市場の新設住宅着工戸数の落ち込み等の要因もあり、前年同期比で減収となりました。
建材事業におきましては、受託関連の売上が落ち込んだ一方で、主要製品である3Dカタログサイトは継続取引社数を増加させております。木造住宅以外の建築設計CADを主な製品とするBIM事業におきましては製品売上・継続取引社数ともに増加しており、業績は前年同期比増収にて着地いたしました。
(測量土木CAD事業)
測量土木CAD事業の売上高は6,306百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益は2,673百万円(前年同期比14.3%増)となりました。
建設現場の生産性向上を図るi-Constructionの普及並びに第2四半期連結会計期間でのIT導入補助金の採択が売上の後押しとなり、同セグメント内の全事業において業績は増収増益にて着地いたしました。
測量事業におきましては、上記要因に加え、主要製品である測量CADソフトのシステムチェンジの需要が引き続き堅調となり前年同期比増収で推移しております。
土木事業、建設インフラ事業におきましても、上記要因により前年同期比増収となっております。
(ITソリューション事業)
ITソリューション事業の売上高は666百万円(前年同期は112百万円)、営業利益は241百万円(前年同期は営業損失32百万円)となりました。
主に、2019年4月に行われた統一地方選挙及び7月に行われた参議院選挙の出口調査システムにかかわる売上を計上したことにより前年同期比で大幅な増収増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)期末残高は、前連結会計年度末より1,899百万円増加し10,543百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因につきましては以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、2,957百万円(前連結会計年度は3,168百万円の獲得)となっております。主な要因としましては、税金等調整前当期純利益4,585百万円、減価償却費203百万円、棚卸資産の増加額207百万円、法人税等の支払額1,482百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、232百万円(前連結会計年度は133百万円の使用)となっております。主な要因と
しましては、無形固定資産の取得による支出136百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、826百万円(前連結会計年度は660百万円の使用)となっております。主な要因としましては、配当金の支払いによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
建築CAD事業(百万円)5,34598.4
測量土木CAD事業(百万円)5,993109.3
ITソリューション事業(百万円)666592.9
合計(百万円)12,005108.9

(注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
建築CAD事業(百万円)118104.1
測量土木CAD事業(百万円)272129.8
ITソリューション事業(百万円)--
合計(百万円)391120.8

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは、主にパッケージソフトウエアの開発及び販売を行っており、個別受注に基づく製品の生産の割合が少ないため記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
建築CAD事業(百万円)5,48098.7
測量土木CAD事業(百万円)6,306109.7
ITソリューション事業(百万円)666592.9
合計(百万円)12,454109.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、17,332百万円となり、前連結会計年度末より1,660百万円増加しました。主な要因は、現金預金及び棚卸資産の増加、売上債権及び投資有価証券の減少によるものであります。
(負債)
負債合計は4,491百万円となり、前連結会計年度末より566百万円減少しました。主な要因は、未払費用の減少によるものであります。
(純資産)
純資産は12,840百万円となり、前連結会計年度末より2,227百万円増加しました。これに伴い、自己資本比率は74.1%となっております。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響をはじめ、金融資本市場の変動の影響、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向などにより、依然として不透明な状態が続いております。
建設業界におきましても、足許での住宅市場の新設住宅着工戸数の落ち込みや緊急事態宣言に伴う全国の建設現場での工事の一部中止が続いておりますが、一方で、年度を通して政府建設投資等が堅調に推移したことや、建設現場における人手不足を補完するためのIT製品導入の需要もあり経営環境は堅調さを維持しました。
このような経営環境の中、当社グループは2020年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画に基づき事業運営を行って参りました。
この結果、重点施策への取り組み、並びに外部環境による売上の後押しもあり、当連結会計年度の売上高は12,454百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は3,208百万円となり、売上高、利益ともに過去最高を更新いたしました。
製商品・サービスとしましては、ソフトウエアが前年同期比103百万円増加の6,638百万円となっております。これは主に、経済産業省が実施しました「IT導入補助金」の効果によるものであります。また、「IT導入補助金」により、新規導入件数も増加し、保守サービスの売上高(前年同期比350百万円増)も押し上げられております。
選挙関連システムの売上高は、前年同期比554百万円増加しております。
なお、セグメント別売上高につきましては、後述しております。
(営業費用)
当連結会計年度の営業費用は、前年同期比601百万円増加の7,919百万円となっております。これは主に、人事制度の変更に伴い、人件費が427百万円増加したことによります。当社の特徴としましては、費用に占める人件費の割合が高く、営業費用の67.4%(前年同期は67.2%)を占めております。
(営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の営業利益は、前年同期比438百万円増加の4,534百万円となっております。
営業外損益では、営業外費用は発生せず、営業外収益が51百万円となり、経常利益は前年同期比436百万円増加の4,585百万円となっております。
特別利益、特別損失は発生せず、法人税、住民税及び事業税1,221百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比325百万円増加の3,208百万円となっております。
利益計画につきましては、IT導入補助金やシステムチェンジ需要の取り込み等に伴う売上の後押しもあり2021年度の計画を2019年度で達成致しましたが、新しいソリューションの開発並びに人材の採用・育成をはじめとした経営基盤の強化等の経営戦略にかかわる重点施策等につきましては引き続き中期経営計画に則し取り組んで参ります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に挙げておりますとおり、当社グループの今後の成長と発展のためには、「人材の確保」が重要であると認識しております。そのために、採用、育成及び教育に注力してまいります。
b.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高増の分析)
全体の売上高としまして、前々年度10,902百万円、前年度11,414百万円、当年度12,454百万円となっており、前年度は511百万円(前年同期比4.7%増)、当年度は1,040百万円(前年同期比9.1%増)と各々前年度に比べて増加しております。測量土木CAD事業の売上高が、前年度は469百万円、当年度は557百万円増加したことが寄与しております。
(建築CAD事業)
当連結会計年度における建築CAD事業の売上高は、前年同期比72百万円減少の5,480百万円となっております。これは、木造住宅関連の設計システム及び受託の売上が減少したことによります。
営業費用は、前年同期比71百万円増加の3,931百万円となっております。その結果、営業利益は、前年同期比144百万円減少の1,549百万円となっております。
(測量土木CAD事業)
当連結会計年度における測量土木CAD事業の売上高は、前年同期比557百万円増加の6,306百万円となっております。これは、先述の「i-Construction」及び「IT導入補助金」の効果により売上高が増加したことによります。
営業費用は、主に人件費の増加により、前年同期比224百万円増加の3,633百万円となっております。その結果、営業利益は前年同期比333百万円増加の2,673百万円となっております。
(ITソリューション事業)
当連結会計年度におけるITソリューション事業の売上高は、前年同期比554百万円増加の666百万円となっております。これは、先述の選挙の出口調査システムの売上高が増加したことによります。
営業費用は、前年同期比280百万円増加の425百万円となっております。その結果、営業利益は前年同期比273百万円増加の241百万円となっております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2事業の状況 3(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2) 資金需要
当社グループにおける資金使途としましては、主たる事業が建築・測量・土木CADソフトウエアの開発及び販売であることから、開発部門及び営業部門の人件費が中心となる営業費用、配当金や税金の支払いなどとなっております。
3) 将来投資
将来を見据え、次のような投資を検討の上、行ってまいります。
・建築、測量、土木が揃う「当社グループの強み」が活きるビジネスへの投資
・BIM(ビルディング インフォメーション モデリング)、CIM(コンストラクション インフォメーション モデリング/マネジメント)の推進につながる投資
・「メーカー」としての更なる成長のため、開発力の向上、新研究開発への投資
4) 財政政策
当社グループでは、現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金で賄うこととしております。
自己株式取得につきましては、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にするため、必要と判断した場合、市場環境、当社の財政状態を鑑みながら行ってまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たりまして、重要な見積りや仮定を行う必要があります。重要な会計方針において、それら重要な見積りや仮定により業績に影響を受ける項目は次のとおりです。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますので、あわせてご参照ください。
・ 貸倒引当金
当社グループは、売掛債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒れが懸念される特定の債権については相手先の財務状況、業績等を検討して回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、引当金を積み増すことにより損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
・ 繰延税金資産
当社グループは、将来年度の当社グループ各社の収益力に基づく課税所得による回収可能性を十分に検討した上で、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性が見込めないと判断した場合は、回収不能と見込まれる金額を見積り、評価性引当額を計上します。2021年3月期においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループにおいて営業活動への影響を受け始めております。そのため、繰延税金資産の回収可能性の判断の見積りを行うにあたり、2021年3月期第2四半期累計期間までは現在の状況が続くものの、第3四半期以降は回復が進んでいくものと仮定し会計処理に反映しております。仮定と異なる状況が生じた場合には、損益に影響を与える可能性があります。
・ 市場販売目的のソフトウエア
当社グループは、市場販売目的のソフトウエアの制作原価を「研究開発費及びソフトウエアの会計処理に関する実務指針」(会計制度委員会報告第12号 平成11年3月31日)を踏まえた原価計算により、無形固定資産に計上しております。この資産に計上したソフトウエアについては、販売見込本数を見積り、3年以内に償却する方法を採用しております。販売見込本数の見積りは、様々な要因により影響を受けるもので、当初の見積り時に予測できなかった要因により販売見込本数が著しく減少した場合は、損益に影響を与える可能性があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2019年度から2021年度を対象とする中期経営計画において、売上高当期純利益率並びにROEを目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として新たに定めました。
リソースの最適な配分により、更なる売上の増加、また収益の向上を目指し、各事業においてバリューチェーンを見直すことで、投入するリソースと利益水準を改善してまいります。

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