有価証券報告書-第47期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、輸出を中心とした生産活動の持ち直し、雇用環境の改善や企業収益の回復を受けて、合理化・省力化のニーズにおける設備投資、東京五輪関連の建設需要などの景気回復要因があるものの、海外における米国の政権運営や欧州の政治情勢、また、アジアにおける地政学的リスクの高まりなど、先行きは不透明な状況が続いております。
当社の属する情報サービス産業界においては、ICTを活用して様々なモノ、サービスを繋げることにより、新たなイノベーションを創出する政府の成長戦略を背景に、IoT(モノのインターネット化)、AI(人工知能)、Fintech(ITを駆使した金融サービス)、ビッグデータ等の技術要素が注目されており、これらを取り込みつつ、地域の活性化、企業活動の高度化、生産性の向上に資するシステムやサービスの提供が求められております。
このような状況の中、当社は、「テクノロジーカンパニーとしての再起動」をテーマに構造改革を進め、最新技術の積極活用による新たなサービス創造、業務提携及び販売提携の拡充、事業エリアの拡大、人材獲得の強化への取組みに注力してまいりました。
この結果、当社の当事業年度の売上高は、31億10百万円(前期比3.4%減)となりました。損益につきましては、営業利益1億67百万円(前期比27.7%減)、経常利益1億77百万円(前期比26.5%減)、当期純利益2億27百万円(前期比9.9%減)となりました。
主なセグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、報告セグメントごとの業績の比較は行っておりません。
「プロダクトマーケティング事業」は、売上高5億39百万円となりました。これは主に、大型壁面マルチスクリーンディスプレイ及び多種多様な映像ニーズに応えるビデオウォールコントローラの販売、日本国内初の取扱い開始となりました画期的な次世代マルチ情報共有会議システム「Mezzanine(メザニン)」の販売が売上高を牽引した一方、セキュリティ関連及びBI関連の販売が伸び悩み、減収となったことによるものです。
「ビジネスソリューション事業」は、売上高18億30百万円となりました。これは主に、派遣常駐型のシステム開発において、顧客ニーズにマッチングする要員手配を早期確実に実施し高稼働を維持したこと、また、受託請負型システム開発において、顧客ニーズを実現するための営業及び技術者による付加価値の高い提案が受け入れられて、主要顧客を中心に安定した受注に繋がり売上高に貢献したことによるものです。一方、地方事業所においては、受託請負型案件の受注が伸び悩み、売上貢献は想定を下回りました。
「IoTソリューション事業」は、売上高6億12百万円となりました。当事業ではこれまで培ってきたハードウェアとソフトウェアのインテグレーション開発を行える強みを生かし、あらゆる業種でニーズが高まっているIoT事業を主軸に位置づけ事業の転換を推進してまいりました。当期は自社開発したIoTプラットフォーム「Konekti(コネクティー)」を市場投入後、産業用コンピュータの分野で世界トップシェアをもつアドバンテック株式会社との協業さらには資本業務提携を通して製造業向けのIoTソリューションを強化し、自社開発にて生産設備のデータ収集解析を可能としたエッジ型(ローカルPC型)の新パッケージ「Konekti Apps Connected Industries」の販売を開始しました。その結果、主にKonekti関連ソリューションが製造業からの案件を獲得し売上高に寄与しました。一方、緊急車輌向けカーナビシステム等の構築支援関連受注開発、医療機関向け医事システムの販売が伸び悩み、減収となりました。
「クラウドソリューション事業」は、売上高1億28百万円となりました。これは主に専用サーバやクラウド等のストック型サービスは堅調に推移している中、主軸の転換として顧客ビジネスのクラウド化構築支援、ネットワーク及びビッグデータのコンサルテーション関連の受注が伸び悩み、減収となりました。このほか、先端テクノロジーのサービス化研究に注力してまいりました。
②キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度まで連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりましたが、当事業年度からキャッシュ・フロー計算書を作成しているため、前年同期との比較は行っておりません。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は15億81百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1億95百万円の収入となりました。これは主に、貸倒引当金の減少25百万円、関係会社株式売却益75百万円、税引前当期純利益2億47百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは79百万円の収入となりました。これは主に関係会社であった株式会社アリーナ・エフエックスの株式を譲渡したことによる収入1億29百万円、有形固定資産の取得による支出26百万円、無形固定資産の取得による支出31百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは42百万円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出28百万円、配当金の支払による支出21百万円などによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| プロダクトマーケティング(千円) | 537,077 | - |
| ビジネスソリューション(千円) | 1,840,220 | - |
| IoTソリューション(千円) | 617,513 | - |
| 合計(千円) | 2,994,810 | - |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.金額は販売価格によっております。
4.当社は、クラウドソリューション事業において生産を行っておりませんので、これらに係る生産実績の記載事項はありません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| プロダクトマーケティング | 488,698 | - | 104,889 | - |
| ビジネスソリューション | 1,897,632 | - | 632,713 | - |
| IoTソリューション | 499,036 | - | 309,482 | - |
| 合計 | 2,885,366 | - | 1,047,084 | - |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.クラウドソリューション事業については、当事業年度においては受注実績はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| プロダクトマーケティング(千円) | 539,251 | - |
| ビジネスソリューション(千円) | 1,830,722 | - |
| IoTソリューション(千円) | 612,268 | - |
| クラウドソリューション(千円) | 128,459 | - |
| 合計(千円) | 3,110,700 | - |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります
| 相手先 | 当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 金額(千円) | 割合(%) | |
| 第一環境株式会社 | 328,625 | 10.5 |
前事業年度における損益計算書の売上高の10%以上を占める大口取引先は存在しないため記載を省略いたします。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、会計上見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき見積りをしております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当社の当事業年度の経営成績等)
・売上高
当事業年度における売上高は、前年同期比で1億8百万円減少し、31億10百万円となりました。セグメントごとの業績につきましては、3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
・営業利益
売上高及び製造原価総額の減少により、売上総利益は前年同期比で93百万円減少し、7億28百万円となりました。販売費及び一般管理費については、前年同期比で29百万円減少し、5億60百万円となりました。以上の結果、営業損益は前年同期比で64百万円減少し、1億67百万円の利益となりました。
・経常利益
営業利益に加えて、受取配当金9百万円、支払利息1百万円及び為替差損2百万円の発生等により、経常損益は前年同期比で64百万円減少し、1億77百万円の利益となりました。
・税引前当期純利益
経常利益に加えて、関係会社株式売却益75百万円の発生等により、税引前当期純損益は前年同期比で40百万円減少し、2億47百万円の利益となりました。
・キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 「②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(当社の経営成績に重要な影響を与える要因)
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(当社の資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社は、運転資金の調達については、自己資金および銀行借入れを主としております。近年においては、有利子負債を削減することにより財務体質の改善に努めてまいりました。また、安定的な資金の流動性確保ならびに資金需要の変動に備えるため、主要取引銀行4行との間で合計450百万円の当座貸越契約を締結しております(当事業年度末借入実行残高36百万円、借入未実行残高414百万円)。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社は、持続的な利益成長を目指した事業拡大の観点から、各事業における成長性や効率性の向上に取り組んでおり、「売上高」及び「経常利益」を重要な経営指標として位置づけております。また、積極的な人材育成への投資や適切な研究開発投資を進める一方、収益力及び資本効率の向上を図るため、ROEも重視しております。